朝起きて登校し、途中で友達と会って喋りながら教室に入りいつも通り授業を終える。
健全な普通男子高校生はほとんどこんな日常だろう、もし違うとしても彼女と居るとか部活とかの+αが付くだけだ。
だが、俺の日常はそんなのじゃねえ
涼宮ハルヒ率いるSOS団に入っちまったせいで
俺の日常は+αどころか+zぐらいあるんじゃないのか?+zこれの読み方はしらないが。
俺の日常は意味の分らない同好会未満の変な集団活動をよぎなくされたり、
へんな空間に閉じ込められたり、俺以外が替わってる世界に来ていたりと+zどころじゃすまないような経験をしてきたんだが、
今回はありえないほどに普通で逆にそれが怪しい。
ん?待てよ、俺までハルヒのような考えになってるじゃねえか。とにかく俺は初めはこんな感じだった
でも誰だって思うさ、あのハルヒがクラスのみんなと普通に接しているんだからな
「おはよう」
俺は信じられない光景を見た、あのハルヒがクラスのおそらく名前も知らない男子に笑顔で挨拶してる。
もしかしてまた閉鎖空間に迷い込んだのか?だったら発端は誰だ?いや、俺はここまで来るのになんの変化も感じられなかった。
って事はだ。
ただハルヒの性格が変わっただけ・・・・・か。
本当に閉鎖空間でハルヒの性格が変わったのだとしたら入学、いや中学の初めからハルヒはあの性格だろう
確認するために俺は国木田に聞いてみた
「なあ国木田、なんか涼宮変わったな」
「そうだね、さっき僕にも挨拶してきたよ。キョンと付き合っていくうちにまともになったんじゃない?」
国木田は俺の予想と違う答えを出した。
どうやらここは閉鎖空間でもなんでもない俺が今まで暮らしてきた世界のようだ、
ただ昨日のハルヒと今日のハルヒがまったく違うってことだけだな
ようやくあいつもこの世界に慣れてきたかと考えハルヒに話しかけた
「何考えてやがる」
「どうゆう意味よ?」
いつもの勢いだ、なんだ?本当に変わったか?さっき見たときとはずいぶん違うな、
もしかしたら俺にだけ厳しいのか?さて俺はハルヒにいくつ疑問符を当てたかな?まったく分らない女だ。
いや?この場合おれか?
「やけに皆に優しいじゃねえか」
「だから何だっての?私が同級生と接するのがそんなに嫌?」
やっぱりいつものハルヒじゃねえか、逆にいつもよりきついぐらいだ
「別に」
だがお前が皆と話してるところを見るとなんか変な気持ちになる・・・風邪か?
「ふん」
なんでだろうな、俺に対する態度がいつもより倍きついぞ?
「今日SOS団はなにするんだ?」
この質問は俺自身わかってたかもしれない、SOS団なんて同好会未満の集団はいつも通りなにもせず過ごすだろう。
「そうだ、私今日SOS団には行けないわ、皆で何かやってて」
「今日陸上部に出ようと思ってるの、悪い?」
OK、どうやらハルヒは壊れちまったようだ。関わらないでおこう。
結局いつものように授業を終えて昼休みに入ったんだが、あのハルヒが教室から出て行っていないのだ。
なんと女子グループの中心で笑ってやがる。なんだ?もしかして朝倉が中に入ったのか?だったら気をつけないとな。しかもさっきから俺のほうチラチラ見てやがるし。
谷「なんか涼宮も不気味なぐらいまともになったよな?猫かぶってるんじゃないか?」
確かにあいつは猫かぶってるときがある。すぐに戻るけどさ。
国「でも皆、涼宮さんとこ行って話してるよね」
谷「大方、いつもとのギャップに引かれてるんだろ俺は近寄りたくないね、また振られ・・ゲフンゲフン・・・いやなんでもない」
キョン「おい谷口、チャック開いてるぞ」
谷「え?ああ開いてたか」ギギギギ
そのまま昼休みが終わり、放課後になって部室に行く。
ノックして入ったが長門しかいない・・・・そうかハルヒは陸上とか言ってたな・・・
「ハルヒがなにか変なんだが、世界が変わってるとか無いか?」
「無い、涼宮ハルヒの精神やこの世界が改変された形跡は無い」
そうか、何も無いか・・・じゃああいつもSOS団に来る時間がへるのかな・・・気付くと長門は俺のことをジーっと見ている。俺の顔になにか付いてるか?
「あなたは涼宮ハルヒに会えないとさびしい?」
くっ長門、痛いとこ突いてきやがる。たしかに俺はハルヒがいないと寂しいかも知れない。
それはもちろんSOS団団長としての意味も有り、もう一つは・・・・・・・・口にしたくは無いが、俺はハルヒが好きだってことだ
「さびしいな、あいつにあえないとつらい」
って俺は長門に何話してるんだ、
「あなたは涼宮ハルヒに明確な好意をいだいている」
ああそうだなわかってる、お前と話してるうちに気付いた。
長門は話し終えるといつも通り本に向き直った。
「そうだよな・・・悪い俺帰る」
気まずくなったから俺は帰ろうとしたところに長門の声がかかってきた。
「あなたは涼宮ハルヒに会いに行ったほうがいい」
長門は俺が望んでたことを口にした、そうしたいけど、ハルヒに迷惑じゃないのか?
「それは行ってみないとわからない・・・・私には涼宮ハルヒは自分が変化したことにあなたがなにか反応を起こすか実験してるように見える」
俺の反応?まったく悪趣味だな、何考えてやがる
「わかった、行ってくるよ」
ハルヒになんで来るのよ!!と怒鳴られたらスタコラサッサと帰るぜ。
俺がグラウンドに行ったときに陸上部は学校から出てランニング中だったのだろう、居なかった。
はりきって来たのにやる気を削がれたな。長門なら知ってただろうけど、なんで教えてくれなかった?
そのまま俺はグラウンドのそばで待っとくことにした。
30分ぐらいしたころか?ハルヒは帰ってきた。どうやらこれで部活は終わりのようだな。ハルヒは俺が待ってることにに気付いた。
「あ!キョン、待ってたの?」
ハルヒはいつもの笑顔に戻ってた。いたずらが成功した子供のような笑顔で
「なら、一緒に帰りましょ」
やれやれ、だけど妙に優しいのより俺はこっちのハルヒが好きだ。一緒に坂道を下りながら決意した。
この後告白しよう――――――
終わり