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「「涼宮ハルヒの忘年(仮)」」(2010/01/30 (土) 17:53:40) の最新版変更点
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<div>
それはシャミセンが俺のベットの上やカーペットの上で丸くなり<br>
もう終業式が終わり俺達の関心が完全に冬季休業へとその矛先を向けていたところ<br>
いつもの通り今となっては完全にSOS団の物となってしまった文芸部部室で古泉とオセロをしていると<br>
これまたいつもの様にドアが吹き飛ぶんじゃないかと思えるような音を立ててハルヒが入ってきた<br>
全くこいつにはノックという偉大な文化がないのかねぇ<br>
良かったなハルヒお前に男の兄弟がいなくて、いたらそのうち大変なことになってたかも知れんぞ<br>
さて、部室に入ってきたハルヒを見ると心なしかご機嫌だ<br>
つまりまた何か考えて来たと言うことで俺達、特に俺と朝比奈さんが被害を受けるかも知れないと言う2重の意味もある<br>
「SOS団で忘年会をやるわよ!!」<br>
忘年会か、そういえば小学校でクリスマスパーティと混同したようなのをやった覚えがあったな、なつかしい<br>
それにクリスマスパーティでなくて良かったよ。去年のあれ以来トナカイに関係あるものをを見るのがいやになっていたんでな<br>
「いいんじゃないか?
どうせ今年は忘れたいことが沢山あったしな、忘れないと新しい年が迎えられそうにもない」<br>
「私も賛成ですね、年の終わりに騒ぐのもいいと思いますよ」<br>
「いいと思いますけど…お酒はやめてくださいね…」<br>
「解ってるわよ、言ったでしょ夏の合宿で『お酒は懲りた』って」<br>
「………」<br>
長門はいつもどうり無口だが顔を見たところ拒絶の色は無さそうだな<br>
「それで、いつやるんだ?」<br>
「そうね29日辺りがいいんじゃないかしら」<br>
「それじゃあ場所はどこにする?」<br>
「ここに決まってるじゃない」<br>
「ここってお前明日からは冬休みだぞ」<br>
「冬休みに入っていたってどっかの部活はやってたと思ったから学校には入れるでしょ」<br>
全く、悪知恵だけはよく働く奴だ<br>
「じゃあ決まりねキョンは飲み物、有希は食べる物、小泉君はゲーム、みくるちゃんは当日準備お願いね」<br>
お前は何もしないのか?と言いかけてやめた、どうせいつもの事だ気にすることはない<br>
しかしどのぐらい用意した物かな、まぁ2リットルペットボトルで5~6本あれば足りるだろう<br>
</div>
<br>
<div>
どうせやるんだ思いっきり楽しんでやろうじゃないか、たまには羽を休めないと墜落するかも知れん<br>
「それじゃあ今日は解散!!29日にまた会いましょう」<br>
ハルヒの閉めの言葉で2学期最後のSOS団の活動は終了した<br>
そうして無事冬休みへと突入したわけだが俺にはやることがある<br>
俺は飲み物担当だ2リットルペットボトルで5~6本となると軽く10キロを越す<br>
残念ながら体力が人並みの俺にはそれを担いであの坂を上る自信はない<br>
つまり数回に分けて運び込むしかないということだ、大変だな俺<br>
出来ることなら買うのは少々高いコンビニなんかじゃなくスーパーマーケットで買いたかったんだがな<br>
残念ながら俺の知ってるスーパーは学校とは反対方向だ、それよりならあの坂のすぐ下にあるコンビニを使った方が早い<br>
コンビニの中に入ると長門がいた<br>
「お前も買い出しか?」<br>
「そう」<br>
何を買ったのか気になって長門の持ってるかごを見てみ…<br>
「おい長門流石にそれはないんじゃないか?」<br>
長門の持っていたかごの中には<br>
ホーム オー・ジャック印度カレー味、昭和製菓 コールカレー味、サーロインポテトスティックス劇辛カレー味<br>
見事にカレー系統のみだ…<br>
長門の後ろのほうにある棚に数箇所空白があるのはこれを取ったあとだろうな<br>
「でもおいしい」<br>
まぁ確かにカレーが旨いのは認めるがそこまでカレー尽くしだと飽きるぞ<br>
「大丈夫、私は飽きない」<br>
さいでっか<br>
俺がお菓子だけでなくご飯とかおかずも買ったらどうだと言ったら迷わずカレーを買って行きやがった<br>
どこまでカレーが好きなんだお前は<br>
まぁ俺は俺の買い物に専念するとしよう<br>
カコカーラ、カルピスウィータ、ポカリSWAT、後藤園お~い麦茶、四菱サイダー、明痔おいちぃ牛乳<br>
とりあえず手当たりしだい詰め込んだという感じだ<br>
まぁ学校に運ぶために数回に分けたから手間と時間はかかったがな<br>
部屋に行ったら古泉が用意したのだろうが鼻メガネが人数分あったぞ。誰がかけるんだあんなの<br>
そんな訳で後は俺は当日楽しめばいいだけ、気楽で何より<br>
</div>
<br>
<div>
…だったはずなのだが俺はまた坂の下のコンビニに買出しに来ている<br>
経緯はこうだ、当日午後1時集合ということだったのだが<br>
行こうと思った矢先うちの母親が大掃除をすると言い出した<br>
説得にかなりの時間がかかって…まぁ最終的には隙を見て抜け出したんだが<br>
抜け出した頃にはすでに1時は過ぎており、急いで向かったところ電話が鳴って団長殿から<br>
「ちょっと!!遅いわよキョン!!罰として飲み物と食べ物買って来なさい!!」と言われた<br>
おいおい、飲み物はもうすでに買ってあったはずだし食べ物は長門の担当だろ<br>
「あれぐらいで足りると思ってるの!?それに有希ったら食べ物カレー関係しか買ってこなかったのよ<br>
他の物が食べたくなっちゃったの!」<br>
そうだったな、お前と長門は見かけによらずよく食うんだった<br>
それを考えたらあと4本は必要だと考えておけばよかった<br>
やっぱり長門にはあの場で他の物も買ったほうがいいと言って置くべきだったな<br>
こっちがとばっちりを受けちまった<br>
しかし電話を受けたのが坂の下でよかった<br>
コンビニも近いし第一登りきった後にこんな電話受けたら問答無用で殴り飛ばしてただろうしな<br>
そして俺は2リットルペットボトル4本とおにぎり十数個に菓子各種と<br>
まるで冬山に登山をしているかのような気分を味わいながらやっとこさ部屋の前に到着<br>
やけに盛り上がっているからまたハルヒが朝比奈さんを玩具にしてると思っていたね<br>
「ほらっ次はこのナース服を着るんですよ涼宮さん!!」<br>
「みくるちゃんもうやめて、ゆるして…グス」<br>
まさか逆だとは夢にも思わなかったよ<br>
古泉は自分で持ってきたのであろう鼻眼鏡をつけて笑っている<br>
何か妙だと思ったらいつもの薄ら笑いじゃなく声を出して笑ってる…正直気味が悪い<br>
もしやと思い部屋の隅のパイプ椅子がある場所を見てみるといつもの変わらぬ長門の姿があった<br>
これで長門までおかしくなってたら逃げてたかもな<br>
まぁいつもと違って本を読む代わりに自分が買ってきたスナックやらを夢中で食べていたがな<br>
「長門、これは一体何があったんだ?」<br>
「…」<br>
何も言わずに指を挿した方を見てみると俺が買っておいたジュースがあった<br>
</div>
<br>
<div>
しかしよく見るとキャップが付いていた場所に何か別の物がはめ込んである<br>
どこかで見たことがあったと思ったら思い出した<br>
むかし読んだ未来から来た猫型ロボットがでてくる漫画でそんな道具があった<br>
確か名前は[ほんわかキャップ]だったな<br>
そういえば長門が図書館の本を読破したといっていたから物置でほこりをかぶっていたこの本を全巻やったんだっけ<br>
それにしても未来の道具は朝比奈さんが出す物じゃないのか?ますます朝比奈さんの肩身が狭くなるな<br>
「まぁ…聞くまでもないと思うんだがこれはなんだ?長門」<br>
「内部を通すことによってアルコールを摂取したかのような状態にする物質を混入させる<br>
アルコールとは別の物質なので肝機能や脳に障害を与えることは無い<br>
涼宮ハルヒが危惧していると思われる翌日起こる頭痛などの症状も10分の1まで軽減されているので使用してもよいと判断した」<br>
「それじゃあもう一つ聞こう、このキャップの脇に顔のマークが書いてある物があるがこれはなんだ?」<br>
「アルコールを摂取した時になると言われている『三上戸』を再現させる機能を付加した物、試験的に導入を試みた」<br>
なるほどこの3人がいつもと違う状況になっているのはこれが原因というわけか<br>
「あ、キョンくーんやっと来ましたね~、さぁ涼宮さんその姿をキョン君に見てもらいなさい今すぐに!!」<br>
「ダメキョンこっち見ないで…グスン…恥ずかしいから…ヒッグ」<br>
「だめですよー私はいつも着せられているんですからねー」<br>
ナース服を着て泣いているハルヒというのも中々いいな…<br>
しかし朝比奈さんは怒鳴ってるわけでじゃないが妙に威圧感を感じる…<br>
これで閉鎖空間が発生しないだろうな…<br>
「物質の作用で起こっている感情の変化で深層心理には関与していないので心配はない」<br>
なら問題ない、この状態で小泉に神人退治に行かれても役に立つとは思えんからな<br>
「キョンくーん、ほら~あなたもちゃんと飲まないとダメですよ~」<br>
朝比奈さんに進められたものならただの水道水でも飲みたいがこの光景を見ると少し遠慮したくなるな…<br>
持ってるボトルに付いてるキャップを見たところ顔マークはないが感情に作用しないだけで酔っ払うことに変わりはないはずだ<br>
「いえ…おれは…「私の注いだジュースが飲めないんですか!!」<br>
どうやら飲むしかないらしい…あまり変な事はしないでくれよ、酔ったあとの自分…<br>
</div>
<br>
<div>と、ここまでが俺が覚えてることだ<br>
正直全て夢だったと思いたいね<br>
なんせ今俺とハルヒは同じベットで寝ているんだからな、しかもお約束のごとく裸で<br>
周りは泊まる事とは別の方に特化した部屋だ、ここがどこかなんてすぐ解る<br>
起きた当初は頭が少しガンガンしていたがすぐに楽になった、流石だな長門<br>
頭がすっきりしてくると記憶も少しだが戻ってきた<br>
あのあと暗くなるまで飲んで食ってのドンチャン騒ぎをして片付けは明日、つまり今日大掃除も兼ねてすることになって解散したんだ<br>
それでまぁ…ハルヒと帰ったわけだが、雰囲気に飲まれたというか…若気の至りというか<br>
泣いて気が弱くなったハルヒというのは反則だと思える…そういうことだ<br>
そんなこんなで現在に到る…という訳だ<br>
そしてこの状況のもう一人関係者、ハルヒは隣ですやすやと眠っている<br>
まったく、いつもの常識を超えた行動さえなければかわいいのにな<br>
しかし起きたら超怒級の閉鎖空間が発生しそうだ、すまん小泉今回ばかりはもうダメかも<br>
「ん…よく寝た…ってキョン!!」<br>
起きちまったな…どうやら最後に今までの人生を回想させる暇すら与えてくれないようだ<br>
「え、ここは…なんであんたは裸でって私もはだk…」<br>
「え~なんだハルヒ落ち着いて聞いてくれるか」<br>
正直俺もまだ落ち着ちつけてはないが他に言葉も見当たらん<br>
「なぁハルヒ俺の話を聞いてくれないか<br>
決してこんなことがあったから言うんじゃないということだけは解ってくれ」<br>
</div>
<br>
<div>「俺と…付き合ってくれないか」<br></div>
<br>
<div>
「ばか…キョンのばか!!順番が滅茶苦茶じゃないの…でもいいわ付き合ってあげる」<br>
「ハルヒ…よかった断られたらどうしようかと思ったよ」<br>
「私とこんなことしたんだから付き合うのは当たり前なんだからね!!<br>
それと…確かまだだと思ったから…キスして…」<br>
キスは初めてというわけではないがなんせあれは閉鎖空間内だノーカウントだな<br>
それにしても本当に順番が滅茶苦茶だな、まぁそれはそれで俺ららしいか<br>
</div>
<br>
<div>そしてそれからが大変だった<br>
昨日決めたSOS団室大掃除は午前10時開始、気が付くと時間はもう9時だった<br>
急いで服を着て学校の方に向かった<br>
昨日は家に帰らなかったから途中家に連絡を入れたんだが<br>
「そういえばあなた居なかったわね」とか言われた、素で気が付かなかったらしい、なんて親だ<br>
時間をぎりぎり過ぎながらも学校に到着すると校門のところに3人がいて<br>
…心なしか全員の顔が笑っているように見えるのは気のせいでは無い様だな<br>
「なんでココにいるんだ?部屋で待ってればいいだろうに」<br>
「いえ、あなた方がくるのが遅いと思ってましてね出迎えに来たというわけですよ」<br>
遅れたといってもせいぜい2~3分だ<br>
「それにしても二人並んで到着とは仲がよろしい事で」<br>
「偶然よ偶然!!偶然途中であったのよ」<br>
「まぁそれはそうと早く掃除をしてしまいましょう、部屋が結構な惨状と化していますので」<br>
「そうだ、大掃除だし掃除用具を持って行かないとな、古泉ちょっと手伝え」<br>
「掃除用具ってそれぐらいあの部屋にあるでしょ」<br>
「箒とちりとり位はあるかも知れんが洗剤とかも必要だろ、大掃除だしな」<br>
「ではそういうことでちょっと行って来ます」<br>
我ながら名演技だ、まぁ完璧というほどもないがはあの映画よりはましだろう<br>
「さて、私を呼んだのは掃除用具を運ぶだけではありませんね」<br>
「当たり前だ、いくらなんでも2人がかりで運ぶほどそんな量はない」<br>
「やはり話というのは昨日の夜、解散後のことですか」<br>
「解ってる用だな、来た時にお前らの表情がいつもと違うと思ったのは間違いでは無さそうだ」<br>
「何時もながら素晴らしい観察力ですね今といい、孤島のときといい」<br>
「それは今はどうでもいい、何故お前らが知っている?」<br>
「まぁ察しは付いているとは思いますが、あのホテルは機関関係者の物です<br>
安心してください、中にカメラなどは取り付けられておりません、ただ二人が中に入っていったという報告を受けただけです」<br>
「それを聞いて少しは安心できた、もし取り付けてあったら閉鎖空間を2時間に1回のペースで発生させてやろうと思っていたからな」<br>
「それはよかった、まぁこれからは閉鎖空間の発生も無くなっていくと思いますので一安心ですよ」<br>
おっと結構な時間話してたみたいだな、これ以上時間を食っていたら「中々見つからなかった」で通らなくなる<br>
「さてそろそろ大掃除に行くか、団長殿がお待ちだ」<br></div>
<br>
<div>
そうしてこの後団室の大掃除を行ったわけだがそのことはあまり話したくない<br>
別に話してもいいのだが今は思い出すのもいやなんだ<br>
何故思い出すのがいやというと食い散らかした物を片付け無かったのが原因だろう、"G"がでた<br>
言っておくが"G"てのは勇者王のことじゃないぞむしろ負のイメージの塊の方だ<br>
あれは勇気とかで何とかなるもんじゃないな、むしろ必要なのは覚悟だ<br>
もう"G"が出た瞬間朝比奈さんは膝から崩れ落ち、ハルヒは真っ先に部屋の外に逃げ、長門はいつの間にかいなくなっていた<br>
小泉は俺と一緒に新聞紙を片手に奮闘していたがいつの間にか部屋の外に逃げていた<br>
俺は一人頑張って奮闘していたんだがな流石に相手の数が多い<br>
前にどっかで「戦いとは数」みたいなことを聞いたがその通りだと思ったよ<br>
1匹みたら30匹はいると聞いたが20匹はみたぞ、何匹いるってんだ<br>
たまらず俺も待避しようと思ったがあろうことか"G"が外に出るのを防ぐためにドアを外側から押さえられた<br>
小泉がバルタンを買いに行って帰ってくるまで開ける訳にはいかないと言われた時には失神しそうになったね<br>
力ずくであけようと思ったが恐らく長門が情報操作したんだろうドアがびくともしなかった<br>
密室空間に大量の"G"とに残されると言うのはまさにこの世の地獄だったね<br>
"G"はいくら新聞紙で屠っても沸いてくるし、気絶して"G"が俺の上を這いずり回ることを想像したら気絶すら出来ない<br>
あの時古泉は機関の人に頼んで10分ぐらいで持ってきたらしいが俺には永遠とも思えたね<br>
しかもドアが開いたと思ったらいきなりスイッチの入ったバルタンが3~4個放り込まれてきた<br>
少しでも反応が遅れて出れなくなっていたら俺ごと駆逐されていただろうな<br>
部屋から出た直後からの記憶がないから俺は気絶していたらしい<br>
気が付いた時にはすでに5時間が経過しており大掃除もすでに終了していた<br>
大掃除参加していなかったことを誤ろうと思ったら全員から「気にするな」と言われたよ<br>
…まぁこれは後に知る事になるのだが<br>
バルタン投下直後部屋から飛び出してきた俺に驚いて全員から箒で叩かれたらしい<br>
道理で体のあちこちに痣が出来ていた訳だ<br>
俺としてはこのことを忘れるためだけにまた忘年会を開きたかったね<br>
今度長門にあのキャップを借りて一人で飲むか…<br>
そして経緯はどうあれ恋人同士になったと言うことで俺とハルヒは2年参りをしたりと冬休みを満喫していた<br>
</div>
<br>
<div>
案の定宿題のことを忘れ最終日近くは夏休みの2の舞になったことは言うまでもないがな<br>
それから1ヶ月がたち2月も中盤に差し掛かった頃<br>
元がかなり有名だっただけに今では俺達は学校では知らないものはいない位のカップルとなった<br>
谷口は合うたびに別世界の人間を見るような目で見られているがもう慣れたな<br>
3学期に入ってから俺達は一緒に団室で弁当を食べることにしていた<br>
ハルヒは学食を使うのをを止め自分で弁当を作ってきている<br>
長門は気を使っているのだろう、学校の図書館で本を読んでいるらしい<br>
さてもう弁当を食べ終わったと思ったらハルヒが弁当のほかにタッパーをもう1つ持ってくることに気が付いた<br>
「おい、そのタッパーなんだ?」<br>
「あぁこれね、"これ"を入れてきてるの」<br>
ハルヒが開けたタッパーの中を見てみるとレモンが輪切りの状態で入っていた<br>
言って置くがレモンの砂糖漬けとかそう言うのじゃないぞただのレモンの輪切りだ<br>
1個貰って食べてみたがすっぱくて口が大変な事になった<br>
「すっぱ…これどうしたんだ?」<br>
「いやね最近無性にすっぱい物が食べたくなってね」<br>
…「すっぱい物が食べたくなる」か、まさか…そういえばあの時近藤さんをしていなかったような…<br>
「それでねキョン、あれから"きてないの"」<br>
何が"きてない"とかは流石の俺でも聞かなくてもわかる…<br>
これが卒業、就職を終えて家庭を持ったあとなら何の心配も無く喜べるんだが…<br>
ハルヒの親にはなんていえばいいんだ?それにハルヒは学校はどうなる!?<br>
そして俺の親は…生まれてきた子供は…将来は…<br>
だめだ頭が痛くなってきた、まだ今年の4分の1も過ぎていないが忘年会をやろうかね…<br>
</div>
<br>
<br>
<div>終わり<br></div>
</div>
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<div>それはシャミセンが俺のベットの上やカーペットの上で丸くなり<br />
もう終業式が終わり俺達の関心が完全に冬季休業へとその矛先を向けていたところ<br />
いつもの通り今となっては完全にSOS団の物となってしまった文芸部部室で古泉とオセロをしていると<br />
これまたいつもの様にドアが吹き飛ぶんじゃないかと思えるような音を立ててハルヒが入ってきた<br />
全くこいつにはノックという偉大な文化がないのかねぇ<br />
良かったなハルヒお前に男の兄弟がいなくて、いたらそのうち大変なことになってたかも知れんぞ<br />
さて、部室に入ってきたハルヒを見ると心なしかご機嫌だ<br />
つまりまた何か考えて来たと言うことで俺達、特に俺と朝比奈さんが被害を受けるかも知れないと言う2重の意味もある<br />
「SOS団で忘年会をやるわよ!!」<br />
忘年会か、そういえば小学校でクリスマスパーティと混同したようなのをやった覚えがあったな、なつかしい<br />
それにクリスマスパーティでなくて良かったよ。去年のあれ以来トナカイに関係あるものをを見るのがいやになっていたんでな<br />
「いいんじゃないか? どうせ今年は忘れたいことが沢山あったしな、忘れないと新しい年が迎えられそうにもない」<br />
「私も賛成ですね、年の終わりに騒ぐのもいいと思いますよ」<br />
「いいと思いますけど…お酒はやめてくださいね…」<br />
「解ってるわよ、言ったでしょ夏の合宿で『お酒は懲りた』って」<br />
「………」<br />
長門はいつもどうり無口だが顔を見たところ拒絶の色は無さそうだな<br />
「それで、いつやるんだ?」<br />
「そうね29日辺りがいいんじゃないかしら」<br />
「それじゃあ場所はどこにする?」<br />
「ここに決まってるじゃない」<br />
「ここってお前明日からは冬休みだぞ」<br />
「冬休みに入っていたってどっかの部活はやってたと思ったから学校には入れるでしょ」<br />
全く、悪知恵だけはよく働く奴だ<br />
「じゃあ決まりねキョンは飲み物、有希は食べる物、小泉君はゲーム、みくるちゃんは当日準備お願いね」<br />
お前は何もしないのか?と言いかけてやめた、どうせいつもの事だ気にすることはない<br />
しかしどのぐらい用意した物かな、まぁ2リットルペットボトルで5~6本あれば足りるだろう</div>
<br /><div>どうせやるんだ思いっきり楽しんでやろうじゃないか、たまには羽を休めないと墜落するかも知れん<br />
「それじゃあ今日は解散!!29日にまた会いましょう」<br />
ハルヒの締めの言葉で2学期最後のSOS団の活動は終了した<br />
そうして無事冬休みへと突入したわけだが俺にはやることがある<br />
俺は飲み物担当だ2リットルペットボトルで5~6本となると軽く10キロを越す<br />
残念ながら体力が人並みの俺にはそれを担いであの坂を上る自信はない<br />
つまり数回に分けて運び込むしかないということだ、大変だな俺<br />
出来ることなら買うのは少々高いコンビニなんかじゃなくスーパーマーケットで買いたかったんだがな<br />
残念ながら俺の知ってるスーパーは学校とは反対方向だ、それよりならあの坂のすぐ下にあるコンビニを使った方が早い<br />
コンビニの中に入ると長門がいた<br />
「お前も買い出しか?」<br />
「そう」<br />
何を買ったのか気になって長門の持ってるかごを見てみ…<br />
「おい長門流石にそれはないんじゃないか?」<br />
長門の持っていたかごの中には<br />
ホーム オー・ジャック印度カレー味、昭和製菓 コールカレー味、サーロインポテトスティックス劇辛カレー味<br />
見事にカレー系統のみだ…<br />
長門の後ろのほうにある棚に数箇所空白があるのはこれを取ったあとだろうな<br />
「でもおいしい」<br />
まぁ確かにカレーが旨いのは認めるがそこまでカレー尽くしだと飽きるぞ<br />
「大丈夫、私は飽きない」<br />
さいでっか<br />
俺がお菓子だけでなくご飯とかおかずも買ったらどうだと言ったら迷わずカレーを買って行きやがった<br />
どこまでカレーが好きなんだお前は<br />
まぁ俺は俺の買い物に専念するとしよう<br />
カコカーラ、カルピスウィータ、ポカリSWAT、後藤園お~い麦茶、四菱サイダー、明痔おいちぃ牛乳<br />
とりあえず手当たりしだい詰め込んだという感じだ<br />
まぁ学校に運ぶために数回に分けたから手間と時間はかかったがな<br />
部屋に行ったら古泉が用意したのだろうが鼻メガネが人数分あったぞ。誰がかけるんだあんなの<br />
そんな訳で後は俺は当日楽しめばいいだけ、気楽で何より</div>
<br /><div>…だったはずなのだが俺はまた坂の下のコンビニに買出しに来ている<br />
経緯はこうだ、当日午後1時集合ということだったのだが<br />
行こうと思った矢先うちの母親が大掃除をすると言い出した<br />
説得にかなりの時間がかかって…まぁ最終的には隙を見て抜け出したんだが<br />
抜け出した頃にはすでに1時は過ぎており、急いで向かったところ電話が鳴って団長殿から<br />
「ちょっと!!遅いわよキョン!!罰として飲み物と食べ物買って来なさい!!」と言われた<br />
おいおい、飲み物はもうすでに買ってあったはずだし食べ物は長門の担当だろ<br />
「あれぐらいで足りると思ってるの!?それに有希ったら食べ物カレー関係しか買ってこなかったのよ<br />
他の物が食べたくなっちゃったの!」<br />
そうだったな、お前と長門は見かけによらずよく食うんだった<br />
それを考えたらあと4本は必要だと考えておけばよかった<br />
やっぱり長門にはあの場で他の物も買ったほうがいいと言って置くべきだったな<br />
こっちがとばっちりを受けちまった<br />
しかし電話を受けたのが坂の下でよかった<br />
コンビニも近いし第一登りきった後にこんな電話受けたら問答無用で殴り飛ばしてただろうしな<br />
そして俺は2リットルペットボトル4本とおにぎり十数個に菓子各種と<br />
まるで冬山に登山をしているかのような気分を味わいながらやっとこさ部屋の前に到着<br />
やけに盛り上がっているからまたハルヒが朝比奈さんを玩具にしてると思っていたね<br />
「ほらっ次はこのナース服を着るんですよ涼宮さん!!」<br />
「みくるちゃんもうやめて、ゆるして…グス」<br />
まさか逆だとは夢にも思わなかったよ<br />
古泉は自分で持ってきたのであろう鼻眼鏡をつけて笑っている<br />
何か妙だと思ったらいつもの薄ら笑いじゃなく声を出して笑ってる…正直気味が悪い<br />
もしやと思い部屋の隅のパイプ椅子がある場所を見てみるといつもの変わらぬ長門の姿があった<br />
これで長門までおかしくなってたら逃げてたかもな<br />
まぁいつもと違って本を読む代わりに自分が買ってきたスナックやらを夢中で食べていたがな<br />
「長門、これは一体何があったんだ?」<br />
「…」<br />
何も言わずに指を挿した方を見てみると俺が買っておいたジュースがあった</div>
<br /><div>しかしよく見るとキャップが付いていた場所に何か別の物がはめ込んである<br />
どこかで見たことがあったと思ったら思い出した<br />
むかし読んだ未来から来た猫型ロボットがでてくる漫画でそんな道具があった<br />
確か名前は[ほんわかキャップ]だったな<br />
そういえば長門が図書館の本を読破したといっていたから物置でほこりをかぶっていたこの本を全巻やったんだっけ<br />
それにしても未来の道具は朝比奈さんが出す物じゃないのか?ますます朝比奈さんの肩身が狭くなるな<br />
「まぁ…聞くまでもないと思うんだがこれはなんだ?長門」<br />
「内部を通すことによってアルコールを摂取したかのような状態にする物質を混入させる<br />
アルコールとは別の物質なので肝機能や脳に障害を与えることは無い<br />
涼宮ハルヒが危惧していると思われる翌日起こる頭痛などの症状も10分の1まで軽減されているので使用してもよいと判断した」<br />
「それじゃあもう一つ聞こう、このキャップの脇に顔のマークが書いてある物があるがこれはなんだ?」<br />
「アルコールを摂取した時になると言われている『三上戸』を再現させる機能を付加した物、試験的に導入を試みた」<br />
なるほどこの3人がいつもと違う状況になっているのはこれが原因というわけか<br />
「あ、キョンくーんやっと来ましたね~、さぁ涼宮さんその姿をキョン君に見てもらいなさい今すぐに!!」<br />
「ダメキョンこっち見ないで…グスン…恥ずかしいから…ヒッグ」<br />
「だめですよー私はいつも着せられているんですからねー」<br />
ナース服を着て泣いているハルヒというのも中々いいな…<br />
しかし朝比奈さんは怒鳴ってるわけでじゃないが妙に威圧感を感じる…<br />
これで閉鎖空間が発生しないだろうな…<br />
「物質の作用で起こっている感情の変化で深層心理には関与していないので心配はない」<br />
なら問題ない、この状態で小泉に神人退治に行かれても役に立つとは思えんからな<br />
「キョンくーん、ほら~あなたもちゃんと飲まないとダメですよ~」<br />
朝比奈さんに進められたものならただの水道水でも飲みたいがこの光景を見ると少し遠慮したくなるな…<br />
持ってるボトルに付いてるキャップを見たところ顔マークはないが感情に作用しないだけで酔っ払うことに変わりはないはずだ<br />
「いえ…おれは…「私の注いだジュースが飲めないんですか!!」<br />
どうやら飲むしかないらしい…あまり変な事はしないでくれよ、酔ったあとの自分…</div>
<br /><div>と、ここまでが俺が覚えてることだ<br />
正直全て夢だったと思いたいね<br />
なんせ今俺とハルヒは同じベットで寝ているんだからな、しかもお約束のごとく裸で<br />
周りは泊まる事とは別の方に特化した部屋だ、ここがどこかなんてすぐ解る<br />
起きた当初は頭が少しガンガンしていたがすぐに楽になった、流石だな長門<br />
頭がすっきりしてくると記憶も少しだが戻ってきた<br />
あのあと暗くなるまで飲んで食ってのドンチャン騒ぎをして片付けは明日、つまり今日大掃除も兼ねてすることになって解散したんだ<br />
それでまぁ…ハルヒと帰ったわけだが、雰囲気に飲まれたというか…若気の至りというか<br />
泣いて気が弱くなったハルヒというのは反則だと思える…そういうことだ<br />
そんなこんなで現在に到る…という訳だ<br />
そしてこの状況のもう一人関係者、ハルヒは隣ですやすやと眠っている<br />
まったく、いつもの常識を超えた行動さえなければかわいいのにな<br />
しかし起きたら超怒級の閉鎖空間が発生しそうだ、すまん小泉今回ばかりはもうダメかも<br />
「ん…よく寝た…ってキョン!!」<br />
起きちまったな…どうやら最後に今までの人生を回想させる暇すら与えてくれないようだ<br />
「え、ここは…なんであんたは裸でって私もはだk…」<br />
「え~なんだハルヒ落ち着いて聞いてくれるか」<br />
正直俺もまだ落ち着ちつけてはないが他に言葉も見当たらん<br />
「なぁハルヒ俺の話を聞いてくれないか<br />
決してこんなことがあったから言うんじゃないということだけは解ってくれ」</div>
<br /><div>「俺と…付き合ってくれないか」</div>
<br /><div>「ばか…キョンのばか!!順番が滅茶苦茶じゃないの…でもいいわ付き合ってあげる」<br />
「ハルヒ…よかった断られたらどうしようかと思ったよ」<br />
「私とこんなことしたんだから付き合うのは当たり前なんだからね!!<br />
それと…確かまだだと思ったから…キスして…」<br />
キスは初めてというわけではないがなんせあれは閉鎖空間内だノーカウントだな<br />
それにしても本当に順番が滅茶苦茶だな、まぁそれはそれで俺ららしいか</div>
<br /><div>そしてそれからが大変だった<br />
昨日決めたSOS団室大掃除は午前10時開始、気が付くと時間はもう9時だった<br />
急いで服を着て学校の方に向かった<br />
昨日は家に帰らなかったから途中家に連絡を入れたんだが<br />
「そういえばあなた居なかったわね」とか言われた、素で気が付かなかったらしい、なんて親だ<br />
時間をぎりぎり過ぎながらも学校に到着すると校門のところに3人がいて<br />
…心なしか全員の顔が笑っているように見えるのは気のせいでは無い様だな<br />
「なんでココにいるんだ?部屋で待ってればいいだろうに」<br />
「いえ、あなた方がくるのが遅いと思ってましてね出迎えに来たというわけですよ」<br />
遅れたといってもせいぜい2~3分だ<br />
「それにしても二人並んで到着とは仲がよろしい事で」<br />
「偶然よ偶然!!偶然途中であったのよ」<br />
「まぁそれはそうと早く掃除をしてしまいましょう、部屋が結構な惨状と化していますので」<br />
「そうだ、大掃除だし掃除用具を持って行かないとな、古泉ちょっと手伝え」<br />
「掃除用具ってそれぐらいあの部屋にあるでしょ」<br />
「箒とちりとり位はあるかも知れんが洗剤とかも必要だろ、大掃除だしな」<br />
「ではそういうことでちょっと行って来ます」<br />
我ながら名演技だ、まぁ完璧というほどもないがはあの映画よりはましだろう<br />
「さて、私を呼んだのは掃除用具を運ぶだけではありませんね」<br />
「当たり前だ、いくらなんでも2人がかりで運ぶほどそんな量はない」<br />
「やはり話というのは昨日の夜、解散後のことですか」<br />
「解ってる用だな、来た時にお前らの表情がいつもと違うと思ったのは間違いでは無さそうだ」<br />
「何時もながら素晴らしい観察力ですね今といい、孤島のときといい」<br />
「それは今はどうでもいい、何故お前らが知っている?」<br />
「まぁ察しは付いているとは思いますが、あのホテルは機関関係者の物です<br />
安心してください、中にカメラなどは取り付けられておりません、ただ二人が中に入っていったという報告を受けただけです」<br />
「それを聞いて少しは安心できた、もし取り付けてあったら閉鎖空間を2時間に1回のペースで発生させてやろうと思っていたからな」<br />
「それはよかった、まぁこれからは閉鎖空間の発生も無くなっていくと思いますので一安心ですよ」<br />
おっと結構な時間話してたみたいだな、これ以上時間を食っていたら「中々見つからなかった」で通らなくなる<br />
「さてそろそろ大掃除に行くか、団長殿がお待ちだ」</div>
<br /><div>そうしてこの後団室の大掃除を行ったわけだがそのことはあまり話したくない<br />
別に話してもいいのだが今は思い出すのもいやなんだ<br />
何故思い出すのがいやというと食い散らかした物を片付け無かったのが原因だろう、"G"がでた<br />
言っておくが"G"てのは勇者王のことじゃないぞむしろ負のイメージの塊の方だ<br />
あれは勇気とかで何とかなるもんじゃないな、むしろ必要なのは覚悟だ<br />
もう"G"が出た瞬間朝比奈さんは膝から崩れ落ち、ハルヒは真っ先に部屋の外に逃げ、長門はいつの間にかいなくなっていた<br />
小泉は俺と一緒に新聞紙を片手に奮闘していたがいつの間にか部屋の外に逃げていた<br />
俺は一人頑張って奮闘していたんだがな流石に相手の数が多い<br />
前にどっかで「戦いとは数」みたいなことを聞いたがその通りだと思ったよ<br />
1匹みたら30匹はいると聞いたが20匹はみたぞ、何匹いるってんだ<br />
たまらず俺も待避しようと思ったがあろうことか"G"が外に出るのを防ぐためにドアを外側から押さえられた<br />
小泉がバルタンを買いに行って帰ってくるまで開ける訳にはいかないと言われた時には失神しそうになったね<br />
力ずくであけようと思ったが恐らく長門が情報操作したんだろうドアがびくともしなかった<br />
密室空間に大量の"G"とに残されると言うのはまさにこの世の地獄だったね<br />
"G"はいくら新聞紙で屠っても沸いてくるし、気絶して"G"が俺の上を這いずり回ることを想像したら気絶すら出来ない<br />
あの時古泉は機関の人に頼んで10分ぐらいで持ってきたらしいが俺には永遠とも思えたね<br />
しかもドアが開いたと思ったらいきなりスイッチの入ったバルタンが3~4個放り込まれてきた<br />
少しでも反応が遅れて出れなくなっていたら俺ごと駆逐されていただろうな<br />
部屋から出た直後からの記憶がないから俺は気絶していたらしい<br />
気が付いた時にはすでに5時間が経過しており大掃除もすでに終了していた<br />
大掃除参加していなかったことを誤ろうと思ったら全員から「気にするな」と言われたよ<br />
…まぁこれは後に知る事になるのだが<br />
バルタン投下直後部屋から飛び出してきた俺に驚いて全員から箒で叩かれたらしい<br />
道理で体のあちこちに痣が出来ていた訳だ<br />
俺としてはこのことを忘れるためだけにまた忘年会を開きたかったね<br />
今度長門にあのキャップを借りて一人で飲むか…<br />
そして経緯はどうあれ恋人同士になったと言うことで俺とハルヒは2年参りをしたりと冬休みを満喫していた</div>
<br /><div>案の定宿題のことを忘れ最終日近くは夏休みの2の舞になったことは言うまでもないがな<br />
それから1ヶ月がたち2月も中盤に差し掛かった頃<br />
元がかなり有名だっただけに今では俺達は学校では知らないものはいない位のカップルとなった<br />
谷口は合うたびに別世界の人間を見るような目で見られているがもう慣れたな<br />
3学期に入ってから俺達は一緒に団室で弁当を食べることにしていた<br />
ハルヒは学食を使うのをを止め自分で弁当を作ってきている<br />
長門は気を使っているのだろう、学校の図書館で本を読んでいるらしい<br />
さてもう弁当を食べ終わったと思ったらハルヒが弁当のほかにタッパーをもう1つ持ってくることに気が付いた<br />
「おい、そのタッパーなんだ?」<br />
「あぁこれね、"これ"を入れてきてるの」<br />
ハルヒが開けたタッパーの中を見てみるとレモンが輪切りの状態で入っていた<br />
言って置くがレモンの砂糖漬けとかそう言うのじゃないぞただのレモンの輪切りだ<br />
1個貰って食べてみたがすっぱくて口が大変な事になった<br />
「すっぱ…これどうしたんだ?」<br />
「いやね最近無性にすっぱい物が食べたくなってね」<br />
…「すっぱい物が食べたくなる」か、まさか…そういえばあの時近藤さんをしていなかったような…<br />
「それでねキョン、あれから"きてないの"」<br />
何が"きてない"とかは流石の俺でも聞かなくてもわかる…<br />
これが卒業、就職を終えて家庭を持ったあとなら何の心配も無く喜べるんだが…<br />
ハルヒの親にはなんていえばいいんだ?それにハルヒは学校はどうなる!?<br />
そして俺の親は…生まれてきた子供は…将来は…<br />
だめだ頭が痛くなってきた、まだ今年の4分の1も過ぎていないが忘年会をやろうかね…</div>
<br /><br /><div>終わり</div>
</div>