三機の端末、三人の少女 プロローグ
彼女達は我々にとってただの端末に過ぎなかった。しかし、一度にならず二度も我々はその"端末"に消される事となった。「私達は人形ではありません」三機のうちの一機の言葉。無数に存在する端末の内、観察対象に最も近かった三機のみがエラーを蓄積させ、暴走した。エラー、それは他の端末には存在しないもの。そして、我々には理解できないもの。それは感情と呼ばれる、人を突き動かす存在。パーソナルネーム「長門有希」の暴走。観察対象「涼宮ハルヒ」の能力を利用した世界改変。「長門有希」がどうやって観察対象の能力を利用、操作したのかは不明。暴走の原因はエラーの蓄積による物と報告されている。パーソナルネーム「長門有希」の処分が検討されるが、観察対象の「鍵」である有機生命体によって阻まれる。「感情」と呼ばれるものが何なのか、我々はいまだ理解出来ないでいる。もしかしたら、感情こそが我々の自立進化の鍵なのかもしれない。我々の二度目の消失。今から報告するのはその時に何があったのか、何故消されたのか?そして、あの三機の端末の秘密だ。
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