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「ケーキを食べよう」(2020/07/19 (日) 18:18:35) の最新版変更点
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<div class="main">
<div>それは突然訪れた。<br></div>
<br>
<div>宇宙人と未来人の全面戦争である。<br>
総力戦の結果、両者の被害は甚大。<br>
かつ、本当の勝者はいないという結末を迎えてしまった。<br>
これは全知全能の宇宙人と、時の流れを操る未来人との一大スペクタクルである。<br>
</div>
<br>
<div>それは宇宙人の家で開戦を余儀なくされた。<br>
全ての戦争は神の悪戯である。<br>
神に逆らう事はできず、そしてそれは偶然と言う檻の中で必然を持って行われる。<br>
</div>
<br>
<div>
当然免れることなどできるはずもなく、その白色を帯びた円状の物体は目の前に置かれるのである。<br>
その上には濃い赤色を湛え、奇妙な三角錐を保った物体が添えられている。<br>
それはまさしく神の悪戯であった。<br>
なぜ神はそのような甘美な物体を作られたのか。<br>
しかし、それは目の前にあった。<br>
そして、それをめぐる世界最高の知能戦が始まった。<br></div>
<br>
<div>(注、ただの罵り合いです)<br></div>
<br>
<div>――クソッ!<br>
涼宮のやつケーキを適当に切りやがって!<br>
これで大きいのを選んだらキョン君になんて思われるか!<br>
でも、私これ大好きなのよ。<br>
涼宮の野郎がよりによってこんなの買ってくるから!(みくる)<br>
</div>
<br>
<div>
――ケーキのそれぞれの質量比は35%、25%、20%、10%、10%。<br>
最大値と最小値の間に3.5倍もの開きがある。<br>
これが選挙なら違憲に違いない。<br>
チッ!<br>
このケーキ、駅前のでとてもおいしいのに。<br>
食べたい、食べたい、食べたい!<br>
むしゃぶりつきたい!<br>
でも、彼がどう思うか、それが心配だ。<br>
でも、わたしはこの日のために大食いキャラクターを確立してきた。<br>
きっと大丈夫に違いない。<br>
35%、いや25%狙いでいくか?(長門)<br></div>
<br>
<div>
「それじゃあ食べようぜ。ケーキなんて久し振りだ」<br></div>
<br>
<div>――ああ、キョン君今日もカッコイイ!<br>
なんて、感慨深げに振舞ってる場合じゃない。<br>
不覚だった。<br>
こんな日が来るとは。<br>
わたしは可愛い癒し系キャラなのよ!<br>
ここで大きいのを取ったらキャラが崩壊してしまう。<br>
わたしのアイデンティティーが!<br>
とにかく四分の一のやつを狙うのよ!(みくる)<br></div>
<br>
<div>
――さっきからケーキばかり凝視してる乳牛の動向が気になる。<br>
わたしは癒し系だからなんて思ってるんだろうが、お前は卑しい系だ勘違いするな。<br>
本来、癒し系はわたしの役割。<br>
乳牛のバカなんてどうでもいい、とにかく25%だ!<br>
無難に行くんだ!<br>
冷静になれわたし!<br>
くそ!<br>
昨日から冷却ファンの調子が悪いからこんなんになるんだ。<br>
取り替えておけば!(長門)<br></div>
<br>
<div>
「あれ、皆さん食べないんですか? それなら僕からいただきますね」<br>
</div>
<br>
<div>そのときだった。<br>
神の悪戯か、古泉は25%に手をつけたのであった。<br>
その顔には不敵な笑みが漏れていたという。<br></div>
<br>
<div>
――ぎゃぁぁぁぁぁあっぁ! そのサイズはだめぇ!<br>
大きすぎるぅ! いっちゃ、だめぇぇぇ!<br>
くそぉぉっぉ!<br>
不覚! 一生の不覚だ! ホモ野郎め! あとで嬲り殺してやる!<br>
どうする?<br>
狙うべき相手はあとは五分の一しか残されてない! 冷静になれわたし。<br>
くそ! 顔が引きつって笑えない!(みくる)<br></div>
<br>
<div>
――ある程度予想されたことだったが、手遅れだったか。<br>
こうなったら20%を狙うしかない!<br>
よし、決断後即実行だ!(長門)<br></div>
<br>
<div>
「朝比奈さんも長門も顔引きつってるぞ? どうしたんだ?」<br>
「あ、えへへ。なんでもないですよ?」<br>
「問題ない」<br></div>
<br>
<div>――くそ、このままではキョン君フラグが!<br>
でも、さっきのは可愛くできたな。<br>
可愛いぞ、わたし!<br>
それより横の宇宙人がやけに不穏な動きを見せてる、厄介だなこりゃ。(みくる)<br>
</div>
<br>
<div>――もらったぁぁdxだっぁ!(長門)<br></div>
<br>
<div>「あ、取り分けてやるよ」<br></div>
<br>
<div>――さすがわたしのキョン君! だーいすき!<br>
でも、キョン君はわたしが大食いなんて思ってないから、もしかして?<br>
まずい! これは!(みくる)<br></div>
<br>
<div>
――ああ、なんで彼はこういう時に優しいの? またエラーが溜まっていく……<br>
乳牛め! 行動が遅いわ!<br>
その無駄に大きい胸が行動の邪魔をしたか? 時代は貧乳よ!<br>
これぞ人間が最適化された姿よ!(長門)<br></div>
<br>
<div>「長門は甘いの好きだったか?」<br>
「好き(あなたが)」<br>
「朝比奈さんは好きでしたっけ?」<br>
「大好きです(あなたが)」<br>
「そっか、どうしよっかな?」<br></div>
<br>
<div>――よし、これでなんとか情勢は返した。<br>
隣の宇宙人は『好き』。<br>
わたしは『大好き』。<br>
つまりわたしのが大きい事はこれで確定したわ。<br>
哀れまな板宇宙人、宇宙の果てで嘆くが良いわ!(みくる)<br>
</div>
<br>
<div>――エラー発生。<br>
乳牛のほうを先に聞いてくると思念体は判断したのだが!<br>
こちらの情勢のが若干不利な気もする。<br>
が、常に最悪のケースを考えて行動しているわたしには問題ない。<br>
こうなったら奥の手だ!(長門)<br></div>
<br>
<div>「こうすれば良いのよ!」<br>
「お、ハルヒナイス判断!」<br></div>
<br>
<div>そう、神は再配分を企てたのだ。<br>
20%から5%を取り、15%を二つ作ったわけだ。つまり、<br>
</div>
<br>
<div>
――ぎゃぁぁぁあーぁぁーx-あ! 最悪のケースが! <br>
――ぎゃぁぁぁあーぁぁーx-あ! 最悪のケースが!<br></div>
<br>
<div>「でも、これじゃあ俺のが少ないな」<br>
「それならこれでいいでしょ?」<br></div>
<br>
<div>
そういうと、ハルヒは一番大きなケーキの一部を切り取って、キョンの口へと運んだ。<br>
</div>
<br>
<div>「あ、ありがとう」<br>
「いいのよ。あたしの一番大きいんだもん。あんたがかわいそうじゃない」<br>
「ハルヒ、好きだ」<br>
「なによこんなところで。………あたしもよキョン」<br></div>
<br>
<div>――( ゚д゚ )<br></div>
<br>
<div>――( ゚д゚ )<br></div>
<br>
<div>――あははっ! 滑稽だわ! あんた達甘いのよ。<br>
最初からあたしの読みどおりよ!<br>
全ては神の手の上よ。<br>
ご膳立てご苦労様。あははっ!(ハルヒ)<br></div>
<br>
<div>かくして、宇宙人と未来人は敗北を喫した。<br>
だが、その両者の手はガッチリと握られていたという。<br></div>
<br>
<div>
彼女達が神々と争うのをこのとき予想できたものはいなかった。<br>
</div>
<br>
<div>HAPPY END!<br></div>
</div>
<!-- ad -->
<div class="main">
<div>それは突然訪れた。</div>
<div>宇宙人と未来人の全面戦争である。<br />
総力戦の結果、両者の被害は甚大。<br />
かつ、本当の勝者はいないという結末を迎えてしまった。<br />
これは全知全能の宇宙人と、時の流れを操る未来人との一大スペクタクルである。</div>
<div>それは宇宙人の家で開戦を余儀なくされた。<br />
全ての戦争は神の悪戯である。<br />
神に逆らう事はできず、そしてそれは偶然と言う檻の中で必然を持って行われる。</div>
<div>当然免れることなどできるはずもなく、その白色を帯びた円状の物体は目の前に置かれるのである。<br />
その上には濃い赤色を湛え、奇妙な三角錐を保った物体が添えられている。<br />
それはまさしく神の悪戯であった。<br />
なぜ神はそのような甘美な物体を作られたのか。<br />
しかし、それは目の前にあった。<br />
そして、それをめぐる世界最高の知能戦が始まった。</div>
<div>(注、ただの罵り合いです)</div>
<div>――クソッ!<br />
涼宮のやつケーキを適当に切りやがって!<br />
これで大きいのを選んだらキョン君になんて思われるか!<br />
でも、私これ大好きなのよ。<br />
涼宮の野郎がよりによってこんなの買ってくるから!(みくる)</div>
<div>――ケーキのそれぞれの質量比は35%、25%、20%、10%、10%。<br />
最大値と最小値の間に3.5倍もの開きがある。<br />
これが選挙なら違憲に違いない。<br />
チッ!<br />
このケーキ、駅前のでとてもおいしいのに。<br />
食べたい、食べたい、食べたい!<br />
むしゃぶりつきたい!<br />
でも、彼がどう思うか、それが心配だ。<br />
でも、わたしはこの日のために大食いキャラクターを確立してきた。<br />
きっと大丈夫に違いない。<br />
35%、いや25%狙いでいくか?(長門)</div>
<div>「それじゃあ食べようぜ。ケーキなんて久し振りだ」</div>
<div>――ああ、キョン君今日もカッコイイ!<br />
なんて、感慨深げに振舞ってる場合じゃない。<br />
不覚だった。<br />
こんな日が来るとは。<br />
わたしは可愛い癒し系キャラなのよ!<br />
ここで大きいのを取ったらキャラが崩壊してしまう。<br />
わたしのアイデンティティーが!<br />
とにかく四分の一のやつを狙うのよ!(みくる)</div>
<div>――さっきからケーキばかり凝視してる乳牛の動向が気になる。<br />
わたしは癒し系だからなんて思ってるんだろうが、お前は卑しい系だ勘違いするな。<br />
本来、癒し系はわたしの役割。<br />
乳牛のバカなんてどうでもいい、とにかく25%だ!<br />
無難に行くんだ!<br />
冷静になれわたし!<br />
くそ!<br />
昨日から冷却ファンの調子が悪いからこんなんになるんだ。<br />
取り替えておけば!(長門)</div>
<div>「あれ、皆さん食べないんですか? それなら僕からいただきますね」</div>
<div>そのときだった。<br />
神の悪戯か、古泉は25%に手をつけたのであった。<br />
その顔には不敵な笑みが漏れていたという。</div>
<div>――ぎゃぁぁぁぁぁあっぁ! そのサイズはだめぇ!<br />
大きすぎるぅ! いっちゃ、だめぇぇぇ!<br />
くそぉぉっぉ!<br />
不覚! 一生の不覚だ! ホモ野郎め! あとで嬲り殺してやる!<br />
どうする?<br />
狙うべき相手はあとは五分の一しか残されてない! 冷静になれわたし。<br />
くそ! 顔が引きつって笑えない!(みくる)</div>
<div>――ある程度予想されたことだったが、手遅れだったか。<br />
こうなったら20%を狙うしかない!<br />
よし、決断後即実行だ!(長門)</div>
<div>「朝比奈さんも長門も顔引きつってるぞ? どうしたんだ?」<br />
「あ、えへへ。なんでもないですよ?」<br />
「問題ない」</div>
<div>――くそ、このままではキョン君フラグが!<br />
でも、さっきのは可愛くできたな。<br />
可愛いぞ、わたし!<br />
それより横の宇宙人がやけに不穏な動きを見せてる、厄介だなこりゃ。(みくる)</div>
<div>――もらったぁぁdxだっぁ!(長門)</div>
<div>「あ、取り分けてやるよ」</div>
<div>――さすがわたしのキョン君! だーいすき!<br />
でも、キョン君はわたしが大食いなんて思ってないから、もしかして?<br />
まずい! これは!(みくる)</div>
<div>――ああ、なんで彼はこういう時に優しいの? またエラーが溜まっていく……<br />
乳牛め! 行動が遅いわ!<br />
その無駄に大きい胸が行動の邪魔をしたか? 時代は貧乳よ!<br />
これぞ人間が最適化された姿よ!(長門)</div>
<div>「長門は甘いの好きだったか?」<br />
「好き(あなたが)」<br />
「朝比奈さんは好きでしたっけ?」<br />
「大好きです(あなたが)」<br />
「そっか、どうしよっかな?」</div>
<div>――よし、これでなんとか情勢は返した。<br />
隣の宇宙人は『好き』。<br />
わたしは『大好き』。<br />
つまりわたしのが大きい事はこれで確定したわ。<br />
哀れまな板宇宙人、宇宙の果てで嘆くが良いわ!(みくる)</div>
<div>――エラー発生。<br />
乳牛のほうを先に聞いてくると思念体は判断したのだが!<br />
こちらの情勢のが若干不利な気もする。<br />
が、常に最悪のケースを考えて行動しているわたしには問題ない。<br />
こうなったら奥の手だ!(長門)</div>
<div>「こうすれば良いのよ!」<br />
「お、ハルヒナイス判断!」</div>
<div>そう、神は再配分を企てたのだ。<br />
20%から5%を取り、15%を二つ作ったわけだ。つまり、</div>
<div>――ぎゃぁぁぁあーぁぁーx-あ! 最悪のケースが! <br />
――ぎゃぁぁぁあーぁぁーx-あ! 最悪のケースが!</div>
<div>「でも、これじゃあ俺のが少ないな」<br />
「それならこれでいいでしょ?」</div>
<div>そういうと、ハルヒは一番大きなケーキの一部を切り取って、キョンの口へと運んだ。</div>
<div>「あ、ありがとう」<br />
「いいのよ。あたしの一番大きいんだもん。あんたがかわいそうじゃない」<br />
「ハルヒ、好きだ」<br />
「なによこんなところで。………あたしもよキョン」</div>
<div>――( ゚д゚ )</div>
<div>――( ゚д゚ )</div>
<div>――あははっ! 滑稽だわ! あんた達甘いのよ。<br />
最初からあたしの読みどおりよ!<br />
全ては神の手の上よ。<br />
ご膳立てご苦労様。あははっ!(ハルヒ)</div>
<div>かくして、宇宙人と未来人は敗北を喫した。<br />
だが、その両者の手はガッチリと握られていたという。</div>
<div>彼女達が神々と争うのをこのとき予想できたものはいなかった。</div>
<div>HAPPY END!</div>
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