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「鶴の舞 第１幕」(2007/02/25 (日) 22:56:06) の最新版変更点
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<p>「んで、用事はなんですか？」<br>
今俺は、入学して間も無い頃、ハルヒにSOS団の協力を求められた、違うか、「しろ」と命令された、人気のない階段に鶴屋さんといる。<br>
その鶴屋さんはというと、なんかもじもじしているような、それでも彼女の明るさは保っている、そんな表情だった。<br>
「え、え？あ、そうだっけ、忘れてた。にょろ」<br>
鶴屋さん、なにもそこまで「にょろ」にこだわらなくても。<br>
「そう、その用事はね・・・」<br>
「・・・」<br>
「・・・・・・・・・・・・・」<br>
なんだこの三点リーダーの掛け合いは。ええい、話が進まん。<br>
「そのっ、あの・・・」<br>
はて、鶴屋さん、あなたそんな性格でしたっけ？もっとはきはきしてましたが。<br>
つーか一体どんな用事なのかねえ。もしかすると、そろそろハルヒの能力に気付いたりとか。ありえる。あの鶴屋さんだ。そもそも気付かないはずが<br>
「わたしと・・・今日だけ彼氏になってっ！」<br></p>
<p>「はへい？」<br>
思わず変な声あげちまったよ。<br>
というかそれぐらいしか頭に浮かばん。もしここで古泉だったら<br>
「はい、今日だけと言わず一生をともに・・・」<br>
というくさいせりふを吐きながら、抱きしめるだろうなあ。ああキモチワルう。抱きしめるかどうかは知らんが。というか想像だが。<br>
俺も言ってみようか。<br>
鉄拳が今にも飛んできそうな気がする。誰からとは言わないが。</p>
<p>
事のの内容を聞けば、なんだ、そんなに想像していたよりたいしたことない、いや、ある意味ですごいことなのかが解る。<br>
聞くところによると、鶴屋さんの家では、娘が中学生になったころからなんと許婚を決めるのだそうだ（はやっ！）。この時期になると、中学校にいる、鶴屋さんが気に入った男子生徒に告白、即家に連れて行くようなしきたりがある。<br>
しかし、鶴屋家当主が認めなければ強制的に別れさせる。だかもし、合格だったら見事、逆玉の輿の人生が確定するのだ。<br>
今まで６人(多っ！)の男を連れてきたそうだが、ことごとく敗れてきたそうだ。<br>
「さすがに４人目からは適当になったけどねっ」<br>
とは本人の談。いや適当て。そんな簡単に付き合っていいんすか？<br>
「大丈夫さっ、わたしわかるにょろっ、『ああ、この人も駄目だろうなあ』って！」<br>
要は、適当に駄目そうな男子を家に招き入れて、んで適当に終えると。まあ、鶴屋さんの場合、男子の方から積極的にアプローチかけてくるだろうから、そんな探す手間かからないんだろうな。<br>
「鶴屋さんは、好きな人いないんすか？」<br>
俺よりかもっといい人いると思いますが。<br>
「え、え、えええと・・・う、うんいない。にょろっ！」<br>
だからそんなに「にょろ」にこだわらなくても。<br>
まあ、適当に行ってそして適当に帰ってそのまま家にかえればいいか。夕食は鶴屋家が用意してくれることだし。今はどんな料理が出てくるか楽しみに待つだけだな。<br>
「まあ、俺が行ったら最速記録出ますよ。別れろといわれる時間が、ね」<br>
「え、え・・・まあ、そうにょろ！キョン君はのんびりいつものようにすごしていたらいい、にょろ！」<br>
やけに「いつものように」が強調されたな。あと語尾。</p>
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こんな俺みたいな奴が来るんだ、ひょっとしたら、飯すら食えないかもしれん。<br>
「一応、頑張りますよ。」<br>
<br>
鶴屋さんの顔が赤くなった、気がする。<br>
<br>
「んじゃ、いきましょうか。その、鶴屋家に」<br>
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