青の世界 キョン
青の世界 キョン ここ最近、朝が待ち遠しいと感じることが多い。というか毎日。夜遅くまでハルヒとメールをしていた。携帯の存在に感謝しつくせりだ。俺は2週間前、ハルヒに思いを告げられた。OK,はっきり言おう。「あんたが好き」こんなことをはっきり言った。よし、もう一回言おうか、気持ち悪いか。奇遇だな、俺もそう思っていた。たった六文字でこんなに感激したことは今までになかった。ハルヒの顔は何かを我慢しているようだったな。俺には分かるさ。俺だってものすごく顔が赤くなっていたからな。一年間も一緒にいたのだから、こういう気持ちになるものなのか。人間の心理に驚く。なんて単純なんだろうか。俺はハルヒを抱きしめた。ハルヒは何か言いたそうだったが、俺が口を塞いだ。さすがに中に入れようとしたら鉄槌を食らったが。俺たちはもう離れない。そう誓った。こんな毎日が幸せでないとか言う奴、ちょっとこい。30分ぐらいの時間があれば足一本折れるぞ。まあ、古泉が立証済みだ。あいつはマジむかつく。何が「あなたにとっては」だ。あいつは本当にゲイだったのか。道理で見ていてムカツクわけだ。今度ハルヒに部活の時間で言ってみようか、「粗大ごみの回収日はいつだったかな。ここの神聖なる部室に、ごみが一つ、いや三つだな、紛れ込んでいる。ふてぶてしいことありゃしない」。ついでだし、あの単純馬鹿と目障りとしか思えない物置にも消えてもらおうか。あの空間には俺とハルヒで十分の広さ。今考えたら、このスペースに五人も入れなかったな。我ながらよく気付かなかったものだ。もう外の喚起をする必要は無い。二人の体温を供給しあうのだ。まあ、その前に部室の匂いを消しておくべきだな。カビが生えそうだったからな、どっかの誰かさん(三人)のせいで。そういえば、あのブスどもは俺に何か言いたそうだったな。俺がお前ら臭いから口臭を俺にむけるな。俺の目を見るな、ごみが入る。ああもううるさいなあ、お前はもう未来に帰れ。汚いんだよこのドブ水。こんなことを言ってもあきらめないからたいしたもんだ。いい加減出て行ってもらえませんかねぇ。汚いんだよ、お前ら。あの単細胞人間の目から出てくる汚物が気に食わなかったので蹴りを入れておいた。すぐに黙るかと思いきや、もっと出しやがったので箒で叩いてやった。ようやく部室から出て行っても、あの置物(10円)はまだこの空気を汚したいそうだ。とりあえず三十回ぐらいは投げ飛ばしただろうか。それでも出て行かなかったので、本を手当たりしだいズタズタ(いいねえ、この表現の仕方)にした。二十冊ぐらい始末したところで、ようやく動き出した。燃料は一体なんなのかね。ゴキブリの体液か?うむ、お似合いだ。 俺は本二十冊分にしかならなかったようなので、とりあえず掃除用具入れの中に閉じ込めておいた。まあどうにかなるかも知れないが。明日、掃除用具入れを取り替えなければ。あまりにも墨汁臭い。もう俺は、ハルヒしか見えない、もとい、見ない。ハルヒさえいてくれたら、どんな世界であろうとも着いていく。これからもよろしくな、ハルヒ。
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