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「New game」(2008/01/19 (土) 09:38:50) の最新版変更点

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<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　長門はニョロモにフードをあげている。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　朝比奈さんはピカチュウとゼニガメの喧嘩を止めている。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　夜のキャンプ。この世界に入って、今日で５日目になる。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　ゆらゆらと夏の風に揺らされた炎。それに照らされた二人と三匹。そして俺のフシギダネ。夏の風は緑色の匂いがした。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　こんなのも悪くない。忘れていたワクワクを、思い出させてくれるような。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　この五日間、色々あった。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　この世界に飛ばした張本人は、ハルヒではないらしい。古泉でもないし、長門でもないらしい。もちろん朝比奈さんでもない。そう長門が言っていた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　ん？ああ、俺じゃない。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　でも、目的。―この世界に飛ばした人間の目的は、なんとなくわかる。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　このときめき。―昔感じた、きらめきを、思い出させようとしてくれたのだ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　戻ることができないならば、戻らなくてもいい気がする。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　長門によれば、ハルヒは古泉と同じような旅をしているそうだ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　そして長門によれば、俺達の目的は、このゲームの世界を、「本当の意味」でクリアすることらしいのだ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　それがなんなのかは長門にもわからないそうだ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　―綺麗な空だ。俺が空を見上げると、フシギダネも見上げる。そしてキャンプにいる全員が見上げる。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　―子どもの頃のきらめき。愛する仲間たちと、大きな冒険が続く。</div>
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　風がふわっと右側から吹いてきた。右頬を撫で、前髪を撫でるその風は大海原から吹いてきているようだった。潮の匂いがするのだ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　目を開けると、大きな青い空が見えた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　草原に横になっているようだ。仰向けも仰向け。空しか見えない。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt; text-indent: 10.5pt">
こんなステキな夢が見られるほど、俺は景色通だったんだろうか。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　むくっと腰から起き上がると、上半身に優しい風が当たる。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　あああ。なんだこりゃ。右を向けば来ては帰る波が地平線の果てまである。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　体の左側にはなんとか町があるようで助かったが、結構そこまでの草原が長いようだ。どこかで見たことがあるような、、。そんな景色というか雰囲気が、この世界の空気に溢れていた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　起き上がって、足を軸に体を３６０度回転させてみる。相変わらず海風が吹いて気持ちいい。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　草原といっても、それほど長い草の原っぱでは無い。膝の上まで届くぐらいだ。そんな草が、同じ長さのまま、遠く遠くまで続いている。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt; text-indent: 10.5pt">
草が砂浜に変わるところまで歩く。潮の匂いを思い切り吸って、気配を感じて振り向く。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt; text-indent: 10.5pt">
１０メートルほど離れたところで、草が風に逆らうように動いた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　なにかいる、、。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　目が開いたときから、不思議とこの世界には危険が少ないような、穏やかな世界のような気がしていた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　だから、警戒も少ししかしていなかったのだ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　しかし、むくりと起きたその物体は、恐ろしいほど平和的な生物であった。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　目を左手でこするその生物は、起き上がるまで自分の置かれた状況がわからなかったらしく、二本足で立ってから、キャッ。と飛び上がる。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　朝比奈さんだ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「あっ。キョンくん！」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　おーいというように手を振ってきた。メイド服を着た彼女に手を振り返す。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　草原を走って寄ってきた朝比奈さん。幼い顔に付いていた草をとってあげてから、俺は、こう聞いた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「ここ、どこだかわかりますか？」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　とった草は風に吹かれて街のほうに飛んでいった。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　朝比奈さんは首を振った。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「―でも。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「え？」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「懐かしいようなきがします。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　―どうも、そう簡単には戻れなさそうだ、、。冒険を促すような、そんな空気。この空気は嫌いではない。子どもの頃のようなきらめきを持っている。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　まず、朝比奈さんとの旅が始まった。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「朝比奈さん。一番今に近い記憶はなんですか？」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「ええっと。キョンくんが部室に入ってきたとき、、かな？」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「俺も部室の景色が一番近い記憶なんです。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　と、いうことは、どうゆうことだろうか？</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　俺達は町へと草を踏んで歩んでいる。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「私はメイド服のまま。キョン君は制服のまま。つまり、、。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「俺が部室に入ると同時に、異世界に飛ばされた、、、。ということですか。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　そうだとすればとりあえず。原因はハルヒであろう、、。それになにか偶然が重なったのだ、、。なにか不思議な力を持った人間がハルヒに作用されたのだ、、。そうに違いないだろう、、。まあ悪意は無いのだろうが、、。バカやろうとでも念じておこう、、。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「はあ、、。―朝比奈さん。俺が部室に入ったとき、中には誰が居ましたか？」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「キョンくん以外全員がいました。」やはりか。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「―じゃあ、、全員が飛ばされたのでしょうね。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　そう考えたほうがいいだろう。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「、、みんな大丈夫かな、。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　妙に深刻な顔で朝比奈さんが言った。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　長門は大丈夫だろう。古泉は心配する気にもなれない。ただ、ハルヒは大丈夫だろうか、、。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　朝比奈さんが手を繋いできた。暖かい、やわらかい手だ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「キョン君、、。だいじょぶ。私と一緒に探しましょう。きっと、みつか」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　ガサッ！</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　ガサガサッ！ガサササッサササッサ！</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「朝比奈さん。動きました？」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「ぃ、、いいえ。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　危険の匂いに、どちらからともなく手を繋ぎなおす。どこからくる？、、どこから？</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt; text-indent: 10.5pt">―風が止まった気がした。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「朝比奈さんは左を注意して！俺は右を注意します！」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　言い終わる前に手が引っ張られた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「きゃあああ」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　町へと風を切って逃げる。ガサガサ音も追いかけてくる。姿はまだ草の中。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　手を離して、囮になるべきかどうか。―直感で、あまり危険性は無いように感じられる。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　というか、右手同士を繋いでいるため、朝比奈さんの裏を行く俺はものすごく走りづらいのだ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　俺は手を離した！</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt; text-indent: 10.5pt">
このシーンはなかなか俺はかっこよく映っている筈だ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「朝比奈さん！先に行っていて下さい！」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　言い終わる前にふくらはぎに痛みが走る。まあ、、別に痛くない。妹が噛み付いてきたぐらいのものだ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　ただ、恐怖感だけはたいしたものだ。足を噛み千切られるかもしれない。毒があるかもしれない。なんとか振り払って、朝比奈さんが町につくまで囮になってから、町へと走る。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　まだ姿は見えない。毒蛇の類だったらヤヴァイ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　ガサガサはまだ追いかけてくる！蛇行しながら走るものの、小回りのきくガサガサにはなんのその。振り逃げるには町に入るぐらいしかなさそうだ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt; text-indent: 10.5pt">
町の周りをぐるりと守る木の塀がある。それを登ることができないらしい朝比奈のバカが、塀の上に飛び乗ろうとして失敗する流れを繰り返していた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
「朝比奈さん！町なんだから入り口があるでしょ？！ちょっと冷静になって探してみて下さいよ！こっちがわにはないけど、違う方位にありますよ！囮になっておきますから！」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　朝比奈さんは了解したらしく、急いで入り口を探しにいった。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「キョンくん！こっち！」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　朝比奈さんが叫ぶ。俺もいそいでそこへと向かったのだった。あと少し！１０メートル。７メートル！うわっ！</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　柔らかい土が、俺の左足を受け流す！</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「頑張れ！」朝比奈さんの声。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　けんけんだ畜生！おらあ！</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　、、、、、。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　―荒げた息を四つんばいになって吐き、ガサガサの音が消えたのを確認した。そして顔を上げると。その町は穏やかさの集大成のような懐かしい町だった。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　この町はマサラタウン。という看板が見えた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　懐かしい名前。昔々にすばらしい希望とともに覚えた名前。ガサガサッ。ガブ。また足に痛みが走る。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　―足元には、見たことのあるねずみ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　―ああ。そう。コラッタ。一生懸命かじりついている。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　背中に子どもらしいねずみが乗って、恐ろしそうにこちらを見ている。かじる方は母親なのだろう。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　ねずみをなだめるより、自嘲するほうが先決だと思われた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　このなつかしい感じは、子どもの頃妹と二人でやった、喧嘩が原因で、途中から妹のものになってしまったポケモンの世界の空気のものだったのだ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　、、、。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
「朝比奈さん。ポケモンクリアしました？俺はなんだか一人ジムリーダーを倒したぐらいの記憶しかないんですが。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　朝比奈さんはポカンとした顔で、俺の脚にかじりつくコラッタ親子を見つめている。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
「いいえ。なんだかまっくらなところに行ってしまって、バグだと思って止めてしまいました。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　なんだか朝比奈さんの勘違いのような気がする。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　ワクワクしてきた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　そう。子どもの頃のように。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　冒険が始まるのだ！</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　あれ？</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　どんどん離れてく。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　穏やかな町が遠くへと。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　色が失われていく。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　あれ？やだよ。消えないで。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　ちょっと待ってくれ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　ねえ。お願いだ。消えないで、、くれ。</div>
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<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
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<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　いつもの天井がそこにあった。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　起きてしまったのだ。目を開けたことが悔やまれた。悔しい。子どものころのきらめきやワクワクが、これほど大きなものだったんだ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　気づいたときにはもう遅い。俺は涙を流していた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　悔し涙だ。気取って、大人になろうとして、そして忘れていってしまったきらめき。なんて大きな、かけがえの無いものだったんだろう。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　いつものように着替えて、いつものように同じ通学路を行く。ついさっきの夢が、いつもの通学路を更に無表情なものに変えた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　なにをするにも、疑問と希望を持っていたあの頃。おもちゃ屋に入るときのきらめき。クリスマスのきらめき。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　涙が零れる。お構いなしに頭を駆け回る思い出が、止まらない。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　ティッシュを出して涙を拭く。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　学校に行くまでに涙を止めなければいけないのに。あの思い出が止まらない。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　俺は知らない家の石塀を思い切り叩いた。それほど悲しかったのだ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　痛みに涙を止めてもらおうと、左手を塀に叩きつける。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「くそっ。くそおっ。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　涙が止まらない。教室へ入る前に、少し休もうと部室へと足を向ける。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　―ガチャ。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　ドアを開けると、そこには朝比奈さんがいた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「、、キョン君？」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　泣き顔を見られてしまった。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「なんで、泣いてるの？」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　朝比奈さんは、忘れ物を取りに来たようだった。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「キョン君？」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　―ああ。朝比奈さん。―いや。気にしないで下さい。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「話してくれませんか？」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　―え？</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「気になるんです。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
　―いや。ちょっと夢をみてしまって。懐かしいことを。失ってしまったかけがえのないものが、消えてしまったきらめきが。無くなってしまって、、。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　朝比奈さんは少し考えたようだった。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
「夢に見るなら、まだ忘れていないってことじゃないですか？それに、自分が変わったから失ってしまうんでしょ？でもねえ。きっと、なにか他のことがわかるんですよ。自分が大きく変わればいいんですよ。また。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　―、、、朝比奈さん。ポケモンをやったことはありますか？</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">「、、いいえ。途中で止めてしまいました。」</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　―一緒に始めませんか？</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　―朝比奈さんと一緒の世界は、きらめいていくと思います。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　―俺と一緒に世界を見てくれませんか？</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　新しい世界を始めませんか？</div>
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<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">おわり</div>
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<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p> </p>
<p> </p>
</div>
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<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">　だれかポケモンのパロディ書いてくれないかなあ。</div>
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