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「未分類無題6」(2007/01/15 (月) 06:44:29) の最新版変更点
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平成20年 俺は今ハルヒの墓の前にいる あいつはちょうど1年前 帰らぬ人となった<br>
何故死ぬ間際あいつの傍にいてやれかったのか そのことが俺の胸を今でも締め付ける・・・<br>
<br>
― 平成19年夏―<br>
「明日は遠征に行きましょう 飛行機もったいないから電車で」<br>
すまん 用事が入ってる<br>
「何よ そんなに行きたくないわけ?」<br>
断じて違う 遠い親戚の葬式だ<br>
「葬式なら仕方ないわね そうね・・・私たちが帰ったらレポート5枚書きなさい」<br>
多いし何を書けばいいのかわからん<br>
「今後の企画の予定をレポートに書けばいいじゃない 簡単でしょ?」<br>
簡単って・・・そりゃお前がすりゃ簡単だろうが・・・<br>
「よし 決まりね」 おいっ!<br>
「では解散! キョン以外は明日駅前7時集合ね 来ないと死刑だからっ」<br>
<br>
―翌日AM9:00―<br>
俺は妹の読んで字の如くの追いはぎを受け 眠い目をこすりながら居間に下りたわけだ<br>
『・・・・・・で事故が発生』 ん?<br>
とりあえず聴覚だけゆり起こしてみよう お~い 起きろ~<br>
『~線で事故が発生 死亡者は数十人にのぼる』<br>
~線ってハルヒたちが乗った・・・<br>
『・・・涼宮ハルヒ 朝比奈みくる 古泉一樹・・・』<br>
な!? <br>
『・・・谷口・・・以上76名の死亡が確認された』<br>
<br>
訳がわからない 昨日までピンピンしていたんだぜ あいつら・・・<br>
『なお 生存者の1人に話を聞いてみましょう』<br>
『涼宮ハルヒ・朝比奈みくる・古泉一樹と一緒に行っていると突然・・・』<br>
<br>
長門・・・<br>
<br>
長門の話によると電車が発車してから10分後に急ブレーキがかかったという<br>
だがスピードに乗った電車がカーブで耐え切れるわけもなく横転<br>
電車はぺしゃんこ 乗客のほとんどはいまだ見つかってないという<br>
<br>
俺は葬式など忘れ 現場へ向かった 長門!!<br>
「キョン・・・」<br>
長門は無事か?<br>
「無事」<br>
み・・・みみみみみ・・・みんなは・・・・<br>
「生命活動の停止を確認した 3人は死亡したと考えられる」<br>
<br>
長門・・・<br>
「何」<br>
俺って無力なんだな<br>
「・・・」<br>
長門も精一杯頑張ってくれたんだろうな<br>
「できるだけ保護・処置をした けど手遅れに近かった」<br>
俺も・・・一緒に行ってればな・・・みんなと一緒に・・・<br>
「気づくのが遅かった私のせい あなたは関係ない」<br>
長門から慰めの言葉をもらったが 一度流れ出した涙は止まらなかった<br>
<br>
― その翌日―<br>
俺はSOS団の部室へ向かった<br>
長門だけしかいないだろう だけど長門がいるという事実が俺を向かわせた<br>
ガチャリ<br>
誰もいない? なんだこの紙<br>
<br>
『涼宮ハルヒの死亡により私の役目は終わった 宇宙へと帰るとする』<br>
おいおいあんまりだろ・・・長門・・・俺の希望は絶望に変わった<br>
『けど・・・もっとあなたと一緒にいたかった』<br>
<br>
俺は仲間を4人も無くしてしまった<br>
くそっ・・・あそこで・・・俺が寝坊をして駅へ向かってれば・・・こういうことには・・・<br>
俺の人生のパズルは砕け散った<br>
<br>
<br>
気づけば俺は高層ビルの屋上に立っていた<br>
何もしない 何もできない 何かしようと努力をしない<br>
そういう自分に嫌気が差した<br>
<br>
一歩一歩フェンスへ近づいていく・・・<br>
俺もお前らのところへ行く<br>
向こうでまた笑いあおうじゃないか<br>
叶わないだろうが 同じ仲間としてまたこの地で再開しようじゃないか<br>
<br>
そろそろ落下・・・<br>
とそのとき激しい光が俺の視覚を一時的に奪った<br>
<br>
「なにしょげてんのよキョン あたしたちがいないと何もできないの?」<br>
「わたしたちはもうキョンくんとは一緒にいる事はできません」<br>
「けど・・・またあなたが寿命を全うしたときに 会いましょう それまで死を早めるなど許しませんよ」<br>
な・・・ハルヒ・・・朝比奈さん・・・古泉・・・<br>
<br>
「私も今度は人間としてあなたを好きになってみようと思う」<br>
長門・・・<br>
<br>
激しい閃光は瞬きを再度すると完全に消えていた<br>
<br>
俺はフェンスの内側にいた<br>
<br>
俺は帰り際 今日のことについて考えていた<br>
俺は確かにあの4人の声を聞いた だが実体はない<br>
あれは俺への最後のメッセージ?<br>
それは無気力な俺に対しての最後の喝入れだった・・・<br>
<br>
俺に・・・生きろと・・・<br>
<br>
日が暮れ 町にも灯が目立つようになった<br>
<br>
確かに俺が馬鹿だったよな<br>
今までつるんでた仲間が居なくなっただけで・・・<br>
あいつらは亡くなっても俺の事を心配してくれてたんだな<br>
それならば その心配に答えてあげなければならんな<br>
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もう俺は大丈夫 安心して永眠れ みんな<br>
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「やればできるじゃない」<br>
そう聞こえた気がした<br>
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事故から1ヵ月経ち その間にもいろいろあった<br>
まず非認識ながらも保ち続けていたSOS団は<br>
俺1人だけという理由で生徒会が排除した<br>
文芸部も部員0なので当然の如く廃部<br>
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だが涙は出なかった<br>
いや出さなかった<br>
本当は出したかった<br>
だが 出したら誓いなどが折れてしまいそうで怖かった<br>
だから寸前で食い止めた<br>
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蛻の殻となった文芸部室で俺は今までのことを振り返ってみる<br>
楽しいこともあった・・・いがみ合ったこともあった・・・<br>
しかし・・・終わりはいつか来るんだよな<br>
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仕方ない泣くか これが最後の涙だ<br>
もう・・・同じことをできるだけ繰り返さないように・・・<br>
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そして今に至る 月日とは早いもので 早1年たった<br>
希望の大学にはギリギリいけるだろうという判定を貰った<br>
だが俺は行かない 俺にはまだ残ってる仕事があるからだ<br>
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世界の不思議を探しに<br>
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「~中出身 ~~~~ ただの人間には興味ありません この中で宇宙人、未来人・・・・」<br>
新たな芽吹きを 俺はこのときまだ知らなかった<br>
<br>
end<br></div>
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