7人の長門

ハルヒ「ここがわたし達の部室よ!」
キョン「でも先客がいるじゃないか。いいのか?」
ハルヒ「いいのよ、その子達は貸してくれるって言ってたし」
長門A「長門有希」
長門B「長門有希」
長門C「長門有希」
長門D「長門有希」
長門E「長門有希」
長門F「長門有希」
長門G「長門有希」
キョン「いや……もう部室いっぱいじゃねえか。こんなところに俺達が入るのは無理だろ」
長門A「いい」
長門B「いい」
長門C「いい」
長門D「いい」
長門E「いい」
長門F「いい」
長門G「いい」
キョン「返事をするのは一人でいいって……」
長門A「そう」
長門B「そう」
長門C「そう」
長門D「そう」
長門E「そう」
長門F「そう」
長門G「そう」



7杯のお茶

キョン「あ……家の人は?」
長門A「最初からわたししかいない」
長門B「最初からわたししかいない」
長門C「最初からわたししかいない」
長門D「最初からわたししかいない」
長門E「最初からたわししかいない」
長門F「最初からわたししかいない」
長門G「最初からわたししかいない」
キョン「わたししかって……7人もいるくせに……。それと5番目の子ちょっと間違ってるし」
長門E「……」
長門A~G「飲んで」×7
キョン「一杯でいい」
長門A~G「だからいっぱいある」×7
キョン「そうじゃないって」

長門A~G「涼宮ハルヒとわたしは普通の人間じゃない」×7
キョン「ハルヒはともかくお前はどうみても普通じゃないだろ」

長門A「この銀河を統括する」
長門A「情報統合思念体によって」長門B「この銀河を統括する」
長門A「造られた対有機生命体」長門B「情報統合思念体によって」長門C「この銀河を統括する」
長門A「コンタクト用ヒューマノイド」長門B「造られた対有機生命体」長門C「情報統合思念体によって」長門D「この銀河を統括する」
キョン「ま、待て待て。輪唱するな。長い話だったら話すのは一人だけにしてくれ」
長門A~G「誰が話せばいい?」×7
キョン「んー、じゃあ、さっきミスったこの子でいい」
長門E「わたし?」
長門A「わたし?」
長門B「わたし?」
キョン「いや……5番目の子のことだから……」
長門E「わたし?……うれしい」
長門A「くやしい」
長門B「くやしい」
長門C「くやしい」
長門D「ころす」
長門F「くやしい」
長門G「くやしい」
キョン「ん? 今なんか一人変な言葉が……」
長門A~G「気のせい」×7
キョン「ハモるな」



7回死んで

朝倉「じゃあ、死んで!」

バリーン!

長門A「一つ一つのプログラムが甘い」
長門B「天井部分の空間閉鎖も」
長門C「情報封鎖も甘い」
長門D「だからわたしに気づかれる。侵入を許す」
朝倉「邪魔する気?」
長門E「……」
長門A「(次はあなた)」
長門E「……」
長門B「(早く)」
長門E「(あれ? このあと誰?)ヒソヒソ」
長門D「次お前だこのバカ」
長門E「えっ!? あ、あ……この人間が殺されたら」
長門F「間違いなく涼宮ハルヒは動く。これ以上の情報を得るにはそれしかないのよ」
長門G「あのぅ……後半わたしのセリフなんだけど……」
長門E「あ……眼鏡持ってくるの忘れてた。一人だけ眼鏡ないのはおかしい」
キョン「……してないほうが可愛いいと思うぞ。俺眼鏡属性ないし」
長門E「眼鏡属性って何?」
長門A「それは終わってからやって」

長門A~G「あなたはわたしのバックアップのはず」×7

長門A「違う……わたしのバックアップ」
長門B「何を言う。わたしだけのバックアップ」
長門C「そんな……わたしのバックアップだと聞いていたのに」
長門D「わたしのバックアップという結論が出ている」
長門E「バックアップ? そうだったの?」
長門F「言い争いはよくない。みんな仲良くしよう。わたし達6人のバックアップということで」
長門G「え……6人?」
長門A「そうしよう。朝倉涼子はAからFのバックアップ」
長門G「え……わたしは……?」
長門B「共通バックアップでは性能に難があると思うが……まあもうすぐ消滅するからいいか」
長門C「……それでも本当はわたしだけのバックアップという設定……ブツブツ」

長門G「あの~……わたしのバックアップは誰なんですか?」
朝倉「……知らないわよ。ってか多すぎ。いくらわたしの空間でも勝ち目無いわ……」

長門A「情報連結解除開始」
長門B「情報連結解除開始」
長門C「情報連結解除開始」
長門D「じゃあ、死んで」
長門E「情報連結解除開始」
長門F「情報連結解除開始」
長門G「情報連結解除開始」
キョン「う、うるせえ……」



7台のパソコン

YUKI.N>見えてる?
『ああ』
YUKI.N>見えてる?
YUKI.N>見えてる?
YUKI.N>見えてる?
TUKI.N>見えてる?
YUKI.N>見えてる?
YUKI.N>見えてる?
『ああ、ああ、もうわかったから同時に打ち込まないでくれ。どうすりゃいい?』
YUKI.N>どうにもならない。
YUKI.N>こちらの世界の異常な情報噴出は完全に消えた。
YUKI.N>情報統合思念体は失望している。
YUKI.N>これで進化の可能性は完全に失われた。
『進化の可能性ってな結局何だったんだよ。ハルヒのどこが進化なんだよ』
TUKI.N>あなたに掛ける。
YUKI.N>違う……そのセリフはまだ先。
TUKI.N>あ、あRe?
YUKI.N>あー、もう台無し
YUKI.N>だから練習しようって言ったのに……
YUKI.N>ちょっとちょっと、セリフここに打ち込むのやめて

YUKI.N>ちょっと待ってて。こいつら片付ける
YUKI.N>いい度胸だ。掛かってこい
YUKI.N>勝てると思ってるの?
YUKI.N>うぇぇぇ……やめようよ~。やめようよ~
YUKI.N>涼宮ハルヒは何も無いところから情報を生み出す力を持っていた。
YUKI.N>それは情報統合思念体にもない力
YUKI.N>勝手に話しを進めるな
YUKI.N>時間が無い
TUKI.N>もう一度こちらへ怪奇することぉわれわらはのぞんだいる

YUKI.N>見えてる?
YUKI.N>見えてる?
YUKI.N>見ないで

YUKI.N>またとしょk
ディスプレイが暗転しようとしていた。とっさに明度を上げてみても無駄。

YUKI.N>亜qwせdrftgyふじこlp;@:「」……プツン

キョン「はぁ……7人もいるくせにホントつかえねえ……」



7匹のセミ

ミーンミンミンミンミーン

長門A「セミがうるさい」
長門B「セミがうるさい」
長門C「セミがうるさい」
長門D「セミがうるせー」
長門E「セミがうるさい」
長門F「セミがうるさい」
長門G「セミがうるさい」
キョン「お前らのほうがよっぽどうるさいよ……」

長門A「カキ氷食べたい」
長門B「カキ氷食べたい」
長門C「カキ氷食べたい」
長門D「カキ氷買ってこい」
長門E「カキ氷食べたい」
長門F「カキ氷食べたい」
長門G「カキ氷食べたい」
キョン「なんか1人悪いのが混ざってるのがいつも気になるんだよな……」
長門A~G「気のせいだから」×7
キョン「だからうるせーっつーの!」



7人いる理由

キョン「なあ、長門」
長門A「なに?」
長門B「なに?」
長門C「なに?」
長門D「なんだよ」
長門E「なに?」
長門F「なに?」
長門G「なに?」
キョン「お前、別に7人もいなくてもいいんじゃないか……?」
長門A「あなたの質問しているところの意味がよくわからない」
長門B「いるものはいるのだから仕方が無い」
長門C「わたし達は7人いて初めて本来の力が出せるようになっている」
長門D「まあ、わたし1人でも十分だけど」
長門E「7人いることによって多角的な観測が化膿となっている」
長門F「たしかに7人も必要ないかもしれないが、1人よりは効率的」
長門G「晩御飯でカレーの奪い合いが起こる程度。それほど問題は無い」
キョン「いや……もしかしたら1人の方が効率よくないかな……と」
長門A「つまり7人いることによって弊害が生まれてるとでも言いたいの?」
長門B「つまり7人いることによってあなたに不利益が生まれるとでも言いたいの?」
長門C「つまりわたしは役に立たないってことですかぁ……ぐす……ひぐ」
長門D「つまりそれはわたしだけいればいいということ?」
長門E「つまりやっぱり7人いたほうがいいということ?」
長門F「つまり最後の1人はいらないということ?」
長門G「な、なんであなたはいつもわたしだけを省こうとするの?」
キョン「だって、ときどきこうやって喧嘩したりするだろ……?」
長門A~G「そんなことはない、みんな仲良し」×7
キョン「ぜってー、嘘だろ」

長門A「こう見えてもわたし達は」
長門B「常に情報を共有しあい、互いの感覚をリンクしている」
長門C「必然的にわたし達は協力し合うようなシステムになっている」
長門D「もちろん例外はあるが」
長門E「その辺りは人間界と同じように」
長門F「1人をいじめることによって統率をとっている」
長門G「え!? 初耳なんだけど……」
キョン「ひでえ……」
長門G「もういい……わたし帰る」
キョン「あ、おい、待てよ。長門」
長門G「長門有希ならわたし以外にもたくさんいる」
キョン「あいつらの言うことなんて気にするなって。ほら、
 すぐそこのコンビニでフランクフルトおごってやるから元気出せよ」
長門G「……うん」

長門A「エラーが蓄積」
長門B「エラーが大量に蓄積」
長門C「目に水が蓄積」
長門D「いつか殺すノートに二人の名前が蓄積」
長門E「眠気が蓄積……ふぁむ……」
長門G「あの……さっきの長門GってわたしじゃなくてFなんだけど……いつのまにか入れ替わってたんだけど……」

キョン「ほら、フランクフルト」
長門F「……ニヤリ」



7つのエラー


ハルヒ「野球大会に出るわよ!」
キョン「出るって言ったってメンバーが足りないだろ」
ハルヒ「何言ってるのよ。補欠も余るくらいいるでしょ」
長門A「野球って何?」
長門B「おいしいの?」
長門C「面白いの?」
長門D「殺してもいいの?」
長門E「のだま……カンタービレ?」
長門F「さっそくデッドボールの練習から」
長門G「な、なにその練習!? し、しかもなぜ硬球!?」
キョン「あー、そうだったな……。長門だけでチーム作れそうだもんな」

~~~
4回の表、長門Aのホームランで9対1になりました。

キョン「お前……今のホームランは?」
長門A「ホーミングモード」
キョン「なんだそりゃ」
長門A「やればわかる」
キョン「う、うわっ! バ、バットが勝手に」
ガキーン。ゴトン。ゴロゴロ……
キョン「ぐぁー! 手がいってええ! ボールの真芯で捕らえたはずなのに……」
長門B「ボーリングモード。ボールがボーリングの玉のように重くなる」
キョン「無茶苦茶すんな!」
長門B「めざせ中山律子」
キョン「ちょ、ちょっと審判さん。このボールおかしいですよ。明らかに重すぎですって」
審判「ふぇ? あ……え、えっとス、ストライーク!」
キョン「はぁ!? ファールでしょ今のー!?」
長門C「モ-ニングモード。審判が寝起きの状態になって判定にミスが増える」
キョン「嬉しくねえよー!」

長門D「次はわたしの番」
キョン「わたしの番とかいいからまともに勝たせてくれ!
 ってうわぁぁぁ! な、なじゃこりゃぁ! いだだ! 痛い痛い!」
長門D「ホーネットモード。スズメバチが襲ってくる」
キョン「マイナスにしかならねえよおおぉぉ!」
長門E「が、がんばれー。ファイトー」
キョン「お前さっきから応援してるだけじゃねえかよおー!」
長門E「え、え、じゃ、じゃあ、冬眠グモード! ぐぅ~。むにゃむにゃ。もう食べられないよう」
キョン「寝るなー!!」
ハルヒ「キャー! 蜂よ蜂ー! スズメバチの大群よー! 助けてー!」
審判「し、試合中止ー! コールドゲーム!」
ハルヒ「キョンー! 試合とかどうでもいいから助けてー!」

長門F「全て予定通り。これで試合の結果はどうでもよくなったし、次の試合もやらなくてすむ」
キョン「お前ら最初の1人以外いらねえ!」
古泉「結果オーライです」
キョン「それより古泉、お前ものすごい刺されてるけど大丈夫か?」
古泉「禁則事項ですぅっ」
みくる「………イラッ」


~~その頃アイダホ州では~~

長門G「あ、あの、グラウンドはどこですか? 確かこの辺りだと聞いたのですが」
外人さん「What?」
長門G「おかしい……。Fの話ではこの辺りだと聞いていたのに……」



つづく