「第5章-14 The trouble of all」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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<p>「うっ……、冷たっ……」</p>
<p><br />
頭がぼんやりして働かない。俺は一体何やってたんだっけ?目の焦点が定まってきたわけだが、周りは真っ暗でよく見えない。ここは、森の中?雨が降っているらしく、顔に無数の水滴が当たっている。<br />
</p>
<p>
なんで俺はこんなところで寝てるんだ?ああ、そうだ。たしか朝比奈さんと一緒に過去の世界に来て、小さいナツキに会って、その後朝比奈さんが行方不明になって……。やばい、一体どれくらいここに寝てたんだ。</p>
<p><br />
身体は……、動くな。いきなり意識を失ったわりには、身体はなんともない。だったら、朝比奈さんを探そう。落とし穴にでも落ちていたら大変だ。<br />
</p>
<p>
それから、散々探し回ったわけだが、どこにも朝比奈さんがいる気配はなかった。もしかしたら、こんな森なんか出て、公園の方で待っているかもしれない。降り続けている雨に打たれたせいで、身体が寒くなってきたし、一度戻ってみよう。<br />
</p>
<p> 公園にたどり着くと、ついさっき小さいナツキと話をしたベンチに誰かが座っていた。髪が長いし、朝比奈さんじゃないのか?<br />
</p>
<p>「はあ……」<br />
</p>
<p> やっぱりそうだ。やばい、溜息をついているし、様子からして怒ってるようだ。かなり待たせたか。<br />
</p>
<p>「すみません。すれ違いになったみたいで……はっ?」<br />
</p>
<p>「えっ?」<br />
</p>
<p> 思考が一瞬止まってしまった。てっきり朝比奈さんがいると思っていたが、別人だ。このパターンが多いが、なんでこいつがここいる?<br />
</p>
<p>「ナツキ……なのか?」<br />
</p>
<p>
言ってなんだが、本当にナツキなのか半信半疑だったりする。だって、さっき会った小さいナツキよりもわずかに成長しているが、俺と同い年のナツキよりも幼く、なぜか中学時代のセーラー服を着ていたのだ。一体どうなってるんだ?</p>
<p><br />
「お兄さん!」<br />
</p>
<p> お兄さん?もしかして、俺って気づいてないのか。だったら、あまり顔を見られないようにした方がいいな。<br />
</p>
<p>「約束したのにひどいよ!いつも待ってたのに、全然来てくれないんだもん」</p>
<p><br />
「あー、その久しぶり……、かな?何歳になった?」<br />
</p>
<p>「13歳の中1だよ。何年待ったと思ってるの!」</p>
<p><br />
中1だって?さっき会ったナツキよりも、2歳年を取ったってことじゃないか。ということは、なんだ。いつのまにか時間移動したってことか。朝比奈さんが、黙ってそんなことをやったんだろうか。でも、なんで?だーもうわけがわからん!<br />
</p>
<p>「あー、その……。悪い!学校が忙しかったんだよなー。えっと、こんな時間に、こんなところで何やってんだ?」<br />
</p>
<p> 少し、距離をとってベンチに座った。暗いし、これなら顔もよく見えないだろう。<br />
</p>
<p>「うん……」<br />
</p>
<p> なんだ、元気ない。さっきも溜息をついていたし、一体どうしたんだろう?この表情は……、もしかしたら、また何か悩んでいるのかもしれないな。</p>
<p> </p>
<p>次へ</p>
<p>「うっ……、冷たっ……」</p>
<p><br />
頭がぼんやりして働かない。俺は一体何やってたんだっけ?目の焦点が定まってきたわけだが、周りは真っ暗でよく見えない。ここは、森の中?雨が降っているらしく、顔に無数の水滴が当たっている。<br />
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なんで俺はこんなところで寝てるんだ?ああ、そうだ。たしか朝比奈さんと一緒に過去の世界に来て、小さいナツキに会って、その後朝比奈さんが行方不明になって……。やばい、一体どれくらいここに寝てたんだ。</p>
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身体は……、動くな。いきなり意識を失ったわりには、身体はなんともない。だったら、朝比奈さんを探そう。落とし穴にでも落ちていたら大変だ。<br />
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それから、散々探し回ったわけだが、どこにも朝比奈さんがいる気配はなかった。もしかしたら、こんな森なんか出て、公園の方で待っているかもしれない。降り続けている雨に打たれたせいで、身体が寒くなってきたし、一度戻ってみよう。<br />
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<p> 公園にたどり着くと、ついさっき小さいナツキと話をしたベンチに誰かが座っていた。髪が長いし、朝比奈さんじゃないのか?<br />
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<p>「はあ……」<br />
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<p> やっぱりそうだ。やばい、溜息をついているし、様子からして怒ってるようだ。かなり待たせたか。<br />
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<p>「すみません。すれ違いになったみたいで……はっ?」<br />
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<p>「えっ?」<br />
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<p> 思考が一瞬止まってしまった。てっきり朝比奈さんがいると思っていたが、別人だ。このパターンが多いが、なんでこいつがここいる?<br />
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<p>「ナツキ……なのか?」<br />
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言ってなんだが、本当にナツキなのか半信半疑だったりする。だって、さっき会った小さいナツキよりもわずかに成長しているが、俺と同い年のナツキよりも幼く、なぜか中学時代のセーラー服を着ていたのだ。一体どうなってるんだ?</p>
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「お兄さん!」<br />
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<p> お兄さん?もしかして、俺って気づいてないのか。だったら、あまり顔を見られないようにした方がいいな。<br />
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<p>「約束したのにひどいよ!いつも待ってたのに、全然来てくれないんだもん」</p>
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「あー、その久しぶり……、かな?何歳になった?」<br />
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<p>「13歳の中1だよ。何年待ったと思ってるの!」</p>
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中1だって?さっき会ったナツキよりも、2歳年を取ったってことじゃないか。ということは、なんだ。いつのまにか時間移動したってことか。朝比奈さんが、黙ってそんなことをやったんだろうか。でも、なんで?だーもうわけがわからん!<br />
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<p>「あー、その……。悪い!学校が忙しかったんだよなー。えっと、こんな時間に、こんなところで何やってんだ?」<br />
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<p> 少し、距離をとってベンチに座った。暗いし、これなら顔もよく見えないだろう。<br />
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<p>「うん……」<br />
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<p> なんだ、元気ない。さっきも溜息をついていたし、一体どうしたんだろう?この表情は……、もしかしたら、また何か悩んでいるのかもしれないな。</p>
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