第1話 もし長門がバカだったら


キョン「学校ではできない話ってなんだ」
長門「涼宮ハルヒのこと。それとわたしのこと。あなたに話しておく」
キョン「涼宮とお前がなんだって?」
長門「うまく言語化できない。情報の伝達にそごうが発生する」
キョン「デパートかよ。『齟齬』だろ。それで?」
長門「……もうすでに発生したが、無視できるラベル。話を続ける」
キョン「『ラベル』じゃなくて『レベル』な」
長門「またそごうが発生したが、無視できるレベル。話を続ける」
キョン「うん、齟齬ね。続けて」
長門「何の話だったっけ?」
キョン「ハルヒとお前のことだろ」
長門「涼宮ハルヒとわたしは普通の人間じゃない」
キョン「なんとなく普通じゃないのは解るけどさ」
長門「そうじゃない……ぐす、バカにしただろ……うぅぅぅ……」
キョン「してないしてない。泣くな泣くな」
長門「うぐ、わた、わたしはぁ……宇宙人なんだぞぉ、これでも。情報なんとかかんとか体の、
 ひゅーなんとかかんとかフェイスって立派な宇宙人なんだぞぉ」
キョン「わかったわかった」
長門「嘘、信じてない顔してる、ぐす……やっぱりわたしの日本語では限界がある」
キョン「信じた信じた」
長門「ドゥ ユー ブリーフ ミー?」
キョン「それを言うならビリーブだろ」



第2話 朝倉も結構バカ


教室で朝倉に閉じ込められたキョン。絶体絶命の大ピンチ!

朝倉「じゃあ死んで!」

バリーン!!
長門「一つ一つのホログラムが甘い」
キョン「プログラムだろ」
長門「だからわたしに気づかれる。進入をゆるす」
朝倉「侵入でしょ。邪魔する気?」
長門「あなたはわたしのセットアップのはず。独断専行は許されていない」
朝倉「それを言うならバックアップよ。いやだといったら?」
長門「情報連結を解除する」
朝倉「7+2だといったら?」
長門「う……いちにぃさんしぃ…」
朝倉「ふふふ、遅いわ! 4+9だといったら?」
長門「うぅぅ! 繰り上がりはやめて!」
朝倉「この空間ではわたしには勝てないわ。7×3だといったら!?」
長門「ず、ずるいよ!掛け算はまだ習ってないのに!」
キョン「頼む、お前帰ってくれ」



第3話 消失世界でもバカ


世界改変が行われた後、
街灯の元で一人たたずんでいる長門。

キョン「長門……お前のしわざだったんだな」
長門「……なぜ、ここに、あなたが」
キョン「お前こそ、なんだってここにいるのか自分でわかってるのか?」
長門「……ちんぽ」
キョン「散歩だろ」

朝倉「長門さんをきづ(なぜか変換できない)つけることは許さない!」
キョン「おわっ、傷は『きず』。ってあぶねっ!」
朝倉「そうよ、長門さん。あなたを脅かすぞんざいはわたしが排除する」
長門「ぞんざいじゃなくてそんざい……痛い……わき腹に刺さった」
朝倉「キイーヤー!!誰!?誰がこんなことを!!?」
長門「平気。英語でAll light」
キョン「rightだろ」



第4話 映画でもバカ


みくるビーム2を受け止めた長門。

長門「うかつ……レーダーは拡散し、無害化するように設定した」
古泉「レーザーですね。それから?」
長門「今度は超振動性分子カッター(よし、全部いえた!)」
古泉「モノフィラメントみたいなものですね。しかしその単分子カッターは目にも見えなければ、質量も無いのですね」
長門「モ・モノフェラ…?…………と、とにかくすごく軽い」
古泉「ニュートリノ以下ですか?」
長門「トリノは見た。イナバウアーすごかった」
古泉「鳥脳以下ですね」



第5話 閉鎖空間でもバカ

YUKI,M>みえてる?
『ああ、それとNがMになってる』
YUKI,N>そっちの時空間とはまだ連結を勃たれていない。でも時間の問題。すぐに閉じられる
『なんでそんな誤字ができるんだよ。それでどうすりゃいい?』
YUKI,N>さぁ……? わたしに聞かれてもわかんないよそんなの……
『おい!わざわざそんなこというためにここに侵入したのか?』
YUKI,N>とにかくあなたにかける
『何をだよ』
YUKI,N>いろいろと……顔にかけたらエロい?
『何をかける気なんだよ!』
YUKI,N>またキャバクラに……
『おい! 誤解をうけるようなことをいうな! あ、パソコン消える!』
YUKI,N>池袋西口、平成女学園……プツン
『ながとおおお、てめええ!!』



第6話 三人ともバカ

朝倉「有希がバカだからわたしもバカにされるのよー!」
長門「それをいうならわたしのバッタアップのあんたなんてわたし以下に決まってるじゃない!」
喜緑「ファックアップでしょ!もう二人ともどっちがバカかなんかで喧嘩しないで!どっちも十分バカよ!」
朝倉「ふんだ、引き算も出来ないバカのくせに」
喜緑「な、なんですってええ!バカって最初に言ったのが一番バカなのよ!」
朝倉「へぇ~、誰がそんなこといいましたっけ?いつ?どこで?誰が?何時何分難病?地球が何回回ったとき?」
長門「たしかにバカは難病、でも喧嘩は互いをきづつける。やめよう」
朝倉「そうね、でも誰が一番バカか一度勝負しましょう。そうじゃないと腹の虫が鳴いてしょうがないわ」
喜緑「こうなったら漢字でケリをつけましょう」
長門「か、感じ……!」
朝倉「幹事……!」
喜緑「……。まあいい。この中で「バカ」と漢字で書けないものを本物のバカとする」

朝倉「くっ!」
長門「うぅ!」
喜緑「むむ、ちょ、ちょっと待って!」
朝倉「なんだ、怖気づいたか。わたしはもう少しだというのに」
長門「もう少しって最初の字が『場』って何?」
喜緑「ねえ……カタカナにしない?」
朝倉「……」長門「……」
喜緑「な、なんで泣いてるの?二人とも」



第7話 ゲームをやらせてもバカ


キョン「これがコンピ研の部長から渡されたゲームだ」
長門「テ・ダイ・オブ・…サギ…ウンゴモゴモ」
キョン「ザ・デイ・オブ・サジタリウス3な」
長門「そう、スリー」
キョン「お前じゃこんな難しいの覚えられっこないよな」
長門「そんなことない。情報操作は得意」
キョン「じゃあ、これをまず練習してみろ」
長門「……さっそく起動不良バグを発見。しょせん有機生命体の作る情報処理プログラム」
キョン「電源はここだからな、ポチっと」
長門「……今のはちょっと試しただけ。いつもの通り異常なし。もうすぐエンディングと推測される」
キョン「これはCDというものでな。頭に載せるだけじゃ読み込んでくれないんだ。
  ここに差し込んで読み込まないとダメなんだよ。わかったか?」
長門「知ってた。ここからが本番。さっそく敵艦隊を発見。攻撃開始。無抵抗なまま敵機沈黙。これを撃破」
キョン「俺の艦隊を攻撃するな。だからちゃんと字を読めって」
長門「表記がローマ字だったのはうかつ。でもインチキをしてるのはコンピ研の方」
キョン「まだあっちとLANケーブル繋いでないんだが……」
長門「やっぱりバカにしてるぅ……うぅぅぅ…」
キョン「してないよしてないよ」
長門「ぐす、もうしらない、じらないよ~、もうやだぁ~」
キョン「バカじゃない。お前はバカじゃないよ」
長門「……アイムノットプール?」
キョン「フールだ」



第8話 憤慨してもバカ


キョン「俺のは『恋愛小説』か……何書けばいいんだよ……。長門、お前のは?
長門「……幼想ホラー」
キョン「『幻想ホラー』な。どっちにしても意味わからんが」
長門「もうすでに1200年以上前に死んで幽霊になってるからこれは簡単」
キョン「『玄宗』じゃないぞ。それにしてもわかりにくいジャンルだな。まあ、がんばれよ」
長門「わかった。……ところであなたは何を書くの?」
キョン「だから『恋愛小説』だって」
長門「(変態…小説……?)それで内容はどんなものを書くつもりなの?」
キョン「ああ、妹の同級生のことでも書こうかなと」
長門「そう……。止めない……うぅ」
キョン「なぜそこで急に泣く?」
長門「このポリゴン!」
キョン「ロリコンだろ!ってなに言わすんだよ!」



第9話

~第1部 最終話~
最後までバカでいて


長門「わたしのバカが直った」
キョン「え?やっぱりバカだと自覚してたのか」
長門「元々わたしは超優秀。言語プログラムのミスから齟齬が発生していただけ。
 あのプログラムを作った統合思念体のバカ派は処分された」
キョン「そうか……もう『そごう』とか言わなくなるのか」
長門「そう、わたしはこれからはあなたに正確な意思伝達が可能になる」
キョン「前ならそこで『性格な』とか言ってたのにな」
長門「あなたもこのようなわたしであることを望んでいたはず。これからはあなたに苦労をかけることはない」
キョン「うん、そうか……そうだったのか…よかったな…」
長門「……なぜそこで寂しそうな顔をする?」
キョン「そんなことないぜ!お前はこの姿が本当のお前なんだろ?ならよかったじゃないか!」
長門「……そう」
キョン「……」
長門「……修正プログラム破棄、データをロールバック、システムを初期化」
キョン「な、長門、何してんだ!」
長門「元に戻しただけ。バンダイわたしはこのような話し方しかできないはず」
キョン「バンダイじゃなくて『元来』な」
長門「……そごうが発生した。虫できるラベル」
キョン「お、おい、前より悪くなってないか?」

長門「ザ・エンド」
キョン「ジ・エンド」

The end