『God knows』

~序章~

こりゃ参ったな。
俺は朝比奈さんに抱きつかれてワンワン泣かれている。
場所は長門の家の近くの、いわゆる【いつもの公園】だ。
何故こんなことになったんだ?
俺が泣きじゃくっている朝比奈さんに代わって今聞いた話を話そうか。
「………待って。」
な、長門!?
なんでここに!?
「そんなことより、朝比奈みくるは一番重要な部分を話していない。」
朝比奈さんは泣くのをピタッと止めて、
「……………っ!?な、なな長門さん!それは……ダメですっ!」
焦っている。気になるな。

俺は長門に、
「頼む。」と伝え、朝比奈さんを抱き寄せた。
「ふ、ふえぇぇっ!?」
長門が語ったのは、部室でのハルヒを含めた3人の会話らしい。

「な~によ、みくるちゃん。あたしの顔に何かついてんの?」
「い、いえ!!ご、ごめんなさい……。」
「冗談よ。なにか聞きたいんでしょ?早く言いなさい。」
「え、えぇ?なんのことですかぁ?」
「………隠しごとは良くない。あなたは今考えてることをはっきりするべき。……わたしも気になること。」

「そ、そうですか……。わかりました、涼宮さん!あなたはキョンくんのことをどう思ってますか!?」
「キョン?SOS団の団員その1で………」
「ち、違いますっ!そんな……ふざけた答えじゃないんですっ!聞きたいのは……」
「……わかったわ。キョンはね、あたしの好きな人……だったわ。」
「だった。………ですか?」
「うん。でもね、最近は違うの。キョンには恋愛とかじゃない、かけがえのない好きって感情なの。」
「はぁ……。」
「だからキョンは好きだけど、付き合うこともないわ。大事な、あたしの一番大事な友達ね。」


という会話だったらしい。
ハルヒの言葉については俺も一緒だ。
俺も最近は、《好き》以上の存在と思っていた。
しかし………
「それと朝比奈さんが帰る未来が無くなったのは何の関係があるんだよ。」

~序章・終~



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