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<div class="mes"></div> <div class="mes">*ある日の昼休み<br> <br> 岡部も弁当の途中で人を呼び出さないで欲しいもんだが……。<br> さて続きを……って、おいハルヒ! なんでお前は俺の弁当を勝手に食ってるんだ!<br> 「丁度おなか空いてたし、いいじゃない」<br> 谷口も国木田も見てたんなら止めろ。<br> 「いや……涼宮さんがあまりに堂々としてたもんでつい……」<br> 「そうそう俺もまったく気が付かなかったぜ」<br> ハルヒは学食から自分用の割り箸まで持ってきてやがる。<br> 「弁当おいしかったわよ、キョンのお母さんにお礼いっといてね」<br> あーもういい……、今から学食でアンパンでも買って食うか。<br> <br> *翌日の昼休み<br> <br> さて昼飯タイムだな。と、その前にこっちを片付けるか、おいハルヒ。<br> 「なによ、忙しいんだから詰まんない話ならあとにしてよね」<br> ほら、お前の分の弁当だ。<br> 「えっどういうこと……」<br> お前が俺の弁当を勝手に食べたって話をお袋に伝えたら、ほめてくれて嬉しいっていいだしてな、弁当を二個俺が持たされたんだ。<br> だから俺の分の弁当には手をだすなよ。<br> 「そっそう……お弁当は無駄になったら困るし、どうしてもっていうんなら、食べてあげてもいいわよ…………ねぇキョンその……今度の不思議探索の事で相談があるんだけど……」</div> <div class="mes">相談? じゃぁ弁当食べ終わってからな。</div> <div class="mes"> 「……話が長くなりそうで昼休み一杯かかりそうなの……それに団員以外に聞かれると困るし……だからそのどこかで一緒に食べながら話を……」<br> </div> <div class="mes">*その日の夜、キョン宅<br> <br> 「キョン、お弁当箱だして、ハルヒちゃんのもよ。」<br> あっあぁ、これ、おいしかったっていってたよ。<br> 「そうよかったわね」<br> あぁ……ところでその……明日は弁当いらないから<br> 「ふーん、どうしてかしらね」<br> その……たまには学食で食べてみようかと思って……(いえねぇ……明日ハルヒが弁当作ってきてくれるだなんて)<br> 「あんまり美味しくなくても『お弁当美味しかった』ってちゃんとハルヒちゃんにいってあげるのよ」<br> いやハルヒは料理上手だし……ってなんで知ってんだよ!<br> 「さっきアンケートとかいって『息子さんの好きな食べ物と嫌いな食べ物』とか電話で聞いてきたのよ」<br> ……それってハルヒが?<br> 「MHKの世論調査とかいって誤魔化してたけど声ですぐにわかったのよ、そうそう、電話のことは知らない振りしてあげるのよ」<br> <br> 亜然とする俺にお袋はさらに追い討ちをかける。<br> 「もうお弁当は必要ないわね、ハルヒちゃんに『弁当作ってもらえなくなった』ってちゃんというのよ」<br> ……あのそれは……ひょっとしてハルヒに俺の弁当を催促しろという意味では……。<br> <br> 「当たり前でしょ、何のためにわざわざ弁当余計に作ったと思ってるの、お父さんに似て鈍いんだから、ハルヒちゃんも大変よね……」</div>
<div class="mes"></div> <div class="mes">*ある日の昼休み<br> <br> 岡部も弁当の途中で人を呼び出さないで欲しいもんだが……。<br> さて続きを……って、おいハルヒ! なんでお前は俺の弁当を勝手に食ってるんだ!<br> 「丁度おなか空いてたし、いいじゃない」<br> 谷口も国木田も見てたんなら止めろ。<br> 「いや……涼宮さんがあまりに堂々としてたもんでつい……」<br> 「そうそう俺もまったく気が付かなかったぜ」<br> ハルヒは学食から自分用の割り箸まで持ってきてやがる。<br> 「弁当おいしかったわよ、キョンのお母さんにお礼いっといてね」<br> あーもういい……、今から学食でアンパンでも買って食うか。<br> <br> *翌日の昼休み<br> <br> さて昼飯タイムだな。と、その前にこっちを片付けるか、おいハルヒ。<br> 「なによ、忙しいんだから詰まんない話ならあとにしてよね」<br> ほら、お前の分の弁当だ。<br> 「えっどういうこと……」<br> お前が俺の弁当を勝手に食べたって話をお袋に伝えたら、ほめてくれて嬉しいっていいだしてな、弁当を二個俺が持たされたんだ。<br> だから俺の分の弁当には手をだすなよ。<br> 「そっそう……お弁当は無駄になったら困るし、どうしてもっていうんなら、食べてあげてもいいわよ…………ねぇキョンその……今度の不思議探索の事で相談があるんだけど……」</div> <div class="mes">相談? じゃぁ弁当食べ終わってからな。</div> <div class="mes"> 「……話が長くなりそうで昼休み一杯かかりそうなの……それに団員以外に聞かれると困るし……だからそのどこかで一緒に食べながら話を……」<br> <br></div> <div class="mes">*その日の夜、キョン宅<br> <br> 「キョン、お弁当箱だして、ハルヒちゃんのもよ。」<br> あっあぁ、これ、おいしかったっていってたよ。<br> 「そうよかったわね」<br> あぁ……ところでその……明日は弁当いらないから<br> 「ふーん、どうしてかしらね」<br> その……たまには学食で食べてみようかと思って……(いえねぇ……明日ハルヒが弁当作ってきてくれるだなんて)<br> 「あんまり美味しくなくても『お弁当美味しかった』ってちゃんとハルヒちゃんにいってあげるのよ」<br> いやハルヒは料理上手だし……ってなんで知ってんだよ!<br> 「さっきアンケートとかいって『息子さんの好きな食べ物と嫌いな食べ物』とか電話で聞いてきたのよ」<br> ……それってハルヒが?<br> 「MHKの世論調査とかいって誤魔化してたけど声ですぐにわかったのよ、そうそう、電話のことは知らない振りしてあげるのよ」<br> <br> 亜然とする俺にお袋はさらに追い討ちをかける。<br> 「もうお弁当は必要ないわね、ハルヒちゃんに『弁当作ってもらえなくなった』ってちゃんというのよ」<br> ……あのそれは……ひょっとしてハルヒに俺の弁当を催促しろという意味では……。<br> <br> 「当たり前でしょ、何のためにわざわざ弁当余計に作ったと思ってるの、お父さんに似て鈍いんだから、ハルヒちゃんも大変よね……」</div>

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