新しい過去から君への招待状
※このSSは「I don't choose, but decide.」の後日談的SSです※
真っ白な部屋に波紋が揺らぎ、小さな影を吐き出す。-朝比奈みくる。彼女は世界人類共同体の『最大多数の最大幸福』の為に、自らの友人である涼宮ハルヒを歴史から抹消するように精神操作を受けた。-TPDDの開発者をある人間に固定すること。それだけの目的の為に一人の人間とその子孫を根絶やしにするという手段をとる世界人類共同体のやり方に対し、『洗脳』が解けた今は怒りしかない。-殺そうとしていた本人にその計画を打ち明けるのはかなりの勇気と覚悟を要した。SOS団の仲間は揃って止めた。しかし朝比奈みくるはそれを告白することにこだわった。『涼宮さんに嫌われても仕方ない』本当は嫌だった。彼女に嫌われたら三日三晩程度では涙は枯れないだろう事は朝比奈みくるにも分かっていた。しかし自分のした事の重さを正面から受け止めなければならないという決意は揺るがなかった。朝比奈みくるはその外見からは想像もつかない強い意志を持つ女性だったから。『しょうがないじゃない、洗脳されてたんでしょ?悪の未来人に。ホントにあたしが死んじゃってたら、化けて出てやるくらいは思うけどさ』あっけらかんと言い切った涼宮ハルヒの言葉に、朝比奈みくるは人目を憚らず声を上げて泣いた。その肩に、涼宮ハルヒの両手が置かれた。そのあたたかさを忘れないと、朝比奈みくるは誓った。--------------
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