「流星群」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「流星群」(2007/08/14 (火) 18:11:09) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
<p>俺は今外で一人、夜空を見上げていた。<br>
三大流星群の一つのペルセウス座流星群が、今夜ピークを迎えるらしい。<br>
今日は丁度新月なので、月の明かりに邪魔をされることもなく流れ星を観測できそうだ。<br>
まぁ、お月様がいくら空気を読んでくれたとしても、結局は街の明かりが邪魔をするんだがな。<br>
俺が小さい頃はもっと星が見えた気がするな、とそんなことを考えていると、俺の携帯が震えだした。<br>
<br>
『キョン?起きてる?ちゃんと外に出てるんでしょうね』<br>
「ああ。ちゃんと外さ。今は家の外に座ってる」<br>
電話をかけてきたのはもちろんハルヒだ。<br>
本当は二人で肩を並べて夜空を見よう、なんて結構いいムードになりそうな約束をしていたのだが、<br>
その約束は今日の夜になって破棄となった。<br>
理由を尋ねると、「前髪を切りすぎてしまって恥ずかしいから」という、なんともハルヒらしくない可愛らしい理由で、俺は思わず笑ってしまった。<br>
まぁ一人で見ているのも退屈だということで、こうして今俺はハルヒと電話しながら空を見上げている。</p>
<p> </p>
<p>『どのくらい見えるのかしらね、星』<br>
「さぁな。もう時間が時間だし終わってたりして」<br>
時刻はもう3時45分を廻っていた。もうそろそろ日の出が始まりそうな気配だ。もう少し早く始めていればよかったかもな。<br>
『そんなことよりキョン、アンタちゃんと考えてきたの?』<br>
何をだよ。<br>
『流れ星と言えば願い事でしょ!?』<br>
あぁ。うーん、そうだな、俺は・・・<br>
『願いごとなんてない、とでも言うんじゃないでしょうね』<br>
いや、そういうわけではないのだが・・・そういうお前は何かあるのか?<br>
『もちろんよ。』<br>
どんな願いだ?まぁ大体検討は着くのだが聞いてやるから言って・・・<br>
<br>
「あっ!」『あっ!』<br>
<br>
突然俺達の声が重なった。まぁ、電話越しだったから多少の誤差はあったのだが。<br>
俺の視界のど真ん中で白い線が現れ、すぐに消えていった。<br>
「見たか!?ハルヒ!」<br>
『見たわ!!すごい綺麗だった!』<br>
「・・・俺達、同じ方角見てたみたいだな」<br>
ハルヒのくすりと笑う声が電話越しに聞こえた。<br>
『・・・でも、これだけ早いとお願い事なんてできないわね』<br>
「・・・そうだな」<br>
『よし、いいわ。キョン、4時ぴったりに二人でお願い事しましょうよ』<br>
「なんでまた」<br>
『いいの!せっかく考えてきたのに願わず終いなんてあまりにも不憫だわ』<br>
何がだよ。</p>
<p>俺達はそれからも、他愛のない事を語り合いながら夜空を見上げていた。<br>
もう既に明るくなりかかっていたため、もう流れ星は見えないだろうと思っていたが、<br>
ハルヒのために俺は4時まで付き合ってやることにした。<br>
『キョン!もうすぐ4時よ?準備はいい?』<br>
「ああ、いつでもいいさ。」<br>
『ちゃんとぴったりにお願いするんだからね。・・・もうすぐよ』<br>
俺達は自然と無言になる。4時まであと5秒、4、3、2、1・・・<br>
<br>
『・・・ふう』<br>
「ちゃんとお願い事したのか?」<br>
『当たり前よ。アンタもしたんでしょうね。』<br>
「もちろんだ。じゃあ、そろそろ聞かせてもらおうか?」<br>
『な、何をよ・・・』<br>
「願い事に決まっているだろう」<br>
『・・・絶対言わないんだからね!!おやすみ!!』<br>
乱暴に電話が切られた。<br>
やれやれ。ハルヒの願い事があまり現実離れしすぎていないことを祈るよ。ハルヒならそれを叶えかねないからな。<br>
<br>
・・・そうそう、4時ぴったりに願い事をした、ということなのだが、<br>
俺は確かに4時ぴったりに夜空を駆ける星をこの目で見たんだ。<br>
もちろん、願い事をしている最中にね。<br>
こんな運のいいことがあっていいのだろうか?と最初は思ったが、きっとハルヒが4時ぴったりに流れ星が流れることを望んだのだろう。<br>
まぁ当のハルヒは見て居なかったようだけどな。<br>
ハルヒらしいな。<br>
<br>
ん?俺の願い事は何かって?<br>
聞くまでもないだろう。<br>
ハルヒとずっと一緒に入れますように、だ。</p>
<p>俺は今外で一人、夜空を見上げていた。<br>
三大流星群の一つのペルセウス座流星群が、今夜ピークを迎えるらしい。<br>
今日は丁度新月なので、月の明かりに邪魔をされることもなく流れ星を観測できそうだ。<br>
まぁ、お月様がいくら空気を読んでくれたとしても、結局は街の明かりが邪魔をするんだがな。<br>
俺が小さい頃はもっと星が見えた気がするな、とそんなことを考えていると、俺の携帯が震えだした。<br>
<br>
『キョン?起きてる?ちゃんと外に出てるんでしょうね』<br>
「ああ。ちゃんと外さ。今は家の外に座ってる」<br>
電話をかけてきたのはもちろんハルヒだ。<br>
本当は二人で肩を並べて夜空を見よう、なんて結構いいムードになりそうな約束をしていたのだが、<br>
その約束は今日の夜になって破棄となった。<br>
理由を尋ねると、「前髪を切りすぎてしまって恥ずかしいから」という、なんともハルヒらしくない可愛らしい理由で、俺は思わず笑ってしまった。<br>
まぁ一人で見ているのも退屈だということで、こうして今俺はハルヒと電話しながら空を見上げている。</p>
<p> </p>
<p>『どのくらい見えるのかしらね、星』<br>
「さぁな。もう時間が時間だし終わってたりして」<br>
時刻はもう3時45分を廻っていた。もうそろそろ日の出が始まりそうな気配だ。もう少し早く始めていればよかったかもな。<br>
『そんなことよりキョン、アンタちゃんと考えてきたの?』<br>
何をだよ。<br>
『流れ星と言えば願い事でしょ!?』<br>
あぁ。うーん、そうだな、俺は・・・<br>
『願いごとなんてない、とでも言うんじゃないでしょうね』<br>
いや、そういうわけではないのだが・・・そういうお前は何かあるのか?<br>
『もちろんよ。』<br>
どんな願いだ?まぁ大体検討は着くのだが聞いてやるから言って・・・<br>
<br>
「あっ!」『あっ!』<br>
<br>
突然俺達の声が重なった。まぁ、電話越しだったから多少の誤差はあったのだが。<br>
俺の視界のど真ん中で白い線が現れ、すぐに消えていった。<br>
「見たか!?ハルヒ!」<br>
『見たわ!!すごい綺麗だった!』<br>
「・・・俺達、同じ方角見てたみたいだな」<br>
ハルヒのくすりと笑う声が電話越しに聞こえた。<br>
『・・・でも、これだけ早いとお願い事なんてできないわね』<br>
「・・・そうだな」<br>
『よし、いいわ。キョン、4時ぴったりに二人でお願い事しましょうよ』<br>
「なんでまた」<br>
『いいの!せっかく考えてきたのに願わず終いなんてあまりにも不憫だわ』<br>
何がだよ。</p>
<p>俺達はそれからも、他愛のない事を語り合いながら夜空を見上げていた。<br>
もう既に明るくなりかかっていたため、もう流れ星は見えないだろうと思っていたが、<br>
ハルヒのために俺は4時まで付き合ってやることにした。<br>
『キョン!もうすぐ4時よ?準備はいい?』<br>
「ああ、いつでもいいさ。」<br>
『ちゃんとぴったりにお願いするんだからね。・・・もうすぐよ』<br>
俺達は自然と無言になる。4時まであと5秒、4、3、2、1・・・<br>
<br>
『・・・ふう』<br>
「ちゃんとお願い事したのか?」<br>
『当たり前よ。アンタもしたんでしょうね。』<br>
「もちろんだ。じゃあ、そろそろ聞かせてもらおうか?」<br>
『な、何をよ・・・』<br>
「願い事に決まっているだろう」<br>
『・・・絶対言わないんだからね!!おやすみ!!』<br>
乱暴に電話が切られた。<br>
やれやれ。ハルヒの願い事があまり現実離れしすぎていないことを祈るよ。ハルヒならそれを叶えかねないからな。<br>
<br>
・・・そうそう、4時ぴったりに願い事をした、ということなのだが、<br>
俺は確かに4時ぴったりに夜空を駆ける星をこの目で見たんだ。<br>
もちろん、願い事をしている最中にね。<br>
こんな運のいいことがあっていいのだろうか?と最初は思ったが、きっとハルヒが4時ぴったりに流れ星が流れることを望んだのだろう。<br>
まぁ当のハルヒは見て居なかったようだけどな。<br>
ハルヒらしいな。<br>
<br>
ん?俺の願い事は何かって?<br>
聞くまでもないだろう。<br>
ハルヒとずっと一緒に居れますように、だ。</p>