「機械知性体たちの即興曲 第四日目/深夜」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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<p><strong>機械知性体たちの即興曲 メニュー</strong></p>
<p><strong><a href="http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html">http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html</a></strong></p>
<p> </p>
<p>□第五日目/深夜<br /><br />
にゃがと 「……むにゃ」<br />
キョン 「……違う。違うんだハルヒ……これは訳があってだな……朝比奈さんまでそんな……」<br />
にゃがと 「……寝言?」<br />
あちゃくら 「くー……くー……」<br />
ちみどり 「すー……」<br />
にゃがと 「……なぜ、全員で寝ている?(覚えていない)」<br /><br />
にゃがと 「それに、この配置は」<br />
あちゃくら 「えへへー……キョンく~ん……」<br />
にゃがと 「あちゃくらりょうこが、彼の右腕にしがみつき」<br />
ちみどり 「すー……」<br />
にゃがと 「ちみどりえみりが、彼の左腕に抱きつき」<br />
キョン 「くかー……これは……浮気とかじゃなくてだな……違うんだ……話を聞け……」<br />
にゃがと 「……あとで制裁を加える。主流派を出し抜くとはいい度胸」<br /><br />
にゃがと 「……喉渇いた」(トテトテ……)<br />
にゃがと 「ベッドから降りるのも一苦労」(ヨジヨジ)<br />
にゃがと 「台所には上がれないからと、ミネラルウォーターを買ってくれたのがあったはず」(キョロキョロ)<br />
にゃがと 「……居間か」(トテトテ)</p>
<div class="header">
<div class="header"> </div>
<br />
にゃがと 「……思ったより明るい」<br />
にゃがと 「今夜は月がはっきり見える。月明かりで、こんなに部屋の中が明るいとは」<br />
にゃがと 「……ベランダのカギが開いてる?」<br />
にゃがと 「ちょっと開けてみる」<br /><br />
サーッ……<br /><br />
にゃがと 「……風が気持ちいい」<br />
にゃがと 「ペットボトルは……あった」<br /><br />
ザザーッ……<br /><br />
にゃがと 「くぴくぴ」<br />
にゃがと 「……水がおいしい」<br />
にゃがと 「……ここのところ、大騒ぎの連続で、ひとりでいるという時間がなかった」<br />
にゃがと 「……とても、静か」<br /><br />
にゃがと 「……ちみどりえみりの言っていたことは理解してる」<br />
にゃがと 「自分が自分でなくなってしまうような、この感覚」<br />
にゃがと 「彼や、朝比奈みくるに見守られながら、あちゃくらりょうこや、ちみどりえみりと暮らすこの生活……」<br /><br />
ザアッ……</div>
<div class="header">
<div class="header"> </div>
にゃがと 「……嫌ではない。けっして」<br />
にゃがと 「もしこのまま……彼らと一緒にいられたら……」<br />
にゃがと 「自分に与えられた任務を忘れて、このまま……こうしていられたら……」<br />
にゃがと 「子供になるのだろうか。ほんとうの人間の子供に」<br />
にゃがと 「こんないびつに歪んだものではなく」<br />
にゃがと 「……もしそうだったとしたら……」<br />
にゃがと 「わたしは、ほんとうの――”ヒト”になれるのだろうか」<br /><br />
ベランダ 「――もともと――気づかないだけで――その素養はあった」<br />
にゃがと 「……誰?」<br /><br />
ザアッ……<br /><br />
ベランダ 「――あなたたちは――情報統合思念体に属するモノたちは――ずっと人間を――<br />
ほんとうに永い時間をかけて――観測していたのだから」<br />
にゃがと 「……ここまでの侵入を許すとは……」<br />
ベランダ 「――わたしは――それを知りたい――」<br /><br />
ヒュウウ……<br /><br />
周防 「――あなたたちが――知った――ヒトの中にあるモノ――それを――わたしに」<br />
にゃがと 「……天蓋領域……」</div>
<div class="header">
<div class="header"> </div>
<p> </p>
<p>にゃがと 「……っ!」<br />
周防 「今は――なにもできない――でしょう?」(スーッ)</p>
<p>にゃがと (情報操作……は、なにもコマンドが出せない……)<br />
にゃがと (いや、してもいいが……確実に体が、消失する……)<br /><br />
周防 「ここまで――精錬されていたとは――予想よりもはるかに早い」<br />
にゃがと 「……なにをいっているの?」<br />
周防 「余計なモノを――パージして――純粋に残されたモノ――ここにある――綺麗で――単純で――原始的で――」<br />
にゃがと 「…………」<br />
周防 「――ずっと――我々が欲していたモノ――あなたたちは――持っていたにも関わらず――気がつかなかったモノ――」<br />
にゃがと 「……”コア”……」<br />
周防 「――さあ――わたしに――それを――」(両手を差し伸べる)<br />
にゃがと 「……っ!」(ダッ)</p>
<p>周防 「――逃がさない」<br />
にゃがと 「……くっ(いけない。この体の大きさでは……走っても追いつかれる)」<br />
周防 「恐れることは――ない――ただ――与えてくれるだけでいい――」<br /><br />
周防 「あなたの――体ごと――すべて――!」(ガシッ)<br />
にゃがと 「うにゃう」(ジタジタ)<br />
周防 「――捕まえた――」<br />
にゃがと 「……はなして」(ジタジタ)<br />
周防 「――ダメ――これで――ついに――知ることができる――から」<br />
にゃがと 「ううーっ!」(ジタジタ)<br />
周防 「おとなしく――して」<br />
にゃがと 「うう……っ! うーっ!……」(ジタ……)<br />
周防 「――?」<br /><br />
にゃがと 「……お……お父さぁんっ!!」<br /><br />
周防 「――!?」</p>
</div>
<div class="header">
<div class="header"> </div>
にゃがと 「うわあああっんっ! うわあああっ! うわぁあああっ!」(ジタジタッ)<br />
周防 「この――反応は――?」<br />
にゃがと 「おとうさあぁぁんっ! うわあああっ!」(ジタバタッ)<br /><br />
キョン 「……長門かっ! なんだっ!?」(ドタドタ)<br /><br />
周防 「――これは――」(スゥッ……)<br />
キョン 「周防……九曜……消えた……?」<br />
にゃがと 「(トサッ)うわあぁぁんっ! お父さぁあん!」(ズリズリ)<br /><br />
キョン 「な、長門……だいじょうぶか! おい」<br />
にゃがと 「うわぁあっ! ……うわぁあああっ!」(しがみつく)<br />
キョン 「おまえ……まさか。ほんとに泣いてるのか……長門」<br />
にゃがと 「わああんっ! うわぁあああっ!」(ギュウ)<br />
キョン 「長門……もうだいじょうぶだ。もう、あいつはいないから。安心しろ。俺は……」<br />
にゃがと 「お父さん……お父さん……! うううっ……うううううっ!(ボロボロ)」<br />
キョン 「……お父さんは、ここにいるから……もうだいじょうぶだから」(ギュウ)<br /><br />
あちゃくら 「……どうしたんですかぁ……?」(トテトテ)<br />
ちみどり 「……これは」<br />
にゃがと 「ううう……ううっ(グスグス)」<br />
キョン 「怖かったな……怖かったな。長門……よしよし」<br /><br />
ちみどり 「……もう……これ以上は、持たないのかも……」
<p> </p>
<p> </p>
<p>――第五日目/朝につづく――</p>
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<p>□第五日目/深夜<br />
<br />
にゃがと 「……むにゃ」<br />
キョン 「……違う。違うんだハルヒ……これは訳があってだな……朝比奈さんまでそんな……」<br />
にゃがと 「……寝言?」<br />
あちゃくら 「くー……くー……」<br />
ちみどり 「すー……」<br />
にゃがと 「……なぜ、全員で寝ている?(覚えていない)」<br />
<br />
にゃがと 「それに、この配置は」<br />
あちゃくら 「えへへー……キョンく~ん……」<br />
にゃがと 「あちゃくらりょうこが、彼の右腕にしがみつき」<br />
ちみどり 「すー……」<br />
にゃがと 「ちみどりえみりが、彼の左腕に抱きつき」<br />
キョン 「くかー……これは……浮気とかじゃなくてだな……違うんだ……話を聞け……」<br />
にゃがと 「……あとで制裁を加える。主流派を出し抜くとはいい度胸」<br />
<br />
にゃがと 「……喉渇いた」(トテトテ……)<br />
にゃがと 「ベッドから降りるのも一苦労」(ヨジヨジ)<br />
にゃがと 「台所には上がれないからと、ミネラルウォーターを買ってくれたのがあったはず」(キョロキョロ)<br />
にゃがと 「……居間か」(トテトテ)</p>
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にゃがと 「……思ったより明るい」<br />
にゃがと 「今夜は月がはっきり見える。月明かりで、こんなに部屋の中が明るいとは」<br />
にゃがと 「……ベランダのカギが開いてる?」<br />
にゃがと 「ちょっと開けてみる」<br />
<br />
サーッ……<br />
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にゃがと 「……風が気持ちいい」<br />
にゃがと 「ペットボトルは……あった」<br />
<br />
ザザーッ……<br />
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にゃがと 「くぴくぴ」<br />
にゃがと 「……水がおいしい」<br />
にゃがと 「……ここのところ、大騒ぎの連続で、ひとりでいるという時間がなかった」<br />
にゃがと 「……とても、静か」<br />
<br />
にゃがと 「……ちみどりえみりの言っていたことは理解してる」<br />
にゃがと 「自分が自分でなくなってしまうような、この感覚」<br />
にゃがと 「彼や、朝比奈みくるに見守られながら、あちゃくらりょうこや、ちみどりえみりと暮らすこの生活……」<br />
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ザアッ……</div>
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にゃがと 「……嫌ではない。けっして」<br />
にゃがと 「もしこのまま……彼らと一緒にいられたら……」<br />
にゃがと 「自分に与えられた任務を忘れて、このまま……こうしていられたら……」<br />
にゃがと 「子供になるのだろうか。ほんとうの人間の子供に」<br />
にゃがと 「こんないびつに歪んだものではなく」<br />
にゃがと 「……もしそうだったとしたら……」<br />
にゃがと 「わたしは、ほんとうの――”ヒト”になれるのだろうか」<br />
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ベランダ 「――もともと――気づかないだけで――その素養はあった」<br />
にゃがと 「……誰?」<br />
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ザアッ……<br />
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ベランダ 「――あなたたちは――情報統合思念体に属するモノたちは――ずっと人間を――<br />
ほんとうに永い時間をかけて――観測していたのだから」<br />
にゃがと 「……ここまでの侵入を許すとは……」<br />
ベランダ 「――わたしは――それを知りたい――」<br />
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ヒュウウ……<br />
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周防 「――あなたたちが――知った――ヒトの中にあるモノ――それを――わたしに」<br />
にゃがと 「……天蓋領域……」</div>
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<p>にゃがと 「……っ!」<br />
周防 「今は――なにもできない――でしょう?」(スーッ)</p>
<p>にゃがと (情報操作……は、なにもコマンドが出せない……)<br />
にゃがと (いや、してもいいが……確実に体が、消失する……)<br />
<br />
周防 「ここまで――精錬されていたとは――予想よりもはるかに早い」<br />
にゃがと 「……なにをいっているの?」<br />
周防 「余計なモノを――パージして――純粋に残されたモノ――ここにある――綺麗で――単純で――原始的で――」<br />
にゃがと 「…………」<br />
周防 「――ずっと――我々が欲していたモノ――あなたたちは――持っていたにも関わらず――気がつかなかったモノ――」<br />
にゃがと 「……”コア”……」<br />
周防 「――さあ――わたしに――それを――」(両手を差し伸べる)<br />
にゃがと 「……っ!」(ダッ)</p>
<p>周防 「――逃がさない」<br />
にゃがと 「……くっ(いけない。この体の大きさでは……走っても追いつかれる)」<br />
周防 「恐れることは――ない――ただ――与えてくれるだけでいい――」<br />
<br />
周防 「あなたの――体ごと――すべて――!」(ガシッ)<br />
にゃがと 「うにゃう」(ジタジタ)<br />
周防 「――捕まえた――」<br />
にゃがと 「……はなして」(ジタジタ)<br />
周防 「――ダメ――これで――ついに――知ることができる――から」<br />
にゃがと 「ううーっ!」(ジタジタ)<br />
周防 「おとなしく――して」<br />
にゃがと 「うう……っ! うーっ!……」(ジタ……)<br />
周防 「――?」<br />
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にゃがと 「……お……お父さぁんっ!!」<br />
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周防 「――!?」</p>
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にゃがと 「うわあああっんっ! うわあああっ! うわぁあああっ!」(ジタジタッ)<br />
周防 「この――反応は――?」<br />
にゃがと 「おとうさあぁぁんっ! うわあああっ!」(ジタバタッ)<br />
<br />
キョン 「……長門かっ! なんだっ!?」(ドタドタ)<br />
<br />
周防 「――これは――」(スゥッ……)<br />
キョン 「周防……九曜……消えた……?」<br />
にゃがと 「(トサッ)うわあぁぁんっ! お父さぁあん!」(ズリズリ)<br />
<br />
キョン 「な、長門……だいじょうぶか! おい」<br />
にゃがと 「うわぁあっ! ……うわぁあああっ!」(しがみつく)<br />
キョン 「おまえ……まさか。ほんとに泣いてるのか……長門」<br />
にゃがと 「わああんっ! うわぁあああっ!」(ギュウ)<br />
キョン 「長門……もうだいじょうぶだ。もう、あいつはいないから。安心しろ。俺は……」<br />
にゃがと 「お父さん……お父さん……! うううっ……うううううっ!(ボロボロ)」<br />
キョン 「……お父さんは、ここにいるから……もうだいじょうぶだから」(ギュウ)<br />
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あちゃくら 「……どうしたんですかぁ……?」(トテトテ)<br />
ちみどり 「……これは」<br />
にゃがと 「ううう……ううっ(グスグス)」<br />
キョン 「怖かったな……怖かったな。長門……よしよし」<br />
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ちみどり 「……もう……これ以上は、持たないのかも……」
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<p>――第五日目/朝につづく――</p>
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