第七章


俺たちは30分ほどで学校に着いた。
そしてやっぱり神人が暴れていて校舎もめちゃくちゃだったし、校庭には神人に投げ飛ばされたと見られる校舎の残骸が投げ捨てられていてこの世の風景とは思えないようだった。
ハルヒはもうどうしていいのかわからないようにこう言った。
「ねえ、キョン。いったい学校に来てどうするつもりなの?」
「わからん。とりあえず校庭のど真ん中に行こうと思う。」
ど真ん中とはお察しの通り俺とハルヒが昔キスをした場所だ。
そこに着けば恐らく何らかのアクションが起きるはずなのだ、そうでなければあの未来人や朝比奈さんが止めるはずである。
俺はハルヒを半分無理やりど真ん中に連れて行った。
そのとき、ポケットに入っていた金属棒が金色に柱のように光りだし、ハルヒと俺を光の中に入れた。何がどうなってるんだ。
俺は慌ててポケットから金属棒を取り出した。
これでハルヒが普通の人間に戻ったのか?
もちろんそんなわけは無く、その金属棒にひびが入った。
ピキピキ…割れていく。
中から茶色い棒が出てきた。
俺の嫌な予感は的中し、金属棒の中からポッ○ーが…
やはりそうか。
ポッ○ーゲームか、それでキスしろってのか。
ハルヒは察したのか俺からポッ○ーを奪い取り口に加えて目を閉じた。
俺も目をつむりポッ○ーをくわえたそのとき、前のときのような光が世界を包み俺たちを元の世界に返した。
たまたまグラウンドはどの部活も使用してはいなかった。
あれ?朝比奈さんやら古泉やら長門やらはどこに行ったんだ?
閉鎖空間に閉じ込められたのか?だとしたら神人が全部消滅するまで空間は消滅しないはずである。
だとしたら朝比奈さんたちはどうなる。
いやハルヒの能力が消えたのだから閉鎖空間も消滅したのか?古泉は何も言ってはいなかった。
その時、後ろで俺を呼ぶ声がした。
「キョン君!」
朝比奈さんである。あの未来人と(小)方もいる、気絶したまま(大)にかつがれてるが…。
「朝比奈さんたち、どうしてここに?」
「古泉君に言われたんです。学校に向かってくださいと。これも規定事項ですし。」
「そうですか。」
この時ハルヒがあることに気付いた。
「有希は?」
そうだ長門は?朝倉と交戦中のはずのやつはどこに言ったんだ。
その問いには朝比奈さんが答えた。
「長門さんはあと1分ほどでここに現れるはずです。朝倉さんって人を倒して。」
よかった。
じゃあ古泉はどうなったんだ。
まさかあのとんでも空間に閉じ込められたままなのか?
長門がやってきた、古泉の事を聞いてみる。
「古泉一樹は閉鎖空間に残り、自爆して全て倒すつもり。」
自爆?自爆ってあれか?ボーンってなって死んじまうあれか?
「そう。」
古泉はどうなるんだ。
「死ぬ。」
どうにかならないのか。
「ならない。そうしなければ世界が滅ぶ。古泉一樹は世界を守るために死を選んだ。」
くそっ、俺の許可なしで死にやがって。
ハルヒは悲しい顔で「私のせいよ、私が転校生が来て欲しいなんて思ったから。だから古泉君は…」
落ち着けハルヒ。お前は何も悪くないし古泉のことは悲しいが今はこの状況を何とかすることが先決だ。俺たちを助けてくれた古泉のためにもな。
長門。朝倉はどうなった。
長門はいつぞやのカマドウマのとき同様、校門を指を刺した。
「すぐそこ。すぐ倒す。もう余裕は無いはず。」
その直後、校門から高速で何かが走ってきた。勿論。朝倉である。
朝倉は長門めがけて突っ込んできた。
不謹慎かもしれんがターゲットが長門でよかった。
ターゲットが俺なら一瞬でことは終わっていたからな。
長門は校庭のど真ん中で戦闘をおっぱじめた。
轟音が鳴り響く。
轟音で朝比奈さんが目を覚ました。
「ふえ?ここどこですか?あれ?この人私にそっくり。誰なんですか?そっちの男の人も。古泉君はどこいったんですか?」
なんというか、どっから説明していいのか。
とりあえずここで目を覚ますのは朝比奈さん(大)にとって来てい事項なんだろうか。朝比奈さん(大)に目配せしてみる。
朝比奈さん(大)が頷いた。
俺はいまいち状況を理解できていない朝比奈さんに説明した。
「この人は今の朝比奈さんよりも未来から来た朝比奈さんです。恐らく今まで朝比奈さんに命令を出してたのもこの人です。」
「え?そんな、まさか。」やっぱりと言うかなんと言うか、やはり混乱した。一応孤島のときのこともあるので古泉のことは伏せておいた。
朝比奈さん(大)が口を開く「そうです、私は未来のあなたです、いろいろな指令をいつも出していたのも私です。それからキョン君、この騒動が終わったらこの子にこの子がするべきことを全て教えてあげてください。」
「え?わかりました。」どういう意味だろう。七夕のときや一週間後の朝比奈さんが来たときの手紙のことを教えてあげればいいのだろうか。
長門が交戦中にも関わらずこっちを向いて叫んだ。「ダメッ!!」
すると「確かに頼みましたよ。」といって朝比奈さんの後ろで盾になるように大の字になった。
その瞬間である。鉄砲か何か、もしかしたら光線銃のようなものかも知れない。
一線。
俺の盾となってくれた朝比奈さんは倒れた。飛んできたであろう方向からは何も見えない。
血まみれになって倒れた朝比奈さん(大)を支えてあげる。「これも規定事項ですから…」
そう言って朝比奈さんは目を閉じた。
俺はハルヒに叫んだ。「朝比奈さんに見せるな!!!」
ハルヒは急いで朝比奈さんに抱きつき視界をふさぐ。
だが何もかも遅い。朝比奈さんは泣きじゃくり倒れこんでしまった。
ここで突っ立って傍観していた未来の俺が地団駄を踏み口を開いた。
「まさか!クソっ!それで未来を守ったのか。クソっ!」
そうか。朝比奈さんが朝比奈さん(大)を認識することで現在と未来がつながったのか。
それなら俺と未来人の時でも同じことが言えるのだが恐らくハルヒが生み出した不安定な未来なので朝比奈さんが朝比奈さん(大)を認識することで上書きされたのか。
恐らくこの未来人の規定ではここで朝比奈さんが死に、朝比奈さん(大)の存在に矛盾を出すためだったのであろう。
と言うことは未来人戦はこちらの勝利である。大きな犠牲を払ったが。
とち狂ったように未来人が言った。「もうお前ら全員殺してやる。」
おいおい未来の俺よ。なに言ってやがんだ。
その時、突然空が無数の点により暗くなった。
なんだありゃ。いろいろありすぎてわけがわからん。



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