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「髪プレイ」(2007/01/15 (月) 01:12:40) の最新版変更点
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<div class="main">
<div>突然だが、俺だって、れっきとした男である。<br>
いつだったかハルヒは、<br></div>
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『私も健康な若い女なんだから、体を持て余したりもするわ』<br>
</div>
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<div>なんてことを言っていたが、俺だって同じだ。<br>
健康な若い男なんだから、こうやって、怪しいAV屋に来たりもするのだ。<br>
勿論準備は万端だ。<br>
まず、年齢確認が甘い店を探す。<br>
これは、こっそりと谷口に聞いたら教えてくれた。<br>
『こういう情報は校内の男子生徒全員で共有すべきだ』とする有志たちが居るらしく、<br>
この学校では、年齢確認が甘い店だけでなく、値段とか、品揃えのよさとか、<br>
はたまた置いてあるジャンルの偏りまで、あらゆるデータが集められている<br>
データベースが存在しているというのだ。<br>
俺は、その有志たちに、心から礼を言いたい。ありがとう、と。<br>
</div>
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そのデータを元に、俺は自分の趣味に合う店にやってきた。<br>
そう。<br></div>
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<div>『髪型にこだわったAVの多い店』<br></div>
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<div>だ。<br></div>
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<div>俺は店のドアを開け、外に出た。<br>
はっきり言おう。俺は、今猛烈に感動している。<br>
正直、ここまでフェチズムの分かっている店だと思わなかった。<br>
ショートか長髪か、なんていうこだわりのレベルじゃない。<br>
俺の大好きなポニーテールは当たり前のように存在し、<br>
おかっぱ、ボブカット、黒髪ロング、お団子、なんでもある。<br>
ポニーの縛る位置でも細かく分けられてるってのは何だ。<br>
サイドポニーなんて名称は初めて聞いたぞ、俺。<br></div>
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<div>
まあいい。今日はあまり時間がなくてちゃんと選べなかったが、また来れば良い。<br>
今度は休日の昼に来て、ゆっくりと、数時間かけて選ぶとしよう。<br>
この店には、それだけの価値が―――<br></div>
<br>
<div>
「やあっ!そこにいるのはキョンくんじゃないかいっ?」<br>
</div>
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<div>しまった、俺としたことが。<br>
浮かれていて、辺りに知りあいが居るかどうか確認してから外に出るという、<br>
AV店巡りの基本事項を忘れてしまうとは。<br></div>
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「んっふっふっふキョンくん、面白いところから出て来たねぇー?<br>
ただの店じゃない、マニア御用達と言われてる、その筋には有名な店から…」<br>
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<div>
あの、鶴屋さん。このことは他の人には、特にハルヒとか朝比奈さんとか長門には…<br>
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<div>「わぁってるって!私もそこまで暇じゃないっさ!<br>
ただ、ちょっと中身が気になるかなっ!」<br>
「なんですとー」<br></div>
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いかん、予想外の発言に、思わず変な声を出してしまった。<br>
あわてて咳払いをして、<br></div>
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<div>
「…えーと、見ても面白いもんでもないですし、そもそもセクハラ臭いんですが…」<br>
「面白いかどうかは、見てみないと分かんないよっ!<br>
それに、私がセクハラだと思わなかったらそれはセクハラじゃないっさ!<br>
私は気にしないよっ!」<br></div>
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<div>
正直、鞄の中には、この人にはかなり見られたくないモノが入っているのだが、<br>
今の俺に鶴屋さんに逆らうことは不可能だ。<br>
バラすよ、の一言で一発KO。<br>
俺はそんな悪あがきはせず、素直に鞄の中身を渡す。<br></div>
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<div>「んっと、一つはポニーもの…もう一つは…長髪?<br>
うっわ、これ私と同じくらいの長さあるじゃん!」<br></div>
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<div>
公共の道路で、まじまじとAVのパッケージを見る鶴屋さん、やはりただもんじゃない。<br>
そして、そのAVの借主である俺はなんなんだろう。人間的に小さい事は間違いない。<br>
鶴屋さんが、(ありえない)長髪モノAVのパッケを裏返す。<br>
</div>
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<div>「…あー、なっるほどー、こういうことか。<br>
これはあれだね、髪を使って色んなことしたいが為のビデオなわけだねっ?」<br>
「…そういうことです」<br></div>
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<div>
パッケの裏には、自分の髪を使って、男優を攻め立てる女優の図。<br>
正直、俺はそのビデオを手に取って、そのシチュを見た瞬間に脳に電撃が走り、<br>
気がついたときには、カゴの中にそのビデオを放り込んでいた。<br>
それほどの破壊力だった。<br></div>
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「んっふっふっふー。キョンくんも、なかなかアブノーマルな性癖をお持ちだ。<br>
とんだ変態さんだねっ!」<br></div>
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<div>
その後、俺は鶴屋さんに延々と数十分いじくられまくった後、ようやく解放された。<br>
あれは、公開レイプに等しい行為だったと思う。<br>
公共の道路の上で、同年代の少女に、AV片手に延々といじくられるの図。<br>
道ゆく人の7割は笑ってたよこんちくしょう。<br>
自分の部屋に戻った俺は既に精神的にボロボロで、借りてきたAVを見る気は起きない。<br>
ひでえ。ひでえよ鶴屋さん。<br>
俺は、ベッドの上で一人しくしくと泣いた。<br></div>
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<div>そんな傷ついた俺の心を癒す為に救世主が!<br>
じゃない、俺の頭の中に、唐突にナイスな考えが浮かんだ。<br>
ふっふっふ、覚悟しろ鶴屋さん。<br>
現実世界では絶対に敵いっこない先輩だが、妄想の世界では、そうはいかないんだぜ…?<br>
俺はズボンをトランクスごとずり下げ、ベッドの上のティッシュを数枚抜き取って準備完了。<br>
俺は目を閉じて、今日数十分間もの間、ずっと見ていた顔を脳内に鮮やかに浮かび上がらせた。<br>
</div>
<br>
<div>終わり<br></div>
</div>
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