いつも変わらない毎日。
いつも変わらない学校。
いつも変わらないSOS団。

一言で言うと平穏ということだ。
そんな毎日にハルヒはやはりという訳か、時々つまらなさそうな顔をしている。
そんなに退屈そうな顔をするな。平穏もいいもんだぞ、少なくとも俺はそれなりに
毎日を楽しんるぞ。まあ、少々退屈な面もあるかもな。
だが、そんなことをハルヒに言うと、野球大会みたいなイベントを持ち出してきそ
うだ。そうだな。。ハルヒに退屈だなんて言ったら最後、平穏な日常が1光年くら
い遠ざかってしまいそうだ。やっぱり日常は平穏が一番だな。

そんなSOS団の俺とハルヒと朝比奈さんと長門と古泉は今日も何をするということも
なく、活動を終えて部室を出て帰路についた。
・・・

翌日。
俺はいつものように早朝ハイキングのような通学路を通り学校に行った。
そこでは授業を受ける。時々寝る。また、時々ハルヒがこついてくる。といういつもの
日常を繰り返して放課後となった。
俺の足は自然と部室へと向かっていた。
とりあえずノック。
「は~い」
という部室専用のマイエンジェル、朝比奈さんのかわいらしい声が聞こえてきた。
俺は今日の衣装を楽しみにしつつ、ドアを開けるとそこにはメイドさんが立っていた。
もちろん、朝比奈さんがメイドの格好をしているのだ。いつ見てもきれいなもんだ。

俺が挨拶して中に入って、パイプ椅子に座って団長その他のメンバーを待ちつつ、
朝比奈さんの入れてくれるお茶を飲んだ。
しばらくして、ハルヒと古泉がやってきた。ハルヒはPCを、古泉は俺とボードゲームを、
朝比奈さんは編み物をしている。

ハルヒは「何か不思議なこと無いのー?」とマウス片手に少々イラついている様子で、
古泉はスマイルで「おっと、そう来ましたか」とか言って次の手を考えている。
俺はふと気になった。誰かが足りない。
そう、長門だ。長門はどうしたんだろうか。用事で遅れているのだろうか。
もう少ししたら来るのかな。めずらしいな。

いつまで経っても長門な来ない。ひょっとして学校休んでるのかな。ハルヒや朝比奈さんや
古泉は特に気にしている様子は無い。
何故だろう?来ない理由でも知ってるのかな。まあいい、たまにはこういう日もあるだろう。

帰宅時間になり、俺はみんなに別れを告げて帰宅した。
・・・

また翌日も部活の時間となった。
今日も迎えてくれたのは朝比奈さんだけだった。
俺は朝比奈さんのお茶を飲みながら、古泉とするボードゲームをどれにするか選んでいると、
ハルヒがやってきた。やってくるや否やPCの電源を付けて、ネットサーフィンを惰性で続けて
いるようだ。しばらくして古泉がやって来て、俺が選んだボードゲームで対戦することになり、
スマイルで戦っている。
すると、
「今度の不思議探検はここねっ!」
と、ハルヒが満面の笑みで宣言した。
またハルヒの思いつきみたいだ。どんな探検になるかは分からないが、こいつの笑顔は久しぶりだな。
やっぱりこいつは笑ってるのが似合ってるな。

そんなこんな部活が終わった。
今日も長門は来なかった。
みんな心配しないのかな?来ない理由でも知ってるのか?
だとしたら教えてもらいたいな。
もう2日も長門の姿を見ていない。
そんなことを考えながら帰り道を歩いている。
・・・

またまた翌日
長門が来なくなって3日目だ。
俺は長門の教室を休み時間になって見に行った。
。。やっぱり長門はいない。
俺は長門のクラスには親しいヤツもいないので、長門の出欠を聞くこともなく教室を後にした。
そして放課後。
俺は掃除を終えて少し遅れて部室に向かった。
朝比奈さんのかわいいメイド姿で出迎えてくれたが、そんなことは今はどうでもいい。
長門はいないのかと部室を見回したがいなかった。

俺とハルヒと朝比奈さんと古泉。
部室にいるいつものメンバー。長門を除いては。。

待っていても長門は来そうに無かった。
「なあ、長門が何で休んでるか知ってるのか?」
俺が何気なく聞いてみた。
変なことを言っているつもりはもちろん、無い。

「はあ?長門?誰?」
「長門さん。。ですか?キョン君の知り合いですか?」
「僕は長門さんという方はちょっと存じませんね。」

俺、変なこと言ったか?ドッキリか?

俺は周囲を見渡したがそんな様子は無い。それどころか3人とも本気で言っているようだ。

「いやいやいやいや、いるだろう。長門はいつもそこで本を読んでいるだろう!
 その本棚の本だって長門がいつも読んでるものを置いてるだろ!
 無口なやつだが、いつも部室にいてるだろう!」
何だ何だ?3人とも俺をからかってるのか?

「何言ってんの?」
「キョン君、どうしたの?」
「一体、どうしたのですか?長門さんという方はそんな方なのですか?」

「お前こそ何言ってるんだ??長門を知っているだろう?俺をからかってるのか?
 だとしたらそろそろ止めておけよ?本気で怒るぞ」

「キョン。。大丈夫?」
「キョン君、疲れてるの?」
「そうですよ。おそらく疲れているのでしょう。休んだ方がいいと思いますよ。」

「・・え・・・」

3人が俺を変な目で見てる。止めてくれそんな目は。俺は変なことを言ってない。
言ってるのはお前らの方だ。長門を知らないだと?ふざけるんじゃない。
知らないはずが無い。なのになんだ。なんだ。なんだ。。
だんだんと足がふらついてくる。
・・・

俺は気がついたら狂ったようにして部室を飛び出していた。
何十分しただろうか?外の風に当たって落ち着いたのか、何とかまともな行動が取れるだけの
冷静さを得られた。
とりあえず職員室に行って長門のことを聞いてみよう。

聞かなかった方がよかったかもしれない。
長門という名前の生徒はいないそうだ。
何故だ、何故長門がいないんだ。
家に帰る道で俺の頭はずっと混乱したままだ。

帰宅した俺は混乱した頭のままベットに横になって今日のことを考えていた。
ふと、PCに目が入った。PCをする気は無いのだが、吸い寄せられるようにPCの電源を付けた。
ん?
起動しない?
PCを2,3回叩いてみたが同じだった。
おかしいな。
んんんんん?画面に何か書いてる・・・

YUKI.N>みえてる?

長門!?
長門なのか!?

とりあえず返事だ。。
”みえてるとも”

YUKI.N>私は現在そちらの世界に存在していない。

”どういうことだ?”

YUKI.N>私は何者かの力によって異空間に閉じ込められた。
YUKI.N>私についての記憶はあなた以外に存在していない。消去された。

な。。

YUKI.N>ここでは私の力はほとんど効力を持たない。
YUKI.N>このメッセージをおなたに送るので精一杯。

”そこから戻れないのか?”

YUKI.N>私だけの力では戻れない。
YUKI.N>ただし、あなたと"鍵"があれば可能。

”鍵?鍵って何だ?どうすればいいんだ?”

YUKI.N>"鍵"についてはここでは発信できない。情報発信に制限が掛かっている。
YUKI.N>"鍵"と私に会いに来て。
YUKI.N>私を助けて。。あまり時間が無...............................

おい、、長門!長門!
途切れたか。。
最後の話からだと急いで長門を助けに行かないとな。。
"鍵"か。。
俺はどうすりゃいいんだ?
どうやら、長門を知ってるのは俺だけだろうし。
誰かに相談するにしても。。。

そうだ。古泉がいた。長門は異空間って言ってたな。古泉なら閉鎖空間に入れるから何か
分かるかもしれない。ならなかったら、、いや、想像するのはよそう。

・・・
「こんな時間にお呼びとは一体どういう用件ですか?それと、疲れているのであれば休んで
 いることを推奨しますよ。」

「いや、休むわけにはいかないんだ。ちょっと付いて来て欲しい」
俺にはやるべきことがあるからな。古泉には長門のマンションに来てもらった。といっても
こいつにとっては今はただのマンションだが。

「どこに行くのです?」

「来れば分かるかもな」
正直、俺には古泉に分かるのかは分からない。
でも、今はこいつしか頼れるやつがいないのだ。

長門の居た部屋の前に来た。
部屋は空き部屋のようだ。
一応、ドアを開けてみる。開くはずなどないか。。。"ガチャ"
ドアが開いてる??
まあいい。
「入るぞ」

どうした?

「・・・・・」

無言で立ち尽くす古泉がそこにいた。
「どうしたんだ?」

「いままでに無い種類の閉鎖空間です。こんな近くにあって何故気がつかなかったのか。。」

「俺も入っていいか?」

「ええ。もちろん結構です。ここに案内したのはあなたですからね。」

俺と古泉が閉鎖空間に入る。
と、そこは。。
何も無い灰色のただただ平面。
どういう世界なんだ。。

俺がそんなことを考えていると、

「おでましですよ」

何?
俺は振り返ると、そこには得体の知れない物体というか巨大な生物がいた。

「何だこれは?」

「おそらく、この空間の主で我々の敵と看做していいでしょう。僕には分かります。少々お待ちを。。」

そう言って古泉は赤い玉となり、その得体の知れない巨大な生物に向かって行った。

・・・
数分のうちに難なく巨大な生物は古泉によって、"空間から消去"されるとこの空間も正常になった。
そして、そこには俺のよく知っている人物が倒れていた。

そう。長門だ。

「長門!」

俺はすぐさま長門に駆け寄った。俺は長門を抱きかかえた。幸いなことに意識はあるようだ。

「私なら大丈夫。私の能力も今は正常。まずは改変されたあなた以外の私に関する記憶を復元する。
 。。復元完了。もう大丈夫。・・・あなたに会いたかった。」

「・・・俺もだよ。長門。」

「。。。助けに来てくれるって信じてた。ありがとう。。」

「・・・俺が来ないはずないじゃないか。」

俺がそう言って長門を抱きしめると、後ろから

「長門さんじゃないですか。どうしたのですか?さっきまでどこにいたのですか?」

と古泉の声がした。
・・・

今日もSOS団は今日もいつも通りだ。
いつも通りのSOS団っていうのはもちろん、俺とハルヒと朝比奈さんと長門と古泉のいるSOS団だ。
次のハルヒの提案した不思議探検は。。長門とペアがいいな。

         おしまい

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