私立室江高校剣道部に所属する川添珠姫は、凄腕の少女剣士。
アニメや特撮物が好きで、中でも「ブレードブレイバー」は大のお気に入り。
でも、対人関係にやや難があり、自分は「おもしろくない」のでは?と悩む所も。
…そんなタマキが新しい、そして理想のバイトに巡り会った。
アニメや特撮物が好きで、中でも「ブレードブレイバー」は大のお気に入り。
でも、対人関係にやや難があり、自分は「おもしろくない」のでは?と悩む所も。
…そんなタマキが新しい、そして理想のバイトに巡り会った。
「趣味と実益を兼ねたバイトをしている、というのかい?」
タマキの父は、夕食の席で打ち明けられて驚いた。コクリと頷くタマキを見ながら思った。
(バイトは初めてではないからいいとして…あの子の趣味に合ったというと…
アニメイト辺りか?…欲しい物があるなら、買ってあげるのに…まあいい。
本人も楽しんでいるみたいだから、とりあえずは見守るとするか…なあ、母さん。)
ジーッと自分の顔を見つめるタマキに気付いた父は、仕方なく頷いた。
「わかった。タマキ。バイト頑張りなさい。」
「ありがとう。お父さん。」
タマキの父は、夕食の席で打ち明けられて驚いた。コクリと頷くタマキを見ながら思った。
(バイトは初めてではないからいいとして…あの子の趣味に合ったというと…
アニメイト辺りか?…欲しい物があるなら、買ってあげるのに…まあいい。
本人も楽しんでいるみたいだから、とりあえずは見守るとするか…なあ、母さん。)
ジーッと自分の顔を見つめるタマキに気付いた父は、仕方なく頷いた。
「わかった。タマキ。バイト頑張りなさい。」
「ありがとう。お父さん。」
数日後、
バイトから帰ってきたタマキは、疲労のせいか、
「…疲れた。お休みなさい…」とだけ言い残して、そのままベッドへ直行した。
テーブルに置きっ放しの荷物の中に、タマキの父は見慣れない携帯を見つけた。
(こんな携帯、買った覚えはないが…バイト先が渡したのかな?)
携帯を弄繰り回してる内に、着信音が流れた。画面には「モモ」の文字が輝いている。
父は反射的に通話ボタンを押した。
「もしもし…」
バイトから帰ってきたタマキは、疲労のせいか、
「…疲れた。お休みなさい…」とだけ言い残して、そのままベッドへ直行した。
テーブルに置きっ放しの荷物の中に、タマキの父は見慣れない携帯を見つけた。
(こんな携帯、買った覚えはないが…バイト先が渡したのかな?)
携帯を弄繰り回してる内に、着信音が流れた。画面には「モモ」の文字が輝いている。
父は反射的に通話ボタンを押した。
「もしもし…」
モモ「いよう。タマ公!ご苦労さん!今日もクライマックスは盛り上がったな!
…で、相談なんだが。お前の突きを応用した技の名前をだな…」
父「失礼ですが、一体何の話ですかな?、私?…私は川添珠姫の父ですが!」
モモ「…ああ、タマ公の親父さんか。アンタの娘さん、いい才能持ってるねぇ。
何かあると即反応してくれてさ。体を借りてる身としちゃあ助かるよ。」
父「“体を借りてる”って…どういう意味ですか?!」
モモ「文字通りさ。…何、怒鳴ってんだよ!。もういい。じゃあな!!」
…で、相談なんだが。お前の突きを応用した技の名前をだな…」
父「失礼ですが、一体何の話ですかな?、私?…私は川添珠姫の父ですが!」
モモ「…ああ、タマ公の親父さんか。アンタの娘さん、いい才能持ってるねぇ。
何かあると即反応してくれてさ。体を借りてる身としちゃあ助かるよ。」
父「“体を借りてる”って…どういう意味ですか?!」
モモ「文字通りさ。…何、怒鳴ってんだよ!。もういい。じゃあな!!」
ツーツー…。切れた携帯を握り締めながら、タマキの父は呆然と立っていった。
「…タマキの肢体を借りてるだと…どういう事だ…!!」
父の脳裏にあらぬ想像がよぎった。まさか…もしや…娘が世間知らずなのをいい事に…
バイト先の連中があの子の心と肢体を弄んでるのでは…?
いてもたってもいられなくなった、タマキの父は携帯の電話帳を探り、
そこに記されていた「キン」「ウラ」「リュウ」という輩に電話をかけた。
「…タマキの肢体を借りてるだと…どういう事だ…!!」
父の脳裏にあらぬ想像がよぎった。まさか…もしや…娘が世間知らずなのをいい事に…
バイト先の連中があの子の心と肢体を弄んでるのでは…?
いてもたってもいられなくなった、タマキの父は携帯の電話帳を探り、
そこに記されていた「キン」「ウラ」「リュウ」という輩に電話をかけた。
キン「おお、タマキのお父さんですか!娘さんにはエライ世話になっとります。
俺の強さにも泣けますが、娘さんの強さにも泣けるで!いやホンマ!
あの小柄な体で、俺の力を受け入れてくれるなんて、たいしたもんや!」
父「力一杯だと…ウ…ウチの娘の肢体に何、無茶してるんだーッ!?」
俺の強さにも泣けますが、娘さんの強さにも泣けるで!いやホンマ!
あの小柄な体で、俺の力を受け入れてくれるなんて、たいしたもんや!」
父「力一杯だと…ウ…ウチの娘の肢体に何、無茶してるんだーッ!?」
ウラ「あー、タマキさんのお父様ですか。ついでに彼女に伝えておいて下さい。
この間の釣りの成果はよくなかったんで、別の所で情報釣ってみようって。
人付き合いが苦手?…いや。僕がタマキさんを通じてやりますから、大丈夫です。
何を釣るかだって?…決まってるでしょ。男も女もですよ!!」
父「…タマキを…あの子をナンパの道具にしてるのか…コイツは…」
この間の釣りの成果はよくなかったんで、別の所で情報釣ってみようって。
人付き合いが苦手?…いや。僕がタマキさんを通じてやりますから、大丈夫です。
何を釣るかだって?…決まってるでしょ。男も女もですよ!!」
父「…タマキを…あの子をナンパの道具にしてるのか…コイツは…」
リュウ「ふーん。タマちゃんのパパなんだぁ。僕タマちゃん好きだよ~。優しいし。
あのさ、タマちゃんどんな遊びが好きかな?音楽やダンスでもいいよ!
…え。ウチの娘と遊ぶなだって?ヤダ!遊んでもいいよね!答えは聞いてない!」
父「いきなり電話を切るとは…何だ、この変なのは…?」
あのさ、タマちゃんどんな遊びが好きかな?音楽やダンスでもいいよ!
…え。ウチの娘と遊ぶなだって?ヤダ!遊んでもいいよね!答えは聞いてない!」
父「いきなり電話を切るとは…何だ、この変なのは…?」
父子家庭の非常事態。タマキの父が頭を抱えている時に着信音が鳴った。「モモ」からだ。タマキの父は、剣道家として、一人の父親として覚悟を決めて電話に出た。
「もしもし」
「もしもし」
モモ「…あの…さっきはいきなり切って悪かったな。皆で相談して、キチンと話そうと
決めたんだ…おい亀!この原稿読めばいいんだな?何笑ってんだよ?亀!
よし、行くぜ。じゃあ聞いてくれ…」
決めたんだ…おい亀!この原稿読めばいいんだな?何笑ってんだよ?亀!
よし、行くぜ。じゃあ聞いてくれ…」
電話後
モモ「おい!今、物凄い悲鳴上がって、バタンって音がしたぞ!いいのか!?」
ウラ「アッハッハッハ!先輩サイコーッ!!」
キン「タマキのお父さんに同情して泣けるで…」
リュウ「明日、タマちゃんと何して遊ぼうかな~」
モモ「おい!今、物凄い悲鳴上がって、バタンって音がしたぞ!いいのか!?」
ウラ「アッハッハッハ!先輩サイコーッ!!」
キン「タマキのお父さんに同情して泣けるで…」
リュウ「明日、タマちゃんと何して遊ぼうかな~」
翌朝
身支度を整えたタマキが見た物は、床の上で寝ている父だった…
風邪引かないようにと、父に毛布を掛けると、テーブルの荷物をまとめた。
そしてバイト先―デンライナーでもらった携帯:ケータロスを床から拾って玄関に向った。
身支度を整えたタマキが見た物は、床の上で寝ている父だった…
風邪引かないようにと、父に毛布を掛けると、テーブルの荷物をまとめた。
そしてバイト先―デンライナーでもらった携帯:ケータロスを床から拾って玄関に向った。
玄関から外へ出た瞬間、勢いで、思わずポーズを決めてみる。
タマキ「あたし、参上!!」
タマキ「あたし、参上!!」
―かくして、室江高校剣道部部員にして、二代目仮面ライダー電王となった、
川添珠姫の忙しい1日がまた始まるのであった…
川添珠姫の忙しい1日がまた始まるのであった…