「『僕』の覚醒」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

『僕』の覚醒」(2007/05/19 (土) 22:37:47) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

俺は今&hellip;&hellip;&hellip;ビルの屋上にいる&hellip;&hellip; <br />何故ビルの上にいるかって&hellip;?? <br />中学生がビルの屋上に上る理由は、花火を見るか <br />自殺するかの二者択一だと思うぜ&hellip;。 <br />俺は今から死ぬ、 <br />この高いビルから飛び降りて死ぬのさ。 <br />今までは自殺する奴の気持ちなんてまったくわからなかった、 <br />少なくとも1ヶ月前にはそんなことは思わなかった。 <br />だが今の俺にわかってしまうそんな奴らの気持ちが&hellip;&hellip; <br />忘れもしない7月7日&hellip;そう一ヶ月前の話だ、 <br />この日から俺の地獄は始まった&hellip;。 <br /><br />毎日が&hellip;!!毎日が苦痛の連続だった&hellip;!! <br />夜遅く謎の空間に行かされる日々&hellip; <br />どんなに辛くても&hellip;辛くても&hellip; <br />誰もまじめに話しを聞いてくれない&hellip; <br />それどころか、友人からは馬鹿にされ <br />極端な無視&hellip;!!暴力&hellip;!!暴言&hellip;!! <br />いじめられる日々が、学校にいるあいだ続いた。 <br />親や教師にも、もちろん相談した。 <br />しかし&hellip; <br />成績の急激落下&hellip;!!授業中の居眠り&hellip;!! <br />これらの事により親、教師からも信用されなくなり疎外された&hellip;。 <br />誰も俺の事を真剣に聞いてくれない&hellip; <br />誰も相談に乗ってくれない&hellip; <br />誰も俺の苦痛をわかってくれない&hellip; <br />誰も&hellip;ダレモオレノキョウフニキズイテクレナイ <br />ダレモタスケテクレナイ&hellip; <br />ミンナオレヲサケテイク&hellip; <br />モウイイヤ、イキテテモイミガナイヤ&hellip; <br />シノウ&hellip; <br />ヨクガンバッタオレ、ヨクイチカゲツモガマンデキタナ <br />エライゾオレ&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;エライゾ&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip; <br /><br />「スー&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;ハー&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;」 <br />意外と自殺するのって勇気がいるんだな&hellip; <br />集団自殺とかあるのも、納得できるような気がする。 <br />しかし&hellip;もう決めたことだ、それに誰も俺を必要としていない。 <br />柵まで後10歩&hellip;9歩&hellip;8歩&hellip;7歩&hellip;6歩&hellip; <br />そろそろ気が引き締まってきた、もう苦痛はなくなる&hellip; <br />5歩&hellip;&hellip;4歩&hellip;&hellip;3歩&hellip;&hellip;2歩&hellip;&hellip;1歩&hellip;&hellip;&hellip;0歩&hellip;&hellip;!! <br />後はこの柵を乗り越えるだけ&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip; <br />恐怖が&hellip;&hellip;苦痛が&hellip;&hellip;いじめが&hellip;&hellip;疎外が&hellip;&hellip; <br />全て無くなる&hellip;&hellip;!! <br />楽になる&hellip;&hellip;あの毎日が楽しかった日々が帰ってくる&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip; <br />そう感じて柵を乗り越えようとした <br /><br />   <br />が <br /><br /><br />「フフ&hellip;死ねば助かる&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;か&hellip;&hellip;&hellip;」 <br /><br />うしろを振り返ると見知らぬ男が立っていた <br /><br />「誰だよあんた」 <br />「フフ&hellip;人の名前を聞く前に自分の名前を言うもんだぜ&hellip;」 <br />鼻つく言い方だ&hellip; <br />「もっとも僕が君の名前を聞いたところでまったく意味がない&hellip; <br />だから、君も僕も名乗る必要がない&hellip;フフ&hellip;」 <br />ああ&hellip;死ぬ直前に、こんないやな奴にあってしまうなんて&hellip; <br />「名前なんかどうでもいい、あんたは何でここにいるんだよ&hellip;?」 <br />「僕がここにいる理由&hellip;?フフ&hellip;人気が少ない路地裏のビルで <br />夕方に独り、無情の顔をした少年がいたら、誰だって気になるさ」 <br />ああ&hellip;ほんとうに今日はつきが無い&hellip; <br />「もっとも&hellip;今日、君がここに来て自殺をしようとするのは <br />規定事項なんだよ&hellip;フフ&hellip;そうだろ??&hellip;古 泉 一 樹 君?? <br />なんで&hellip;&hellip;なんで俺の名前を知っているんだこいつ&hellip;?? <br /><br />「な&hellip;何なんだあんた&hellip;なんで&hellip;なんで俺の名前を知っている&hellip;??」 <br />「フフ&hellip;その驚きも規定事項&hellip;」 <br />なに言ってやがるこいつ&hellip; <br />「だが驚かなくてもいい&hellip;なんせ君は自殺するのを決めたのだから&hellip;」 <br />そうだ&hellip; <br />俺は死ぬんだ&hellip;だからこんな奴関係ない&hellip; <br />「だが、その自殺が本当に助けになるかな&hellip;」 <br />え&hellip;&hellip;&hellip; <br />「僕は思う&hellip;死は&hellip;ギブアップじゃない&hellip; <br />むしろ&hellip;ゴール&hellip;もしくは完成を意味する&hellip;」 <br />「何いってるんだよ?俺を止めようとしてるのか?? <br />ふざけんな!!悪いが俺は一度決めたことは絶対に守る男なんだよ <br />だから、あんたが何を言おうが、俺は死ぬぞ??」 <br />「フフ&hellip;やはり&hellip;&hellip;やはり無能&hellip;フフ&hellip;これはおかしい&hellip;フフ&hellip;」 <br />「何がおかしいだよ&hellip;」 <br />「フフ&hellip;僕は一度も君に自殺をやめてほしいとはいってないぞ&hellip;」 <br />「じゃあなんでここにいる!!答えろ!!」 <br />「だから言っただろ&hellip;気になっただけだって」 <br />&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;確かに <br />こいつは、俺のことを気になっただけと言っていた。 <br /><br />「君は本当は死にたくないと思っている&hellip; <br />死ぬ気持ちなんて1%もないはず&hellip;」 <br />「そんなことはない!!俺は今日死ぬ!!絶対に死ぬ!! <br />死んで楽になる、苦痛からk <br />「何故死んだら苦痛から開放されるかわかる??」 <br />俺が話していると、そいつが近づきながらそう言ってきた <br /><br />「何故死ねば楽になるとわかる??誰が決めたそんなこと??」 <br />&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;俺は何も言い返せない <br />「第一、本当に死にたい奴はそんなことは、見ず知らずの人には言わない」 <br />&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;やはり言い返せない <br />「フフ&hellip;君はね&hellip;死にたいんじゃない&hellip;逃げたいだけなんだ <br />ただ一時の苦痛から逃げたいだけ&hellip; <br />責められたくないから逃げたい&hellip;苦痛を味わいたくないから逃げたい&hellip; <br />でも逃げれない&hellip;逃げ切れないないから死にたい <br />死にたくないけど、死ななければ苦痛から逃げられない <br />だから死のう&hellip;死ぬのは逃げるのに一番の近道だから&hellip;そう考えてるはず&hellip;」 <br />&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip; <br />「お前には&hellip;&hellip;お前には&hellip;&hellip;&hellip;!!俺の苦痛はわからない&hellip;&hellip;」 <br /><br />「この1ヶ月間どんなに苦しい思いをしたか&hellip;どんだけ寂しい思いをしたか&hellip; <br />お前には絶対わからない&hellip;」 <br />「ああ&hellip;まったくわからないな&hellip;&hellip;フフ&hellip;」 <br />「俺は楽しく生きたかった&hellip;&hellip; <br />毎日友達と話して&hellip;授業を聞いて&hellip;先生たちと話をして&hellip; <br />そして家に帰ったら、親と話したりする生活を&hellip;&hellip; <br />それなのに&hellip;&hellip;それなのに&hellip;&hellip;俺は1ヶ月前のあの日から&hellip; <br />俺の人生が一気に狂った&hellip; <br />まともじゃなくなった、普通の人生を歩めなくなった&hellip;&hellip;」 <br />ああ&hellip;なんで俺は見ず知らずの男に熱く言っているんだろうか&hellip; <br /><br />「フフ&hellip;やっぱりそこか&hellip;君を縛っているものは&hellip;」 <br />俺が&hellip;&hellip;&hellip;縛られているだって&hellip;&hellip;&hellip;?? <br />「何にだよ&hellip;??」 <br />「フフ&hellip;その『まとも』とか『普通』って何だ&hellip;」 <br />「それは&hellip;みんなと同じ様に&hellip;」 <br />「君はそれでいいのか&hellip;みんなと同じで&hellip; <br />君は君だ&hellip;なんかどうでもいい&hellip;君がいるのはみんなのためじゃない <br />君自身のためだ&hellip;みんなに合わせる必要なんかない&hellip;」 <br />&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip; <br /><br />「いいじぇねぇか、信頼できる友人、家族がいなくても <br />君は、君だ。誰も話を聞いてくれなくても、君が実際にそういう事実にあってるのは <br />本当なのだから&hellip; <br />だから苦痛に耐えてみろよ&hellip;疎外に耐えてみろよ&hellip;恐怖に耐えてみろよ <br />耐えて&hellip;耐えて&hellip;耐えて&hellip;耐えて&hellip;耐えて&hellip;耐えて&hellip;耐えて&hellip;耐えて&hellip;耐えて&hellip;耐えて&hellip;耐えて <br />どんなに辛くても耐えて&hellip;耐えまくって&hellip;&hellip;これでもかって耐えまくってみろ&hellip; <br />それが和らいだときに&hellip;お前は完成する&hellip; <br />完成した時には、君はまわりには信用されていて、信用できる仲間ができる&hellip; <br />だから耐え切ってみろよ&hellip;その後に生きたいか、死にたいかを決めても遅くはないさ&hellip;」 <br />-------気がつくと俺の目から自然に涙があふれてきた----------- <br /><br />「俺にも&hellip;俺にも&hellip;苦痛に耐えることができるのか&hellip;??」 <br />「ああ&hellip;もちろんだよ&hellip;フフ&hellip;」 <br />男性はとってもやさしい顔でそう言ってくれた&hellip; <br /><br />「苦痛に耐える秘訣はな&hellip; <br />とにかく笑顔でいろ&hellip;、そうすれば自然に気分が良くなってくる <br />あとは&hellip;&hellip;一人称を『俺』から『僕』に変えるべきだな&hellip; <br />なんでかって&hellip;??フフ&hellip;それはな&hellip;じきにわかるさ&hellip;」 <br />とりあえず、僕は男性の言うおり、笑顔を作ってみた。 <br />「おお&hellip;いい感じだ&hellip;!!その顔で僕に自己紹介してくれないか&hellip;??」 <br />僕は大きく息を吸って言った <br />「僕は&hellip;僕の名前は&hellip;&hellip;古泉一樹です&hellip;&hellip;!!」 <br />「&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;フフ&hellip;合格だ&hellip;&hellip;」 <br />僕は&hellip;すごくうれしかった&hellip; <br /><br />「さぁて、そろそろ僕は、君の前から消えなければならない&hellip;」 <br />&hellip;え&hellip;&hellip;&hellip;なんで&hellip;&hellip;?? <br />「それはな&hellip;規定事項だからな&hellip; <br />もっとも&hellip;あと数分したら、君を探している人たちがここに来る&hellip; <br />だからお前は、僕のことを考えなくていい」 <br />&hellip;また&hellip;&hellip;会える&hellip;&hellip;?? <br />「さぁ&hellip;&hellip;会えるかもしれないな&hellip; <br />だが&hellip;&hellip;今度は&hellip;君にとって邪魔な存在&hellip;つまり&hellip;敵になっているかも&hellip;&hellip; <br />フフ&hellip;&hellip;」 <br />&hellip;&hellip;どう言うこと&hellip;&hellip;&hellip;??? <br />「じきに解るよ&hellip;&hellip;フフ&hellip;&hellip;&hellip;&hellip; <br />じゃあな&hellip;&hellip;がんばれよ&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;」 <br />そう言って男性は僕の前から去っていった&hellip; <br /><br />数分後僕の前には『機関』と言われる人たちに出会った。 <br />そこであの空間が何のためにあるか、あの空間で何をするのかを聞かされた。 <br />その後、僕は『神人』と呼ばれるものを倒すために、地獄のような訓練を強制された。 <br />だが僕は、恐れない、逃げない。 <br />なぜなら僕は&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip; <br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />敵とになると言われたあの人に&hellip;&hellip;もう一度会いたいから&hellip;&hellip; <br /><br />
俺は今………ビルの屋上にいる……<br>何故ビルの上にいるかって…??<br>中学生がビルの屋上に上る理由は、花火を見るか<br>自殺するかの二者択一だと思うぜ…。<br>俺は今から死ぬ、<br>この高いビルから飛び降りて死ぬのさ。<br>今までは自殺する奴の気持ちなんてまったくわからなかった、<br>少なくとも1ヶ月前にはそんなことは思わなかった。<br>だが今の俺にわかってしまうそんな奴らの気持ちが……<br>忘れもしない7月7日…そう一ヶ月前の話だ、<br>この日から俺の地獄は始まった…。<br><br>毎日が…!!毎日が苦痛の連続だった…!!<br>夜遅く謎の空間に行かされる日々…<br>どんなに辛くても…辛くても…<br>誰もまじめに話しを聞いてくれない…<br>それどころか、友人からは馬鹿にされ<br>極端な無視…!!暴力…!!暴言…!!<br>いじめられる日々が、学校にいるあいだ続いた。<br>親や教師にも、もちろん相談した。<br>しかし…<br>成績の急激落下…!!授業中の居眠り…!!<br>これらの事により親、教師からも信用されなくなり疎外された…。<br>誰も俺の事を真剣に聞いてくれない…<br>誰も相談に乗ってくれない…<br>誰も俺の苦痛をわかってくれない…<br>誰も…ダレモオレノキョウフニキズイテクレナイ<br>ダレモタスケテクレナイ…<br>ミンナオレヲサケテイク…<br>モウイイヤ、イキテテモイミガナイヤ…<br>シノウ…<br>ヨクガンバッタオレ、ヨクイチカゲツモガマンデキタナ<br>エライゾオレ…………エライゾ……………<br><br>「スー…………ハー…………………」<br>意外と自殺するのって勇気がいるんだな…<br>集団自殺とかあるのも、納得できるような気がする。<br>しかし…もう決めたことだ、それに誰も俺を必要としていない。<br>柵まで後10歩…9歩…8歩…7歩…6歩…<br>そろそろ気が引き締まってきた、もう苦痛はなくなる…<br>5歩……4歩……3歩……2歩……1歩………0歩……!!<br>後はこの柵を乗り越えるだけ………………………<br>恐怖が……苦痛が……いじめが……疎外が……<br>全て無くなる……!!<br>楽になる……あの毎日が楽しかった日々が帰ってくる……………<br>そう感じて柵を乗り越えようとした<br><br>  <br>が<br><br><br>「フフ…死ねば助かる……………か………」<br><br>うしろを振り返ると見知らぬ男が立っていた<br><br>「誰だよあんた」<br>「フフ…人の名前を聞く前に自分の名前を言うもんだぜ…」<br>鼻つく言い方だ…<br>「もっとも僕が君の名前を聞いたところでまったく意味がない…<br>だから、君も僕も名乗る必要がない…フフ…」<br>ああ…死ぬ直前に、こんないやな奴にあってしまうなんて…<br>「名前なんかどうでもいい、あんたは何でここにいるんだよ…?」<br>「僕がここにいる理由…?フフ…人気が少ない路地裏のビルで<br>夕方に独り、無情の顔をした少年がいたら、誰だって気になるさ」<br>ああ…ほんとうに今日はつきが無い…<br>「もっとも…今日、君がここに来て自殺をしようとするのは<br>規定事項なんだよ…フフ…そうだろ??…古 泉 一 樹 君??<br>なんで……なんで俺の名前を知っているんだこいつ…??<br><br>「な…何なんだあんた…なんで…なんで俺の名前を知っている…??」<br>「フフ…その驚きも規定事項…」<br>なに言ってやがるこいつ…<br>「だが驚かなくてもいい…なんせ君は自殺するのを決めたのだから…」<br>そうだ…<br>俺は死ぬんだ…だからこんな奴関係ない…<br>「だが、その自殺が本当に助けになるかな…」<br>え………<br>「僕は思う…死は…ギブアップじゃない…<br>むしろ…ゴール…もしくは完成を意味する…」<br>「何いってるんだよ?俺を止めようとしてるのか??<br>ふざけんな!!悪いが俺は一度決めたことは絶対に守る男なんだよ<br>だから、あんたが何を言おうが、俺は死ぬぞ??」<br>「フフ…やはり……やはり無能…フフ…これはおかしい…フフ…」<br>「何がおかしいだよ…」<br>「フフ…僕は一度も君に自殺をやめてほしいとはいってないぞ…」<br>「じゃあなんでここにいる!!答えろ!!」<br>「だから言っただろ…気になっただけだって」<br>…………………確かに<br>こいつは、俺のことを気になっただけと言っていた。<br><br>「君は本当は死にたくないと思っている…<br>死ぬ気持ちなんて1%もないはず…」<br>「そんなことはない!!俺は今日死ぬ!!絶対に死ぬ!!<br>死んで楽になる、苦痛からk<br>「何故死んだら苦痛から開放されるかわかる??」<br>俺が話していると、そいつが近づきながらそう言ってきた<br><br>「何故死ねば楽になるとわかる??誰が決めたそんなこと??」<br>…………俺は何も言い返せない<br>「第一、本当に死にたい奴はそんなことは、見ず知らずの人には言わない」<br>…………やはり言い返せない<br>「フフ…君はね…死にたいんじゃない…逃げたいだけなんだ<br>ただ一時の苦痛から逃げたいだけ…<br>責められたくないから逃げたい…苦痛を味わいたくないから逃げたい…<br>でも逃げれない…逃げ切れないないから死にたい<br>死にたくないけど、死ななければ苦痛から逃げられない<br>だから死のう…死ぬのは逃げるのに一番の近道だから…そう考えてるはず…」<br>…………………………………………<br>「お前には……お前には………!!俺の苦痛はわからない……」<br><br>「この1ヶ月間どんなに苦しい思いをしたか…どんだけ寂しい思いをしたか…<br>お前には絶対わからない…」<br>「ああ…まったくわからないな……フフ…」<br>「俺は楽しく生きたかった……<br>毎日友達と話して…授業を聞いて…先生たちと話をして…<br>そして家に帰ったら、親と話したりする生活を……<br>それなのに……それなのに……俺は1ヶ月前のあの日から…<br>俺の人生が一気に狂った…<br>まともじゃなくなった、普通の人生を歩めなくなった……」<br>ああ…なんで俺は見ず知らずの男に熱く言っているんだろうか…<br><br>「フフ…やっぱりそこか…君を縛っているものは…」<br>俺が………縛られているだって………??<br>「何にだよ…??」<br>「フフ…その『まとも』とか『普通』って何だ…」<br>「それは…みんなと同じ様に…」<br>「君はそれでいいのか…みんなと同じで…<br>君は君だ…なんかどうでもいい…君がいるのはみんなのためじゃない<br>君自身のためだ…みんなに合わせる必要なんかない…」<br>……………………………………<br><br>「いいじぇねぇか、信頼できる友人、家族がいなくても<br>君は、君だ。誰も話を聞いてくれなくても、君が実際にそういう事実にあってるのは<br>本当なのだから…<br>だから苦痛に耐えてみろよ…疎外に耐えてみろよ…恐怖に耐えてみろよ<br>耐えて…耐えて…耐えて…耐えて…耐えて…耐えて…耐えて…耐えて…耐えて…耐えて…耐えて<br>どんなに辛くても耐えて…耐えまくって……これでもかって耐えまくってみろ…<br>それが和らいだときに…お前は完成する…<br>完成した時には、君はまわりには信用されていて、信用できる仲間ができる…<br>だから耐え切ってみろよ…その後に生きたいか、死にたいかを決めても遅くはないさ…」<br>-------気がつくと俺の目から自然に涙があふれてきた-----------<br><br>「俺にも…俺にも…苦痛に耐えることができるのか…??」<br>「ああ…もちろんだよ…フフ…」<br>男性はとってもやさしい顔でそう言ってくれた…<br><br>「苦痛に耐える秘訣はな…<br>とにかく笑顔でいろ…、そうすれば自然に気分が良くなってくる<br>あとは……一人称を『俺』から『僕』に変えるべきだな…<br>なんでかって…??フフ…それはな…じきにわかるさ…」<br>とりあえず、僕は男性の言うおり、笑顔を作ってみた。<br>「おお…いい感じだ…!!その顔で僕に自己紹介してくれないか…??」<br>僕は大きく息を吸って言った<br>「僕は…僕の名前は……古泉一樹です……!!」<br>「…………………フフ…合格だ……」<br>僕は…すごくうれしかった…<br><br>「さぁて、そろそろ僕は、君の前から消えなければならない…」<br>…え………なんで……??<br>「それはな…規定事項だからな…<br>もっとも…あと数分したら、君を探している人たちがここに来る…<br>だからお前は、僕のことを考えなくていい」<br>…また……会える……??<br>「さぁ……会えるかもしれないな…<br>だが……今度は…君にとって邪魔な存在…つまり…敵になっているかも……<br>フフ……」<br>……どう言うこと………???<br>「じきに解るよ……フフ…………<br>じゃあな……がんばれよ…………」<br>そう言って男性は僕の前から去っていった…<br><br>数分後僕の前には『機関』と言われる人たちに出会った。<br>そこであの空間が何のためにあるか、あの空間で何をするのかを聞かされた。<br>その後、僕は『神人』と呼ばれるものを倒すために、地獄のような訓練を強制された。<br>だが僕は、恐れない、逃げない。<br>なぜなら僕は………………………<br><br><br><br><br><br><br><br>敵になると言われたあの人に……もう一度会いたいから……<br><br>

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: