俺の右隣には
俺とハルヒが付き合い始めてはや半年。いやぁ、早いものだなぁとしみじみと思う。と、感慨にふけるのもこの辺にしておこう。今、ハルヒは俺の部屋に遊びに来ている。そしていつものように俺のベッドに2人で腰掛けている。さて、この状況で何をするのかと言うと、なんてことはない、ただ世間話や近況を話す。まぁ同じクラスで同じ部活なのだから話すことは限られてくるが。ましてや古泉や朝比奈さんに連れられて閉鎖空間とか過去に行ってきた、などとは今はまだ言えない。まぁいつかハルヒが普通の女の子になった時は話してやってもいいだろうと考えている。 ハ「ちょっとキョン!あたしのプリン…じゃなかった、あたしの話聞いてるの!?」聞いてますともハルヒさん。ただお前の声がもっと聞きたいからもう一度言ってくれるとうれしいんんだが。ハ「っ!もうっ…あんたが最近有希と仲良いのが気になるって言ったの!」俺としては長門は頼りになる友人という感じなのだが、どうもハルヒは気に入らないらしい。まぁ女ってのは嫉妬深い生き物だからなぁ。でも俺を取られないかと不安になってるハルヒはなかなかかわいいじゃないか。 仕方ない、長門には悪いがハルヒの目が届かないところでしかかまってやれなくなりそうだ。いや、しかしそれもハルヒにバレた時が怖い。さてどうしたもんかと考えていると、 ハ「最近みくるちゃんばっかり見てない?」だのハ「最近なんか古泉くんと怪しくない?」だのと続けざまに聞いてくる。仕方ないだろう?朝比奈さんはなん見てないと危なっかしい方だからな。まぁ多少の他意はあるが。古泉は…キャラソンを出してからなんかあいつがカッコよく見え…ってないない!断じてないぞ!俺はハルヒだけを愛している。それだけを伝えるとどうやら満足したのか俺の肩に頭をのせてもたれかかってきた。俺はそっと右腕をハルヒの腰に回して抱き寄せてやる。
そして一通り話した俺たちは場所をベッドの上から中へと移す。二人でベッドに入り、お互い上半身だけ服を脱ぐ。ハルヒがハ「その…電気消してくれる?」と言うので言われた通り電気を消す。春が近いと言っても、まだまだ夕方は暗いままだ。部屋の中はお互いの顔がなんとか見えるくらいの明るさだった。そしてベッドの中でお互い腕を背中に回し、抱き合った。ハルヒの髪の良い匂いがする。山根ではないがまるで麻薬のようだ。頭がクラクラする。俺はたまらなくなって右手でそっとハルヒの髪を撫でてやった。そして俺たちはお互いの目を見つめ合った。そしてどちらから、と言うわけでもなくキスをした。もちろん舌を入れるディープなやつだ。時々、舌が思い切り絡み合う。おおぅ。背筋がゾクゾクする。変な気分になっちまいそうだ。どれほどそうしていただろう。ようやく唇を離す。お互い微妙に息が整っていない。ハ「っぷはぁ…っは…はぁ…新記録ね。」確かにこんなに長くキスしたのは初めてかもしれない。前の記録は駅の近くのデパートの屋上近くの階段だったかな。あそこはあんまり人が来なかったからなぁ。でもそのキスが終わった数分後に警備員の人が来てびっくりしたな。ものすごく気まずかった記憶がある。そんなことを考えながら、俺はあることを試みようとも考えていた。
なぁ、ハルヒ。俺の上に乗ってくれないか?ハ「えー…あたし重いから…」と言いつつもいわゆる騎○位的な体勢になるために起きあがる。ハ「ホントに重くない?」むしろ体にかかる体重がなんかイイのだ。別にMってわけじゃないからな。そこ勘違いしないように。そしてお前は全然重くないぞハルヒ。ハ「もう…ばか。」そしてまたキスをした。この体勢で良いところはこうして体を近づけたとき、直にハルヒの胸が俺の胸板に当たるのだ。超気持ちいい。ぶっちゃけ俺は本番よりこんないちゃいちゃが好きなのだ。偉い人にはそれがわからんのですよ。そこで俺は気づいた。この体勢の弱点に。髪の毛がくすぐったい。そう、この状態でキスをするとハルヒの髪が垂れ下がり俺の顔にかかるのだ。ぬぅ。我慢できない。俺は顔を離した。よし、もういいぞハルヒ。 ハ「あら、もういいの?」そう言って俺から降りる。また最初のポジションに戻る。余談だがハルヒはいつも俺の右隣にいたがる。なんだか左側に人がいる方が落ち着くらしい。そういえば年賀状には 「今年もあんたの右隣はあたしの特等席だかんね!」と書いてあった。なんともいじらしいではないか。わかってるよハルヒ。俺の右隣は来世までお前の予約でいっぱいだ。この後、俺たちはキスをしたり、抱き合ったり、端から聞いていると痛々しいことこの上ない愛の言葉をささやき合ったりした。そして俺たちはいつの間にかまどろみ、寝てしまった。幸せな感触をこの身に抱きながら。終わり
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