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「涼宮ハルヒの情熱 第1章」(2020/03/12 (木) 14:20:51) の最新版変更点
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<div class="main">第1章<br>
―春休み、終盤<br>
結局俺たちは例の変り者のメッカ、長門のマンションの前の公園で花見をしている<br>
…はずだったのだが、俺の部屋にSOS団の面々が集まっているのはなぜだ?<br>
よし、こういうときはいつものように回想モード、ON<br></div>
<div class="main"><br>
<br></div>
<div class="main">「我がSOS団は春休み、花見をするわよ!」<br>
ハルヒの高らかな宣言を聞き、俺は少し安心した<br>
春といえばハルヒの中では花見らしい<br>
もっと別のものが出てきたらどうしようかと思った<br>
ま、原因はさっきの古泉が付き合う付き合わないとか言っていたせいだろう<br>
春は恋の季節と歌った歌があったからな<br></div>
<div class="main"><br></div>
<div class="main">「お花見…ですか?」<br>
ハルヒの言葉に北高のアイドルにして俺のエンジェル、そしてSOS団専属メイドの朝比奈さんが反応した<br>
「そ、お花見。言っとくけどアルコールは厳禁だからね!!」<br>
アルコール厳禁を宣言するだけなのに何がそんなに楽しいのか、ハルヒの笑顔は夜空に栄える隅田川の打ち上げ花火のようにまばゆい光を放っていた<br>
「わぁ…あたしお花見って初めてで…すごく楽しみ」<br>
対抗意識を燃やしたわけではないだろうが、それに負けじと朝比奈さんの笑顔も春の花畑を優雅に舞う蝶が羽休めのためにチューリップに静かにとまったかのような清楚な微笑みだった<br>
「このメンバーでお花見とは、楽しくなりそうで僕も楽しみです。」<br>
ハルヒに従順なイエスマン、古泉も相変わらず微笑をうかべたまま反対しようとはしない<br>
もちろん長門はというと寡黙なその視線を分厚い文庫本に注いでるだけだ<br>
と、いうわけでSOS団お花見計画は満場一致で開催が決定された<br>
</div>
<div class="main"><br></div>
<div class="main">
しかし、春休みに楽しい予定が入ったからといって時間の流れというのはその時間を頭出ししてくれたりはしない<br>
目の前に立ちはだかるでっかい問題をどうにかするのが先だった<br>
そう、すべての学生の不倶戴天の敵<br>
―もうわかるだろう、奴の名は学年末テストだ<br></div>
<div class="main"><br></div>
<div class="main">
どうにかしようとは思っていても結局至極当然のように放課後になると俺はここ、文芸部の部室にいるわけで、それは鳥が空を飛ぶように、魚が水の中を泳ぐように足が部室をめざすのだから仕方ない<br>
このままだと俺がリアルにハルヒの力によってではなく、俺の力不足によって1年生をループすることになるのですべてのプライドを捨て、部室でネットサーフィンしてばかりの我らが団長様に教えを請うことになった<br>
ハルヒはこんなのもわからないのといった表情で、それでいて勉強しているというのにどこか楽しそうで、それでも親切丁寧に俺に勉強を教えてくれた<br>
しかも、教えるのがやたらうまい<br>
俺のバカ頭で、見ただけで頭が痛くなりそうな数式を頭を痛めつつだが、なんとか解けるまでにしてくれた<br>
なるほど、だからあの眼鏡の少年は将来タイムマシンに準ずるものを開発してしまえるのか<br>
だから画家にはならないでくれ<br>
もう二度と俺のモンタージュを書かないように、と思ったのは余談だ<br>
</div>
<div class="main"><br></div>
<div class="main">
なんやかんやで学年末テストでは学年でとまではいかないがクラスで5本の指に入るくらいの点数を叩きだすことができた<br>
担任の岡部もびっくり仰天だっただろう<br>
ハルヒ様様だ<br>
テストが終わればあとは春休みを待つばかりで俺はwktk…じゃなかった、期待して到来を待った<br>
春休みまでの数日で俺が古泉にボードゲームでかなり勝ち越したことも付け加えておこう<br>
</div>
<div class="main"><br></div>
<div class="main">―そして<br></div>
<div class="main"><br></div>
<div class="main">春休み初日<br></div>
<div class="main"><br></div>
<div class="main">
天気予報で今年の桜開花予想を聞いたハルヒは終業式の日のうちに本日の集合を決めていた<br>
その場で話し合えばいいのにハルヒはいちいちみんなで集まりたいらしい<br>
その点に関しては俺も異論はないが<br>
なので俺がめずらしく一念発起し、たまには俺以外の―そうだな、古泉辺りが理想だが、<br>
他の団員に喫茶店代を出させてやろうと思っても俺含むすべての団員がハルヒの願いによって操られるためいつでも最後に到着するのは俺だ<br>
なぜハルヒが俺におごらせたいのかは謎だが<br>
というわけで結局いつもの喫茶店に俺たちはいるわけだが1ついつもと違うことといえば長門が2つの合宿以外で見せなかった制服ではない私服姿でいることだ<br>
</div>
<div class="main"><br></div>
<div class="main">淡い水色のワンピース<br>
その寒涼系のコーディネートはひどく似合っていて何かあるのかと勘ぐった俺の思考を一瞬止めた<br>
しかし、勘ぐったのは束の間、長門から特に特別な表情は読み取れなかったため特異な理由があるわけではなく、<br>
ただたんに長門が‘そうしたかったから’このワンピースを着ていると悟った俺は「よく似合っている」の一言で片付けることにした<br>
ハルヒはというと春というより夏に近い格好で、ノースリーブシャツにキュロットといった服装<br>
愛しのマイエンジェル、朝比奈さんはタートルネックにスリットの入ったロングスカートとこれまた何ともそそる格好をなされていた<br>
蛇足だが古泉はワイシャツにジーパン、そのうえにスプリングコートを羽織っていた<br>
それが道行く女性の視線を集めたのはいうまでもない<br></div>
<div class="main"><br></div>
<div class="main">
「今年の開花予想は4月3日だって。例年より早いらしいけど、地球温暖化の影響によって東京の桜はかなり早く咲くらしいの。<br>
それを考えると騒ぐ程のことではないってテレビでいってたわ」<br>
温暖化云々と地球環境問題のことを聞くと危惧するべきだろうが、俺は正直、ホッとしていた<br>
学校が始まってからの開花だったらどうしようかと考えていたからだ<br>
これもハルヒの力によるものかもしれないのだが<br>
「と、いうわけでキョン、場所取りお願いね、ちゃんと前の晩から徹夜するのよ」<br>
さらりととんでもないことをぬかしたハルヒは穏やかな笑顔で俺を見つめた<br>
仕方なく反論を用意した<br>
「確かに場所取りは重要だがいくらなんでも一人で徹夜はひどいだろう、せめて…」<br>
せめて古泉も道連れにと言い掛けたところでハルヒが口を開いた<br>
</div>
<div class="main"><br></div>
<div class="main">
「誰も一人で行けなんていってないでしょ?大丈夫」<br>
そのあと、ハルヒは南極に白くまが、北極にペンギンが住み、地球の自転、公転が逆になっても耳を疑うようなことを言った<br>
「あたしもいくわよ」<br></div>
<div class="main"><br></div>
<div class="main">
と、いうわけで何度かの市内探索パトロールを経て、4月2日夜、ハルヒに呼び出された俺は変り者のメッカの例の公園でハルヒとともにブルーシートを広げ、場所を確保している<br>
さすが変り者のメッカというべきか他にも数ヶ所で場所取りの人材が場所を確保している<br>
ちなみにハルヒが場所取りを立候補したのは「あんただけに今年の1番桜を見せるわけにはいかない、むしろあたしが見るべきよ」というものだった<br>
次の日の昼頃に他の連中が来てドンチャン騒ぎをしたのだがハルヒが「やっぱり花見は満開のときがいいわね」と言ったため本日4月5日にもう一度花見が割り当てられたのだったが<br>
</div>
<div class="main"><br></div>
<div class="main">―雨<br></div>
<div class="main"><br></div>
<div class="main">一言で片付く事象で花見は中止<br>
なぜかSOS団は俺の家に集まっているといった状況になっている<br>
回想モード、終わり<br></div>
<div class="main"><br>
<br></div>
<div class="main">
<ul>
<li><a href="http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/575.html"><font color=
"#666666">第2章</font></a><br></li>
</ul>
</div>
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<div class="main">第1章<br />
―春休み、終盤<br />
結局俺たちは例の変り者のメッカ、長門のマンションの前の公園で花見をしている<br />
…はずだったのだが、俺の部屋にSOS団の面々が集まっているのはなぜだ?<br />
よし、こういうときはいつものように回想モード、ON<br /></div>
<div class="main"><br />
<br /></div>
<div class="main">「我がSOS団は春休み、花見をするわよ!」<br />
ハルヒの高らかな宣言を聞き、俺は少し安心した<br />
春といえばハルヒの中では花見らしい<br />
もっと別のものが出てきたらどうしようかと思った<br />
ま、原因はさっきの古泉が付き合う付き合わないとか言っていたせいだろう<br />
春は恋の季節と歌った歌があったからな<br /></div>
<div class="main"><br /></div>
<div class="main">「お花見…ですか?」<br />
ハルヒの言葉に北高のアイドルにして俺のエンジェル、そしてSOS団専属メイドの朝比奈さんが反応した<br />
「そ、お花見。言っとくけどアルコールは厳禁だからね!!」<br />
アルコール厳禁を宣言するだけなのに何がそんなに楽しいのか、ハルヒの笑顔は夜空に栄える隅田川の打ち上げ花火のようにまばゆい光を放っていた<br />
「わぁ…あたしお花見って初めてで…すごく楽しみ」<br />
対抗意識を燃やしたわけではないだろうが、それに負けじと朝比奈さんの笑顔も春の花畑を優雅に舞う蝶が羽休めのためにチューリップに静かにとまったかのような清楚な微笑みだった<br />
「このメンバーでお花見とは、楽しくなりそうで僕も楽しみです。」<br />
ハルヒに従順なイエスマン、古泉も相変わらず微笑をうかべたまま反対しようとはしない<br />
もちろん長門はというと寡黙なその視線を分厚い文庫本に注いでるだけだ<br />
と、いうわけでSOS団お花見計画は満場一致で開催が決定された<br /></div>
<div class="main"><br /></div>
<div class="main">しかし、春休みに楽しい予定が入ったからといって時間の流れというのはその時間を頭出ししてくれたりはしない<br />
目の前に立ちはだかるでっかい問題をどうにかするのが先だった<br />
そう、すべての学生の不倶戴天の敵<br />
―もうわかるだろう、奴の名は学年末テストだ<br /></div>
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どうにかしようとは思っていても結局至極当然のように放課後になると俺はここ、文芸部の部室にいるわけで、それは鳥が空を飛ぶように、魚が水の中を泳ぐように足が部室をめざすのだから仕方ない<br />
このままだと俺がリアルにハルヒの力によってではなく、俺の力不足によって1年生をループすることになるのですべてのプライドを捨て、部室でネットサーフィンしてばかりの我らが団長様に教えを請うことになった<br />
ハルヒはこんなのもわからないのといった表情で、それでいて勉強しているというのにどこか楽しそうで、それでも親切丁寧に俺に勉強を教えてくれた<br />
しかも、教えるのがやたらうまい<br />
俺のバカ頭で、見ただけで頭が痛くなりそうな数式を頭を痛めつつだが、なんとか解けるまでにしてくれた<br />
なるほど、だからあの眼鏡の少年は将来タイムマシンに準ずるものを開発してしまえるのか<br />
だから画家にはならないでくれ<br />
もう二度と俺のモンタージュを書かないように、と思ったのは余談だ<br /></div>
<div class="main"><br /></div>
<div class="main">なんやかんやで学年末テストでは学年でとまではいかないがクラスで5本の指に入るくらいの点数を叩きだすことができた<br />
担任の岡部もびっくり仰天だっただろう<br />
ハルヒ様様だ<br />
テストが終わればあとは春休みを待つばかりで俺はwktk…じゃなかった、期待して到来を待った<br />
春休みまでの数日で俺が古泉にボードゲームでかなり勝ち越したことも付け加えておこう<br /></div>
<div class="main"><br /></div>
<div class="main">―そして<br /></div>
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<div class="main">春休み初日<br /></div>
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<div class="main">天気予報で今年の桜開花予想を聞いたハルヒは終業式の日のうちに本日の集合を決めていた<br />
その場で話し合えばいいのにハルヒはいちいちみんなで集まりたいらしい<br />
その点に関しては俺も異論はないが<br />
なので俺がめずらしく一念発起し、たまには俺以外の―そうだな、古泉辺りが理想だが、<br />
他の団員に喫茶店代を出させてやろうと思っても俺含むすべての団員がハルヒの願いによって操られるためいつでも最後に到着するのは俺だ<br />
なぜハルヒが俺におごらせたいのかは謎だが<br />
というわけで結局いつもの喫茶店に俺たちはいるわけだが1ついつもと違うことといえば長門が2つの合宿以外で見せなかった制服ではない私服姿でいることだ<br /></div>
<div class="main"><br /></div>
<div class="main">淡い水色のワンピース<br />
その寒涼系のコーディネートはひどく似合っていて何かあるのかと勘ぐった俺の思考を一瞬止めた<br />
しかし、勘ぐったのは束の間、長門から特に特別な表情は読み取れなかったため特異な理由があるわけではなく、<br />
ただたんに長門が‘そうしたかったから’このワンピースを着ていると悟った俺は「よく似合っている」の一言で片付けることにした<br />
ハルヒはというと春というより夏に近い格好で、ノースリーブシャツにキュロットといった服装<br />
愛しのマイエンジェル、朝比奈さんはタートルネックにスリットの入ったロングスカートとこれまた何ともそそる格好をなされていた<br />
蛇足だが古泉はワイシャツにジーパン、そのうえにスプリングコートを羽織っていた<br />
それが道行く女性の視線を集めたのはいうまでもない<br /></div>
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「今年の開花予想は4月3日だって。例年より早いらしいけど、地球温暖化の影響によって東京の桜はかなり早く咲くらしいの。<br />
それを考えると騒ぐ程のことではないってテレビでいってたわ」<br />
温暖化云々と地球環境問題のことを聞くと危惧するべきだろうが、俺は正直、ホッとしていた<br />
学校が始まってからの開花だったらどうしようかと考えていたからだ<br />
これもハルヒの力によるものかもしれないのだが<br />
「と、いうわけでキョン、場所取りお願いね、ちゃんと前の晩から徹夜するのよ」<br />
さらりととんでもないことをぬかしたハルヒは穏やかな笑顔で俺を見つめた<br />
仕方なく反論を用意した<br />
「確かに場所取りは重要だがいくらなんでも一人で徹夜はひどいだろう、せめて…」<br />
せめて古泉も道連れにと言い掛けたところでハルヒが口を開いた<br /></div>
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<div class="main">「誰も一人で行けなんていってないでしょ?大丈夫」<br />
そのあと、ハルヒは南極に白くまが、北極にペンギンが住み、地球の自転、公転が逆になっても耳を疑うようなことを言った<br />
「あたしもいくわよ」<br /></div>
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と、いうわけで何度かの市内探索パトロールを経て、4月2日夜、ハルヒに呼び出された俺は変り者のメッカの例の公園でハルヒとともにブルーシートを広げ、場所を確保している<br />
さすが変り者のメッカというべきか他にも数ヶ所で場所取りの人材が場所を確保している<br />
ちなみにハルヒが場所取りを立候補したのは「あんただけに今年の1番桜を見せるわけにはいかない、むしろあたしが見るべきよ」というものだった<br />
次の日の昼頃に他の連中が来てドンチャン騒ぎをしたのだがハルヒが「やっぱり花見は満開のときがいいわね」と言ったため本日4月5日にもう一度花見が割り当てられたのだったが<br />
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<div class="main">一言で片付く事象で花見は中止<br />
なぜかSOS団は俺の家に集まっているといった状況になっている<br />
回想モード、終わり<br /></div>
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<li><font color="#666666">第2章</font><br /></li>
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