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「GANTZ OPENING」(2007/03/05 (月) 00:14:54) の最新版変更点
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<p>GANTZ<br>
OPENING<br>
<br>
平凡な日常<br>
ここ最近はまさにそんな感じだった。<br>
ハルヒにとってはつまらない毎日だろうが、俺にはこの上なく素晴らしい日々である。<br>
谷口や国木田と馬鹿話をして、放課後には朝比奈さんの煎れてくれたお茶を飲みながら、古泉とボードゲームに興じる。<br>
ハルヒと出会ってから一年が経とうとしているが、あの怒涛の日々を過ごしてきた俺たちにとっては、ちょうどいい小休止だ。<br>
懸念していた閉鎖空間の方も、古泉によると「ここ最近さっぱり現れなくなった」そうだ<br>
古泉や長門は不審に思っているようだが、俺が出来ることなんて何も無いんだから<br>
この素晴らしい平凡を楽しむとしよう。<br>
週末<br>
今日はいつも通り「不思議探索」の日だ<br>
最近のハルヒのご機嫌は、当然というか何というか最悪である<br>
教室では窓を眺め、部室ではパソコンとにらめっこ<br>
そんな状態で閉鎖空間が発生しないほうがおかしいのだが、まあ関係ないか<br>
今回ももくじ引きで二組に分かれるのだが、今回は俺と長門と古泉になった<br>
もしや・・・古泉お前その顔は・・・・・<br>
「ええ、すみません。長門さんに情報操作をしてもらいました」<br>
で、どういうつもりだ?<br>
「今日はお二人にお話がありまして。いや、涼宮さんのことではありません」<br>
「何だ?」<br>
「大した事ではないのですが・・・」<br>
ちょっと待て、電話だ。<br>
『もしもし?』<br>
『キョン!古泉君と一緒に早く来て!!』<br>
『どうしたんだ?おい!ハルヒ!」<br>
『いいから!!はy』<br>
・・・切れた<br>
「どうしたんです?」<br>
「さっぱり分からんが、かなりやばそうだ。長門、二人の場所は分かるか?」<br>
「分かる。二人とも××駅のホームにいる」<br>
「よし、行くぞ」<br>
「了解です」<br>
駅の中は凄惨たる光景だった<br>
列車が脱線してホームに激突し、わずかながら煙も見える<br>
「電話にでない!くそッハルヒ!どこだ!!」<br>
「長門さん、位置は特定できますか?」<br>
「出来る、二両目の中にいる。重傷だが二人とも生きている」<br>
「了解です。長門さんは危ないですからここで待っていてください。早く消防に連絡を」<br>
「わかった二人とも気をつけて」<br>
一、二両目はちょうど車両が横転している所だった。その上煙も出ている・・・最悪だな<br>
「これはガソリン・・・・一体どこから」<br>
「どうでもいいだろ!ハルヒ!!朝比奈さん!!」<br>
「・・・キョン・・君・・?」<br>
「!!朝比奈さん!?大丈夫ですか?しっかりして下さい!ハルヒは!?」<br>
「車両の・・・・中に・・・」<br>
「分かりました。古泉、朝比奈さんを頼む」<br>
「了解です。くれぐれも気をつけて」<br>
「ああ」<br>
車両の中はガソリンらしい液体が床に広がっていて、いつ炎上してもおかしくない状況だった。<br>
「ハルヒ!どこだ!?」<br>
「キョン・・・・」<br>
「ハルヒ!!どこだ!?」<br>
「来ちゃ・・・駄目・・・・逃げて」<br>
頭に冷たい鉄の感触が当たる。これは・・・<br>
「動くな、手を上げろ」<br>
言われたとおりに手を上げる。嘘だろ・・・銃かよ・・・<br>
その直後、ボキッという嫌な音と共に、足に激痛が走る。<br>
そして手を後ろに回され、手錠をはめられる。手錠なんて生まれて初めてだぞ<br>
「ハルヒ・・・すまん・・・・助けに来たのに・・・」<br>
「何やってるのよ・・・バカキョン・・・・」<br>
ハルヒの声はかすれていて、目隠しをされていてもただ事ではないのは分かった。<br>
「もしもし・・・ああ、俺だ。うまくいッたよ、これからサツに電話する」<br>
何だよ・・・テロリストか?強盗か?もう何がなんだか分からない。<br>
三十分前まで喫茶店で茶を飲んでたのに・・・・<br>
その時、ドンッという人のぶつかったような音が聞こえた<br>
「うッ・・・・貴様・・・・」<br>
「この・・・テロリストが・・・・・」<br>
何が起きた?テロリストが殺されたのか?さっぱり分からんぞ<br>
「放せックソッ!」<br>
その直後だった。地獄とはこの事を言うんだろうな。<br>
全身が火に包まれる。ガソリンに引火したな。<br>
服が燃え、皮膚が燃え、叫び声すら燃えてしまう。あついあついあついあつい<br>
<br>
燃えて取れた目隠しの先には見るも無残なハルヒの姿があった<br>
そして潤んだ目でこちらを見て、呟いた<br>
「・・・・・好き」<br>
<br>
プツンッ<br></p>