「Different World's Inhabitants YUKI～ニチヨウビ(その三)～」の編集履歴（バックアップ）一覧はこちら

「Different World's Inhabitants YUKI～ニチヨウビ(その三)～」(2020/03/13 (金) 01:29:05) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p> </p>
<p>「・・・やっと会えた・・・・。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>私は、彼の顔を見た瞬間、そうつぶやいていた。</p>
<p> </p>
<p>
眼鏡をかけていないのになぜか彼の顔がはっきりと見えることや、今、自分はあのおかしな空間ではなく、喫茶店のトイレにいることなど、この時の私は気にもしていなかった。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>彼に会えた。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>ただ、それだけで頭がいっぱいだった。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
しかし、彼はなぜかきょとんとした顔から、とても驚いた顔になり、私の顔を凝視していた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>何？私、何かおかしなことでもしたのだろうか？</p>
<p> </p>
<p>・・・そんなに、見ないで・・・。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>私の頬が熱くなっていくのを感じる。そういや、一昨年も部室で同じようなことがあったっけ・・・。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
彼はしばらく私を見つめ続けていた。私はおそらく顔を真っ赤にしてずっとうつむいていただろう。この時のことはよく覚えていない・・・・・・。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「・・・ョン・・・キョン・・・ちょっとキョン、聞いてるの！？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>その言葉で俺は、我に返った。目の前では顔をトマトみたいに真っ赤にした長門がうつむいている。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>顔を真っ赤に？おかしい。あの無表情宇宙人娘がこんな反応を見せるはずがない。それに、目の前の長門はさっき笑ってたんだっけ。</p>
<p> </p>
<p>俺は、長門の笑顔なんてみたことは・・・・・・</p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>いや、ある。一回だけ。あれはもう一昨年のことだろうか。</p>
<p> </p>
<p>忘れもしないあの悪夢のような三日間。あの時の出来事の中で、唯一輝いている思い出・・・。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>そうか。それじゃあ、この長門は・・・・・・。</p>
<p> </p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>そこまで考えたとき、俺の顔は１８０度後方という、普通だとありえない方向へ曲げられ、そこには、ハルヒの不機嫌顔があった。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>
「もう！何やってんの！？さっきから呼んでるのに返事もしないで！有希の家に電話したけど、誰も出なかったから、今から有希の家に・・・ってあれ？有希？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>家に、という部分まで一息でまくしたてたハルヒは俺の前に立っていた長門をみつけ、みかんの木に、なすが生っているのをみた農家の人のような顔になった。</p>
<p> </p>
<p>俺は、目の前の長門の正体に気づいていたので、ハルヒがいろいろ聞きだしたらまずいと思い、とっさに言い訳をした。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>
「あ、これはだな・・・そうだ、長門は今、ちょっと風邪をひいてるんだ。今日、待ち合わせ場所に一番最初に来たのはいいけど、外にずっと立っていて体調が悪化したらいけないから、さきに店の中に入ってたんだよ。そして、店の中で俺らを待っていたら、トイレに行きたくなって、それで今出てきたところなんだよ。なあ、長門？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>本当に風邪をひいているのかと思うくらい赤い顔をした長門は、少しきょとんとしたが、すぐにゆっくりとうなずいた。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「え、そうなの・・・・・・？大丈夫？風邪ひいてるんだったら、家に帰ったほうがいいんじゃないの？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
俺の、グダグタな言い訳を簡単に信じたハルヒは、いかにも心配そうな顔を長門に向けた。</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>この長門には、いろいろと聞きたいことがあったので、今、帰ってもらっては困ると思い、</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「いや、今は熱もないみたいだし、今日一日はしゃぎすぎなかったら、大丈夫だろう。それとも、午前中だけ参加して、午後から帰ってもらうのはどうだ？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>と、でたらめな言い訳を作ったが、</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「あんたには聞いてない！！」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>と、ハルヒに怒鳴られ、何も言い返せなくなった。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「有希？大丈夫？大事をとったほうがいいと思うわよ？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>俺は長門がどう答えるか、冷や汗ものだったが</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「・・・・・・大丈夫。風邪といっても、それほどひどいものではない。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>やけに強い口調ではっきりとそう答え、あっけにとられたハルヒは</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「え？そうなの・・・・・・？家でゆっくりしたほうがいいと思うけど・・・・・・。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>と、まだぶつぶつ言っていた。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「ほら、長門本人がこう言ってるんだから、もういいだろ？自分の体調は自分が一番よく分かるんだ。もし、悪化したらすぐ帰ればいいだろ？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>
「そう。まあ有希が大丈夫って言うなら、いいけど・・・・・・きつくなったらすぐにいいなさいよ？あと、キョン！あんた、有希が体調崩したら、すぐに面倒見てあげるのよ？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>はいはい、どうせ俺が作った話だから、そんなことする必要はないだろうがね。</p>
<p>まあ、本当に長門がそんな状況になったら、必ずそうするだろうがな。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>などと考えているうちに</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「あの～どうしたんですか？みんな、なかなか帰ってこないから、少し心配になって・・・あれ、長門さん？来てたんですか？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「おやおや、これは珍しい。こんな小さな店内にいながら、お互いが気づかないとはね。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>といって、きょとんとした朝比奈さんと、０円スマイルをうかべた古泉がやって来た。これで、トイレ前の狭い通路に、ＳＯＳ団全員集合ってわけだ。</p>
<p> </p>
<p>さすがにこれは邪魔になるだろう。俺たちは５人揃って、席へと戻った</p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p> </p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「・・・というわけなの。だから、今日は有希にあんまり無理させちゃだめよ。わかったわね、みんな？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「は、はい。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「了解しました。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>と、ハルヒが状況説明をし、その場にいなかった２人が状況を理解した後、不思議探索恒例のクジ引きが行われた。</p>
<p> </p>
<p>俺は、長門が他の奴らと同じ組になるとまずいと思い、緊張した面持ちでクジを引いたが、どうやら杞憂だったらしい。</p>
<p> </p>
<p>午前中の班は、俺と長門、ハルヒと朝比奈さんと古泉の２つに分かれた。</p>
<p>
どこかかでヒューマノイドインターフェースが覗いていないだろうね。あまりにも出来すぎている。まあ、なんでこの長門がここにいるのか、じっくり聞くいいチャンスだ。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>もはや俺は、この長門がここにいることにあまり驚きを感じていなかった。何か、用があってここに来たのだろう。</p>
<p> </p>
<p>
俺は今までにたくさんの超常現象と熱戦を繰り広げてきたんだ。さっきは、不意打ちをくらって、あっけなくダウンしてしまったが、そうでなければ、少なくとも最終ラウンドまでは戦うことができるだろうよ。</p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"> </div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p> </p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「いい？有希から目を離しちゃだめよ！何かあったら、すぐに連絡しなさい！」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>とハルヒは言い残して、朝比奈さんと古泉を引き連れて、街中へと消えていった。</p>
<p> </p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>さて、俺たちも行くか。そう言おうとして、俺はある重大なことを思い出した。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「長門、ちょっと、待ってくれ・・・・・・。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>きょとんとして、瞬きを繰り返す長門に俺はこういった。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>「ちょっと、トイレに行かせてくれ・・・・・・。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>そこ、笑うな。なんやかんやがあったせいで俺はトイレに向かった本当の目的を忘れていたんだよ。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<p>やれやれ・・・・・・。</p>
<p> </p>
<p>　　　　　　～<a title="Different World's Inhabitants YUKI～ニチヨウビ(その四)～ (1s)" href=
"http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3608.html">Different World's
Inhabitants YUKI～ニチヨウビ(その四)～</a>へ続く～</p>
</div>

<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p> </p>
<p>「・・・やっと会えた・・・・。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>私は、彼の顔を見た瞬間、そうつぶやいていた。</p>
<p> </p>
<p>
眼鏡をかけていないのになぜか彼の顔がはっきりと見えることや、今、自分はあのおかしな空間ではなく、喫茶店のトイレにいることなど、この時の私は気にもしていなかった。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>彼に会えた。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>ただ、それだけで頭がいっぱいだった。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
しかし、彼はなぜかきょとんとした顔から、とても驚いた顔になり、私の顔を凝視していた。</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>何？私、何かおかしなことでもしたのだろうか？</p>
<p> </p>
<p>・・・そんなに、見ないで・・・。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>私の頬が熱くなっていくのを感じる。そういや、一昨年も部室で同じようなことがあったっけ・・・。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
彼はしばらく私を見つめ続けていた。私はおそらく顔を真っ赤にしてずっとうつむいていただろう。この時のことはよく覚えていない・・・・・・。</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;"> </div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;"> </div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;"> </div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;"> </div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「・・・ョン・・・キョン・・・ちょっとキョン、聞いてるの！？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>その言葉で俺は、我に返った。目の前では顔をトマトみたいに真っ赤にした長門がうつむいている。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>顔を真っ赤に？おかしい。あの無表情宇宙人娘がこんな反応を見せるはずがない。それに、目の前の長門はさっき笑ってたんだっけ。</p>
<p> </p>
<p>俺は、長門の笑顔なんてみたことは・・・・・・</p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>いや、ある。一回だけ。あれはもう一昨年のことだろうか。</p>
<p> </p>
<p>忘れもしないあの悪夢のような三日間。あの時の出来事の中で、唯一輝いている思い出・・・。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>そうか。それじゃあ、この長門は・・・・・・。</p>
<p> </p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>そこまで考えたとき、俺の顔は１８０度後方という、普通だとありえない方向へ曲げられ、そこには、ハルヒの不機嫌顔があった。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>
「もう！何やってんの！？さっきから呼んでるのに返事もしないで！有希の家に電話したけど、誰も出なかったから、今から有希の家に・・・ってあれ？有希？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>家に、という部分まで一息でまくしたてたハルヒは俺の前に立っていた長門をみつけ、みかんの木に、なすが生っているのをみた農家の人のような顔になった。</p>
<p> </p>
<p>俺は、目の前の長門の正体に気づいていたので、ハルヒがいろいろ聞きだしたらまずいと思い、とっさに言い訳をした。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>
「あ、これはだな・・・そうだ、長門は今、ちょっと風邪をひいてるんだ。今日、待ち合わせ場所に一番最初に来たのはいいけど、外にずっと立っていて体調が悪化したらいけないから、さきに店の中に入ってたんだよ。そして、店の中で俺らを待っていたら、トイレに行きたくなって、それで今出てきたところなんだよ。なあ、長門？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>本当に風邪をひいているのかと思うくらい赤い顔をした長門は、少しきょとんとしたが、すぐにゆっくりとうなずいた。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「え、そうなの・・・・・・？大丈夫？風邪ひいてるんだったら、家に帰ったほうがいいんじゃないの？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
俺の、グダグタな言い訳を簡単に信じたハルヒは、いかにも心配そうな顔を長門に向けた。</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>この長門には、いろいろと聞きたいことがあったので、今、帰ってもらっては困ると思い、</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「いや、今は熱もないみたいだし、今日一日はしゃぎすぎなかったら、大丈夫だろう。それとも、午前中だけ参加して、午後から帰ってもらうのはどうだ？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>と、でたらめな言い訳を作ったが、</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「あんたには聞いてない！！」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>と、ハルヒに怒鳴られ、何も言い返せなくなった。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「有希？大丈夫？大事をとったほうがいいと思うわよ？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>俺は長門がどう答えるか、冷や汗ものだったが</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「・・・・・・大丈夫。風邪といっても、それほどひどいものではない。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>やけに強い口調ではっきりとそう答え、あっけにとられたハルヒは</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「え？そうなの・・・・・・？家でゆっくりしたほうがいいと思うけど・・・・・・。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>と、まだぶつぶつ言っていた。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「ほら、長門本人がこう言ってるんだから、もういいだろ？自分の体調は自分が一番よく分かるんだ。もし、悪化したらすぐ帰ればいいだろ？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>
「そう。まあ有希が大丈夫って言うなら、いいけど・・・・・・きつくなったらすぐにいいなさいよ？あと、キョン！あんた、有希が体調崩したら、すぐに面倒見てあげるのよ？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>はいはい、どうせ俺が作った話だから、そんなことする必要はないだろうがね。</p>
<p>まあ、本当に長門がそんな状況になったら、必ずそうするだろうがな。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>などと考えているうちに</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「あの～どうしたんですか？みんな、なかなか帰ってこないから、少し心配になって・・・あれ、長門さん？来てたんですか？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「おやおや、これは珍しい。こんな小さな店内にいながら、お互いが気づかないとはね。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>といって、きょとんとした朝比奈さんと、０円スマイルをうかべた古泉がやって来た。これで、トイレ前の狭い通路に、ＳＯＳ団全員集合ってわけだ。</p>
<p> </p>
<p>さすがにこれは邪魔になるだろう。俺たちは５人揃って、席へと戻った</p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;"> </div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p> </p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「・・・というわけなの。だから、今日は有希にあんまり無理させちゃだめよ。わかったわね、みんな？」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「は、はい。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「了解しました。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>と、ハルヒが状況説明をし、その場にいなかった２人が状況を理解した後、不思議探索恒例のクジ引きが行われた。</p>
<p> </p>
<p>俺は、長門が他の奴らと同じ組になるとまずいと思い、緊張した面持ちでクジを引いたが、どうやら杞憂だったらしい。</p>
<p> </p>
<p>午前中の班は、俺と長門、ハルヒと朝比奈さんと古泉の２つに分かれた。</p>
<p>
どこかかでヒューマノイドインターフェースが覗いていないだろうね。あまりにも出来すぎている。まあ、なんでこの長門がここにいるのか、じっくり聞くいいチャンスだ。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>もはや俺は、この長門がここにいることにあまり驚きを感じていなかった。何か、用があってここに来たのだろう。</p>
<p> </p>
<p>
俺は今までにたくさんの超常現象と熱戦を繰り広げてきたんだ。さっきは、不意打ちをくらって、あっけなくダウンしてしまったが、そうでなければ、少なくとも最終ラウンドまでは戦うことができるだろうよ。</p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;"> </div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p> </p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「いい？有希から目を離しちゃだめよ！何かあったら、すぐに連絡しなさい！」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>とハルヒは言い残して、朝比奈さんと古泉を引き連れて、街中へと消えていった。</p>
<p> </p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>さて、俺たちも行くか。そう言おうとして、俺はある重大なことを思い出した。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「長門、ちょっと、待ってくれ・・・・・・。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>きょとんとして、瞬きを繰り返す長門に俺はこういった。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>「ちょっと、トイレに行かせてくれ・・・・・・。」</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>そこ、笑うな。なんやかんやがあったせいで俺はトイレに向かった本当の目的を忘れていたんだよ。</p>
<p> </p>
</div>
<div style="margin:0mm 0mm 0pt;">
<p>やれやれ・・・・・・。</p>
<p> </p>
<p>　　　　　　～<a href="//www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3608.html" title="Different World's Inhabitants YUKI～ニチヨウビ(その四)～ (1s)">Different World's
Inhabitants YUKI～ニチヨウビ(その四)～</a>へ続く～</p>
</div>