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クロウガルトの魔法戦士・表版
作者 -- Lunatic Invader -- ゴア
取得元 タイトル記録ミス,http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1060/10603/1060398502
取得日 2005年09月27日
タグ Author:ゴア ファンタジー
概要&あらすじ これは、魔法使いクレストとの戦いに敗れる前の魔法戦士アリシアの物語。
ご注意:以後の作品の著作権は、作者(書き込み主)にあります。
169 名前: <クロウガルトの魔法戦士・表版> 投稿日: 03/08/11 05:11 ID:LGsRznxs
クロウガルトの魔法戦士・表版

「ぐるるぅぅぅ」
 犬面鬼(コボルド)は全部で6匹だった。
 略奪品の革鎧を身に着け、錆の浮いたショートソードを振り回して、1人の人
間-自分達の住処への侵入者に襲いかかった。
 剣を構えて迎え撃つ人間は、金髪をなびかせた、美貌の女戦士だった。
 動きの早さを重視してか、身に着けた鎧は革鎧だ。
 女戦士は、銀色に輝くロングソードを手にしていた。大きさ、形は普通だが、
刃の厚さが信じられないほど薄い。その輝きといい、明らかに魔法の力で鍛えら
れたものと見えた。
 ぎいん!
 孤を描く白刃が弾け、火花を散らす。
 美女戦士は魔法の剣を、まさに目にも止まらぬ早さで振るった。
 1匹のコボルドの剣を弾き、返す刀で別の1匹を切った。
 コボルドは革鎧ごと文字どおり真っ二つになって絶命した。
 仲間の死に怯んだ隙を逃さず踏み込み、さらにもう1匹の首をはねる。
 その動きにつれて美しい金色の長髪も舞い、耳に着けたピアスが踊った。
 舞う様に優美で、それでいて無駄の無い剣技だった。
 10合と打ち合わずに、6匹すべてを切り伏せてしまっていた。
 美女戦士の名は、アリシアといった。フリーの冒険者だ。
 冒険者と一般に呼ばれる、国軍に属さない戦士や魔法使い達は、ギルドに所属
し、パーティを組んで仕事をするのが普通だった。アリシアは、そのどちらにも
属さないことと、その実力で同業者に名を知られていた。
 アリシアは依頼があれば探索や護衛を始め、犯罪でないことなら何でもこなす
が、大きな仕事はギルドを通さないとできないことと、1人で仕事をすることを
好むため、主な収入源は賞金稼ぎだった。賞金を掛けられるような悪漢というの
は、普通の兵士では歯が立たないほど強い事が多いし、徒党を組むことも多い。
そうした賞金首達を、アリシアは何度も一人で退治してのけていた。
 鬼族の中でも最も弱く、屈強な一般人なら何とか相手が出来る程度のコボルド
が6匹では、アリシアにかなうはずも無かった。


170 名前: <クロウガルトの魔法戦士・表版> 投稿日: 03/08/11 05:12 ID:LGsRznxs
 アリシアは、職業的な冷静さで血まみれのコボルドの死体を調べ、金貨数枚を
発見した。小袋に入れて懐に収める。それからアリシアは傍らに落ちていた松明
を拾い上げ、洞窟の奥へと再び進み始めた。

 今回アリシアが受けた仕事は、神隠しにあった10数名の町娘の行方を捜し出
すことだった。町の警備隊長には、そして話を聞いたアリシアにも、娘達は実際
には人身売買組織にさらわれたのだということがすぐに分かった。もちろん、何
十年も昔に奴隷制度は廃止され、奴隷の売買は厳しく禁止されていた。だが、禁
止した当の支配者である貴族達の間で、特に若い娘を中心とした人身売買が未だ
密かに行われているというのが実態であり、今回の事件もバックにそうした貴族
がいることが明白であった。現に警備隊には直接間接に様々な圧力がかかり、事
件の捜査さえままならないありさまであった。ついに、警備隊長自身の娘が神隠
しにあい、彼は私財を投げ打ってでも事件の解決を冒険者に依頼することを決意
した。だがギルドの冒険者達は貴族との対立を恐れてこの以来を受けず、たまた
ま立ち寄ったアリシアが内密に引き受けることになったのだった。


171 名前: <クロウガルトの魔法戦士・表版> 投稿日: 03/08/11 05:12 ID:LGsRznxs
 さらに数匹のコボルドを倒しながら、アリシアは洞窟の奥へと進み続け、つい
に鍵の掛かった木の扉を発見した。扉には、明らかに最近修理した跡があった。
アリシアは入手した情報が正しかった事を確信した。奴隷商人達は、コボルドの
住処になっていた魔法使いの住居跡をアジトに使っているのだ。捕まった少女達
は、間違いなくこの奥にいる。
 アリシアは、落ち着いた様子で鍵穴に手をかざすと、小さな声で何事か呟いた。
 かちり、と小さな音が扉から聞こえた。
 アリシアは一人肯くと、扉に手を掛けてノブをひねった。
 アリシアが呟いたのは「アンロック(鍵外し)」の呪文だった。 アリシアは、
大陸でも珍しい、魔法も使える戦士、魔法戦士だったのだ。
 アリシアはいっそう用心しながら洞窟の中を進んだ。とはいえ、魔法使いの住
居は主を失ってから随分経つらしく、通路から見えるほとんどの扉が朽ちてばら
ばらになっていた。おかげで、洞窟の再深部にあった、修理された3つの扉の前
にたどり着くのに、さほど時間はかからなかった。
 アリシアは音を立てない様に用心して動き、一番手前の扉の前に取り付いて、
気配を伺った。
 明らかな人の気配があった。がしゃり、という金属の触れ合う音さえ、微かに
響いた。どうやら、鎧を着た戦士がいるらしい。
 緊張に身をかたくしたそのとき、アリシアが取り付いていたドアが、内側に開
かれた。


172 名前: <クロウガルトの魔法戦士・表版> 投稿日: 03/08/11 05:13 ID:LGsRznxs
「なっ・・・!」
 両者の間に驚愕の一瞬が流れる。だがアリシアの反応は早かった。倒れる様に
部屋に飛び込みながら腰の剣を引き抜き、正面の男に下から切りあげる攻撃をし
かけた。同時に部屋にいる人数を確認する。戦士が全部で4人いた。
 バンデッドメイルという、革に金属板を張り付けた鎧を着た正面の戦士は、優
美とは到底言えない動きながら、アリシアの攻撃をかわしていた。それだけでな
く、不安定な姿勢ながらも鋭い振りで攻撃をしかけて来た。
 アリシアは横に転がってかわす。
 かわしながらも戦士の足に切りつけていた。羽の様に軽い魔法剣ヴァルキュリ
アならばこそできる変則攻撃だ。
「おうっ!」
 バンデッドメイルの戦士はこの攻撃もかわした。
 これは侮れない、とアリシアは奥歯を噛み締めた。
 すばやく立ち上がったアリシアに、左からチェインメイル(鎖鎧)を着た大男
が野太い雄叫びとともに踊りかかって来た。
 ぶうん!
 重い斬撃がうなりを立ててアリシアを襲う。
 アリシアはそれを正面から受け止めることはせず、剣の腹で受けながら方向を
そらしつつ体をさばいた。身体の位置を入れ替えながら、4人の位置を確認する。
 アリシアは大男の足を蹴って払い、時間差をつけて後ろから切付けようとして
いたもう一人の鎖鎧の戦士に向かって押し出した。そして二人の戦士がもつれた
隙に、最後方にいた板金鎧の戦士に切りかかった。
「はっ!」
 驚異的な速度の攻撃だ。自慢の魔法剣ヴァルキュリアは軽いだけでなく、その
切れ味は剃刀よりもはるかに鋭い。板金の鎧ですらその攻撃を弾くことは出来ず
に裂け、下鎧も切り裂いて浅手を負わせた。あせった戦士は剣を振り回しながら
後退しようとするが、金属鎧を着けたその動きはアリシアの目には鈍重そのもの
にみえた。狙い済ました2撃目が、戦士の喉元に命中する。
 どう!
 喉を切り裂かれたその男は、血を吹き出しながら倒れた。


173 名前: <クロウガルトの魔法戦士・表版> 投稿日: 03/08/11 05:14 ID:LGsRznxs
「かあっ!」
 チェインメイルの二人がアリシアの背後左右から襲いかかった。
 アリシアは小さい方の男に向かって自ら突っ込んだ。その剣をぎりぎりで見切っ
てかわす。
 踊るような動きでくるりと体を回しながら、必殺の斬撃を首筋に放った。
 ざんっ!
 2人目の戦士も、首筋から血を吹き出して絶命した。
 残るは2人。だがそのうちの1人、バンデッドメイルの戦士はなかなかの使い
手だ。今の攻撃も、アリシアが受けたり逃げたりしていたらすかさず切り伏せら
れる位置に廻りこまれていた。
 アリシアはすばやく頭を巡らし、チェインメイルの戦士に向かって切りかかっ
た。
「やあっ!」
 チェインメイルの大男はその斬撃を正面から剣で受け止めた。ヴァルキュリア
の鋭い刃が大男の剣に食い込むが、大男はかまわず剣を押し付けてアリシアの動
きを止めようとした。
 大男の剣にヴァルキュリアがぎりぎりとさらに食い込んでいく。
 アリシアが方向をそらそうとすると、大男は力任せに剣を振り回してきた。
「うわっ!」
 魔法剣は滅多なことでは折れない。それが逆に災いしてアリシアは剣ごと振り
回された。
 ぱきいん!
 大男の剣が折れた。
 だが、その時の衝撃で、アリシアもまた剣を手から放してしまった。


174 名前: <クロウガルトの魔法戦士・表版> 投稿日: 03/08/11 05:14 ID:LGsRznxs
「あっ!」
 叫び声を上げ、背中を向けて逃げだすアリシア。
 二人の男はゆだんなく距離を置きながらもアリシアを追い詰めていく。
 部屋の角まで逃げたアリシアは、二人に向かって振り向きながら叫んだ。
「ファイヤー・アロー(炎の矢)!」
 アリシアの掌から数本の矢の形をした炎が出現し、2人の男に向かって飛んだ。
 2人ともけしてアリシアを侮ってはいなかった。何かの攻撃をしかけてくるこ
とは予期していたが、彼女が魔法戦士であることまでは考えていなかった。
 驚きが一瞬の硬直を生み、それは致命的なものとなった。
 ぼうっ!
「ぐわあっ!」
 2人の戦士は炎の矢をまともにくらって倒れた。
 ダメージを受けた2人に、アリシアは更に2発の炎の矢を立て続けに放った。
 それで終りだった。
 2人の戦士は倒れたまま動かなくなった。その焦げた身体からはぶすぶすと煙
がくすぶっていた。
 アリシアはその2人も含めて4人の所持品を探り、金品を手に入れた。さらに
部屋の中も捜索し、もう幾らかの金品と、鍵束を発見し入手した。部屋の様子か
ら、ここにいる人間はこの4人で全部らしかった。
 アリシアは、その部屋を後にして、向い側の部屋へと向かった。
 先刻と同様に、扉の前で慎重に気配を伺った。物音は聞こえなかった。
 アリシアは音がしない様に、そっと扉を開けた。


175 名前: <クロウガルトの魔法戦士・表版> 投稿日: 03/08/11 05:15 ID:LGsRznxs
 その部屋には、さらわれた少女達がいた。
「なんて、酷い!」
 アリシアは、その部屋の様子に思わず声をあげていた。
 少女達は、1人ずつ別々の檻に入れられていた。
 全員が全裸にされて、家畜の首輪だけを付けられた姿だった。
 少女達は、大半が毛布にくるまって眠っていた。おきている様に見える数人の
少女はアリシアが部屋に入っても反応を示さず、うつろな表情で宙を見据えたま
まだった。
 薬か魔法で意志を奪われているらしかった。
 アリシアは鍵束を使って檻の鍵を開け、眠っていた少女を揺り起こした。
「起きて!さあ、起きて!」
「・・・はい?」
 目を覚ました少女は、まだ夢の中にいるような目でアリシアを見上げた。
「大丈夫?立てる?」
「はい、ご主人様」
 アリシアの言葉に、少女はそう返事をすると立ち上がった。
 全裸であることなど忘れている様にまっすぐに立ち、何も隠さなかった。
 少女はあっけにとられているアリシアの顔を見て、微かに微笑んだ。
 その表情には、意志のかけらもみられなかった。少女は、既に命令に従うだけ
の人形にされてしまっていた。


176 名前: <クロウガルトの魔法戦士・表版> 投稿日: 03/08/11 05:15 ID:LGsRznxs
 彼女はこの種の魔法の事を知っていた。
 この少女は誰かが別の命令を下すまで、あるいは疲れて立っていられなくなる
までこのまま立ち続けていることだろう。奴隷化の魔法としては低級の部類で、
大抵は捕まえてから本格的な奴隷調教を施すまでの繋ぎに使われるものだった。
 アリシアは精神を集中し、ゆっくりと呪文を唱えた。
「ディスペル(魔法解除)!」
 アリシアは少女の表情を観察した。特に変わった様子はなかった。
「気分はどう?何か変わらない?」
 アリシアの問いに少女は答えた。
「はい、気分は最高です、ご主人様」
 アリシアは、暗澹とした気持ちで頭を振った。
 この魔法をかけた人物は、アリシアよりも強い魔力を持っているようだった。
町に戻って、ギルドの魔法使いか徳の高い僧侶に魔法をかけてもらわなければ、
この少女は元へは戻らない。
 それには、この魔法をかけた本人と戦って勝たねばならない。その魔法使いは、
おそらく奥の部屋にいるはずだった。
「なるほど、魔法戦士とは珍しい」
 突然部屋の奥から声が響き、アリシアは驚いて振返った。
 声は一番奥の檻の中からした様だった。
「名を聞かせてもらえるかな」
 姿を見せない声の主が尋ねて来た。中年の男の声だ。
「アリシアよ。あなたは誰?」
 用心深く檻に近づきながらアリシアは尋ねかえした。声の主は檻の奥に隠れて
いるのか、まだアリシアからは見えない。
「くくく、ソフィよ、私の部屋まで走って来なさい」
「はい、ご主人様」
 声が命じ、ソフィと呼ばれた奴隷少女は返事と共に走り出した。
「しまった!」
 アリシアは自分のミスを悟った。駆け寄ると、案の定奥の檻はもぬけの殻だっ
た。
「やられた!」


177 名前: <クロウガルトの魔法戦士・表版> 投稿日: 03/08/11 05:16 ID:LGsRznxs
 まんまとはめられた悔しさにアリシアは毒づいた。魔法使いは、離れた場所の
様子を見聞きする呪文と腹話術の呪文をつかってアリシアをはめたのだ。もしか
したら魔法の監視装置がこの部屋の何処かにあったのかもしれない。
 少女からアリシアを引き離し、自分の元に呼び寄せた。その目的は明白だった。
 アリシアは踵を返して走り、廊下に出た。
 やはり一番奥の扉が開いていた。
 アリシアはその部屋に入った。

 部屋の中には、ローブを着た男とソフィが立っていた。ソフィの喉元に、短剣
が突きつけられていた。
「おかしな真似をしない様にな。すればどうなるかは分かるだろう?」
 男の言葉に、アリシアは苦い顔で肯いた。
「そうか、お前がアリシアか。噂は聞いたことがある。
 私の同業者がだいぶお前にやられたというが。
 やれやれ、今回はドジを踏んだものだな。
 それとも、今までの相手がまぬけぞろいだったのかな?」
「お前の名は?」
 アリシアは男の言葉を無視して尋ねた。
 中年の魔法使いは僅かに胸をそらして答えた。
「マノリだ。聞いたことがあるかね?」
「ある。
 賞金500Gのお尋ね者だな。
 安いので追いかける気にならなかったが」
 魔法使いマノリはこの嫌味にも平然としていた。
「ふっ、その安物に負けたのは誰だ」
「まだ負けていない」
「黙れ!剣を捨てろ!」
 マノリは少女ソフィの喉に短剣を押し付けて叫んだ。
 アリシアは黙って剣を捨てた。


178 名前: <クロウガルトの魔法戦士・表版> 投稿日: 03/08/11 05:16 ID:LGsRznxs
「そうだ。ぴくりとでも動いたらこれの命はないぞ」
 マノリはそう言って呪文を唱え始めた。
「ホールド(金縛り)!」
 びくり。
 魔法を浴びたアリシアの身体が硬直した。
「くくく、そうだ。これで魔法も唱えられまい」
 マノリは短剣をしまうと、欲望をあらわにした目でアリシアをねめ回した。
 革鎧とブーツの間からのぞく、張りのある太股、鎧の上からでも分かるくびれ
た腰、豊かな乳房、しなやかな二の腕。。
 戦士としての力強さを秘めながら、女らしさを失っていないどころか、十二分
な色香を備えた肢体だった。
 この、きりりとした美貌の魔法戦士に奴隷調教を施すことを想像して、マノリ
はにたりと笑った。
 だが魔法で金縛りにされたアリシアは、この汚らしい視線を無防備に浴びたま
ま、立ち尽くしていた。


179 名前: <クロウガルトの魔法戦士・表版> 投稿日: 03/08/11 05:17 ID:LGsRznxs
 マノリはソフィの側を離れ、棚から小瓶を取り出した。
「まずは夢の世界へつれていってやるぞ。
 この薬で・・・なにっ!」
 マノリが振り向くと、そこにはアリシアはいなかった。
 金縛りにされていたはずのアリシアは、マノリが目を離した隙に電光のような
動きで剣を拾い上げ、同時に呪文を唱えていた。
「ファイヤー・アロー!」
 少女ソフィを巻き込まない様に廻りこみながらの呪文攻撃だ。
 不意を打たれたマノリはこれをまともに受けた。
 火だるまになって床を転げまわった。
「うわわわわわ!」
 アリシアは続けて呪文を唱えた。
「ホールド!」
 びくり。
 マノリは倒れたまま硬直した。
 まだローブが燃えていた。
 肉の焦げる匂いが立ちこめた。
「苦しいか。
 お前のような外道には相応しい最後だ」
 アリシアはマノリを見下ろして、そう言った。
 剣を構えていた。
「私が金縛りにかからなかったのが不思議か?
 確かに私程度の力ではお前の魔法に抵抗して、しかもそれを悟らせないなどと
いうことは不可能だな。
 冥土の土産に教えてやろう。これだ」
 アリシアは、耳に着けたイヤリングを指で弾いた。
「これは対呪文用の護符だ。特に精神攻撃呪文は100%跳ね返す。
 私にホールドは効かないんだ」
 アリシアは、そこで言葉を切った。
 マノリは、既に死んでいた。
 アリシアは剣を振るい、マノリの首を切り落とした。


180 名前: <クロウガルトの魔法戦士・表版> 投稿日: 03/08/11 05:17 ID:LGsRznxs
 その後アリシアは少女達全員を町までつれて戻り、警備隊長に引き渡した。
 人形と化した娘を目の当たりにした警備隊長は悲しんだが、アリシアに元に戻
す方法を教えられて元気を取り戻し、涙を流してアリシアに感謝した。
 アリシアの仕事はここまでだった。
 アリシアは約束よりも大目の礼金と、マノリの賞金を受け取って、町を離れた。
 警備隊長はできる限りのことをするだろうが、裏で糸を引いていた貴族はその
名さえ明らかになることはないだろう。
 貴族達はまた別の町で少女をさらおうとするだろう。あるいは、またこの町に
手を出すかもしれない。
 だがアリシアは命ある限り、人身売買組織と戦い続ける覚悟だった。
 そのために剣と魔法のつらい修行に耐え、冒険者となったのだ。
 一人でも多くの少女を、人身売買組織の魔の手から救うこと。
 それが、家畜奴隷の娘として生まれた自分の使命だと、アリシアは信じていた。

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