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「第３章-４ Near face」(2011/01/23 (日) 17:59:55) の最新版変更点
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翌日、学校に登校し、いつも通り長門に挨拶をしたが……、今日は見向きもしない。何か黒いオーラのようなものが見える気がするんだが。長門さん、もしかして怒ってます？<br /><br />
若干の寂しさを携え、席に座るとタイミングが悪いことにナツキがやってきた。<br /><br />
「さっき聞いたんだけど、あんた生徒会に入ったんだって？だから最近帰るのが遅かったわけね。あんたみたいなひねくれ者を入れるなんて、生徒会は人手不足なのかしら」<br /><br />
数ミリ長門の身体が揺れたかと思うと、黒いオーラが増したような気がした。頼む、長門を刺激するようなことを言わないでくれ！結局、この日以降、長門が俺のことを見ることはなくなった。<br /><br />
ああ、改めて言われなくてもわかってる。たしかに、生徒会なんか柄じゃないさ。だが、知らない内にそうなってたんだからどうしようもないだろ。古泉め、何を考えてやがる。一度、話をして問いただすしかないな。</p>
<p> </p>
<p>
何度か古泉がいる９組まで行ったのだが、タイミングが悪く会えなかったり、途中、涼宮に追いかけられたりしてどうしても会うことができなかった。仕方ない、放課後電話するか。<br />
</p>
<p> そして、放課後。他に行くところがないので生徒会室に行き、古泉に電話をした。<br /><br />
「そろそろだと思っていました」<br /><br />
「おい、どういうことだ！俺はひどい目にあってるんだぞ。このまま涼宮に消されてしまうかもしれん。説明してもらおうか」<br /><br />
「わかりました。部活が終わりましたら生徒会室に行きますので、待っていてください」<br /><br />
帰宅のチャイムがなってから数分後、古泉が現れた。会長はとっくに帰っており、生徒会室には俺と古泉しかいない。<br /><br />
「それで、ちゃんと説明してくれるんだろうな」<br /><br />
「ええ。その前に、あなたに見せたいものがあります。少し遠出をすることになりますが、ついて来て下さい」<br /><br />
涼宮が待ちかまえているだとか、それ以前に忙殺するつもりじゃないだろうかだとか、いろいろ疑ってしまう。こんな涼しい顔をして、こいつの腹の中は真っ黒だ。そうか、顔の良い奴は、何かしら裏があるんだな。今回の事は、いい経験になったぜ。</p>
<p> </p>
<p>「どうしましたか？ああ、大丈夫です。罠……、なんてものはありませんから」<br /><br />
いつもどーりの嘘くさい微笑を向けた後、生徒会室から出て行った。仕方なく古泉に着いていくと、校門前に黒色のタクシーが止まっていて、当然のように古泉が乗り込み、それに習って俺もタクシーに乗った。<br />
</p>
<p>「一応言っておくが、タクシー代なんて持ってないからな。それで、これからどこに行くつもりだ」<br /><br />
「実は、あなたに僕の力をお見せしようと思います」<br /><br />
古泉の力？そういや、超能力を持っていると言ったが、どんな力なのかは知らないな。普段の古泉は、全くもって普通の人間で、正直、頭のイタい痛い人間なのではないかと疑っていた。<br /><br />
タクシーは１時間ほど走り、俺が行ったこともない街中に止まった。</p>
<p><br />
「僕と手をつないで目をつぶってください」<br /><br />
俺は、男と手をつなぐ趣味はない。断る！古泉は、笑った状態で、少し困ったという微妙な表情をして、<br /><br />
「僕の力を見せるには必要なことなんです」<br /><br />
手を差し出した。仕方なく、手をつないだ瞬間、<br /><br />
「おいおい、嘘だろ……」<br /><br />
世界が、変わっていた。全ての景色が灰色に染まった世界。そこには、街中の喧騒なんてものはまるでなく、静穏。無機質な世界。</p>
<p> </p>
<p>
それからは、驚きの連続だ。古泉が「閉鎖空間」と読んでいる世界、その世界には人の代わりに「神人」と呼ばれる化け物が存在し、暴れ回っていたのだ。そして、神人を狩る古泉とその仲間。ハリウッド映画をのような光景を、呆然として見ていた。俺がこの世界に飛ばされていたら、一瞬で死んでいたな。</p>
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<p>次へ</p>
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翌日、学校に登校し、いつも通り長門に挨拶をしたが……、今日は見向きもしない。何か黒いオーラのようなものが見える気がするんだが。長門さん、もしかして怒ってます？<br /><br />
若干の寂しさを携え、席に座るとタイミングが悪いことにナツキがやってきた。<br /><br />
「さっき聞いたんだけど、あんた生徒会に入ったんだって？だから最近帰るのが遅かったわけね。あんたみたいなひねくれ者を入れるなんて、生徒会は人手不足なのかしら」<br /><br />
数ミリ長門の身体が揺れたかと思うと、黒いオーラが増したような気がした。頼む、長門を刺激するようなことを言わないでくれ！結局、この日以降、長門が俺のことを見ることはなくなった。<br /><br />
ああ、改めて言われなくてもわかってる。たしかに、生徒会なんか柄じゃないさ。だが、知らない内にそうなってたんだからどうしようもないだろ。古泉め、何を考えてやがる。一度、話をして問いただすしかないな。</p>
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何度か古泉がいる９組まで行ったのだが、タイミングが悪く会えなかったり、途中、涼宮に追いかけられたりしてどうしても会うことができなかった。仕方ない、放課後電話するか。<br />
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<p> そして、放課後。他に行くところがないので生徒会室に行き、古泉に電話をした。<br /><br />
「そろそろだと思っていました」<br /><br />
「おい、どういうことだ！俺はひどい目にあってるんだぞ。このまま涼宮に消されてしまうかもしれん。説明してもらおうか」<br /><br />
「わかりました。部活が終わりましたら生徒会室に行きますので、待っていてください」<br /><br />
帰宅のチャイムがなってから数分後、古泉が現れた。会長はとっくに帰っており、生徒会室には俺と古泉しかいない。<br /><br />
「それで、ちゃんと説明してくれるんだろうな」<br /><br />
「ええ。その前に、あなたに見せたいものがあります。少し遠出をすることになりますが、ついて来て下さい」<br /><br />
涼宮が待ちかまえているだとか、それ以前に忙殺するつもりじゃないだろうかだとか、いろいろ疑ってしまう。こんな涼しい顔をして、こいつの腹の中は真っ黒だ。そうか、顔の良い奴は、何かしら裏があるんだな。今回の事は、いい経験になったぜ。</p>
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<p>「どうしましたか？ああ、大丈夫です。罠……、なんてものはありませんから」<br /><br />
いつもどーりの嘘くさい微笑を向けた後、生徒会室から出て行った。仕方なく古泉に着いていくと、校門前に黒色のタクシーが止まっていて、当然のように古泉が乗り込み、それに習って俺もタクシーに乗った。<br />
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<p>「一応言っておくが、タクシー代なんて持ってないからな。それで、これからどこに行くつもりだ」<br /><br />
「実は、あなたに僕の力をお見せしようと思います」<br /><br />
古泉の力？そういや、超能力を持っていると言ったが、どんな力なのかは知らないな。普段の古泉は、全くもって普通の人間で、正直、頭のイタい痛い人間なのではないかと疑っていた。<br /><br />
タクシーは１時間ほど走り、俺が行ったこともない街中に止まった。</p>
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「僕と手をつないで目をつぶってください」<br /><br />
俺は、男と手をつなぐ趣味はない。断る！古泉は、笑った状態で、少し困ったという微妙な表情をして、<br /><br />
「僕の力を見せるには必要なことなんです」<br /><br />
手を差し出した。仕方なく、手をつないだ瞬間、<br /><br />
「おいおい、嘘だろ……」<br /><br />
世界が、変わっていた。全ての景色が灰色に染まった世界。そこには、街中の喧騒なんてものはまるでなく、静穏。無機質な世界。</p>
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それからは、驚きの連続だ。古泉が「閉鎖空間」と読んでいる世界、その世界には人の代わりに「神人」と呼ばれる化け物が存在し、暴れ回っていたのだ。そして、神人を狩る古泉とその仲間。ハリウッド映画をのような光景を、呆然として見ていた。俺がこの世界に放り込まれていたら、一瞬で死んでいたな。</p>
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