「第5章-2 The trouble of all」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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<p>「遅い!」</p>
<p><br />
朝飯を食い、ナツキが来るのを待っていたのだが、なぜか時間になって迎えに来ない。1秒でも早く学校に行って確かめたいってのに、間の悪い奴だ。こんな風に、1年に数回ナツキが寝坊する日がたまにあるんだよな。仕方ない、迎えに行くか。<br />
</p>
<p> 家の隣にあるナツキの家に行き、チャイムを押したわけだが……、何度押しても反応がない。<br />
</p>
<p>「こりゃ、本格的に寝坊しているな」<br />
</p>
<p> こんなこともあろうかと、俺達はそれぞれの家の鍵を持っている。この時代に、ここまでの近所付き合いができるなんて、全くたいしたもんだ。<br />
</p>
<p>
鍵を開けて中に入ったが、なぜかおばさんはいない。というか、どういうことだ?物がほとんどない。殺風景すぎて、人が住んでいる気配がないぞ。どうしたんだろう?</p>
<p> </p>
<p>
2階に上がってナツキの部屋まで行き、ドアをノックしたが、またまた返事がない。さて、入るべきか入らざるべきか。最近ナツキの部屋に入ってないからな。たしか中学1年以来か?女の子の部屋に入るってのは抵抗あるが、致し方ない非常事態ってやつだ。気合いを入れるか。<br />
</p>
<p>「入るぞー」<br />
</p>
<p>声をかけ、ドアを開けて中に入ると、想定外のとんでもない光景が目に映った。<br />
</p>
<p>「うーん……、キョン……君……」</p>
<p><br />
数秒固まってしまった後、思考が動き始め最初に思ったのは<br />
</p>
<p>(キョン羨ましすぎるぜ!)<br />
</p>
<p>ってことだ。</p>
<p> </p>
<p> そして、あまりの悩ましさと微笑ましさに、思わず頬が緩んでしまう。いかんぞ、気を引き締めろ!</p>
<p> </p>
<p>「あ、朝比奈さん、起きてください」<br />
</p>
<p>全く理解できないが、ナツキの部屋のベッドに寝ていたのは、どういうわけか我らがエンジェル朝比奈さんだった。<br />
</p>
<p>
朝比奈さんは、俺の呼びかけを全く無視し、白雪姫のようなかわいらしい寝顔で優しい吐息をたてている。呼び掛けても反応がないので、これまた非常事態だ。少しだけ身体に触らせてくださいよー。一応言っておくが、やましい気持ちなんて全くないぞ。たぶん。</p>
<p><br />
身体を揺すりながら何度も名前を呼ぶと、朝比奈さんはゆっくりと瞼を開けた。<br />
</p>
<p>「はにゃ?」<br />
</p>
<p>
第一声がこれだよ。思わず天を仰いだね。あー、寝ぼけている姿もかわいい。おっと、いかんいかん。このままだと顔が緩みきってしまい、変態と罵られかねない。朝比奈さん、とにかく起きて下さい。</p>
<p>「遅い!」</p>
<p><br />
朝飯を食い、ナツキが来るのを待っていたのだが、なぜか時間になって迎えに来ない。1秒でも早く学校に行って確かめたいってのに、間の悪い奴だ。こんな風に、1年に数回ナツキが寝坊する日がたまにあるんだよな。仕方ない、迎えに行くか。<br />
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<p> 家の隣にあるナツキの家に行き、チャイムを押したわけだが……、何度押しても反応がない。<br />
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<p>「こりゃ、本格的に寝坊しているな」<br />
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<p> こんなこともあろうかと、俺達はそれぞれの家の鍵を持っている。この時代に、ここまでの近所付き合いができるなんて、全くたいしたもんだ。<br />
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鍵を開けて中に入ったが、なぜかおばさんはいない。というか、どういうことだ?物がほとんどない。殺風景すぎて、人が住んでいる気配がないぞ。どうしたんだろう?</p>
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2階に上がってナツキの部屋まで行き、ドアをノックしたが、またまた返事がない。さて、入るべきか入らざるべきか。最近ナツキの部屋に入ってないからな。たしか中学1年以来か?女の子の部屋に入るってのは抵抗あるが、致し方ない非常事態ってやつだ。気合いを入れるか。<br />
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<p>「入るぞー」<br />
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<p>声をかけ、ドアを開けて中に入ると、想定外のとんでもない光景が目に映った。<br />
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<p>「うーん……、キョン……君……」</p>
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数秒固まってしまった後、思考が動き始め最初に思ったのは<br />
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<p>(キョン羨ましすぎるぜ!)<br />
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<p>ってことだ。</p>
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<p> そして、あまりの悩ましさと微笑ましさに、思わず頬が緩んでしまう。いかんぞ、気を引き締めろ!</p>
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<p>「あ、朝比奈さん、起きてください」<br />
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<p>全く理解できないが、ナツキの部屋のベッドに寝ていたのは、どういうわけか我らがエンジェル朝比奈さんだった。<br />
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朝比奈さんは、俺の呼びかけを全く無視し、白雪姫のようなかわいらしい寝顔で優しい吐息をたてている。呼び掛けても反応がないので、これまた非常事態だ。少しだけ身体に触らせてくださいよー。一応言っておくが、やましい気持ちなんて全くないぞ。たぶん。</p>
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身体を揺すりながら何度も名前を呼ぶと、朝比奈さんはゆっくりと瞼を開けた。<br />
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<p>「はにゃ?」<br />
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第一声がこれだよ。思わず天を仰いだね。あー、寝ぼけている姿もかわいい。おっと、いかんいかん。このままだと顔が緩みきってしまい、変態と罵られかねない。朝比奈さん、とにかく起きて下さい。</p>
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