セカンド・キス エピローグ
エピローグ
一ヶ月たった。その後のことをお話しよう。閉鎖空間の発生は収まり、ハルヒによって世界が創り変えられる可能性は消えた。といのは古泉と長門の話だ。「あなたのプロポーズがよっぽど嬉しかったんでしょうねえ。」と、一ヶ月たった今でも古泉は俺のことをからかう。長門に報告すると、まるで始めから全てを知っていたかのように「そう。」と一言呟いただけだった。朝比奈さんに関しては、まだ本当のことを話してはいない。いつか話そうと思う。 冬休みはなんてこともないいつも通りの冬休みだった。去年と同じくSOS団で遊びほうけてたのみである。 鶴屋さん家のスキー場に足を運んだり、今年は初詣にも行ったな。おみくじも引いた。俺は中吉と無難なところだったのだが、あろうことが他の4名がそろいもそろって大吉であり、俺はビリということでハルヒから奢りを命じられた。新年早々ついていない。そもそもおみくじは勝負じゃないだろ。 このように、冬休み中ハルヒと会うときは必ずSOS団の面子が全員そろっていた。俺たちは付き合ってから一ヶ月経った今でも一度も二人で会ったことがない。と言うのも、付き合ってみたはいいが今までが今までだけにお互い恥ずかしがってデートになんか誘えないからだ。俺たちは正式にカップルとなるにあたっていくつかルールを決めたのだが、その中の一つには「お互いなるべく今まで通りを心がける」とある。そうは言ってもカップルなんだぜ?たまにはデートくらいしたいだろお前も?なあ、ハルヒ。 耐えかねた俺はついにハルヒに電話をかけた。 「おう。」「ああ、キョン。何よ。何か用?」「明日ヒマか?」「うん。別に予定はないわよ。」「じゃあ九時に駅前。」「了解。じゃね。」と、いうわけで今日が初デートの日ってわけだ。正直に言おう。楽しみすぎる。ハルヒから貰ったマフラーを巻いていくべきか迷ったが、結局俺はいつものマフラーを選んだ。なんだか恥ずかしいじゃねえか。それにしてもハルヒとデートか。さて、どこに行けばいいだろう?俺は30分以上早く駅前に到着したのだが、驚いたことに既にハルヒは仁王立ちで俺を待っていた。「遅い!罰金!」いつもの口調で俺にそう告げる。だけどいつもとは違って憂鬱な気分にはならない。なぜかって?デートの金を彼氏が負担するのは当然だろ?Fin... ←5
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