Different World's Inhabitants YUKI~ゲツヨウビ(その三)~
「いい?ストーリーのおおまかな流れはこうよ!今から、1800年くらい前の三国時代の中国に、ある男がタイムスリップするの。その男は、現代では全く仕事をしないダメダメな男なんだけど、実はIQ200の天才で、戦術をたてるのがめちゃくちゃ上手いの!そして、あっという間に領土を広げていって、4つ目の国を自らの手で作って、時代は四国時代に・・・・・・」
残りは、主人公の男が軍を引き連れて、蜀の都、成都に攻め込み、蜀の軍師、諸葛亮孔明と頭脳戦を繰り広げるシーンを書くだけだ。
そして、1番後ろを俺は、フラフラと歩いている。
谷口なら、「全く、今日はいつもみてる番組があるのによ~!」とか言って、真っ先に帰ってしまった。
「じゃ、明日も気合入れて書くのよ!もう、明日中に仕上げちゃいたいからね。」
俺は、昨日、長門の部屋で見た、何やらよく分からないカラフルな空間『パラレルゲート』のことと、その向こうにあった、あまりにもミスマッチな襖のことを話した。
頭の中で、今日の部室の中での、彼と涼宮ハルヒの様子を思い浮かべる。
私は、いつもの4人で集まった時に見せるあの明るい笑顔や、何でもそつなくこなすところを何度も見てきた。
それに対しては、尊敬の思いもあったし、羨望の思いもあった。
彼は、何故か古泉一樹を引き連れてやって来た。
その後を、私と彼はついていく。
何故だか、自分にものすごく腹が立った。
~Different World's Inhabitants YUKI~カヨウビ(その一)~へ続く~
このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー と 利用規約 が適用されます。
1文字以上入力してください
本文は少なくとも1文字以上必要です。
1文字以上入力してください。