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「畏怖・涼宮ハルヒの静寂 周期数不明」(2009/08/11 (火) 07:20:53) の最新版変更点
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<p> あたしとあたしから分裂した女の子は、荒野にまた戻っていた。<br />
神は死んだ。そして全てが失敗した筈なのに、まだあたしは存在していた。<br />
どうして?<br />
どうしてあたしはまだ生きてるの?<br />
ふと、地面に赤い花が咲いていた。血のように赤い虞美人草。<br />
生命が全て消えた筈のこの世界に宿った命。<br />
この世界が、戻りつつあるの?<br />
馬鹿みたい。あんなにがむしゃらにならなくても、可能だったのね。<br />
あの時は、必死になりすぎて何も見てなかったのね。<br />
<br />
あの子が、ぽつりと言った。<br />
「…償い」<br />
そうね、みんなに謝らなくちゃ。その為には、この世界を戻さないと。<br />
「時間はいくらでもある。リセットするのが目的だから…」<br />
この子も、辛かったのよね。長い間あたしを説得しようとして、叶わなくて…。<br />
気付けば涙がぽろぽろとこぼれていた。<br />
「ねぇ、今度上手くいったら…貴方のその力を綺麗にしてあげるから…待っててくれる?」<br />
彼女は静かにうなずいた。あたしは彼女を抱きしめていた。<br />
「ごめんなさい…」<br />
あたしの涙が地面を濡らす。そしてそこから、また赤い花が咲く。<br />
世界がこの花で綺麗な赤に染まる頃、みんなはあたしを許してくれるのだろうか。<br />
<br />
みんな、ごめんね。<br />
必ず、会いにいくから。<br />
<br />
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