魔法少女ブルー・サワー(By オシリス・キー)
作者 オシリス・キー(ID:g4NYk3ye)
取得元 オリジナル魔法少女陵辱スレ,http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156666135/
取得日 2007年11月06日
タグ 魔法少女
概要&あらすじ ぽよよんロックの魔法少女下敷きから、生み出された二次創作。その2/5
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120 :オシリス・キー:2006/11/28(火) 02:38:00 ID:g4NYk3ye


「ただいま~」
 葵は挨拶もそこそこに靴を脱ぐと、ダイニング兼リビングの部屋のソファーに腰をおろす。
 体操服のままだったが、放課後から色々なことがあったため、着替えることすら億劫だった。
 魔法少女のお誘い。当然のことながら断った。
 しかし苗さんは困っているようだった。何故なら彼女は受験がせまっていたからである。

『別に、今日すぐって話じゃないの。でも、我々ブルー・サワーは何十年という間、星結市を悪から守り続けてきた』
『悪って何ですか?』
『悪……その根源は、欲望よ』
『欲望?』
『そう、私達の中に渦巻いている欲望。人はその欲望を扱うことは出来ない。
せいぜい抑制するぐらいで、自由に扱うことは絶対に出来ない。その欲望が、いわゆる悪の根源なの』
『そんな大雑把に言われても……』
『さっきの男は何故貴方を襲ったかわかる? あなたを見て性的な興奮を覚えていたから。
あとは欲望を助長するだけで、彼は貴方に襲いかかるの』
『助長するだけ? 誰が?』
『それが私達が長年戦い続けてきた相手。通称レッド・サマー。
貴方、異邦人って小説を読んだことある?』
『あ、はい。太陽が暑かったから人を殺したっていう……あ』
『そう。昔から、人は醜い欲望を持っているわ。そしてそれを発散させることに意味なんてない。
ただ、体調や運、いわゆるタイミングで、どんな善良な人でも大罪を犯しかねないの。
そのタイミングを悪い方向に運ばせるものがレッド・サマー。
そして、それを良い方向に運ばせるもの、それがブルー・サワーなのよ』

 ほんの十数分前に交わされた冗談じみた会話を思い出して、とりあえず笑ってみる。
 おかしい、のではない。ではどうしてか、それもわからない。わからないから、とりあえず笑ってみたのだ。
 あまりにも冗談じみた話は、どうやら冗談ではないらしく、世界は実際に正義と悪が存在して、
身近にいた先輩がその悪と日々戦っていたのだという。
 考えれば考えるほど馬鹿馬鹿しい内容だというのに、
巾着袋に入った破けた制服を見てはそれを笑い飛ばすこともできない。
 デリカシーのない新聞部。一目をはばからないカップル。
女子中学園生に興奮する変態サラリーマン。そして世界の平和と戦う魔法少女……。
 あれこれ考えている間に眠たくなってしまった。ここ最近、運動をよくするためか、すぐ眠たくなってしまう。
 ベッドに向かおうとも思ったけれど、全速力で男から逃げた時の疲労がここにきて落ちてきたようだった。
 一晩洗濯していない体操着を着たまま、リビングのソファーで眠りに落ちた――。

121 :オシリス・キー:2006/11/28(火) 02:40:54 ID:g4NYk3ye


「うへ……うへへへへ……」

 甘味正樹は実の妹である葵の腕から注射器の針を抜くと、堪えていた笑いを解禁した。
 注射器の中に入っていたのは海外より取り寄せた特殊な薬液で、
十時間ほど強制的に睡眠させる簡易版麻薬である。
 これを静脈に打った以上、打った直後から十時間は絶対に目を覚まさない。
 正樹がこうやって妹にこの薬を打つのは、今回が初めてのことではなかった。
 ここ数ヶ月の間、チャンスがあればこうして葵が眠っている最中に薬を打ち、悪戯をして遊んでいた。

「普段は生意気な葵が、こんなに大人しくなっちゃって……それにブルマーを着ているんて、
僕を誘惑したかったんじゃないだろうねぇ? ええ?」

 そう言って正樹は素っ裸になるとここ数日お湯に触れたこともない股間をさすった。
途端に大きく膨らむチンポ。その先端を、みっともなく腰を突き出して葵のふっくらとした唇に押し当て、
たいして抵抗もなく中に挿入する。

「んちゅっ……ちゅむっ……ぶちゅっ……ずちゅっ……」
「ん~……湿り気がたりないなぁ……」

 どうやら葵は水分を取ることなく眠ったらしく、口の中は湿ってこそいたが、舌のざらざらが気になった。
歯を磨かずに眠ったようで、粘着性のある水分が口内にこびりついているのは心地よかったが、
もっとチンポの先に吸い付く触感がほしかった。

「じゃあ、僕のジュースを飲ませてあげるからね」

 正樹は腰を前後に振りながら肛門の堰を外すと……尿を口内に溢れさせた。
 溜まっていた尿が勢いよく垂れ流れて行く。

「ん……んこっ……んくっ……こほっ!」

 最初はなんとか飲み込んでいたが、勢いが強かったために飲みきれず、溢れさせてしまう。
 正樹は急いで口から抜くと、体操服に向かって尿を放つ。
 ナイロン地の体操着が黄色の尿に湿って行き、更にブルマまで湯気を放ちながら黄ばみ始める。
 残り少ない尿はムッチリと張った葵の太ももに出し切ると、葵はすっかり正樹の尿にまみれていた。
 水も滴るいい女、という言葉を思い出しながら、正樹は自分の尿に濡れた妹を見て、更にチンポを固くさせる。

「尿素は肌にいいらしいからね……塗り込んであげるよ」

 そう言って葵の太ももに両手を添えると、太めかつ筋肉質な脚にかかった尿を全体的に伸ばしていった。
 艶を放つ太もも。もともと張りのある艶々しい太ももが、水気で更に艶を放つ様はフェティッシュで、
その原因が自分の尿のためだと思うと正樹の興奮も増して行く。

122 :オシリス・キー:2006/11/28(火) 02:43:07 ID:g4NYk3ye
「よし、じゃあ体勢を変えようね~」

 葵の太ももと背中を抱えると、くるりと回して俯せにする。
 腰元を引き上げると膝を曲げて、いわゆる雌豹のポーズを取らせた。

「ああ、大きいお尻だ……葵はエッチだなぁ」

 少し湿ったブルマの上から大きな尻に顔を埋めて大きく息を吸う。
 汗の臭いと一緒に尿の臭いがしたが、絶世の美少女である実の妹が臭いことを考えるだけで、
倒錯した興奮が下半身を熱くした。

「よし、じゃあいつも通り、気持ちよくしてあげるからね」

 そう言って葵のブルマーとショーツを一緒に引き下げる。あらわになる葵の白いお尻。
 歳や外見に比べふくよかで、また肉も詰まっており、何より筋肉質で艶のある巨尻。
 正樹は葵の前に回り込んで腰を下ろすと、大きく手を振り上げ――その巨尻に平手を喰らわせた。

「ふぐっ!」

 パァン、と乾いた音が響くと共に、葵はこもった悲鳴を漏らす。
 といっても意識が覚醒するわけではない。ただ痛みに肺が萎縮して空気が漏れただけだ。
 正樹はそれに構わず巨尻に平手を連続して喰らわせてゆく。
 何度も、何度も……三十分ほど休みなくそれを行った頃には、
葵のお尻は赤く熱を持っており、時折痛々しくお尻の筋肉が締まった。
 こうして昏倒した妹にスパンキングをするのが、正樹の密かな日課だった。
 妹のお尻が大きくなっていったのは、もちろんマラソンのおかげでもあるが、
数ヶ月前から定期的に行っているこのスパンキングのおかげだと正樹は思っている。
 そして、その日課は葵の体に重大な変化をもたらしていた。

「さて、さっき僕の小便を飲ませてあげたけど、甲斐はあったのかな?」

 正樹はそう言ってヒリヒリした手のひらを片方の手と擦り合わせると、中指を伸ばして葵の股間に滑り込ませる。
 毛が生えていない幼い作りのオマンコは、外周に触れただけで熱が伝わってくる。
 割れ目の中に指先をさしいれると、まるで指先をくわえ込むように柔らかく指を迎え入れ、
中は熱く感じるほどに熱が、そして中に誘い入れるだけの湿り気に満ちていた。

「濡れ濡れじゃないか……え?」

 正樹はオマンコの中を浅く擦りながら、自分のでっぷりとしたお腹に頭を埋める葵の顔を覗き込む。
 その頬は赤く染まっており、小さな口は半開きで、悩ましげに眉をひそめながら荒い息を吐いていた。
 そう、スパンキングを日課のように行うことで、ただ痛ましげだっただけの葵は、
叩かれることで被虐的な快感を覚えるようになっていったのだ。

123 :オシリス・キー:2006/11/28(火) 02:45:40 ID:g4NYk3ye
「よし、じゃあこれも食べさせてあげるからね」

 そう言って正樹はビンビンにそそりたったチンポを改めて葵の唇の中に挿し入れた。
 先ほどとは違い、口内は熱い唾液で湿っており、亀頭に感じる快感も先ほどの比ではなかった。
 更に――。

「ちゅっ……ちゅろっ……れろっ……ぷちゅるぅ……」
「よし、そう、そうだ……舌を絡ませるんだ、そう」

 葵は無意識にも、張りつめた亀頭に舌を絡ませ、しゃぶりつくようになっていたのである。
 身体的な快楽から、淫らな夢を見ているに違いない。
 遅々とした動きながらもしっかりと淫らな舌の動きで、
普段は馬鹿にしている実の兄の汚らしい亀頭にしゃぶりつく。
 尿に湿った舌は不潔な粘着性を持つ唾液とまじり、亀頭から精液を絞り抜こうと蠢き続けた。

「ああ、すごい、エロいよ、葵……ああ、いっちゃう、いっちゃうよ、ドピュドピュいっちゃうよぉ……!」

 正樹は葵の顎を掴むと、乱暴に腰を振り立てた。苦しそうにうめく葵だったが、しかし舌の動きは止めない。

「い、いく、いぐっ、あ、ああああああああああ!」

 どぴゅるっ、どぷっ、ぴゅるるるっっ!
 勢いよく絞り出された精液は葵の口内で暴れ回る。
 葵は最初はそれを飲み込んでいたが、正樹の射精はなかなか終わらず、
やがて飲み込みきれずに唇の端からあふれ出した。
 その精液は黄ばんでおり、また半固形となっているため賞味期限の切れたヨーグルトのようになかなか型を崩さず、
また勢いもやむことはなく葵の口内に吐き出され続け、葵の顔や髪の毛、
首もとにそのヨーグルトがこびりつくようになって、やっと射精は勢いをゆるめた。
 正樹はチンポを唇から抜いた。葵の熱を持った舌や唇は名残惜しそうに亀頭にからみついてからチンポを手放した。

「おいしい? おいしいだろう? ほら、全部飲ませてあげるからね……」

 そう言って指で顔中にこびりついた精液をすくうと、葵の柔らかな唇に指をさしいれる。
 途端に指先にからみついてくる葵の舌と唇。
 まったく、すけべな妹である。無意識でありながら、男の精液を搾り取ろうと舌をうごめかすとは……。

「今日は10時間、たっぷり変態プレイをしようね、葵……」

 正樹は股間をさすり、柔らかくなりつつあったチンポを再び膨らませながら、葵の赤く腫れたお尻に舌を這わすのだった……。

124 :オシリス・キー:2006/11/28(火) 02:47:37 ID:g4NYk3ye


「ん……いつっ……!」

 葵は朦朧とする意識を覚醒させてゆくうちに、お尻がヒリヒリしていることを自覚する。
 うめきながら目を開くと、リビングの光景が飛び込んでくる。
 周囲を見わたせば、下はフローリング、後ろはソファー。
 どうやら眠っている最中にソファーから落ちてしまったらしい。

「いたた……また変な落ち方しちゃった」

 こうしてお尻の痛みと一緒に起床することは、ここ数ヶ月の間になんどもあった。
 お尻が重いから落ちてしまうのか、嫌でも成長する際に避けられないお尻の痛みなのか……
……色々理由は考えられるが、お尻を見てみると赤く腫れていることから、成長痛ってわけではないのだろう。
 きっと寝相が悪いのだ、と葵自身は考えており、故に修学旅行とかに行きたくないなぁ、などと思いを巡らすのだった。

「ん……また臭い……そっか、歯磨くの忘れてた」

 口内からじんわりと匂ってくる生臭さに、重い溜息をつく葵。
 そう、お尻がこうして痛む時は、大抵口内がこの臭いに満たされている。

 歯を磨いた後でもこの臭いがする時もあるが、昨日は歯を磨かなかったため、なるべくしてなったと言える。

「それに……」

 そこまで言って唇をきゅっと閉じると、身を守るように両手をクロスさせて肩を抱えると、眉をひそめてから思う。

(体が、熱い……)

 それは風邪や熱といった病的な熱さではない。むしろ心地よいほどの体の熱さなのだ。
 お尻が痛み、口内が臭う日は、大抵がこうしてもどかしい体の具合になっている。
 しかし、そういった問題に鈍感な葵には、その熱をどう扱っていいのかわからないのであった。

「体操着も臭うし……シャワー、浴びよ」

 お尻の痛みに顔をしかめながら、シャワー室に入って服を脱いだ。
 しみる為、なるべくお尻にお湯が触れないように注意しながらシャワーを浴び、外に出ると、
洗濯機の上にいつも用意している制服に着替えた。

125 :オシリス・キー:2006/11/28(火) 02:49:38 ID:g4NYk3ye
(困ったなぁ……制服破けちゃった。とりあえず替えあるからいいけど、
お父さんに言ってもう一着買ってもらわなきゃ。それに、体操着どうしよ……一着しかないし)

 考えた結果、葵はお風呂場で直接体操着を洗うことにした。
 まだ朝の6時頃、朝練のために早起きするようになっていたのが幸いした。

 今日は朝練を休む羽目になるものの、2時間近く乾かせばぎりぎり着られるほどになっているだろう。
 洗濯を終え、ベランダにそれを干すと、昨日の夜にやり忘れた家事をはじめた。
 掃除、洗濯、朝食の用意……本来なら兄の正樹と交代してやる仕事だったが、
正樹にいくら言ってもやってくれなかった。
 結果、葵が甲斐甲斐しくもすべての家事をこなすはめになったのだ。

(ふざけんじゃないわよ、クソ兄貴……)

 家事の大抵を終えると、葵は正樹の部屋の前に立った。深呼吸をしてから、部屋の扉を開ける。
 そこが天外魔境といっても差し支えない、おぞましい空間だった。
 床にびっしりと敷き詰められた本だのCDだのDVDだのコンビニの袋だの、不潔極まる空間。
 少し視線を散らすだけで、少女漫画に出てくるような女の子がいかがわしいポーズを取っている箱が目につく。
 世間ではそれをエロゲーと言うらしい。実写のものは見当たらず、大抵がそういった漫画のキャラなのである。
 そう、正樹はオタクだった。
 窓の前にあるベッドは、これまた様々なグッズが溢れかえっており、その中でデブが体を丸めて眠っていた。
 甘味正樹、美少女と騒がれる甘味葵の兄である。
 また、そのベッドの向かいにあるパソコンのディスプレイには、
まさにいかがわしい行為をしている最中の少女絵が描かれていた。
 絵の下には四角い箱があって、その中には
『お兄ちゃん、私を叱って! 無茶苦茶にお仕置きして!』と書かれている。

(最低! 私が掃除してあげてんのわかっていながらあんな画面にしてるわけ! セクハラじゃない!)

 葵はふつふつと湧いてくる怒りをおさえこみながら、慌ただしく、しかし音はたてないように掃除を始める。
 何故こうして掃除を始めるのか。その理由は正樹の為では決してない、葵自身のためだ。
 正樹の部屋を数日でも放っておけば最後、
ゴキブリやらムカデやらその他諸々の虫やらが窓から入り込んでくるのである。
 いくら注意しても正樹は掃除を始めてくれなかった。故に葵は嫌々ながら毎日のように掃除をしているのだ。

(前掃除してからたった2日しかたってないのに……どうしてこんなに汚すことが出来るわけ? 信じらんない!)

 エロゲーの箱やらCDケースやらを投げ捨てながら場所に分ける。
『姉妹どんぶり』『魔法少女エターナルレディ』『陵辱! 柏木姉妹』
……数々のエロゲーの箱を見て嫌悪感を覚えながらも、タイトルがどうしても目についてしまう。
 まったく、こんな物を使って、こう、変なことするなんて、最低の兄貴ではないか。
 やがてあらかたの掃除を済みそうなその時、手が滑ってパソコン台の下にエロゲーのCDが入ってしまった。
 放っておいても良かったが、さすがに気が引けたため、葵はしゃがみ込んでパソコン台の下に手を伸ばす。

126 :オシリス・キー:2006/11/28(火) 02:52:07 ID:g4NYk3ye
「なか、なか……届かない……!」

 葵は溜息をつくと、四つんばいになって再び手を伸ばす。それでも届かない。
 葵はお尻を後ろに突き出すようにして上半身を床につけると、限界まで手を伸ばし……
……やっとCDに手が届いた。なんとかそれをこちらに引き寄せ掴み、外に出ようとした所で……。

「え? ちょ……いたっ!」

 台の下に無理な姿勢で入り込んでしまった為、上半身が台にぴっちりとはまってしまい、
出られなくなってしまったのだ。

「大丈夫かい? 葵」
「へ……?」不意に聞こえてくる正樹の声。そして気づく今の葵自身の状況。
「い、いやああっ! こっ、こっち見るな!」

 伸ばしていなかったほうの手でお尻を隠そうとするが、
上半身の半分以上が台にはまってしまったため、思った場所まで伸ばせない。
 そう、今、葵はがっこうの制服を着ており、スカートは短めになっているわけで、
お尻を後ろに突き出しているため後ろから見ればショーツが丸見えなのだ。
 つまり、正樹にスカートから覗く大きなお尻を、ショーツを見られているというわけである。

「見るなって言われても……それよりお前、なにやってるんだい?」

 正樹の平然とした声に、葵は頬が赤くなるのを感じながら答える。

「そ、掃除してやってたんじゃない! そしたらCDが下に入っちゃって、それを取ろうとして……」

 言いながら、膝を後ろにずらしてゆく。お尻を上げるとショーツが見えてしまう為、
寝転がる姿勢になって見えないようにしようとしたのだ。
 しかし、途中で、何かにスカートがひっかかり、今度はお尻が全て見えてしまいそうになる。
 仕方なく姿勢を元に戻すと、やっぱりお尻を正樹に突き出すような姿勢になってしまう。

「CD? おい、そのCDっってなんてCDだ!」

 いきなり正樹の声が大きくなる。葵はそれにひるみながら、CDの表に書かれた文字を読む。
 途端、葵は息を飲む。
 それは、作った連中の頭がおかしいんじゃないかと思うほどおぞましく、また無駄に長い文字列だったからだ。

「早く言え!」

 しかし正樹の声があまりに大きく、怒っているようだったので、
葵は深呼吸をしてからそのタイトルを読んだ。

127 :オシリス・キー:2006/11/28(火) 02:54:41 ID:g4NYk3ye
「……お……お兄ちゃんのオチンポ大好き、ちゅ、ちゅぱちゅぱして精液びゅるびゅる出して、
変態な妹のお、おま、おまんこをぐちゃぐちゃにして……」
「お前!」

 恥ずかしさに涙ぐみそうになっていた葵をよそに、正樹は激昂した。
 ずんずんと足音が聞こえてくる。どうやらこちらに向かっているらしい。葵は身を固くした。

「も、もういいでしょ? それより、助けて……」
「ふざけるな!」正樹は本当に怒っているようで、その声は震えていた。「それはな、
俺が友達と一緒に作ってるゲームなんだよ! データはそのCDにしか入ってない!
それが読み込めなくなっていたらどうする!」
「ちょっ、たかだかエロゲーでしょ?」
「たかだかだと!」

 途端、乾いた音が室内に響き渡り、葵のお尻に激痛が走った。

「ひゃっ……!」
「俺がどれだけ本気でそのゲームに取り組んでいるかわかるか!
これで成功してニートを卒業しようと思っていたのに! それをたかだかだと? ふざけるな!」
「ご、ごめんなさい! だから、暴力は……!」

 パシィン。

「ひぐっ!」
「お仕置きだ、覚悟しろ!」

 そう言って、正樹は葵のお尻を叩き始めた。
 もともとひりひりしていたお尻だけに敏感になっており、正樹の一撃一撃が脳に響く。

128 :オシリス・キー:2006/11/28(火) 02:58:30 ID:g4NYk3ye
「やあっ! あ、謝るから、つっ、許して!」
「許すか! さあ、もっとお尻を上げろ!」
「ふざけっ! くふ……ないでよ! この、変態兄貴!」
「なんだと! あと100発追加だ!」

 よく考えれば、怒られる理由なんてこれっぽっちもないのだが、
状況が状況であり、葵は冷静な判断を出来ないでいた。
 いつしか葵は正樹のスパンキングの痛みに身を強張らせるばかりになり、抵抗すら忘れるようになる。
 十分ほど続いただろうか。すでにお尻の感覚はほとんど無くなっており、しかし心臓の動悸は速まるばかりだった。
 また、その頃になると、とある感覚に身をさいなまれるようになる。
 それはお腹の奥から来る疼きに違いなかった。

(お、おかしいよ……叩かれてるのに、こんな……体が熱くなるなんて)

 その熱は、今朝起きた時のような心地よさを含む熱だった。
 お仕置きされているのに、何故あの熱と同じものを感じているのだろう。
 葵は自分が何か病気でも患っているのではないだろうか、と本気で考え始めていた。
 スパンキングは続く。いつしか葵は息をもらすだけで、まるで義務のようにお尻を叩かれ続けた。

「ふっ……あふっ……ふぁあっ……あんっ……」

 股間がもどかしく感じる。葵はお尻を左右に振ってそのもどかしさを取り除こうとするものの、
一向に取れる気配はなかった。

「……おい、お尻が下がってるぞ。もっと上げるんだ」
「……はい」

 葵は朦朧とする意識で答えると、大きなお尻を更に高く上げた。途端、いつもより強くショーツの上から叩かれる。

「ひゃうん!」
「ん? 葵、もしかして喜んでないか?」
「そ、そんなわけないでしょ!」息を荒らげながら葵は答える。
「……だから、お仕置きするならさっさとやってよ……学校があるんだから」
「ふふ……わかったよ」

 こうして、お仕置きは登校時間まで続いたのだった。

129 :オシリス・キー:2006/11/28(火) 03:01:28 ID:g4NYk3ye
 ■

 葵は正樹からのお仕置きをたっぷりと受けた後、夢見心地で登校し、1時間目と2時間目の授業を適当に受けた。
 そして3時間目の体育の授業。
 いまだに湿り気のある体操着に着替え、体育委員として体育倉庫に入った途端、その光景を見たのだった。

「苗、さん……?」

 暗い体育倉庫のマットの上で、昨日の夜のように魔法少女の格好をした苗さんが横になっていた。
 しかしその姿は、昨日とはまったく違っていた。
 何故なら、着ているローブは所々破け、スクール水着のような作りの肌着も煤に汚れ……
……細い足には血さえにじんでいたからだ。

「葵、さん?」満身創痍の苗さんは葵に気づくと、力ない笑顔を浮かべた「ちょうどよかった……」
「ちょ、だ、大丈夫ですか!」朝からぼうっとしていた葵は、
いきなり目が覚めたような心地で苗に駆け寄った「救急車でも……」
「ううん、大丈夫」苗は首を振ると、真剣な顔で葵を見つめた。「それより、お願いしたいことがあるの」
「なに? 保健室?」
「いえ……貴方に、ブルー・サワーを継いで欲しいのよ。今すぐに」
「へ……?」

 突然の提案に言葉を失う葵。しかし苗さんは真剣な表情で続けた。

「さっきまで怪人と戦っていたのだけれど、負けてしまったの。
怪我をしているから、まともに戦うことも出来そうにない。
でも、あの怪人をどうしても倒さないといけないのよ……昨日の貴方のように、被害者が出てしまう前に」

 いまだ現実味を持てない話を真剣にされては、成績の優秀な葵とて混乱せざるをえない。
 しかし苗さんは一刻を争うと言わんばかりの危機迫る表情で葵に懇願してきた。

「お願い、ブルー・サワーになって。星結市を救うために」
「あ~……でも、学校が……」
「被害者が出ていいっていうの?」

 そう言われ、昨日のおぞましい出来事を思い出す。

「でも、それは警察が……」
「つべこべ言ってないで! 怪人は校舎の中に入っていったわ!
このままでは生徒が犯されてしまうかもしれない!」

 苗さんのマシンガンのような言葉に、葵は唇を噛むと、溜息をついて答えた。

「……わかりました。やりますよ」
「……助かるわ。じゃあ、ちょっと待って」

 そう言って苗さんはローブの前にとめてある宝玉に触れると、
周囲が光に包まれ、途端、元の制服姿に戻る。制服は破けてはいないが、脚の傷はそのままだった。
 そして、その苗さんの隣に出現したのは……。

130 :オシリス・キー:2006/11/28(火) 03:02:27 ID:g4NYk3ye
「みゅ? みゅみゅ?」

 奇妙な小動物だった。
 紫色で、猫のような耳があるが、額には五芒星が描かれている。
 内臓がどう配置されているのか気になるほどにまんまるで、愛くるしい目や唇が形よく配置されていて、
顎もと(というか腹部?)には紫のクローバーのマークが逆に配置されていた。
 手はなく、丸い体の後ろからは尻尾が、下部からは細い足がぴょこんと伸びているだけだった。

「か、かわいい……」

 思わずつぶやいてしまう葵。実は葵、こういったかわいい小動物に目がなかった。

「その子はエーテルイーターのユッピ」苗さんは傷元をおさえながら続けた。「詳しく説明する時間はないけど、
その子と融合することで魔法少女に変身するの」
「融合?」

 眉をひそめている葵をよそに、ユッピという小動物は葵の足下までぴょんぴょん跳ねてくると、
小さいからだからは想像がつかないほどのジャンプをして、葵の肩にのった。

「その子とキスをして」
「き、ききききききす!?」

 わかりやすく動揺してしまう葵。

「大丈夫、その子両生類だから」
「いや、そういう問題じゃ……」
「早く! 怪人が校舎に!」
「ああもうわかりましたってば!」

 葵は息を吸い込むと、思い切ってユッピの唇に自らの唇をあわせた。
 途端、世界が真っ白になる。

(なに? なにがおこってるの?)

 状況が読み込めない葵。ただ、体がふわりと宙に浮いて、やたら明るい世界でぽつんとしている感覚。
 しかしその感覚は3秒ほどで終わり、気づけば体育倉庫に戻ってきていた。

「え……?」

 下を見る。五芒星の書かれた宝玉に紫のローブ、
スクール水着のような肌着、コルセットのような鎧に短めのスカート……。
 そして、手に握られた竹ホウキ。

131 :オシリス・キー:2006/11/28(火) 03:04:22 ID:g4NYk3ye
「変身完了よ」

 苗さんの言葉を聞いて、やっと理解する。葵は魔法少女に無事変身することが出来たのだ。

「はは……ウソみたい……」

 茫然自失とする葵をよそに、苗はうめきながら立ち上がると、スカートのポケットに手を入れた。

「呪文とかは自然と口から出てくると思うから安心して。
 基本的に、怪人の心を正常に戻したいという意思だけで魔法は意思を成すから。

 でも、今回の敵はかなり手強いわ。だからこの宝玉をあげる」

 そう言ってポケットから取り出したのは、中央に五芒星の書かれた、赤ではなくピンク色の宝玉だった。

「それを胸の宝玉と取り替えるだけでパワーアップができるわ」苗は眉をひそめながら続けた。
「ピンチになったらそれに入れ替えて」
「え? でも、パワーアップするなら最初からそっちにしたほうが」
「この宝玉は、呪われた宝玉なのよ。だからおいそれと使ってはいけない。
魔法力はアップするけど、その代償として……」

 そう言って苗さんは言いよどむ。

「なに? 何が起こるんですか?」
「いえ……とにかく、なるべく赤の宝玉で怪人と戦うんですよ。怪人は旧校舎に向かったわ、がんばって!」

 言いくるめられた気がしたが、実際に怪人が暴れ回っているとしたら一刻の猶予もなかった。
 葵はピンクの宝玉をローブのポケットに入れると、体育倉庫を出て行った。

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