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「プリン作戦」(2007/01/12 (金) 14:16:39) の最新版変更点
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「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」<br>
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今日はクリスマスイブ。<br>
ってわけで今年も去年と同様、盛大なクリパが行われていたのだが。<br>
なんだ? 俺が食ったのは、今日お前が買ってきたクリスマスケーキだけだぞ?<br>
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「違うわよ! ケーキの上に小さなプリンが乗ってたでしょうが!<br>
その部分を食べたでしょって言ってんの!!」<br>
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まだ半分以上残っているケーキを指差しつつ、さっきより声を荒げるハルヒ。<br>
フォークに刺していたケーキの欠片が床に落ちてしまったことにも気づかず、<br>
朝比奈さんは困ったような顔をして、俺達を交互に見ている。<br>
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ああ、あれか、確かに食ったな。うまかったぞ。<br>
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「うまかったぞ、じゃないわよっ! あれはあたしが最後に食べようと<br>
楽しみに取っておいたのに!」<br>
そうだったのか、それは悪い事をしたな。<br>
だがまだ残ってるじゃないか、それを食べればいいだろ?<br>
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「何言ってんの! あたしはあのプリンの部分が食べたかったのよっ!」<br>
あ~もうっ! どうしてくれんのよ!」<br>
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頭を掻き毟りながら俺をにらみつけてきた。<br>
どうでもいいが、そうやっている間にも、長門がどんどん残りのケーキを平らげていっているぞ。<br>
「わかったわかった、どうすればいい?」<br>
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ハルヒは考えるそぶりも見せず、即答してきた。<br>
「食べに行くわよ」<br>
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……これから、か?<br>
「当たり前じゃない! あんたのせいなんだからね!?<br>
これを買った店まで行くわよ! もちろんあんたのオゴリでねっ!」<br>
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やれやれ……<br>
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座っていた席を立ち、俺は外に出る準備をしながら、<br>
「わかったわかった、それじゃあさっさと行くぞ」<br>
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そう言うとハルヒは一応納得したのか、<br>
「それじゃあ、みんな行くわよっ! 支度しn……」<br>
「ちょっと待て。ケーキが食べたくて困ってるのはお前だけだろ?<br>
だったら俺とお前だけで行ってくればいいだけの話だろうが。第一、俺の財布がもたん」<br>
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そう言い放ち、さっさと部屋を出る俺。<br>
「ちょっとキョン! 待ちなさいよ! 団長を置いていくなんて団則違反なんだからねっ!」<br>
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そんな声が聞こえたが、聞こえないふりをする。<br>
そうやって階段のところまで進んだあたりで、後ろから大きな足音がしてきて、俺に追いついてきた。<br>
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「聞こえなかったのあんた!? 耳遠いんじゃないの!?帰ったらちゃんと耳掃除しなさいよね」<br>
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けっこうひどいことを言いながら俺と歩を合わせるハルヒ。<br>
よく考えたら俺はハルヒが買ってきたケーキ屋の場所を知らないわけで。<br>
道案内よろしくな。<br>
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「わかってるわよ! ちゃんとついてきなさい、バカキョンッ!」<br>
肩を並べて夜の通学路を歩く俺とハルヒ。<br>
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そろそろ付き合いも短くない、お前がプリン好きなのは、実はお見通しだ。<br>
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……ちょっと強引だったが、まぁいいだろ?<br>
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作戦、成功!ってやつだ。<br>
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<br>
おしまい。<br>
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