【トーク】実況動画の作り方

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<最初に>

ゲーム実況動画・車載動画・解説動画など、よくある動画の作り方を、3通りほどご紹介します。
背景動画+CeVIOの音声(+音声字幕やキャラ立ち絵)という構成になっています。

最初は凝りすぎずに、要素を絞った簡単なものから始めると良いかもしれません。
1回動画を作って環境を作ってしまえば、次からは楽になっていろいろ凝れるようになるはずです。
「慣れちゃえばノリで作れるようになりますからね…!」とのことでした!





<Aviutlで直接編集する方法>

ポーランド岡山さんにお聞きしました。ありがとうございます。
この方法では、簡単な動画から、凝った動画まで、柔軟な編集が可能です。

1. 下準備

  1. Aviutl(動画編集のフリーソフト)をインストールして、適当に設定します。
  2. 実況をつけたい録画ファイルなどを用意します(なければなくていいです)。

2. 録画ファイルの下処理(必要に応じて)

  • 録画ファイルのファイルサイズが大きい場合(100MBをはるかに超える場合)や、録画ファイルの切り貼り編集をたくさん行う場合には、この段階で、実況をつけたい録画ファイルのファイルサイズ・ビットレートを一旦圧縮すると良いです。
+ その理由
  • 理由:一般的に、高画質のゲームなどを録画すると、動画投稿サイトに投稿できるファイルサイズやビットレートをはるかに超えた録画ファイルができてしまいます(また、画質劣化を抑えるには高画質で録画してから圧縮したほうが良いようです)。そこで、最終的にはビットレートなどを下げてから投稿するのですが、録画に字幕や立ち絵を追加した後でビットレートなどを下げると、字幕や立ち絵の画質も粗くなってしまいます。字幕や立ち絵は後から追加してもビットレートなどにそれほど影響しませんので、まず録画のビットレートなどを投稿版より少しだけ低いくらいに下げてから、その後に字幕や立ち絵を付け加えたほうが、全体的に綺麗に仕上がるからです。
  1. 録画ファイルの解像度を目的近くまで下げます。
    1. まずAviutlで新規プロジェクトを作成します。この際の設定は例えば、画像サイズが854×480、フレームレートは60、音声レートは44100Hzです。
    2. 次に録画した動画ファイルをAviutlの拡張編集ウィンドウにドラッグ&ドロップします。
    3. 大きな解像度で録画していた場合には、録画映像が854×480の画面にぴっちりと収まるように、Aviutlの拡張編集で動画ファイルの拡大率を下げます(1920×1080から854×480に収める場合は、100%から44.6%へと変更します)。
  2. また、動画映像のおおまかなカット編集や、動画の映像自体への加工(立ち絵や字幕で隠れてしまうHUDなどの画面表示の位置調節など)も、可能ならこの工程で行うと良いです。
    理由:動画ファイル自体の編集はPC負荷が大きく、ナレーション編集と一緒に行うとナレーション編集中に動画の再生が重くて確認の妨げになるので、それを防ぐためです。
  3. それらが済んだらリサイズした動画をx264出力します。
    出力の設定では、リサイズ後の録画ファイルのサイズが100MBになるようにビットレートを下げた設定にします。
  4. 出力した録画ファイルを確認し、問題が無ければ次の編集作業に移ります。

3. 音声や字幕をつけます

  1. AviutlとCeVIOを起動します。
  2. Aviutlの拡張編集ウィンドウのLayer1などに、実況をつけたい録画ファイルなどをドラッグ&ドロップします。
  3. CeVIOで音声を作成してwav出力します。
    そして、wav出力の際に、wavファイルの保存フォルダ選択ウィンドウで、「セリフをテキスト出力」チェックボックスにチェックを入れてから出力します
  4. 音声のwavファイルや立ち絵や字幕(テキスト出力したテキストファイル)を、Aviutlの拡張編集ウィンドウの新しいLayerに、ドラッグ&ドロップして配置します。
  • セリフのテキスト出力の前に、CeVIOの「ツール」→「オプション」→「トーク設定」タブ→「テキスト書き出しの文字コード」が「Shift-JIS」になっているか確認しましょう(AviutlがShift-JISにしか対応していないので)。UTF-8で出力してしまっていた場合は、「ごちゃまぜドロップス」というAviutl用プラグインを導入しておくと、Aviutlでの文字化けを防げます。
  • セリフとセリフの間隔の調整は手動で行います。
    CeVIOの設定が、「セリフの配置間隔」(次のセリフまでの空白の間)を「セリフ単位のwav書き出しに反映する」(音声ファイルに含める)という設定になっていれば、音声ファイルをくっつけて配置するだけで程よい会話の間が出来ると思います。そのうえで、テンポを上げて矢継ぎ早な会話を展開したい場合は、Aviutl上でレイヤーを二つ使って音声ファイルの前後をかぶせたり、Aviutl上で音声ファイルのオブジェクトサイズを調節して間の部分を削る、などの工夫が必要です。
  • 立ち絵の配置方法の例:最初に動画の長さと同じ長さで配置し、差分の立ち絵を入れるタイミングごとに「オブジェクトを分割」し、「参照ファイル」から使いたい表情差分の立ち絵に変更しています。
  • 字幕の配置方法の例1:「ごちゃまぜドロップス」というAviutl用プラグインを導入しておくと、音声ファイルと字幕のテキストファイルを一気にドラッグ&ドロップして配置できます。
  • 字幕の配置方法の例2:「セリフをテキスト出力」して、音声ファイルのみをAviutlに配置したうえで、「TitleWavSync(タイトルウェイブシンク)」というフリーソフトを使うと、字幕を自動的に配置してくれます。字幕の表示時間も音声の長さに合わせてくれます。

4. 動画として編集・調整します

  1. その他、完成形に向けて編集を加えます。
  • ときどき、Aviutlのプロジェクトファイルを「ファイル」→「編集プロジェクトの上書き」で保存しておきましょう。Aviutlを終了するときは、たとえ編集中でも保存するか尋ねてはくれず、終了すると前回保存時からの編集が全て消えてしまいます。

5. 音量を調整します

  1. CeVIOの声が小さいと感じる場合は、Aviutlの音声オブジェクトのウィンドウで音量を調節します。CeVIOから出力したwavファイルのオブジェクトでは、音量を大体200から250に設定するとよいそうです(CeVIO上のトラックボリューム・マスターボリュームの両方がデフォルトの「+0dB」の場合)。
  2. Aviutl上で複数の音声ファイルの音量を一括して変更する方法としては、拡張編集ウィンドウ上で対象となる音声オブジェクトのひとつを選択し、それから他の対象となる音声オブジェクトも全て選択して、選択したままで音量などを変更すると、選択されたオブジェクト全体にその設定が反映されます。
  3. 毎回音量をいじるのは手間になるので、1回音量を調節したら、Aviutlの音声ファイルのウィンドウを右クリック→「設定の保存」→「現在の設定を初期値にする」をクリックすることで、以後読み込ませる音声ファイルの音量を同じ値にする事が出来るので便利です(ただし動画ファイルの音声にも適用されるので注意)。
  • BGMやゲームの効果音は、小さめにしたほうがよいようです。
  • Aviutl上では調節せず、「Soundengine Free」を使う方法もあります(下記6.で説明します)。

6. 動画として出力します

  1. Aviutl上で編集が完了したら、編集状態を忘れず保存します。
  2. あとはAviutlの操作方法に従って、最終的な動画ファイルとして出力します(x264出力という方法がよく使われます)。
  3. 出力した動画を再生して確認します。問題が無ければ完成です!





<PSDToolKitを使う方法>

フリーの動画編集ソフト「Aviutl」に、「PSDToolKit」というプラグインを組み合わせて作る方法です。
下準備は必要なものの、実況動画や解説動画を効率的に作れるので、Aviutlを使って動画を作ってみたことがある人におすすめです。
  • 特徴①:立ち絵の操作が楽にできます。また、立ち絵の目を自動でパチパチさせたり、しゃべっているときに自動で口を動かしたりすることもできます。
  • 特徴②:CeVIOで書き出した音声や字幕を、書き出しのつど、自動で動画に配置できます。
  • 特徴③:音割れをなるべく防ぐ機能や、リバーブ機能、イコライザー機能など、音声の操作も充実しています。
  • ゆっくり(Softalkなど)やVOICEROIDなどでも使えます。

→詳しい内容は、【トーク】実況動画の作り方 / PSDToolKitを使う方法をご覧ください。





<ゆっくりMovieMaker(YMM)を使う方法>

※以下は、YMM3以前の内容が元になっています。YMM4は単体で動画編集・出力が可能など前提が異なります。
→YMM4の場合は 【トーク】実況動画の作り方 / YMM4を使う方法 のページをご覧ください。


鈴蟹さんにお聞きしました。ありがとうございます。
この方法では、字幕・キャラクター立ち絵をつける作業を簡略化することができます。
以下では詳しく説明していますが、基本的にVOICEROIDと同じように使えます。

1. 下準備

  1. Aviutl(動画編集のフリーソフト)をインストールして、適当に設定します。
  2. ゆっくりMovieMaker(YMM)(ナレーション挿入のフリーソフト)をインストールして、適当に設定します。
  3. SoundEngine Free(音声加工のフリーソフト)をインストールします。
  4. 実況をつけたい録画ファイルなどを用意します(なければなくていいです)。
  5. キャラクターの立ち絵(口パクするもの)を使いたい場合は、「キャラ素材スクリプト」に対応したキャラ素材をダウンロードなどして、YMM上で適宜設定します。

2. 録画ファイルの下処理(必要に応じて)

  • 録画ファイルのファイルサイズが大きい場合(100MBをはるかに超える場合)や、録画ファイルの切り貼り編集をたくさん行う場合には、この段階で、実況をつけたい録画ファイルのファイルサイズ・ビットレートを一旦圧縮すると良いです。
  • 方法などは上記の2.をご覧ください。

3. 音声や字幕をつけます

  • 2020年12月現在、β版のYMM4を使用するとYMM4のエディタ上で操作が完結します。
  1. YMMとCeVIOを起動します。
  2. YMMのタイムラインのLayer0などに、実況をつけたい動画を配置します。
  3. YMM上で動画を再生して、セリフを入れたいところで一時停止します。
  4. CeVIOのトークトラックでセリフを作成し、各セリフごとのwav書き出しを行います。
    このとき、wavファイルの保存フォルダ選択ウィンドウで、「セリフをテキスト出力」チェックボックスにチェックを入れてから出力します。これがないとYMM上で字幕の自動配置ができません。
  5. YMMのタイムラインウィンドウの一番左下にキャラクター選択欄がありますので、そこでセリフのキャラクターを選びます。
    そのセリフのキャラクターが一覧にない場合は、YMMのメニューバー→「表示」→「キャラクター編集」ウィンドウで設定してください。
  6. セリフのwavファイルを保存したフォルダを開いて、セリフのwavファイルを、YMMのタイムラインウィンドウの一番下の「ここにセリフを入力。」欄にドラッグ&ドロップし、「追加」ボタンをクリックするかEnterキーを押します。
  7. YMM上で、セリフの音声だけでなく、字幕と、立ち絵画像(設定していた場合)も自動的に配置されました(便利!)。上記の3~6を繰り返します。
  • ときどき、YMMのプロジェクトファイルを「保存」しておきましょう。
  • CeVIOでのwav書き出しの方法としては、個別のセリフの上で右クリック→「wav書き出し」か、または、メニューバーの「ファイル」→「エクスポート」→「セリフの連続wav書き出し」の方法があります。
  • YMMでセリフを入れると自動的にセリフ間の空白時間を作ってくれますが、CeVIOも出力するwavの中に空白の間を含める設定があるので、そのままだと間が長すぎることがあります。その場合、初期設定でどちらかの空白時間を短くする必要があります
    CeVIOで調整する場合は、「ツール」→「オプション」→「トーク設定」タブ→「セリフの配置間隔」の「セリフ単位のWAV書き出しに反映」のチェックを外して「OK」します。
    YMMで調整する場合は、「ファイル」→「設定」→「デフォルト設定」タブ→「全般」タブ→「ゆっくりボイス」の「セリフの間」を0などにします。

4. 動画編集ソフトに移します

  • 2020年8月現在、β版のYMM4を使用すると単体で動画出力が可能です。
  1. YMMの操作が終了したら、「ファイル」→「出力」で、exoファイル形式で出力します。
  2. Aviutlを起動して、「拡張編集」ウィンドウに先ほどのexoファイルをドラッグ&ドロップします。するとYMMでの編集結果が読み込まれます。
  • exoファイルをAviutlに読み込んだ際に、キャラ素材が読み込めない場合は、Aviutlのメニューバーの「ファイル」→「環境設定」→「システムの設定」で、「最大画像サイズ」の縦横を1280以上にして、一旦Aviutlを終了させてからもう一度起動すると、うまくいくようになることがあるようです。

5. 動画として編集・調整します

  1. Aviutl上で字幕の位置やフォントを一括して変更する方法:拡張編集ウィンドウ上で対象となる字幕のひとつを選択し、それから他の対象となる字幕も全て選択して、選択したままでフォントや位置を変更すると、選択されたオブジェクトの全てにその設定が反映されます。立ち絵も同様に拡大率や位置を変えられます。
  2. その他、完成形に向けて編集を加えます。
  • ときどき、Aviutlのプロジェクトファイルを「ファイル」→「編集プロジェクトの上書き」で保存しておきましょう。Aviutlを終了するときは、たとえ編集中でも保存するか尋ねてはくれず、終了すると前回保存時からの編集が全て消えてしまいます。

6. 全体の音量を大きくします

  • BGM・効果音・複数の会話音声などの音量を大きくしていた場合、これらの音声が一度に重なると、その時点における音量の合計が大きくなりすぎてしまい、その時点において音割れしてしまう(大きすぎてざらざらした耳障りな音になる)ことがあります。この音割れを防ぎつつ、全体の音量を大きくする方法です。
  • この方法を使う場合には、最初にAviutl上で編集するときの音量は、小さめで大丈夫です。むしろ、大きくしすぎて音割れしないようにしましょう。BGMやゲームの効果音なども、小さめにしておいたほうがよいようです。
  • Aviutl上で、音声ファイルのオブジェクトを入れたレイヤーには、音声ファイル以外のオブジェクトは入れないようにしておきましょう。
  • この方法を使わない場合は、上記5.の方法で音量調節するとよいです。
  1. Aviutlの「ファイル」→「wav出力」で音声全体を一旦wav出力します。
  2. Soundengine Freeを起動して、出力したwavをドラッグ&ドロップして読み込みます。
  3. Soundengine Free上で、「音量」→「オートマキシマイズ」をかけます。全体の音量が、音割れすることなく、いい感じに大きくなります。
  4. Soundengine Free上で、「ファイル」→「上書き保存」または「名前をつけて保存」します。
  5. 編集後のwavファイルを、Aviutlの拡張編集ウィンドウにドラッグ&ドロップして配置します。その他の音声は、拡張編集ウィンドウの「Layer」部分をクリックして暗転させることで、再生されないようにします。

7. 動画として出力します

  1. Aviutl上で編集が完了したら、編集状態を忘れず保存します。
  2. あとはAviutlの操作方法に従って、最終的な動画ファイルとして出力します(x264出力という方法がよく使われます)。
  3. 出力した動画を再生して確認します。問題が無ければ完成です!



<Recotte Studio(レコスタ)を使う方法>


AHSから販売されている実況動画作成に向いた動画制作ツールです。MMDモデルなどの3Dモデルを利用する場合はこのツールが最有力です。

公式マニュアルとTIPS wikiが充実していますので下記リンクから参照してください。



  • YMMは最新のキャラ素材スクリプト非対応なので注意ですね、キャラ素材に記載された対応バージョンを確認してから使うべきです -- 名無しさん (2018-09-07 02:40:42)
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最終更新:2022年01月29日 10:44