「おい、アイツを一人にして良かったのか?」
ヒムは一人疑問に思った顔で二人に問う。
「彼は前回自分の所為でレオナ姫をあの男に攫われた。その事に対してポップは責任を感じていた事でしょう。
一人で闘うと言った彼の男気を曲げる訳にもいきません。それに、彼はきっとあの男に勝てるでしょう!」
アバンの自信にヒムも笑うしかなかった。
『はは、弟子が一人で闘うってのに肝が据わってやがる。』
そんな三人は暗黒に包まれる魔界の大地で一筋の光を見た。
「見た所祭壇のようですが・・・」
三人が光り輝く祭壇の中心に見た物は青白い渦だった。
「これは噂に聞く旅の扉か?」
ラーハルトは唖然とした顔をしている。
「旅の扉って何だ?」
「簡単に言えばこの渦と同じ渦がある場所にワープするという代物です。
一説によれば地上にもあると言われていますがここにきて初めて本物を見ましたね。」
学者家系のアバンの博学にヒムも舌を巻く。
「おーーい!!!!」
その時上空からポップがアバン達の元に駆けつけていた。
「ポップ!あの男に勝ったんですね?」
アバンの言葉にポップが軽く頷く。
「闘いが終わって空から皆を探そうと思ってたら光ってる所があったんで見てみたら先生達がいたんですよ。
それにしてもこれ何ですか?」
アバンは先程ヒムにした説明をポップにもしていた時、祭壇の奥から声が聞こえる。
「皆!やっぱりここにいたのね!!?」
「マァム!!!?」
ポップは臨戦態勢に入っている。理由はこの魔界に入っているとは考えがたく、またかつてザボエラの謀略で騙されたこともあり、
慎重になっていた。他の三人も同意見である。
「なんか少し疲れてる様にも見えるけどやっぱり怪しい、本物ならこれを避けられる筈だ!!」
ポップはメラゾーマを放つ。
「へ、ちょ、ちょっと何してんのよ!!!」
メラゾーマを避けたマァムはそのままポップを殴り付ける。
「や、やっぱり偽物か?」
ヒムを除く三人は本人だと確信していた。
『この一撃の重さ・・・間違いない。』
マァムに踏み付けられながらポップは悟る。好きな人に踏み付けられているポップは傍から見るとイキかけている様な顔をしていた。
「まあまあ、その辺でやめておきなさいマァム。それよりどうしてあなたはここに?」
マァムは今までにあったことを話した。
「・・・という訳なんです。」
マァムのこの行動に三人は開いた口が塞がらなかった。
「もしアイツに殺されたらどうするつもりだったんだ!!?」
ポップがマァムに怒鳴る。マァムも自分の軽率な行動を恥じていた。
その後五人は旅の扉に入る事にした。
「もしかしたらこの先にダイ君がいるかも知れませんからね。物は試し、入ってみましょう。」
五人が旅の扉の上に立った瞬間、その場から姿を消した。
「へえ、こんなところに旅の扉があったのか。兵を集めて奴等を追うか。」
テマリは微笑みながら旅の扉を見つめる。
「うわ~~~~!!!!!」
五人が辿りついた先、それは薄暗い城の内部の個室だった。
「この暗さはまるで地下のようですね。」
アバンが辺りを見回すが旅の扉以外は何も無い。出口さえ無かった。
「こんな辛気臭え場所にいたら鼻が曲がっちまうぜ。」
ヒムは闘気拳で壁を殴る。大体の話では壊れない様なシナリオだがこの壁は容易く破壊出来た。
「あらま、こんなに簡単に・・・」
ポップは呆気ない展開にずっこける。
「とりあえずそこに階段がありますから登りましょうか。」
「ここは、どこかで見た気がするのは俺だけか?」
ラーハルトの疑問は全員が持っていた。やがてその疑問は実際の物となる。
「ここで大きな音がしたのだ・・・が・・・?」
「ベンガーナ王!!!???」
今回の魔界突入メンバーは成果を得られず地上に帰る羽目になった。
ヒムは一人疑問に思った顔で二人に問う。
「彼は前回自分の所為でレオナ姫をあの男に攫われた。その事に対してポップは責任を感じていた事でしょう。
一人で闘うと言った彼の男気を曲げる訳にもいきません。それに、彼はきっとあの男に勝てるでしょう!」
アバンの自信にヒムも笑うしかなかった。
『はは、弟子が一人で闘うってのに肝が据わってやがる。』
そんな三人は暗黒に包まれる魔界の大地で一筋の光を見た。
「見た所祭壇のようですが・・・」
三人が光り輝く祭壇の中心に見た物は青白い渦だった。
「これは噂に聞く旅の扉か?」
ラーハルトは唖然とした顔をしている。
「旅の扉って何だ?」
「簡単に言えばこの渦と同じ渦がある場所にワープするという代物です。
一説によれば地上にもあると言われていますがここにきて初めて本物を見ましたね。」
学者家系のアバンの博学にヒムも舌を巻く。
「おーーい!!!!」
その時上空からポップがアバン達の元に駆けつけていた。
「ポップ!あの男に勝ったんですね?」
アバンの言葉にポップが軽く頷く。
「闘いが終わって空から皆を探そうと思ってたら光ってる所があったんで見てみたら先生達がいたんですよ。
それにしてもこれ何ですか?」
アバンは先程ヒムにした説明をポップにもしていた時、祭壇の奥から声が聞こえる。
「皆!やっぱりここにいたのね!!?」
「マァム!!!?」
ポップは臨戦態勢に入っている。理由はこの魔界に入っているとは考えがたく、またかつてザボエラの謀略で騙されたこともあり、
慎重になっていた。他の三人も同意見である。
「なんか少し疲れてる様にも見えるけどやっぱり怪しい、本物ならこれを避けられる筈だ!!」
ポップはメラゾーマを放つ。
「へ、ちょ、ちょっと何してんのよ!!!」
メラゾーマを避けたマァムはそのままポップを殴り付ける。
「や、やっぱり偽物か?」
ヒムを除く三人は本人だと確信していた。
『この一撃の重さ・・・間違いない。』
マァムに踏み付けられながらポップは悟る。好きな人に踏み付けられているポップは傍から見るとイキかけている様な顔をしていた。
「まあまあ、その辺でやめておきなさいマァム。それよりどうしてあなたはここに?」
マァムは今までにあったことを話した。
「・・・という訳なんです。」
マァムのこの行動に三人は開いた口が塞がらなかった。
「もしアイツに殺されたらどうするつもりだったんだ!!?」
ポップがマァムに怒鳴る。マァムも自分の軽率な行動を恥じていた。
その後五人は旅の扉に入る事にした。
「もしかしたらこの先にダイ君がいるかも知れませんからね。物は試し、入ってみましょう。」
五人が旅の扉の上に立った瞬間、その場から姿を消した。
「へえ、こんなところに旅の扉があったのか。兵を集めて奴等を追うか。」
テマリは微笑みながら旅の扉を見つめる。
「うわ~~~~!!!!!」
五人が辿りついた先、それは薄暗い城の内部の個室だった。
「この暗さはまるで地下のようですね。」
アバンが辺りを見回すが旅の扉以外は何も無い。出口さえ無かった。
「こんな辛気臭え場所にいたら鼻が曲がっちまうぜ。」
ヒムは闘気拳で壁を殴る。大体の話では壊れない様なシナリオだがこの壁は容易く破壊出来た。
「あらま、こんなに簡単に・・・」
ポップは呆気ない展開にずっこける。
「とりあえずそこに階段がありますから登りましょうか。」
「ここは、どこかで見た気がするのは俺だけか?」
ラーハルトの疑問は全員が持っていた。やがてその疑問は実際の物となる。
「ここで大きな音がしたのだ・・・が・・・?」
「ベンガーナ王!!!???」
今回の魔界突入メンバーは成果を得られず地上に帰る羽目になった。
~魔界~
カンクロウが倒れた事に拠って地上制圧を先延ばしたヴェルザーは思わぬ来客と話していた。
「久し振りだな、冥竜よ。」
「貴様は・・・ダークドレアム!!」
冥竜王と最強の魔神、二人が初めて出会った四千二百六十三年前、ヴェルザーはダークドレアムと闘ったことがあった。
「バーンでさえ貴様と闘った事はないだろう。貴様と闘って生き延びていられたのはオレだけだからな。
あの日から差は縮まるどころか益々伸びていく、そしたらいつの間にか貴様は姿を消した。死んだと思っていたがな。」
「俺は三万年の間戦い続けてきた魔界の神だ。そう簡単には死なぬ。それにしてもしばらく大人しくしている内にバーンが魔界の神を名乗っていた事は驚いた。」
ダークドレアムはさらに続ける。
「お前とボリクスの戦いも俺は鮮明に覚えている。中々竜同士の戦いも悪くない。」
「昔話をしに来た訳ではないだろうダークドレアム。何の様だ?」
ヴェルザーは息を巻いてダークドレアムに近づく。しかしダークドレアムはまるで物怖じしない。
「いや、最近地上でも魔界でも”光の教団”というカルト教団が布教していてな。どうもきな臭い。
心当たりはないか?」
「そんな事、オレの知ったことではない。」
そう告げたヴェルザーの脳裏にゲマの顔が思い浮かぶ。
「もしかしたらミルドラースが関係しているかも知れんな。」
「ミルドラースか・・・」
心なしかダークドレアムの顔は笑っていた。
その頃、地上では”光の教団”の信者達が増え続けていた。
カンクロウが倒れた事に拠って地上制圧を先延ばしたヴェルザーは思わぬ来客と話していた。
「久し振りだな、冥竜よ。」
「貴様は・・・ダークドレアム!!」
冥竜王と最強の魔神、二人が初めて出会った四千二百六十三年前、ヴェルザーはダークドレアムと闘ったことがあった。
「バーンでさえ貴様と闘った事はないだろう。貴様と闘って生き延びていられたのはオレだけだからな。
あの日から差は縮まるどころか益々伸びていく、そしたらいつの間にか貴様は姿を消した。死んだと思っていたがな。」
「俺は三万年の間戦い続けてきた魔界の神だ。そう簡単には死なぬ。それにしてもしばらく大人しくしている内にバーンが魔界の神を名乗っていた事は驚いた。」
ダークドレアムはさらに続ける。
「お前とボリクスの戦いも俺は鮮明に覚えている。中々竜同士の戦いも悪くない。」
「昔話をしに来た訳ではないだろうダークドレアム。何の様だ?」
ヴェルザーは息を巻いてダークドレアムに近づく。しかしダークドレアムはまるで物怖じしない。
「いや、最近地上でも魔界でも”光の教団”というカルト教団が布教していてな。どうもきな臭い。
心当たりはないか?」
「そんな事、オレの知ったことではない。」
そう告げたヴェルザーの脳裏にゲマの顔が思い浮かぶ。
「もしかしたらミルドラースが関係しているかも知れんな。」
「ミルドラースか・・・」
心なしかダークドレアムの顔は笑っていた。
その頃、地上では”光の教団”の信者達が増え続けていた。