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一つの選択」(2007/01/14 (日) 01:53:35) の最新版変更点

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<div class="main"> <div>ハルヒと出会ってからもう一年にもなる。<br> 毎度毎度やっかいなことに巻き込まれながらも、それはそれで楽しいと思えるようになってきた俺であるが、<br> たまには平穏な日々を過ごしたいとも思っていた。<br> 相変わらず涼宮ハルヒはSOS団、つまり俺たちとはちゃめちゃな行動をしていたわけで、<br> 俺の親戚が送ってきた伊勢海老をむちゃくちゃに料理したあげく(まあおいしかったわけだが)、<br> 今度は自分たちで取りに行こうとか言い出したりしたわけだが、それはそれで今日はこんな話だ。<br> </div> <br> <div> 新学期が始まり、初々しい新入生たちが希望をもってあるいはただ家が近かったという理由だけで入ってきた。<br> 我がSOS団でも新入生を入れようといろいろとハルヒは考えていたようだが、<br> 朝比奈さんというおそらく日本で五指に入るであろうメイドさんに毎日会えるという極上の特典をもってしも新入生は集まらなかった。<br> そりゃだれも来たくないわな。あんな活動方針を掲げられたんじゃあ<br> それにしても春休み中、あまり動いてなかったせいか校舎までの坂道がかなり長い気がする。<br> 朝補給したエネルギーの半分は使ってるんじゃないかとかそんなことを考えてるうちに<br> 後ろからさらにエネルギーを消費しなければならない奴に出会ってしまった<br> </div> <br> <div>谷口「よおキョン。元気ないないつものように。」<br> なら少しはおまえのエネルギーを分けてくれ<br> 谷口「誰がやるか。ところでおまえたちの集団の新入生はもう入ったのか?」<br> はいらんね。誰もあんな集団に入りたくないだろうよ<br> 谷口「だろうな。誰も涼宮に進んで振り回されたい奴なんていないだろうよこの世の中には」<br> 自分でも認めていたことだがこいつに言われると腹が立つ。<br> 谷口「っま、入らない方がいいじゃねえか。涼宮と長くいられるんだから」<br> ハルヒと俺が一緒にいる時間の三分の一はおまえにくれてやるという俺の提案を頑なに拒否した谷口は中学時代に<br> 知り合いだった後輩に声を掛けられたかと思うと、さっさと走って行ってしまった。<br> </div> <br> <div> ようやく教室にたどりつくと一年間かわらず後ろの席になぜか居続ける女が満面の笑みを浮かべて<br> 話しかけてきやがった。<br></div> <br> <div> ハルヒ「ちょっと聞いてキョン。ついに来たのよ宇宙人を見たって人が。<br> さっきメールチェックしてたら一年の男の子が何度も見てるから話したいって言うのよ。<br> 今日の放課後ここに来るっていうからあんたも残ってなさいよ。帰っちゃだめだからね」<br> </div> <br> <div> 朝比奈さんのお茶を飲まずに帰ったら家までたどりつけずに死んでしまうからな。<br> それにしてもどうして文芸部室じゃなくて教室なんだ?<br></div> <br> <div> ハルヒ「さあわかんない・・・まだ恥ずかしいんじゃなかしら」<br> </div> <br> <div> そのメールがガセだとは全く信じていない様子のハルヒであったが、こういうケースは今までのパターンからすると<br> 必ずなにかが厄介なことが絡んでいると思って間違いないだろう。<br> </div> <br> <div> そんなこんなで授業中ずっとどんな宇宙人かを考えていたハルヒを背中で感じながら、<br> 何かあったときのために長門と古泉、ついでに朝比奈さんに昼休みに相談でもしようと思っていたのだが、<br> そんな俺の計画はチャックが開きっぱなしのあの男によって破綻させられた<br> のであった。<br></div> <br> <div> 授業が終わり、ハルヒはいつものようにさっさと教室から出て行ってしまい、<br> そのあと俺もまずは長門からと思い席を立とうとしたそのとき谷口が複雑な表情をしながら俺のもとに来たのだった。<br> どうでもいいがなんか怒ってないか?おまえ<br></div> <br> <div> 谷口「まあな、俺がおまえのためにパシリをさせられてるかと思うと嫌でもこんな気持ちになるさ」<br> </div> <br> <div> 俺はおまえを憐れには思っているが舎弟にした覚えはないぞ<br> </div> <br> <div> 谷口「そうじゃねえよ・・・ちくしょう・・お前に会いたいって女がいるんだよ後輩に。朝おまえと話してたときに俺に話しかけてきたあの子だよ」<br> </div> <br> <div> おいおい突然だな。待て待てなんでおれなんだ?その子とおれは全く面識がないんだが<br> </div> <br> <div>谷口「おまえらはやたらと校内で目立つからな。<br> おまえと涼宮がおかしなことしてるのを見たんじゃないのかよ。昼休みに教室に来るって言ってたからもうすぐくるんじゃないのか?」<br> </div> <br> <div> っていまから来るのかよと言った途端、谷口の後ろに小さな女の子が現れた<br> </div> <br> <br> <div>いうのが恥ずかしいので割愛させていただくが、<br> あのあと俺とその子はいつかハルヒが俺を強引に引っ張ってSOS団設立を強引に手伝うように言われた踊り場まで行き、その子の事情を聞いた。<br> なんで俺かはわからないが、入学式以来やたらと目立つSOS団の中で俺を発見して、何度か見てるうちに好きになったという。<br> 今夜電話したいというので取り合えず番号だけは教えておいたのだが<br> </div> <br> <div> 午後の授業はそのことでいっぱいになりいつもなら眠くなるはずの時間が睡魔とは無縁であった。<br> ハルヒには悪いがおまえの相手をまともにしてる場合ではなさそうだ<br> </div> <br> <div> ハルヒ「ところであんたがさっき話してたあの子だれ?」<br> </div> <br> <div> 午後の授業なぜか話かけてこなかったハルヒが口を開いたと思ったらいきなりこんなことをいいやがった。<br> まさか見られてたとは・・・<br></div> <br> <div> 谷口「俺の後輩だ。キョンに惚れたんだとよ。くそお俺のかわいい後輩がキョンにとられるなんて」<br> </div> <br> <div> 言うな馬鹿、こいつの前でそんなことを・・・もう遅かった。<br> ハルヒはふうんと言ったかと思うと睨んでるのか笑っているのかわからないような<br> なんとも言いがたい表情をつくり顔を近づけてきた。<br></div> <br> <div> ハルヒ「で、どうするの?あんたこんなチャンスはないわよ?その子はかわいいの?まさか私に隠して付き合おうって思ってたわけじゃないでしょうねえ?」<br> </div> <br> <div> 俺の色恋沙汰をなんでおまえに報告せにゃならんのだ<br></div> <br> <div> ハルヒ「団長が団員のことを管理するのは当然でしょ?それにしてもあんたと付き合いたい<br> なんてもの好きもこの世にはいるものなのねえ」<br></div> <br> <div> 谷口「おまえらの集団に入れるのだけはやめてくれよ。あの子はいたって普通の子なんだからな」<br> </div> <br> <div> ハルヒ「ふん。もともとSOS団に普通の子を入れる気なんてないわよ。それにこの馬鹿キョンと<br> いちゃつかれたりしたら見てられないわよ」<br></div> <br> <div> じゃあ俺はなんなんだよといいたいね。おれはどこからどうみても一般的な高校生だ<br> そうこうしてるうちに俺の携帯に着信があった。見知らぬ番号・・どうやらさっき交換した子らしい<br> </div> <br> <br> <div> 「あの・・・やっぱり今話したいんでいまから来てもらえないですか?さっきの踊り場まで」<br> </div> <br> <div> ハルヒと宇宙人の知り合いを見る都合もあったが、俺にも用事ができてしまった。<br> </div> <br> <div> ハルヒ「ちょっとキョンなにかばん持ってんのよ。まさかこのまま帰る気じゃないでしょうね?」<br> </div> <br> <div> 悪いがおれも予定が入ったんでね。あとはなんとかお前でしてくれ<br> なんとかハルヒを振り切り、俺は彼女が待つ踊り場へと急いだ<br> </div> <br> <div> 俺がその子と話せる距離についたとき、その子は覚悟を決めたような面持ちですでに顔は真っ赤だった。<br> それにしてもなんで俺なんだ?<br> SOS団なら古泉もいるだろうに<br></div> <br> <div> 「いえ・・・あなたがあの人たちといるときの笑顔がとても素敵だったんです。<br> </div> <br> <div>その笑顔がどうしても忘れられなくて・・・・」<br> はて・・・俺がSOS団の新入生集めのときにそんなうれしそうにしただろうか?<br> たしかに楽しくしてるがどちらかというと大衆に恥をさらして恥ずかしかった気がするのだが・・・<br> ってそんなことはあとで考えればいい。この子が返事を待っているのだ<br> </div> <br> <div>実をいうともう最初から答えは決まっているのだ。<br> さっき言ってもよかったのだがうまく言葉にできずにいたのだ。こういう場は慣れていないものでね俺も<br> </div> <br> <div> 「わりぃな。今は俺付き合えねえわ。あの妙な集団に付き合わされて君を悲しませると思うし」<br> </div> <br> <div> このくらいの言葉では踏みとどまりそうな感じもしたので目で訴えることにした。<br> すると彼女はあきらめたようで<br> 「そうですか・・・」<br> 「ごめんな」<br></div> <br> <div> 「いえ・・いいんです。なんとなくわかってたし。一つだけ教えてください・・<br> </div> <br> <div>あのリーダーの方と付き合ってるんですか?」<br> 朝比奈さんとだったら嘘をついてでもはいとここで答えるだろうか。<br> 一回嘘をついたことはあるがさすがに今回はつけそうになさそうだ<br> </div> <br> <div> 「ハルヒとは別にそんなことにはなってない・・・・」<br></div> <br> <div> なにかを付け加えたかったがいい言葉が浮かばなかった。<br> </div> <br> <div> 「そうですか。いえ・・もしそうだったら勝ち目がないなって思って・・・・その・・ありがとうございます」<br> そういうと彼女は走って自分の教室の方に走って逃げていった。<br> </div> <br> <div>さってっと・・・<br></div> <br> <div>「ハルヒ!!」<br></div> <br> <div> 急に俺がそう叫んだものだから廊下の壁に隠れていたハルヒが動揺して<br> かばんを落とし中身をぶちまけてしまっていた。<br></div> <br> <div> 「なにやってんだよ。おれのはずかしい部分をずっと見てたっていうのかよ」<br> </div> <br> <div> ハルヒ「ふっふん。さっき行ったじゃない、団員の管理を団長がするのは当然の義務であり権利でも<br> あるのよ。それにあんたが失礼なこと言って誰かを泣かせたりしたら団長の私に責任があるんだからね。」<br> </div> <br> <div> 「まあいい、それで宇宙人の知り合いとは会えたのか?教室で待ってるんじゃないのか?」<br> </div> <br> <div> ハルヒ「どうせガセよ。いいキョン?そんな私がずっと会えなかった宇宙人を他の一般人が見れるわけないじゃない。どうせいたずらにきまってるわ」<br> </div> <br> <div> どうやらハルヒは宇宙人に会うことより俺をからかいに出歯亀するほうが好きらしい。全く・・・<br> </div> <br> <div> ハルヒ「っさあもう帰るわよ。あんたにさっき約束すっぽかされたし・・・帰りになんかおごりなさい?<br> いいわね。」<br></div> <br> <div> そういってハルヒは俺の手をつかみ強引に歩きだした。どうでもいいがなんでそんなにうれしそうなんだハルヒ?<br> </div> <br> <div> まあ普通の女の子と付き合うことよりSOS団と心中することを選んでしまった俺だが・・・<br> 後悔なんかしてないさ、おれはハルヒと同様、今はSOS団として活動してるのが一番楽しいってのが<br> 今日気づいちまったからな。どうでもいいが手を話すかもう少しゆっくり<br> 歩くかしてくれないか?ハルヒよ。<br> 外へ出てから一度教室に本当にハルヒにメールを送った人物が来ていないのか窓を覗いてみたのだが<br> そこにはなぜか古泉の姿があった。<br> ものすごい気になったがそれは明日にでも聞くとしよう。ハルヒが手を離してくれそうもないからな。<br> </div> <br> <div>そのころ教室には古泉の姿があった<br> 古泉「おっと、涼宮ハルヒは来ませんよ。僕も長門さんも、<br> ついでに朝比奈さんもあなたの行動にはとっくに気づいていましたから。<br> 涼宮さんが教室を出たってことは予想外でしたが・・・<br> 宇宙人というエサで釣ろうとしてもそれより大事なことがあればそっちに行くのは当たり前ですからね。<br> 機関にもすでに連絡済みです。さあてたっぷりお話を聞かせてもらいますよ?」<br> </div> <br> <br> <div>終<br></div> </div> <!-- ad -->

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