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「キョンの消失(仮)」」(2021/09/10 (金) 15:00:40) の最新版変更点

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<div class="main"> <div>さて俺はSOS団御用達の例の喫茶店にいる<br> まぁいつもと違うところと言えば俺が皆と一緒のテーブルに座っていないというとこだ<br> なぜ一緒に座っていないかというとそれは昨日に遡る<br> 現在学年末休業、通称春休みの真っ最中<br> なぜか休みの間というものは夜型になってしまうもので<br> ゲームをしつつ日付が変わるまで起きていたので今日は昼まで布団に包まっていようとは思ったのだが<br> なんの前触れもなく鳴った携帯電話によって俺の安眠は妨害された<br> これで電話をかけてきた相手が朝比奈さんなら妨害された俺の安眠も浮かばれるのだが<br> ディスプレイに表示された名前は「涼宮ハルヒ」<br> 無視しようとも思ったが無視すると財布に無理なダイエットをさせることになっちまう<br> 観念して俺は携帯の通話ボタンを押す<br> 「電話に出るのが遅いわよキョン、明日いつもの喫茶店に朝10時ね」<br> いつものことながらこちらの予定は一切無視できやがった<br> まぁ、予定など一切入っていないから全く問題はないわけなのだが…<br> しかし春休みに入ってから一切連絡が無かったのに何で今更?<br> 気になって壁にかけてあるカレンダーを見てみた…が去年の12月から変えてないことに気がついた<br> 仕方なく携帯の液晶を見てみると今日は3月31日、つまり必然的に明日は4月の1日だ<br> 4月1日というと思い浮かぶのは一つぐらいだろう<br> エイプリルフール、4月馬鹿<br> 誰が考えたかは知らんが嘘を付いてもいいという日らしい<br> </div> <br> <div> ハルヒの事だわざわざ4月1日にしたと言うことは十中八九エイプリルフールが絡んでるはずだ<br> 恐らくは俺に何かそれらしい嘘をついてからかおうという魂胆だろう<br> しかし俺もいつもの通りやられてる訳にもいかんだろう<br> どうせハルヒの企みに気がついたんだ、たまには仕返ししても罰は当たらんはずだ<br> そう思った俺は携帯で3人に電話をかけいつもの喫茶店に集まってもらうことにした<br> みんなすぐに電話に出たって事はこんな時間まで寝てたのは俺だけってことか…ハハハ<br> 流石に呼んだ本人が一番遅くに行くのはどうかと思って急いだのだが<br> 俺が喫茶店に着くことには全員が到着してテーブルについていた<br> 何でいつも俺が来る頃には皆集まってるのか疑問に思ったが深く考ずに席につくことにしよう<br> 「さて、涼宮さんからは明日集まるようにと連絡が来たはずでしたが」<br> 俺は皆に電話をかける前に2時間半ほどかけて練った計画の説明を始めた<br> 何、話は簡単だ3人にハルヒを騙すことの協力をしてもらうだけなのだから<br> どうせハルヒのことだ俺が何か言っても「それ嘘でしょ」の一言で片付けるに決まってる<br> その点この3人なら信じる可能性も上がるというわけだ…悲しいことだがな<br> 騙す内容は題して「キョンの消失」…自分で「キョン」という名を使っているところに危機感を感じるがまぁいい<br> ちなみに去年12月に俺が味わった感覚をハルヒにも分けてやろうという魂胆も含まれている<br> ざまぁみろ、ハルヒ<br></div> <br> <div>そんな訳で3人に内容の説明を終えたわけだが<br> 「あ、あの…そんなことしてだいじょうぶなんでしょうか?」<br> 「機関の仕事はあまり増やして欲しいものではないんですがねぇ…」<br> 「…………」<br> 見事に軽い拒否反応が出てるな<br> だが俺としては諦める訳にはいかない<br> ここで諦めたらこの作戦を練るために費やした時間が水泡に帰しちまう<br> そこで3人を説得すること40分「何かあったら即中止」という条件の下なんとか説得に成功<br> …その間に5つほど料理や飲み物が運ばれてきたがこれぐらいの出費は想定予算内だろう<br> そのあと細かいところをなるべく念入りに打ち合わせしたあと別れて今日に至るというわけだ<br> そして現在待ち合わせ時間の1時間前つまり午前9時だ<br> 前にハルヒが30分前に来たことがあったからな、このぐらいでないとハルヒが先に喫茶店に着く可能性がある<br> しかし待ち合わせ1時間前だというのにもう3人は着いていた…一体何時に来ているというんだ?<br> 俺が喫茶店に着いてから30分後ハルヒが喫茶店のドアを開けて入ってきたのがみえた<br> 一応俺はドアなどから見えない位置を選んで座ってはいるが見つからないかドキドキ物だな<br> 「あら、やっぱりキョンはいつも通り最後みたいね」<br> 席について第一声がそれかよ<br> 「失礼ですが"キョン"というのは誰のことです?」<br> お、打ち合わせどうりだ流石は古泉<br> 「え?」<br></div> <br> <div>「あの~キョンさんて外国の方ですか?」<br> 「え…なんで?知ってるでしょSOS団の団員その1よ」<br> 「…団員その1はわたし…」<br> 「本当に知らないの!?キョンよキョン!!」<br> 「えぇ…申し訳ありませんが、解りませんね」<br> 「アメリカの方ですか?それともフランスですか?」<br> 「………誰」<br> 俺としては朝比奈さん辺りがボロを出しそうでハラハラしていたがどうやらその心配は無さそうだ<br> それにしてもやり取りを聞いてると完璧に忘れ去られているようで発案者ながら泣けてきたぞ<br> 「…あたし今日はもう帰る…ごめんね」<br> ここで食い下がって何かすると思ってたんだが予想が外れたか<br> 折角長門に頼んでハルヒの携帯から俺のデータを消してもらったりと準備しておいたのに無駄になったな<br> ハルヒが喫茶店から立ち去ったのを確認した後隣のテーブルに移ろうとしたのだが<br> 「ここはいいですから早く涼宮さんを追いかけてネタ晴らしをしてきてください」<br> 古泉がいつもの微笑を消して真剣な顔で話しかけてきた<br> 「閉鎖空間が発生したか?」<br> 「いえまだその兆候はありません、しかし日常的に発生していた極小サイズの閉鎖空間までも消滅しているんですよ<br> おそらく頭の中が真っ白になったというのがまさに当てはまるような状況ですね」<br> 「…あなたは早く涼宮ハルヒを追いかけるべき」<br> 「はやく行ってあげたほうがいいと思いますよ、あんな顔をした涼宮さん始めてみましたから…」<br> </div> <br> <div> やれやれ、いつも豪快かと思ったらいきなり繊細になるなんてな<br> しかし放って置けないのも事実だ、すまんなみんなまた今度何かおごるよ<br> 急いで喫茶店を飛び出し…たはいいがどっちにハルヒが行ったか見てないぞ<br> 店内を見てみると長門が左のほうを指差していたサンキュー長門<br> 左に全速力で走ること数十秒フラフラと歩いているハルヒを発見した<br> 「おーいハルヒ!!」<br> 呼びかけてみるが返事がない、気が付いてないのか?<br> しかしハルヒの歩いてる先を見て愕然とした踏切が鳴ってる!!本気で気が付いてないのかあいつは<br> 「おいっハルヒ!!」<br> 間一髪ハルヒが踏み切りの中に入りそうになる前に止められた、直後に電車が前を駆け抜けたから本当にギリギリだったと思う<br> 「おい!!何やってるんだ死ぬ気か」<br> 「だって…みんなキョンはいないって…」<br> まだ気付いていないとはおどろいたね<br> 「誰がいないって?」<br> 「え、キョン、キョンなのね…グス…ウッ…」<br> 正直覚悟はしていたつもりだ蹴りが飛んでこようが鉄拳が飛んでこようが驚かないつもりではいたが<br> まさか泣かれてしまうとはな…<br> ハルヒがなかなか泣き止まないのでそのままの姿勢でいるとどこかで聞いたことがあるような歌が聞こえてきた<br> WAWAWA忘れ物~ OOOお使…<br> いやな予感しかしない中うしろを見てみると予想どうり谷口が突っ立っていた<br> 去年の教室でのことといいどうしてこいつはこんなにもタイミングが悪いんだ<br> 今すぐ谷口のところまで駆け寄って弁解をしたいところだがハルヒを放って置くわけにもいくまい<br> しかも今の俺の格好は泣いているハルヒをうしろから抱きしめているように見えるだろう。いや実際その通りなんだからな<br> おい待て谷口、逃げるな、何気を使って無言で立ち去ろうとしてるんだよ。あ、おい<br> …結局ハルヒが泣き止んだのはそれから5分後のことでまだ足がふらついていたので家に送っていくことになった<br> 結局俺の作戦は成功だったのか?まぁハルヒの普段見れない姿が見られたんだ成功ということにしておこう<br> 今一番重要なことは谷口への口止めor口封じだからな…<br></div> <br> <br> <div>終わり<br></div> </div> <!-- ad -->
<div class="main"> <div>さて俺はSOS団御用達の例の喫茶店にいる<br /> まぁいつもと違うところと言えば俺が皆と一緒のテーブルに座っていないというとこだ<br /> なぜ一緒に座っていないかというとそれは昨日に遡る<br /> 現在学年末休業、通称春休みの真っ最中<br /> なぜか休みの間というものは夜型になってしまうもので<br /> ゲームをしつつ日付が変わるまで起きていたので今日は昼まで布団に包まっていようとは思ったのだが<br /> なんの前触れもなく鳴った携帯電話によって俺の安眠は妨害された<br /> これで電話をかけてきた相手が朝比奈さんなら妨害された俺の安眠も浮かばれるのだが<br /> ディスプレイに表示された名前は「涼宮ハルヒ」<br /> 無視しようとも思ったが無視すると財布に無理なダイエットをさせることになっちまう<br /> 観念して俺は携帯の通話ボタンを押す<br /> 「電話に出るのが遅いわよキョン、明日いつもの喫茶店に朝10時ね」<br /> いつものことながらこちらの予定は一切無視できやがった<br /> まぁ、予定など一切入っていないから全く問題はないわけなのだが…<br /> しかし春休みに入ってから一切連絡が無かったのに何で今更?<br /> 気になって壁にかけてあるカレンダーを見てみた…が去年の12月から変えてないことに気がついた<br /> 仕方なく携帯の液晶を見てみると今日は3月31日、つまり必然的に明日は4月の1日だ<br /> 4月1日というと思い浮かぶのは一つぐらいだろう<br /> エイプリルフール、4月馬鹿<br /> 誰が考えたかは知らんが嘘を付いてもいいという日らしい</div>   <div>ハルヒの事だわざわざ4月1日にしたと言うことは十中八九エイプリルフールが絡んでるはずだ<br /> 恐らくは俺に何かそれらしい嘘をついてからかおうという魂胆だろう<br /> しかし俺もいつもの通りやられてる訳にもいかんだろう<br /> どうせハルヒの企みに気がついたんだ、たまには仕返ししても罰は当たらんはずだ<br /> そう思った俺は携帯で3人に電話をかけいつもの喫茶店に集まってもらうことにした<br /> みんなすぐに電話に出たって事はこんな時間まで寝てたのは俺だけってことか…ハハハ<br /> 流石に呼んだ本人が一番遅くに行くのはどうかと思って急いだのだが<br /> 俺が喫茶店に着くことには全員が到着してテーブルについていた<br /> 何でいつも俺が来る頃には皆集まってるのか疑問に思ったが深く考ずに席につくことにしよう<br /> 「さて、涼宮さんからは明日集まるようにと連絡が来たはずでしたが」<br /> 俺は皆に電話をかける前に2時間半ほどかけて練った計画の説明を始めた<br /> 何、話は簡単だ3人にハルヒを騙すことの協力をしてもらうだけなのだから<br /> どうせハルヒのことだ俺が何か言っても「それ嘘でしょ」の一言で片付けるに決まってる<br /> その点この3人なら信じる可能性も上がるというわけだ…悲しいことだがな<br /> 騙す内容は題して「キョンの消失」…自分で「キョン」という名を使っているところに危機感を感じるがまぁいい<br /> ちなみに去年12月に俺が味わった感覚をハルヒにも分けてやろうという魂胆も含まれている<br /> ざまぁみろ、ハルヒ</div>   <div>そんな訳で3人に内容の説明を終えたわけだが<br /> 「あ、あの…そんなことしてだいじょうぶなんでしょうか?」<br /> 「機関の仕事はあまり増やして欲しいものではないんですがねぇ…」<br /> 「…………」<br /> 見事に軽い拒否反応が出てるな<br /> だが俺としては諦める訳にはいかない<br /> ここで諦めたらこの作戦を練るために費やした時間が水泡に帰しちまう<br /> そこで3人を説得すること40分「何かあったら即中止」という条件の下なんとか説得に成功<br /> …その間に5つほど料理や飲み物が運ばれてきたがこれぐらいの出費は想定予算内だろう<br /> そのあと細かいところをなるべく念入りに打ち合わせしたあと別れて今日に至るというわけだ<br /> そして現在待ち合わせ時間の1時間前つまり午前9時だ<br /> 前にハルヒが30分前に来たことがあったからな、このぐらいでないとハルヒが先に喫茶店に着く可能性がある<br /> しかし待ち合わせ1時間前だというのにもう3人は着いていた…一体何時に来ているというんだ?<br /> 俺が喫茶店に着いてから30分後ハルヒが喫茶店のドアを開けて入ってきたのがみえた<br /> 一応俺はドアなどから見えない位置を選んで座ってはいるが見つからないかドキドキ物だな<br /> 「あら、やっぱりキョンはいつも通り最後みたいね」<br /> 席について第一声がそれかよ<br /> 「失礼ですが"キョン"というのは誰のことです?」<br /> お、打ち合わせどうりだ流石は古泉<br /> 「え?」</div>   <div>「あの~キョンさんて外国の方ですか?」<br /> 「え…なんで?知ってるでしょSOS団の団員その1よ」<br /> 「…団員その1はわたし…」<br /> 「本当に知らないの!?キョンよキョン!!」<br /> 「えぇ…申し訳ありませんが、解りませんね」<br /> 「アメリカの方ですか?それともフランスですか?」<br /> 「………誰」<br /> 俺としては朝比奈さん辺りがボロを出しそうでハラハラしていたがどうやらその心配は無さそうだ<br /> それにしてもやり取りを聞いてると完璧に忘れ去られているようで発案者ながら泣けてきたぞ<br /> 「…あたし今日はもう帰る…ごめんね」<br /> ここで食い下がって何かすると思ってたんだが予想が外れたか<br /> 折角長門に頼んでハルヒの携帯から俺のデータを消してもらったりと準備しておいたのに無駄になったな<br /> ハルヒが喫茶店から立ち去ったのを確認した後隣のテーブルに移ろうとしたのだが<br /> 「ここはいいですから早く涼宮さんを追いかけてネタ晴らしをしてきてください」<br /> 古泉がいつもの微笑を消して真剣な顔で話しかけてきた<br /> 「閉鎖空間が発生したか?」<br /> 「いえまだその兆候はありません、しかし日常的に発生していた極小サイズの閉鎖空間までも消滅しているんですよ<br /> おそらく頭の中が真っ白になったというのがまさに当てはまるような状況ですね」<br /> 「…あなたは早く涼宮ハルヒを追いかけるべき」<br /> 「はやく行ってあげたほうがいいと思いますよ、あんな顔をした涼宮さん始めてみましたから…」</div>   <div>やれやれ、いつも豪快かと思ったらいきなり繊細になるなんてな<br /> しかし放って置けないのも事実だ、すまんなみんなまた今度何かおごるよ<br /> 急いで喫茶店を飛び出し…たはいいがどっちにハルヒが行ったか見てないぞ<br /> 店内を見てみると長門が左のほうを指差していたサンキュー長門<br /> 左に全速力で走ること数十秒フラフラと歩いているハルヒを発見した<br /> 「おーいハルヒ!!」<br /> 呼びかけてみるが返事がない、気が付いてないのか?<br /> しかしハルヒの歩いてる先を見て愕然とした踏切が鳴ってる!!本気で気が付いてないのかあいつは<br /> 「おいっハルヒ!!」<br /> 間一髪ハルヒが踏み切りの中に入りそうになる前に止められた、直後に電車が前を駆け抜けたから本当にギリギリだったと思う<br /> 「おい!!何やってるんだ死ぬ気か」<br /> 「だって…みんなキョンはいないって…」<br /> まだ気付いていないとはおどろいたね<br /> 「誰がいないって?」<br /> 「え、キョン、キョンなのね…グス…ウッ…」<br /> 正直覚悟はしていたつもりだ蹴りが飛んでこようが鉄拳が飛んでこようが驚かないつもりではいたが<br /> まさか泣かれてしまうとはな…<br /> ハルヒがなかなか泣き止まないのでそのままの姿勢でいるとどこかで聞いたことがあるような歌が聞こえてきた<br /> WAWAWA忘れ物~ OOOお使…<br /> いやな予感しかしない中うしろを見てみると予想どうり谷口が突っ立っていた<br /> 去年の教室でのことといいどうしてこいつはこんなにもタイミングが悪いんだ<br /> 今すぐ谷口のところまで駆け寄って弁解をしたいところだがハルヒを放って置くわけにもいくまい<br /> しかも今の俺の格好は泣いているハルヒをうしろから抱きしめているように見えるだろう。いや実際その通りなんだからな<br /> おい待て谷口、逃げるな、何気を使って無言で立ち去ろうとしてるんだよ。あ、おい<br /> …結局ハルヒが泣き止んだのはそれから5分後のことでまだ足がふらついていたので家に送っていくことになった<br /> 結局俺の作戦は成功だったのか?まぁハルヒの普段見れない姿が見られたんだ成功ということにしておこう<br /> 今一番重要なことは谷口への口止めor口封じだからな…</div>   <div>終わり</div> </div>

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