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一人芝居」(2008/05/01 (木) 19:22:37) の最新版変更点

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<p>すずみやさんはSOS団の団長さんです。</p> <p>古泉くんはにっこり笑ってすずみやさんに言いました。</p> <p> </p> <p>「こんにちは、すずみやさん」</p> <p>すずみやさんは表情を変えずに答えました。</p> <p>「こんにちは、古泉くん!」</p> <p> </p> <p> </p> <p>ながとさんは無口な宇宙人さんです。</p> <p>古泉くんはにっこり笑ってながとさんに言いました。</p> <p> </p> <p>「こんにちは、ながとさん」</p> <p>ながとさんは表情を変えずに答えました。</p> <p>「…こんにちは」</p> <p> </p> <p> </p> <p>あさひなさんはSOS団のメイドさんです。</p> <p>古泉くんはにっこり笑ってあさひなさんに言いました。</p> <p> </p> <p>「こんにちは、あさひなさん」</p> <p>あさひなさんは表情を変えずに答えました。</p> <p>「こんにちは、古泉くん」</p> <p> </p> <p> </p> <p>『     』はSOS団の雑用係さんです。</p> <p>古泉くんはにっこり笑って『     』に言いました。</p> <p> </p> <p>「こんにちは、『      』」</p> <p>『     』は表情を変えずに答えました。</p> <p>「おう、古泉」</p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p>しゃっ、と、まるではさみが布を切るような音がしました。</p> <p>するとどうでしょう。『      』の肩から綿が飛び出しました。まっしろの。</p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p>古泉は人形を取り落とした。</p> <p>慌てて屈むと、タイルの上に水滴が落ちる。</p> <p>自分は涙を流しているのだと、彼は初めて気付いた。</p> <p> </p> <p>――あれ、どうして僕は泣いているのでしょう。</p> <p>何もかなしいことなんてないのに。</p> <p> </p> <p>『がんばって作ったのよ!ほら、この間抜け面、『     』にそっくりだと思わない?古泉くん!』</p> <p> </p> <p>ああ、あのときの彼女は、本当に幸せそうだった。</p> <p>誰もいない文芸部室で、彼はひとり、笑う。</p> <p> </p> <p> </p> <p>「好きです、涼宮さん」</p> <p>人形は、答えなかった。</p> <p> </p> <p> </p> <p> </p>
<p>すずみやさんはSOS団の団長さんです。</p> <p>古泉くんはにっこり笑ってすずみやさんに言いました。</p> <p> </p> <p>「こんにちは、すずみやさん」</p> <p>すずみやさんは表情を変えずに答えました。</p> <p>「こんにちは、古泉くん!」</p> <p> </p> <p> </p> <p>ながとさんは無口な宇宙人さんです。</p> <p>古泉くんはにっこり笑ってながとさんに言いました。</p> <p> </p> <p>「こんにちは、ながとさん」</p> <p>ながとさんは表情を変えずに答えました。</p> <p>「…こんにちは」</p> <p> </p> <p> </p> <p>あさひなさんはSOS団のメイドさんです。</p> <p>古泉くんはにっこり笑ってあさひなさんに言いました。</p> <p> </p> <p>「こんにちは、あさひなさん」</p> <p>あさひなさんは表情を変えずに答えました。</p> <p>「こんにちは、古泉くん」</p> <p> </p> <p> </p> <p>『     』はSOS団の雑用係さんです。</p> <p>古泉くんはにっこり笑って『     』に言いました。</p> <p> </p> <p>「こんにちは、『      』」</p> <p>『     』は表情を変えずに答えました。</p> <p>「よお、古泉」</p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p>しゃっ、と、まるではさみが布を切るような音がしました。</p> <p>するとどうでしょう。『      』の肩から綿が飛び出しました。まっしろの。</p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p>古泉は人形を取り落とした。</p> <p>慌てて屈むと、タイルの上に水滴が落ちる。</p> <p>自分は涙を流しているのだと、彼は初めて気付いた。</p> <p> </p> <p>――あれ、どうして僕は泣いているのでしょう。</p> <p>何もかなしいことなんてないのに。</p> <p> </p> <p>『がんばって作ったのよ!ほら、この間抜け面、『     』にそっくりだと思わない?古泉くん!』</p> <p> </p> <p>ああ、あのときの彼女は、本当に幸せそうだった。</p> <p>誰もいない文芸部室で、彼はひとり、笑う。</p> <p> </p> <p> </p> <p>「好きです、涼宮さん」</p> <p>人形は、答えなかった。</p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> <p>(この綿が血であったなら、どんなに良かったことでしょう!)</p>

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