Pottaの錬金術バンザイ

デジタルパーマ白書

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chem-ota

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デジタルパーマ白書

略してデジパー。なんでデジタルやねん。パーマ、ですよね。。。
女心をくすぐる(もてあそぶ)その言葉に pottaの重箱つつきの箸が飛ぶ?


1、そもそもパーマとは?
 その歴史はとても古く、紀元前3000年頃には木の枝でカールして泥でパックする方法があった記録がある。しかし、カールの持続性は短く、一般大衆まで広まらなかった。
 1870年代になると、フランスのパリでヘアーアイロン式(熱したコテで加熱してカーリングを行う方法)が発明されたが、水に濡れると元に戻る問題は解決されていなかった。その後、イギリスでアルカリと電熱器を用いたウェーブ法が発明される。1908年には特許を取得したが、その方法は、ほう砂と電熱器がついたクリップを「8キロ」ほどくっつけた状態で6〜8時間かけるという方法であった。また、高額な物であったが、社交界の淑女にもてはやされ、皆、こぞってこのパーマをかけた時代がある。(女性ってオシャレのためならすごいのね。。。)
 現在のコールドパーマは、1918年頃にアメリカで髪の成分であるケラチンの分子構造が解明され、1940年頃にチオグリコール酸とアルカリ(アンモニアなど)を用いた手法がホームパーマとして売り出されたことが原点。その原理は、髪の毛の構成物質であるシスチンの化学結合(R-S-S-R)をチオグリコール酸とアルカリで切り離して髪の結合力を緩めた後、型(ロッド)をつけながら臭素酸ナトリウムもしくは過酸化水素を反応させ、シスチンを再結合させることで髪の結合力をもとに戻し、半永久的にその形状を保たせることによる。

要約
 ・パーマはめっちゃ古くからあって女性はがんばってた。
 ・1940年頃に常温でできるパーマが発明され、今も主流で使われている。
  (薬液が臭く、目にしみるのはおそらくアンモニア)
  ・化学の力で濡れてもそー簡単に元にもどらないように出来た。化学者万歳。


2、デジタルパーマとは?

パイモア社のホットロッド(温熱系ロッド)を用いたパーマのこと。登録商標。ホットロッドの温度管理がデジタルでやるのでデジタルパーマとなった様です。
ロッドが熱くなるパーマを総称してデジタルパーマと呼ばれているようですが、資生堂ではキュール、サニープレイスではマイクロパーマ、エルコスではユーティリティーパーマシステムと言っています。

つまり単に熱をかけながらするパーマのことの様です。おいおい。なんて安直な。。。
また、パーマ液などの成分はコールドパーマと変りません。
(というか、1940年頃にアメリカでコールドパーマ液が開発されてから組成は大きく変わらないんだそうだ。)


3、デジパーの特徴は?

形状記憶パーマと呼ばれるように、毛髪がWET時よりDRY時の方がウェーブがかかる様です。
また、通常のパーマより長期間持つ傾向にあります。
ただし、ロッドが熱を持つのでショートカットの方は頭皮が熱くなって一苦労?
通常のパーマより店員さんのテクニックがいるようで、導入直後のお店では失敗することもあるとか。(気をつけましょう。)
「新感覚パーマ」など言われていますが、大正時代には既に「電髪ソリューション」の名ですでに存在しており、原理は全く一緒です。

4、所見
pottaはとってもオシャレには無頓着で周りの方に注意されないと全く気にしません。
(最近、HERMESをハーメスと呼んでクスっと笑われるぐらい何もしりません。)
そんな私にとって、今回の白書作成で知った女性の美に対する執着心と忍耐力には脱帽しました。また、そんな女性の思いを少しでも軽減させ金をむしりとろうとした化学者の方をある意味尊敬します。
デジタルパーマに関しては、ナノテクノロジーの言葉と同じく、その手法は昔からあるのですが、より詳細に熱をコントロールできるようになったため、微妙な髪型をつくりあげることが出来きる技術に発展しそうな感じです。しかし、まだその取り組みの歴史が浅く、安心してデジタルパーマをかけるには今しばらく時間がかかるのでは?
しかしそれ以上に最新のオシャレを追求したい「あなた」ならチャレンジしても良いのかも。
でも、失敗してちりちりになってもわたしゃ知りません。
歴史の承認者となるには、多少のリスクが必要なのでしょうね。


5、その他(産業利用ほか)
厚生労働省のパーマネント用剤の定義と基準
パーマネント・ウェーブ用剤は薬事法第2条第2項に、医薬部外品の一つとして定義されており、その規格は品質規格として定められている。

パーマネント・ウェーブ用剤の効能・効果
毛髪にウェーブをもたせ、保つ。くせ毛、ちぢれ毛又はウェーブ毛髪をのばし、保つ。手足等の体毛及び眉毛・まつ毛への使用は現在のところ認められていない。



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