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「ハイテンションSOS団が出来るまで」(2007/01/12 (金) 04:25:59) の最新版変更点
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<div>「ここが今日からあたしが通う学校ね……」<br>
あたしはこれから幾度も登下校する事になる北高を睨み付けている。<br>
ここにジョン・スミスがいるのかしら……。そう考えると顔がにやけてしまう。<br>
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ダルダルな入学式が終わり、担任になる暑苦しそうな男に率いられ、あたし達新入生は一年五組の教室に入って行った。<br>
「それじゃあ一人ずつ自己紹介していこうか」<br>
担任に言われ、出席番号順に自己紹介をしていく。ふん、皆平凡な自己紹介ばっかりね。ここはあたしが一発ギャフンと……<br>
「うっす!俺の名前は○○○○。キョンとでも呼んでくれ!!俺は普通の人間に興味はない!!!俺をアッと言わせる様な奴は俺の所に来い!以上だっ!!!!!」<br>
……なんなのコイツ……。すごくハイテンション。そしてその『キョン』は辺りをグルッと見回した。<br>
そしてキョンはあたしの顔を見て「ふんっ」と言って席に着いた。<br>
こんな奴の後じゃ気まずくて言いたい事も言えないじゃない。言うけどさ。<br>
「えーっと、東中出身の涼宮ハルヒです。あたしも普通の人間に興味ありません。この中に宇宙人(ryが居たらあたしの所に来てください。」<br>
どっと教室から笑いが起こる。そして恐る恐るキョンの方を見る。するとキョンはあろう事か目をキラキラさせ、「お前もか~」みたいな顔をしていた。<br>
なんなのよコイツ!くぁーっ!調子狂うわね!<br>
……そうしてあたし達は出会ってしまった。しみじみと思う。偶然だと信じたい、と。<br>
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アッと驚いた入学式の翌日。あたしは教室についた瞬間家に帰りたい気持ちになった。<br>
何故なら『キョン』がこっちを見ていたからだ。だけど密かに皆勤賞を狙っていたあたしは、おいそれと帰る訳にもいかず、しぶしぶ教室へ入って行くのだった。<br>
「よう!昨日のアレ。どこまで本気だったんだ!?」<br>
席に着いた瞬間キョンが話しかけて来た。ああうざったい。でもここで邪険にする訳にもいかず、またもやしぶしぶ返答した。<br>
あぁあたしって律義な女ね。誰か褒めてくれてもいいんじゃない?<br>
「アレって?」<br>
「宇宙人がどうとかってやつだよ!わかってんだろ!?」<br>
「あんたはどうなのよ?」<br>
「俺か!?本気に決まってるだろう!いやぁー中学時代はつまらなくてよ!高校にはいったら何かかわるかと思ってたがなーんにもかわりゃしねぇ!」<br>
朝っぱらからうっさい奴ね。正直その元気さが羨ましいわ。<br>
「ないものはしょうがないでしょ?」<br>
「だ・か・ら!作る事にした!」<br>
「はぁ?何を?」<br>
「部活だよ!お前団長な!!」<br>
いやいやいやいや!ちょっと待て!なんであたしがあんたの思い付きに付き合ってやらないといけないのよ!?<br>
「ふっ!そんなことか。決まってるだろう!」<br>
「前の席だからだ!!!」<br>
あぁ~なるほど。コイツはかわいそうな人なのね。そうとわかれば絡むのは禁止ね。<br>
「おい!無視するな団長!」<br>
「誰が団長だ!バカ野郎!」<br>
しまった!<br>
「それでこそ団長だ!さぁ!いくぞ団長!」<br>
ちょっ!首根っこ掴んで走るな!<br>
うわぁああぁ!!!!<br></div>
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あたしが連れて行かれて所はどうやら文芸部の様だった。<br>
「ウィーッス!部室貰いに来ました!!!!」<br>
おぃぃ!いきなりかい!もうちょっと常識を考えなさいよ!<br>
その部室の中には一人の女の子がパイプ椅子に座り、ハードカバーの分厚い本を読んでいた。<br>
「あんたがここの部員か!!」<br>
そしてその子はかけていた眼鏡を取り、本をパタンと閉じて立ち上がった。<br>
よかった。早くコイツをどうにかして!<br>
「そうだぁーっ!!私が北高唯一の文芸部員。長門有希だ!!!!」<br>
はぁぁぁああ!!?なに?この子も?この子もアッチ系の人なわけ?<br>
「長門さんか!あいや失礼した!!俺の名前はキョン!!この部室を頂きたく馳せ参じたっ!!!」<br>
それ本名じゃないでしょ!?なんなのよコイツ……。あたしも中学で色々やって来たけどここまでやった事は無いわよ。<br>
「なるほど部室か……。」<br>
いいわよ長門さん!早くコイツを追い払って。そして出来ればあたしを解放させて!<br>
「了承したぁぁ!!好きに使うがよい!!!」<br>
うん、終わった。何が?あたしの高校生活が。<br>
「ヨォッシャー!!やったぜ団長ぉぉ!部室ゲッツだ!!」<br>
「そうね……やったー。ははははは……はぁ」<br>
もう反論する気にもなれないわ……。<br>
「なんだ団長!まだ何か足りないのか!?う~ん……」<br>
いや、本当もういいですから。お願いだからもう何もしないで……。<br>
しかし、そんなあたしの願いは叶う筈も無く……。<br>
「わかったぞ!!部員かっ!!まだ部員が足りないんだな!!流石団長だ!」<br>
そんな事誰も言ってないでしょー!?このカス野郎が!死ね!氏ねじゃなくて死ね!!!<br>
そんなあたしの魂の叫びを無視するようにキョンと長門さんは部室から出ていった。走って。……あたし帰ってもいいかな?<br>
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あたしが帰ろうとした丁度その時に、超ハイテンションなキョンと長門さんが計っていた様に部室に戻って来た。<br>
「待たせたな団長ぉぉ!!見ろ!!これが新しい部員だ!!!」<br>
「こっちにもいるぞぉぉお!!!」<br>
ああさっさと帰ればよかった。あたしは生まれて初めて死ぬ程後悔した。<br>
「ウッス!!古泉一樹ッス!!!ヨロシクッス!!!!」「わたしは朝比奈みくる!!この乳は飾りじゃねぇぜ!!甘く見ると火傷すっぞ!!!!!」<br>
うわぁ~。暑苦しい奴等連れてきたな~。まさに類は友を呼ぶってね。<br>
いけないあたしったら。また一つ賢くなっちゃったわ☆。<br>
「よぉおおおおっしぃ!点呼を取るぞ貴様等!!!」<br>
「「「オッス!!!」」」<br>
「古泉ぃ!」<br>
「ウッス!」<br>
「長門ぉ!!」<br>
「うおぉぉお!!」<br>
「乳牛ぅ!!!」<br>
「おぉぉって乳牛じゃねぇぇつったろうがゴラァァ!!!」<br>
「そして!!!!」<br>
「「「「我等が団長!涼宮ハルヒぃぃ!!!」」」」<br>
「ヒイッ!は、はい……」<br>
「よっしゃー!!団長!団長!」<br>
「「「団長!団長!団長!団長!」」」<br>
もうイヤァァアア!!!!!<br>
そうしてあたし達の団は動き出した。誰が予想できただろう。これからこのハイテンション団が北高で巻き起こす騒動の数々を……。<br>
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<div>―END―<br></div>
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