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「LOST 6話」(2020/03/12 (木) 16:01:45) の最新版変更点
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<div class="main">
<div>
しかし、どうやって元通りの状態を強く望ませるかだ。夏の合宿や映画撮影の時の様に<br>
単純に強くそうあって欲しいと思う気持ちが大切なのだろうな。<br>
今のハルヒの状態では、俺がキーポイントになってしまっているのかもしれない。これは自惚れか。<br>
まぁいい周りの人間に頼るのも大事だが自分が何もしないのはやはり気持ちがいいものではないからな。<br>
やれるだけやってみるとするか。 さぁ覚悟を決めろ俺。<br>
</div>
<br>
<div>なぁ、今からうちに来ないか?<br>
「えっ!アンタ何言ってんの!?今からってもう6時過ぎだし明日も学校あるのよ?」<br>
</div>
<br>
<div>
頼む、大事な話がある。無理にとは言わんができることなら早いほうがいい。<br>
「し…仕方がないわね。SOS団の団長としても部下の悩みを聞くのも仕事だし。それに…彼女としても…」<br>
</div>
<br>
<div>
手を強く握り返してきたハルヒの思いとは裏腹に俺は頭を高速回転させていた。<br>
もう明日には知恵熱とおたふく風邪がいっしょになって襲い掛かりそうなほどに頭を働かせていた。<br>
頑張れ俺の脳細胞、後でチョコレートぐらいは食って糖分だかポリフェノールだかを補給してやるからな。<br>
それから程なくして、俺の家に着く。コイツをつれてきたのは初めてで幾分緊張気味だったがなぜか玄関をくぐる際に<br>
「よしっ」 と小さく気合を入れていたのを見逃さなかった。シャミセンを抱えて迎えに来た妹を適当にあしらいつつ<br>
</div>
<br>
<div>
さっそく自分の部屋に案内し妹に入ってこないように釘を刺しておいた。<br>
ハルヒは部屋をきょろきょろと見回しなぜか少し納得したようだった。適当にベッドに座るように言う<br>
</div>
<br>
<div>「で大事な話って何?」<br></div>
<br>
<div>
さて本題だ、後は巧みな話術でハルヒの心を掴むだけだな。人心掌握術はあまり得意じゃないが<br>
保身のためでもあり未来の為でもある。<br></div>
<br>
<div>
オマエがさっき言ってた。みんなの集まりが悪いって話なんだがな…<br>
</div>
<br>
<div>
話は長いので割愛させてもらうが。かいつまんで言うと、思い出話を起承転結の「起」として<br>
最近のSOS団の活動の若干のマンネリ化を「承」 <br>
そこで初心に帰ってみんながどうして集まったか等の意義についてを「転」<br>
そして、もっとも大事な「結」はやっぱりみんなをまとめるのはオマエしかいないんだ。といって形で<br>
マニフェストを掲げる政治家よろしく俺は延々1時間は喋っていた。<br>
その間ハルヒは黙って頷き、時には口を挟もうとしていたがこらえて俺の話を真剣に聞いてくれているようだった。<br>
</div>
<br>
<div>…とまぁ、これが大事な話なんだが。どうだ?<br>
「そうね。考えとくわ」<br></div>
<br>
<div>
思ったよりも淡白な返答に俺はなんだか肩透かしを食らったようだった。もっと突っかかってきたほうが<br>
ハルヒの心情を把握しやすいと思っていたからだ、なんだかんだ言って表情にでるタイプだからな。<br>
</div>
<br>
<div>
そうか…つまらない話ですまないな。今 お茶入れてくる。<br>
そういって、若干しびれ気味な足を解き立ち上がろうとしたときに俺の制服の袖をハルヒが掴んでいた。<br>
</div>
<br>
<div>
「ねぇ、普通さ彼女が彼氏の家に初めて上がるときの緊張ってどれぐらいかアンタわかる?」<br>
先ほどの俺の話とはまったくもって、方向性が違う話に俺はあっけに取られていた。<br>
</div>
<br>
<div>
「アタシは、アンタが家に誘ってくれたとき凄く嬉しかったよ。今までのデートも一緒にいる時間<br>
も全部部室や外だったからだから家に入るとき凄く緊張したよ、文化祭のバンド以上。<br>
ううん、もしかしたら生まれて始めてかも知れないこんなに緊張したのって<br>
そりゃ、アタシだって馬鹿じゃないもの彼氏の家に誘われてあがっちゃたら覚悟ぐらいはしてるわよ。<br>
一般常識の範囲でね。それなのにアンタはSOS団の話ばっかりでアタシの事なんて全然見てくれてない<br>
…バカ…キョン…」<br></div>
<br>
<div>
驚いた、何が驚いたかって?ハルヒが「普通」だの「一般常識」だのの単語を羅列している事ともうひとつ<br>
</div>
<br>
<div>今にも泣きそうだってことだな。<br></div>
<br>
<div>「バカ…バカ…バ…カ…」<br></div>
<br>
<div>
あーあ泣き出しちまった。こうなれば男ができる最大の対処法をするまでだな。<br>
</div>
<br>
<div>
ごめんな。一番にオマエのことを考えなきゃダメだよな。スマン。<br>
</div>
<br>
<div>
そういって嗚咽を必死になってこらえているハルヒを強く胸元に抱き寄せた。髪からハルヒの香りが鼻腔をくすぐり<br>
また神経毒の様に俺の思考をシャットアウトしハルヒを強く抱くことしか考えられなくなった。<br>
その間もハルヒは嗚咽をこらえながらも俺の制服に涙を沁み込ませ俺の背中を強く抱いた。<br>
</div>
<br>
<div>
「遅い。…遅すぎるよぉ…なんでもっと…早く気づいてくれないの…アタシは…SOS団なんかより<br>
あんたの方がずぅーっとずーっと大事なんだから…」<br></div>
<br>
<br>
<ul>
<li><a href="http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/679.html"><font color=
"#666666">7話</font></a></li>
</ul>
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<div class="main">
<div>しかし、どうやって元通りの状態を強く望ませるかだ。夏の合宿や映画撮影の時の様に<br />
単純に強くそうあって欲しいと思う気持ちが大切なのだろうな。<br />
今のハルヒの状態では、俺がキーポイントになってしまっているのかもしれない。これは自惚れか。<br />
まぁいい周りの人間に頼るのも大事だが自分が何もしないのはやはり気持ちがいいものではないからな。<br />
やれるだけやってみるとするか。 さぁ覚悟を決めろ俺。</div>
<div>なぁ、今からうちに来ないか?<br />
「えっ!アンタ何言ってんの!?今からってもう6時過ぎだし明日も学校あるのよ?」</div>
<div>頼む、大事な話がある。無理にとは言わんができることなら早いほうがいい。<br />
「し…仕方がないわね。SOS団の団長としても部下の悩みを聞くのも仕事だし。それに…彼女としても…」</div>
<div>手を強く握り返してきたハルヒの思いとは裏腹に俺は頭を高速回転させていた。<br />
もう明日には知恵熱とおたふく風邪がいっしょになって襲い掛かりそうなほどに頭を働かせていた。<br />
頑張れ俺の脳細胞、後でチョコレートぐらいは食って糖分だかポリフェノールだかを補給してやるからな。<br />
それから程なくして、俺の家に着く。コイツをつれてきたのは初めてで幾分緊張気味だったがなぜか玄関をくぐる際に<br />
「よしっ」 と小さく気合を入れていたのを見逃さなかった。シャミセンを抱えて迎えに来た妹を適当にあしらいつつ</div>
<div>さっそく自分の部屋に案内し妹に入ってこないように釘を刺しておいた。<br />
ハルヒは部屋をきょろきょろと見回しなぜか少し納得したようだった。適当にベッドに座るように言う</div>
<div>「で大事な話って何?」</div>
<div>さて本題だ、後は巧みな話術でハルヒの心を掴むだけだな。人心掌握術はあまり得意じゃないが<br />
保身のためでもあり未来の為でもある。</div>
<div>オマエがさっき言ってた。みんなの集まりが悪いって話なんだがな…</div>
<div>話は長いので割愛させてもらうが。かいつまんで言うと、思い出話を起承転結の「起」として<br />
最近のSOS団の活動の若干のマンネリ化を「承」 <br />
そこで初心に帰ってみんながどうして集まったか等の意義についてを「転」<br />
そして、もっとも大事な「結」はやっぱりみんなをまとめるのはオマエしかいないんだ。といって形で<br />
マニフェストを掲げる政治家よろしく俺は延々1時間は喋っていた。<br />
その間ハルヒは黙って頷き、時には口を挟もうとしていたがこらえて俺の話を真剣に聞いてくれているようだった。</div>
<div>…とまぁ、これが大事な話なんだが。どうだ?<br />
「そうね。考えとくわ」</div>
<div>思ったよりも淡白な返答に俺はなんだか肩透かしを食らったようだった。もっと突っかかってきたほうが<br />
ハルヒの心情を把握しやすいと思っていたからだ、なんだかんだ言って表情にでるタイプだからな。</div>
<div>そうか…つまらない話ですまないな。今 お茶入れてくる。<br />
そういって、若干しびれ気味な足を解き立ち上がろうとしたときに俺の制服の袖をハルヒが掴んでいた。</div>
<div>「ねぇ、普通さ彼女が彼氏の家に初めて上がるときの緊張ってどれぐらいかアンタわかる?」<br />
先ほどの俺の話とはまったくもって、方向性が違う話に俺はあっけに取られていた。</div>
<div>「アタシは、アンタが家に誘ってくれたとき凄く嬉しかったよ。今までのデートも一緒にいる時間<br />
も全部部室や外だったからだから家に入るとき凄く緊張したよ、文化祭のバンド以上。<br />
ううん、もしかしたら生まれて始めてかも知れないこんなに緊張したのって<br />
そりゃ、アタシだって馬鹿じゃないもの彼氏の家に誘われてあがっちゃたら覚悟ぐらいはしてるわよ。<br />
一般常識の範囲でね。それなのにアンタはSOS団の話ばっかりでアタシの事なんて全然見てくれてない<br />
…バカ…キョン…」</div>
<div>驚いた、何が驚いたかって?ハルヒが「普通」だの「一般常識」だのの単語を羅列している事ともうひとつ</div>
<div>今にも泣きそうだってことだな。</div>
<div>「バカ…バカ…バ…カ…」</div>
<div>あーあ泣き出しちまった。こうなれば男ができる最大の対処法をするまでだな。</div>
<div>ごめんな。一番にオマエのことを考えなきゃダメだよな。スマン。</div>
<div>そういって嗚咽を必死になってこらえているハルヒを強く胸元に抱き寄せた。髪からハルヒの香りが鼻腔をくすぐり<br />
また神経毒の様に俺の思考をシャットアウトしハルヒを強く抱くことしか考えられなくなった。<br />
その間もハルヒは嗚咽をこらえながらも俺の制服に涙を沁み込ませ俺の背中を強く抱いた。</div>
<div>「遅い。…遅すぎるよぉ…なんでもっと…早く気づいてくれないの…アタシは…SOS団なんかより<br />
あんたの方がずぅーっとずーっと大事なんだから…」</div>
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<li><a href="//www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/679.html"><font color="#666666">7話</font></a></li>
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