GANTZ First mission
GANTZFirst mission・・・・は?どこだここ?気が付くと俺は何の家具もない、いたって普通の空き部屋にいた。いや、普通じゃない点が一つだけあるな。部屋の中にある直径一メートル程の黒い球何だこれ?その部屋には30代位のサラリーマン風の男と不精髭をはやし、サングラスをかけ、髪はボサボサのおっさんそして・・・普通の男の子、中学生くらいか?特筆する点は特に無い。「また出てきた・・・」「君も死んだのか?」おっさんが聞いてくる。死んだ?俺が覚えているのは・・・ハルヒを助けに行って、後ろから銃(多分)を突きつけられて・・・駄目だ、そこから思い出せない「いえ、よく覚えてないんです。それよりここは───」と、ここで黒い球からレーザーらしいものが出てくる。それは刺繍のように横に行ったりきたりしてあるものを形成しているいや・・・これは・・・・・「人」だ。足から出てきているんだが、これ本物か?CTみたく体の断面が目の前に現れる。やばい、吐きそうだ・・・っておい、この制服北高じゃないか?「キョン?」「ハルヒ!?どうしてここに?」「そんなのあたしが聞きたいわよ。あっ!みくるちゃんは!?」「大丈夫だ、古泉がついてるし、長門に救助を呼んでもらった」「そう、ならいいけど・・・」あ、また誰か出てきた「!!何よこれ!?キョン!」「俺もわからないんだ」今度はレーザーが一度に三本さしだされる出てきたのは・・・おいおい、SOS団全員集合ってわけか。やれやれ・・・「ここ、どこですか?あたし、どうなるんですか?」朝比奈さんは相変わらず、長門も・・・いつも通りだな。ただ、古泉だけが違った。正直、あんな顔の古泉は初めて見たな。驚きと恐怖が入り混じった。いつもの古泉からはおよそ想像も出来ないような顔だ。黒い球を呆然と見つめたまま、古泉が口を開いた「この状況について・・・少しですが心当たりがあります。私の知ってる範囲でよければ、お話しますが」誰も何も言わなかったが、場の空気が十分答えになったようで、古泉は説明を始めた「まず、あの黒い球。機関では『ガンツ』と呼ばれています。間もなくあの球から武器と、スーツが支給されます。スーツは必ず着用してください。命に関わる問題ですか──」あーたーらしーいあーさがきたきーぼーうのあーさーがよーろこーびにむねをひーらけおーおーぞーらあおーげー・・・球がラジオ体操の歌を歌い始めた「何だ?」そして、黒い球に先ほどは無かった文字が浮かび上がってくるてめぇ達の命は無くなりました新しい命をどう使おうと私の勝手です。という理屈なわけだす「す」が逆さまになってるが・・・これは何だ?「てめぇ達の命は無くなりました・・・」リーマンが呟く「私・・・死んだの?」朝比奈さんはもちろん、ハルヒまで怯えている。かく言う俺も何がなんだか分からないし、怖くて仕方ない。長門を玄関まで連れて行く、こいつが頼りだ「長門、これはどういうことだ?」「分からない」「何も?」「分かるのは、情報操作が使えなくなっている事と、情報統合思念体と一切連絡が取れない事だけ」ってことは?「今、私はあなたたちと何ら変わりない『人間』になっている」マジかよ・・・ここで、黒球には文字の代わりにおかしな生き物(人間か?)の写真が出てきたてめえ達は今からこの方をヤッつけに行って下ちいネギ星人特徴つよいくさい好きなものねぎ友情口ぐせねぎだけで十分ですよ!「この方を・・・やっつけに・・・」「教えてくれ古泉。俺達はこれからどうなるんだ?」「端的に言えば、これから『狩り』が始まります。命を懸けた戦いですもうすぐその球が開きますから必ずスーツを着てください」その直後、まさに古泉の言葉に応えるように黒球は開いた中には・・・武器か?おもちゃみたいな短銃と、ショットガンのような銃、銃口がY型になった銃があった「これ・・・何だ?」「すみません、それは僕にも分からないんです。とりあえず持っておいて下さい」「うわっ!な、中に人が!!」リーマンが腰を抜かして球の中身を指差す球の中にはスキンヘッドで、裸の男が座っていた体に多くの機械が取り付けてあって口には人工呼吸器が取り付けてある「古泉くん・・・これ誰?」返事の変わりに肩をすくめる。元に戻りつつあるな・・・「スーツって、これか?」おっさんが「キョン」と書かれた白い箱を持っている「なんで・・・知ってんだよ。」「分からない事は置いておきましょう。とにかく今はスーツを着てください」箱の中には黒いタイツみたいな服があった。ところどころに小さなレンズが取り付けてあるみんな服を上に着ているのであまり変わらないが、朝比奈さんのスーツ姿は少し見てみたかったな・・・「もうすぐ『転送』が始まります。決してその場から動かないように」そういう古泉が最初に転送され始めた「古泉!」「古泉君!」「あわてないで、僕は大丈夫ですから絶対にその場を動かないで下さいね」古泉の体が頭から徐々に無くなって・・・消えた「次は俺か・・・」今度は中坊が転送され始めたやがてそいつも消えて、次は・・・「キョン・・・」俺か特に違和感は無かったが、転送が目のところまで来ると、突然景色が変わるあの部屋から住宅街へやがて皆到着したが、古泉はいっこうに来ない「古泉君は?」携帯にもでない。いったい何やってんだ「あの少年もいない・・・」リーマンが不安そうにつぶやく。おっさんと長門はスーツに付いていたリモコンを弄ってばかりだ「もう、帰っていいんですかね?まだ仕事が残ってるんですが」「でも、古泉君が動いちゃ駄目って言ってましたよ・・・?」おっさんが口を挟む「動くなって言われても、肝心の本人がいなんじゃあ・・・・」「連絡があったら、ここに電話してよ」リーマンの名刺を受け取る。東野っていうんだ皆で帰り始めて、しばらくしたら『ピンポロパンポン♪』とおかしな電子音が聞こえてきた「何この音?」着メロか?だんだん大きくなってくる。さすがにうるさいなと、その時だった東野の頭が膨張して・・・・バンッ!・・・・・破裂した「う・・・」駄目だ、抑えられない「うええええぇっ」床に吐しゃ物が散乱する。めまいがする。最悪の気分だいや、それよりも死んだ東野が、目の前で周りを見ると長門とおっさんだけが無表情あとの二人は俺と一緒だ。「・・・引き返そう」おっさんに従って、元の場所に戻ることになった古泉・・・・何やってんだよお前「あわてないで、僕は大丈夫ですから、絶対にその場を動かないで下さいね」視界が住宅街に切り替わるとにかく、皆は待機させて僕だけでも早くミッションを終わらせないと。と、誰かが転送されてきた彼は・・・「来ましたか、とりあえず皆が──」その瞬間、急に体が物凄い勢いで後ろに引っ張られる襟を掴まれ、彼に引きずられているみたいだ。それにしても凄い早さだ、車といい勝負になるこれがスーツの力かそして、勢い良く投げ飛ばされ、地面に転がる。公園か体勢を立て直す暇も無く、蹴りを食らう体が吹き飛び、時計台にぶつかるその時、キュウゥゥゥンと音を立て、スーツのレンズから液体が溢れる。「これは・・・?」突然、うつぶせになっている背中に足が乗る。起き上がろうとしてもまったく動かない「教えてやるよ、スーツがオシャカになったんだ」「・・・やはり、経験者ですか」「何故お前はGANTZの事を知っている?死にたくなかったら吐いた方が身のためだぞ」頭に、鉄の感触が当たる。あの銃か「・・・昨日、機関に情報が入ったんです。GANTZについて」「機関とはなんだ?」まだ、死にたくはなかったので、洗いざらい吐いた。機関のこと、涼宮ハルヒのこと、SOS団のこと「なるほどね、良く分かったよ。ご苦労様」ギョーン「つまり、この区域から出ると頭の中の爆弾が爆発するって事か?」「そう」「嘘だろ・・・」スーツに付いていたリモコンには、この辺り一帯の地図が表示されている。その上、ご丁寧に俺達の周りだけに囲いまで表示されているじゃないか長門いわく、この囲いから出たら頭の中の超小型爆弾が爆発。東野のようになってしまうのだ「じゃあどうすりゃいいんだ?」「古泉君を待ちましょう。みくるちゃんも目を覚まさないし」「俺はネギ星人とやらを殺しに行く」今まで黙っていたおっさんが口を開いた「何言ってんだ?あんなの、いるかどうかも分からないのに」「じゃあ他にいい案があるのか?」「俺はハルヒの案に賛成だ」「私は、この人の案に賛成する」「有希!?」「長門!何言ってんだ!」「転送される前にGANTZにリミットタイマーが表示されていた。リミットは二時間。リミットを超えると、私達が死ぬ恐れがある。」「もし、あのネギ星人を倒しても帰れるとは限らないぞ」「ここで待つよりは可能性はある。私と彼だけで行ってくる」「おいおい、待ってくれ。いくらなんでも君みたいな女の子を連れて行くわけにはいかない」「大丈夫。足手まといにはならない」「仕方ないな・・・じゃあ君たちはここに残っていてくれ。」東野が死んで、すっかりリーダーとなってしまったおっさんだが、何かひっかかるこの声どこかで聞いたような・・・理由は分からんが、あの二人はすっかり俺の事を忘れてしまっている。不幸中の幸いというやつか計画は完璧だった。いや、完璧ではなかったな。結局破綻してしまったのだから俺の責任だな。仮に生きて帰っても、奴らに殺されるだろう「このアパートの中」「ああ、そうらしいな」リモコンにはちゃんとターゲットの位置も表示されている。「俺一人で行く、何かあったらこいつを鳴らしてくれ」そう言って銃を渡す。GANTZの銃のほうが比較にならないほど強力なのは先程分かった「わかった」ドアには鍵が掛かっていた。強行突破だなドアを蹴破り、中に突入する。中には家具らしい家具も無い。全くもってシンプルな部屋だリビングにネギ星人はいた。薄気味悪い顔に、緑色の髪。背丈は人間の子供と同じくらいか。ネギ星人と言うだけあって、ネギを食べている。銃を突きつけ、尋ねる「お前がネギ星人か?」「ね、ネギだけでじゅーぶんですよ」ハハハ、本当にあの球の通りだ「ネギだけでいーです」そう言ったと同時に、ネギ星人は俺を突き飛ばし、部屋から逃げていったあわててネギ星人に撃つが、腕が吹き飛んだだけ外に出たときはもういなくなっていた「ここにネギ星人が来たか!?」「来た」「何で殺さない!?」「指示を受けてないから」このガキ・・・キョン視点「キョン!みくるちゃんが目を覚ましたわ!」「朝比奈さん!大丈夫ですか?」「キョン君・・・・あたし達・・・どうなっちゃうの?」「・・・・」「みくるちゃん、余計なことは考えなくていいから、とにかく今は休んで」と、その時だった。長門とおっさんの方向から誰かが走ってくるあれは・・・ネギ星人か?ガンツにあった写真と同じなんだが腕が、一本無いさらに、こっちに走ってくる途中で足が破裂するハルヒがあわてて駆け寄る「大丈夫!?しっかりして!」ネギ星人の服を引き裂き、止血するしかし、もうネギ星人は虫の息で「ネ、ネギ・・・あげます。許して・・・ください・・・」と呟いている「話さないで休みなさい。今救急車を──」「呼ぶ必要は無い。ここで死ぬのだから」ギョーンおっさんがあの銃でネギ星人を撃った数秒後、ネギ星人の頭も東野のように破裂した「う・・・あああああああああ!!!」ハルヒがネギ星人の亡骸を抱え、泣き叫ぶ気が付いたら、俺はおっさんを殴っていた「てめえ・・・・」「何を怒っている?これが私達の生きて帰る唯一の手段なんだぞ」「だからって殺すこと無いだろ!」「じゃあお前はこいつのために死ねるか?」「う・・・」言葉に詰まるその時、ネギ星人が来た方向からまた、誰かが来る。それは、ネギ星人に似てはいたものの、先程の子供とはちがい、もはや怪物だった背丈は2メートル以上もあり、両指から鋭い鉤爪が生えている。「まずいな・・・」そういうと、おっさんは消えてしまった。転送のように消えるのではなく、一瞬で透明になる残されたのは俺と、いつのまにか来ていた長門と朝比奈さん、ハルヒだけ「逃げて、私がやる」「いや、俺がこいつを引き付けるから、ハルヒと朝比奈さんを連れて逃げてくれ。」ネギ星人はさっきから突っ立ってるだけだ。今がチャンスだろう「推奨は───」「いいからやってくれ。頼む」「・・・わかった」そういうとハルヒと朝比奈さんを抱え、逃げていった当然、ネギ星人が長門達を追おうとするが、そうはさせない。ネギ星人の腕を掴み、振り向きざまに顔面を殴る直後、ネギ星人の咆哮が響いた。不思議だ怖くて仕方ないはずなのに、全く恐怖を感じない妙な自信さえある。この化け物から逃げ切ってみせる。俺なら出来る踵を返して走り出す重い足音が聞こえてくる捕まえれるものなら捕まえてみろ曲がり角を曲がると、道が途切れていた階段か?崖か?関係ない。飛んでやる「うおおおおおおおお・・・・・おいおいおいおいおいおいおいおいおい!!」何段あるんだこれ?想像をはるかに上回る。ビル5階分ほどの高さの階段が目の前に広がったその上を俺は飛んでいる落ちたら死ぬか?死ななくても足の骨は折れるなと、そんな事を考えていたが、着地したときに聞こえてきたのは「ボキッ」ではなく「プシュー」という、自転車がパンクした時のような間抜けな音だった階段のほうを見ると、ネギ星人が転げ落ちてくる死んだか?いや、そんな簡単に死ぬわけ無い。階段を転げ落ちたネギ星人は、あっという間に体勢を立て直し俺のほうへ突進して来た・・・のだが、横から「誰か」がネギ星人に激突する「・・・長門」「大丈夫?」「ああ・・・」「後は私に任せて」「待て!」長門を止めようとするが、情けないことに、腰が抜けて立てない。「大丈夫」一言、そう言ってネギ星人に向かっていくそこからはあっという間だったネギ星人が突き出した右手を横に避け、そのまま右腕を抱え込み、体ごと捻る腕が鈍い音を立てて折れると、今度は左手を長門目掛けて振り下ろす。しかし、今度は振り下ろした左手を手を上げて受け止め、ミシミシという音を立て握りつぶすさらに、跳びあがりネギ星人の頭にハイキックを当てるそして、着地と同時に銃を抜き出し・・・・「止めろ!!」とっさに叫ぶ。長門も、ネギ星人に銃を突きつけたままこちらを見る「どうしたの?」「殺しちゃ・・・駄目だ」その時、何も無いところから突然三角形のワイヤーが現れ、あっという間にネギ星人を拘束すると、同時にワイヤーが出てきたところから人が出てくる。部屋にいたあの中坊だ「お疲れ様、今日はずいぶん生き残ったみたいだな。ま、当然か。こいつ弱いし。ほら、さっさと殺せよ」「・・・出来ない」「はあ?何でだよ」「彼が止めろと言ったから」「あぁ、そうか。お前あれか。ったく・・・しょうがないな」そういうと銃口が三つある銃をもう一度、ネギ星人に撃った。すると、ネギ星人が俺達と同じように転送されていく「どこに行くの?」「さあ・・・上、かな・・・・」「上?」長門と西の会話を聞いていると、突然視界が変わるジジジジジ・・・・帰ってこれた。間もなくして、みんなも帰ってきた。東野と古泉以外は「古泉はどこだ?」「死んだんだろ」中坊が答える「うそ・・・だろ」「本当だ」「何で分かるんだ?」「ここには生き残った奴だけが転送されるからな」その時、球から『チーン』と言う音が鳴り球に『それぢはちいてんを始ぬる』という文字が浮かび上がる「なんだこれ?」「ガンツが採点を始めるぞ」ハルヒ0てん きょにゅう0てん ちちでかすぎ 気絶しすぎキョン0てん 吐きすぎテロリスト1てんTOTAL1てんあと99てんでおわり長門0てん 無愛想すぎ西くん3てんTOTAL90てんあと10てんでおわり「なんだこれ?」「見ての通り、ガンツの採点だよ。」「100点取ったら何があるんだ?」西は球の中の男に近づき、耳の穴に指を突っ込む「ガンツ、100点とったときのリストを見せてくれ」すると、球に4つの選択肢が浮かび上がる100てんめにゅ~1.記憶を消されて解放される2.より強力な武器を与えられる3.MEMORYの中から人間を再生できる4.スーツを強化できる「メモリーって何だ?」また西が耳に指を突っ込む「メモリーを見せろ」球に現れるたくさんの写真。その最後に古泉がいた「古泉くん・・・・」ハルヒと朝比奈さんは涙を流している「生き返らせたかったら頑張りな。あ、ここの事人に話したら頭バーンだからな」「おい!どういう意味───」・・・消えた。まだ、皆状況が理解できてないが、ドアが開くので帰ることになった帰り道、携帯が鳴った。長門からだ「何だ?」「私の部屋に来て」「・・・今日のことか?」「そう」「まだ、人間のままか?」黙ってうなづく「何がどうなってるのか、分かる範囲でいいから説明してくれ」「私達は、電車の爆発事故で死んだ。あの部屋は死んだ人間が集められる場所そして、武器と身体能力を爆発的に増大させるスーツを支給され、星人の狩りをさせられる。おそらく100点に到達するまでミッションは繰り返される」「また・・・あんなことをしなくちゃならないのか・・・・」「次のミッションは必ずある。それまで絶対にそのスーツを持っていて」「ああ。ハルヒと朝比奈さんにも伝えとく。それで、あの球の存在は今日はじめて知ったのか?」「そう、ガンツの存在は情報統合思念体も知らない」「そうか・・・」いやな予感がする通常に機能していた世界が歪み始めているような言いようのない不安だが、俺はその不安を口にせず、長門の家を立ち去った『はいもしもし』「俺だ。」『何だ?』「とぼけるな。もう準備は出来たのか?」『もう全部整った。カタストロフィまで楽しみにしてな』「ああ」
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