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「鶴の舞 始まり」(2007/02/25 (日) 22:42:39) の最新版変更点
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ながったらしいことこの上ない冬を乗り越えて、3月の中盤に差し掛かった今日。<br>
この頃になると、適当に授業を聞き流してもいいし、(定期テストも無いからな)、午後は部室に行って暇をもてあそぶ。まさに平凡を望む俺にとっては夢のような時の流れだ。<br>
そんな優雅な日々を過ごすわれらSOS団(不機嫌な団長除く)に、とある来客が訪れた。<br>
おそらく一生忘れないだろうな、この夜に起きた、というか巻き込まれた出来事を。<br>
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「ちょっといいかいっ」<br>
とドアを勢いよく開けて登場したのは、<br>
「あら、鶴屋さんじゃない。キョンがどうかしたの?」<br>
「やっほーハルにゃん!今日はちょっとキョン君に頼み事があってきたのさっ」<br>
って俺っすか。いったいどんな用事が<br>
「いいわよ!ちょっととは言わずどんどんこき使っちゃって!」<br>
はい、即決。内容も聞かずにか。<br>
「なによ、鶴屋さんの頼みごとを無視する気ぃ?」<br>
と俺に威圧オーラを大放出するハルヒ。いや、別に嫌ってわけじゃあ<br>
「じゃあいいじゃない」<br>
話のキャッチボールぐらいは成立させようか。<br>
「おやおや、どんなときもあなたは人気者ですねえ。羨ましいかぎりです。」<br>
古泉、お前が言ってもうれしくな<br>
「んじゃ、つれていくよー!」<br>
鶴屋さんが俺の手をひっぱりって痛いから速いからそんなに速くひっぱらないで下さてか椅子が膝に当たって痛こけそうになるからもっとゆっくり<br>
「はわあ、大丈夫ですかあ」<br>
はい。僕は朝比奈さんが心配してくれるだけでもう心が癒され<br>
「ほら走った走ったー!」<br>
鶴屋さんお願いですからゆっくり ゆーっくり<br>
と言おうとして、やめた。<br>
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鶴屋さんの握る手が、汗をかいていた。<br>
その時俺は確信したね。<br>
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ああ、おそらく「ちょっと」どころじゃあ済まされない用事なのだなあと。<br>
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