「幸福な鶴屋さん 5」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「幸福な鶴屋さん 5」(2007/04/17 (火) 00:00:29) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
<p>その時にはもう涙があふれ、嗚咽を抑えるのも精一杯だったから、何を言われたのか具体的には覚えていない。</p>
<p> </p>
<p>その時、色んな事が頭に浮かんできた。</p>
<p> </p>
<p>教師に、学習面での努力が足りない、<br />
だからお前は駄目なんだと露骨に否定されたこと</p>
<p> </p>
<p>入学時の自己紹介で下手に明るく振舞ったことから、<br />
余計に虐められるようになったこと</p>
<p> </p>
<p>ろくな人生じゃない<br />
ここならば・・カッターナイフも糸ノコ、調理用のガスコンロもある。</p>
<p>ここで死ぬのも悪くない、と考えた<br />
が、伸ばしすぎた黒髪が仇となった。</p>
<p>詰まれた学習机にひっかかり、それを崩してしまったのだ。</p>
<p>一瞬、自分でも心の臓がすぼまったのが分かった。</p>
<p>また蔑まれる 罵倒される 嫌われる 傷つけられる 心が壊される。</p>
<p> </p>
<p>3人のうち、1人は片付けてから行く、と告げたらしく、こちらに向かってくるのは1人。<br />
何故、2人を帰らせたのか、私には分からない。<br />
その時点で、私はもう気づかれていただろう。</p>
<p> </p>
<p>こちらに迫る足音にさらに身をちぢこませながら、私は震えた。</p>