~オアシス入り口~
「一体、いつまで強情を張るつもりなんだ、この餓鬼め」
「何よ、しつこいのはあなた達の方でしょ。毎日毎日、やって来ては
『出ていけ出ていけ』と、うるさいったらありゃしない」
「あのな、お前が居座ってさえいなけりゃ、こんなこと誰も言いやしねえよ」
「そうだぜ。ここを占拠されていると、いつまで経っても工事が始められねえんだ。
早い所、立ち退いてくれよ」
「ふん、何で私が出ていかなきゃならないのよ。ここはね、私達のオアシスなのよ。
あんた達こそ、さっさと荷物をまとめて出て行きなさいよ!」
「……このクソ餓鬼が、つけあがりやがって」
「……ああ。少しは痛い目に会わせてやった方がいいんじゃねえか?」
「私を嚇すつもり?そんなことしても無駄よ。口を開けば『出て行け』としか
吠えられない犬なんてちっとも怖くないもの」
「何をこの餓鬼め!さっさと出て行きやがれ!」
「ハッ、行った側から、また『出て行け』ですか。あなた達、他に語彙は無いの?
もう一回ドリルから人生やり直しなさいよ!」
「……く、口の減らない奴め!クソ、もう俺は我慢ならん、こうしてくれるわ!」
「キャー、何するのよ、このロリコン!」
「お、大人を馬鹿にするからだ。後悔しても遅いぞ!」
「よし、いいぞ。やっちまえ!」
「離して、離してー!!変態ー、死ねー!!」
「グハハハ、いい気味だ!このまま締め上げてくれるわ!」
「一体、いつまで強情を張るつもりなんだ、この餓鬼め」
「何よ、しつこいのはあなた達の方でしょ。毎日毎日、やって来ては
『出ていけ出ていけ』と、うるさいったらありゃしない」
「あのな、お前が居座ってさえいなけりゃ、こんなこと誰も言いやしねえよ」
「そうだぜ。ここを占拠されていると、いつまで経っても工事が始められねえんだ。
早い所、立ち退いてくれよ」
「ふん、何で私が出ていかなきゃならないのよ。ここはね、私達のオアシスなのよ。
あんた達こそ、さっさと荷物をまとめて出て行きなさいよ!」
「……このクソ餓鬼が、つけあがりやがって」
「……ああ。少しは痛い目に会わせてやった方がいいんじゃねえか?」
「私を嚇すつもり?そんなことしても無駄よ。口を開けば『出て行け』としか
吠えられない犬なんてちっとも怖くないもの」
「何をこの餓鬼め!さっさと出て行きやがれ!」
「ハッ、行った側から、また『出て行け』ですか。あなた達、他に語彙は無いの?
もう一回ドリルから人生やり直しなさいよ!」
「……く、口の減らない奴め!クソ、もう俺は我慢ならん、こうしてくれるわ!」
「キャー、何するのよ、このロリコン!」
「お、大人を馬鹿にするからだ。後悔しても遅いぞ!」
「よし、いいぞ。やっちまえ!」
「離して、離してー!!変態ー、死ねー!!」
「グハハハ、いい気味だ!このまま締め上げてくれるわ!」
スッ
「……なんだか、急に大人しくなったな。ようやく諦めたのか?」
「……腰を低く落し、脇を締め、」
「ん、何だその構えは?子供の癖して俺とやりあうつもりか」
「左腕を引くと同時に拳を放つ……」
「ハハハ、殴るというのならやってみろ!女子供の拳など俺様には効かんがな!」
「(おじいちゃん、力を貸して……)ハッ!!」
「……腰を低く落し、脇を締め、」
「ん、何だその構えは?子供の癖して俺とやりあうつもりか」
「左腕を引くと同時に拳を放つ……」
「ハハハ、殴るというのならやってみろ!女子供の拳など俺様には効かんがな!」
「(おじいちゃん、力を貸して……)ハッ!!」
ドカン
「ゴフ!……ズズーン」
「や、奴が、たったの一撃で……。き、貴様、一体何をした!?」
「フ、何をって知れたこと。正義の少女が悪党に渾身のパンチを放ったのよ!
股間めがけて!」
「な、なんてことを……」
「どうだ、これが『カラテ』だ!東洋の神秘の技を思い知ったか!」
「お、男の股間が弱点なのは神秘の技でも何でもねえだろ!クソ、こうなったら
皆でかかれ!袋叩きにしてやる!」
「フ、望むところよ。こちらこそ本当の『袋叩き』を味あわせてあげるわ。まあ、実際は
『袋叩き』なんか通り越して、『袋破り』になっちゃうんだけどね……クスクスクス」
「悪魔かおのれは!……ええい、お前ら何を躊躇している!相手は小娘一人だぞ、
さっさと片付けてしまえ!」
「し、しかし、俺らの股間の保証はどうなるんで……」
「お前ら良い話を聞かせてやる。男の玉が何故二つあるかと言うとだな、」
「嘘だ!あんた絶対に嘘つこうとしている!」
「ええい、うるせえ!大の男が袋の一つや二つでガタガタ言うんじゃねえ!
有袋類か、貴様ら!」
「すいません。今までずっと黙っていたけど、俺、実はカンガルーだったんです。
袋無くしたら子育て出来ないっす」
「あ、ずるい。じゃあ、俺、コアラ」
「て、てめえら……」
「あらあら、見ていられないですね、君達の仕事は」
「や、奴が、たったの一撃で……。き、貴様、一体何をした!?」
「フ、何をって知れたこと。正義の少女が悪党に渾身のパンチを放ったのよ!
股間めがけて!」
「な、なんてことを……」
「どうだ、これが『カラテ』だ!東洋の神秘の技を思い知ったか!」
「お、男の股間が弱点なのは神秘の技でも何でもねえだろ!クソ、こうなったら
皆でかかれ!袋叩きにしてやる!」
「フ、望むところよ。こちらこそ本当の『袋叩き』を味あわせてあげるわ。まあ、実際は
『袋叩き』なんか通り越して、『袋破り』になっちゃうんだけどね……クスクスクス」
「悪魔かおのれは!……ええい、お前ら何を躊躇している!相手は小娘一人だぞ、
さっさと片付けてしまえ!」
「し、しかし、俺らの股間の保証はどうなるんで……」
「お前ら良い話を聞かせてやる。男の玉が何故二つあるかと言うとだな、」
「嘘だ!あんた絶対に嘘つこうとしている!」
「ええい、うるせえ!大の男が袋の一つや二つでガタガタ言うんじゃねえ!
有袋類か、貴様ら!」
「すいません。今までずっと黙っていたけど、俺、実はカンガルーだったんです。
袋無くしたら子育て出来ないっす」
「あ、ずるい。じゃあ、俺、コアラ」
「て、てめえら……」
「あらあら、見ていられないですね、君達の仕事は」
「あ、主任!」
「全く、こんな小娘相手にてこずって。おまけに暴力沙汰とは……いやはや」
「何よ、突然出てきて、偉そうに。あなただって同じ穴のムジナじゃない」
「ハハハ、これは手厳しい。ま、貴方に出ていってもらいたいという
気持ちは確かに彼らと一緒ですがな」
「いやよ。私はここを出ていくつもりなんかないんだから」
「いや、そういう訳にいきませんよ。この辺りで立ち退きが済んでいないの
はもうここだけですし」
「そんなの関係無いわよ!このオアシスは私のおじいちゃんが作ったものなのよ!」
「う~ん、困りましたねえ。そんなことを言っても契約書には、ホラ、この通り。
土地は我社が買い取ったことになっているんですがねえ」
「何よ、そんな紙切れ!あなた達が勝手に作ったものじゃない!」
「しかし、政府の承認は得られていますし、法律的に言って正当性はこちらに
あるんですよ」
「ウッ……」
「今までは子供だと思って容赦してきましたが、会社はもう我慢の限界なんです。
即刻、出て行ってくれると有難いのですが」
「……誰が何と言おうと、このオアシスは渡さないわ。オアシスに植えた桜が
満開になるまでは絶対!それがおじいちゃんとの約束だから!」
「……やれやれ、仕方がありませんね。オイ」
「はい!」
「え、何をするの?」
「見れば分かるでしょ。ブルトーザーでオアシスを埋めるんですよ。
そうすれば貴方だって諦めが付くでしょう」
「そんなこと、絶対させやしない!」
「おっと」
「!?は、放してよ!」
「そうはいきませんね。大丈夫、大人しくしてれば乱暴はしませんよ。私は紳士ですから」
「放して、放してー!!」
「全く、貴方も往生際が…ゴフ…悪い…グッ…ゴホッ。ええい、この餓鬼め、少しは……」
「隙あり!股間パンチ!!」
「おっと」
「!?」
「フフフ、あなたの手口は部下を通して知り尽くしています。同じ手は食いませんよ」
「……なるほど。では、これならどう?食らえ、『大』股間パンチ!!」
「全く、諦めの悪い。そんな下品な技は何度やっても無駄だと……」
「全く、こんな小娘相手にてこずって。おまけに暴力沙汰とは……いやはや」
「何よ、突然出てきて、偉そうに。あなただって同じ穴のムジナじゃない」
「ハハハ、これは手厳しい。ま、貴方に出ていってもらいたいという
気持ちは確かに彼らと一緒ですがな」
「いやよ。私はここを出ていくつもりなんかないんだから」
「いや、そういう訳にいきませんよ。この辺りで立ち退きが済んでいないの
はもうここだけですし」
「そんなの関係無いわよ!このオアシスは私のおじいちゃんが作ったものなのよ!」
「う~ん、困りましたねえ。そんなことを言っても契約書には、ホラ、この通り。
土地は我社が買い取ったことになっているんですがねえ」
「何よ、そんな紙切れ!あなた達が勝手に作ったものじゃない!」
「しかし、政府の承認は得られていますし、法律的に言って正当性はこちらに
あるんですよ」
「ウッ……」
「今までは子供だと思って容赦してきましたが、会社はもう我慢の限界なんです。
即刻、出て行ってくれると有難いのですが」
「……誰が何と言おうと、このオアシスは渡さないわ。オアシスに植えた桜が
満開になるまでは絶対!それがおじいちゃんとの約束だから!」
「……やれやれ、仕方がありませんね。オイ」
「はい!」
「え、何をするの?」
「見れば分かるでしょ。ブルトーザーでオアシスを埋めるんですよ。
そうすれば貴方だって諦めが付くでしょう」
「そんなこと、絶対させやしない!」
「おっと」
「!?は、放してよ!」
「そうはいきませんね。大丈夫、大人しくしてれば乱暴はしませんよ。私は紳士ですから」
「放して、放してー!!」
「全く、貴方も往生際が…ゴフ…悪い…グッ…ゴホッ。ええい、この餓鬼め、少しは……」
「隙あり!股間パンチ!!」
「おっと」
「!?」
「フフフ、あなたの手口は部下を通して知り尽くしています。同じ手は食いませんよ」
「……なるほど。では、これならどう?食らえ、『大』股間パンチ!!」
「全く、諦めの悪い。そんな下品な技は何度やっても無駄だと……」
ガスッ
「ゴフッ!」
「ゴフッ!」
「馬鹿ね。女の子がそんな汚いものを何度も触れるとでも?」
「き、貴様、パンチと言いながら蹴りとは卑怯な……」
「だ、大丈夫ですか、主任!」
「ええい、うるさい!こいつめ、もう許さん!おい、オアシスは後回しだ。先にこのガキを
ひき殺してしまえ!」
「え、そんなことして大丈夫で?」
「構わん。上の連中には散々金をばら撒いてある。どうとでももみ消せるさ」
「し、しかし……」
「ええい、どけ!お前らが出来ないというなら、私がやってやる!」
「き、貴様、パンチと言いながら蹴りとは卑怯な……」
「だ、大丈夫ですか、主任!」
「ええい、うるさい!こいつめ、もう許さん!おい、オアシスは後回しだ。先にこのガキを
ひき殺してしまえ!」
「え、そんなことして大丈夫で?」
「構わん。上の連中には散々金をばら撒いてある。どうとでももみ消せるさ」
「し、しかし……」
「ええい、どけ!お前らが出来ないというなら、私がやってやる!」
ガガガガガガッ
「ヒャーハッハッハツ、死ねー!!」
「あ、貴方、正気なの!?」
「は、何とでも言って下さい。私を怒らせた貴方が悪いのですよ」
「そんなに玉を潰されたのを怒っているの?……なら、いい話を聞かせてあげるわ。
おじいちゃんが言っていたんだけど、男の人に何故、玉が二つあるかと・・…」
「うるさい!!」
「キャア!!」
「ホラホラ、無駄口を叩いている暇があるのなら、さっさと逃げないとペシャンコ
になっちゃいますよ……それとも、私に這いつくばって謝りますか?」
「だ、誰が、あんたなんかに!」
「ですよね。じゃあ、大好きなオアシスと一緒に砂漠に埋もれて死んで下さい。ヒヒヒ!」
「(……この人……狂ってる……)」
「もっと、もっとだ!もっと早く逃げてみろ!」
「ハァハァハァ……キャ!!」
「……あれま、転んでしまいましたね。少しは楽しめると思っていたのですが」
「ハァハァハァ……」
「お疲れのところをすいませんが、どうします、もう死にます?それともさっさと
出て行きますか?」
「……オアシスを捨てるぐらいら死んだほうがマシよ」
「どうにも理解できませんね。たった一人で、しかも、ただの女の子が何で
そんなに意地を張るんです?他の大人達と同様、さっさと逃げ出せばいいものを」
「私は……だから」
「は、良く、聞こえませんよ?」
「私は……私はサムライだから!……だから退かない!」
「……プッ、プププ、ハーハッハッハ!!いやー実に面白い!まさか貴方が
サムライとは思いませんでした。それじゃ、もう死ぬしかないですよね」
「…………………………」
「え~と、自殺の手伝いをするのって『カイシャク』とか言うんでしたっけ?
確か、サムライはカイシャクされると、感謝して死ぬんですよね。私には
分かりかねる行動ですが、まあ、貴方がサムライというのでは仕方が
ありません。今からカイシャクして差し上げますから喜んで死んでください」
「(私はこんな奴に負けるの?誰か、助けて……)」
「ヒャーハッハッハ。この辺りの奴らは皆、買収済みですよ。誰も助けになんか
来るもんか!さあ、砂漠の底に沈め!」
「(……もう、駄目……ごめんね、おじいちゃん……ガク)」
「あ、貴方、正気なの!?」
「は、何とでも言って下さい。私を怒らせた貴方が悪いのですよ」
「そんなに玉を潰されたのを怒っているの?……なら、いい話を聞かせてあげるわ。
おじいちゃんが言っていたんだけど、男の人に何故、玉が二つあるかと・・…」
「うるさい!!」
「キャア!!」
「ホラホラ、無駄口を叩いている暇があるのなら、さっさと逃げないとペシャンコ
になっちゃいますよ……それとも、私に這いつくばって謝りますか?」
「だ、誰が、あんたなんかに!」
「ですよね。じゃあ、大好きなオアシスと一緒に砂漠に埋もれて死んで下さい。ヒヒヒ!」
「(……この人……狂ってる……)」
「もっと、もっとだ!もっと早く逃げてみろ!」
「ハァハァハァ……キャ!!」
「……あれま、転んでしまいましたね。少しは楽しめると思っていたのですが」
「ハァハァハァ……」
「お疲れのところをすいませんが、どうします、もう死にます?それともさっさと
出て行きますか?」
「……オアシスを捨てるぐらいら死んだほうがマシよ」
「どうにも理解できませんね。たった一人で、しかも、ただの女の子が何で
そんなに意地を張るんです?他の大人達と同様、さっさと逃げ出せばいいものを」
「私は……だから」
「は、良く、聞こえませんよ?」
「私は……私はサムライだから!……だから退かない!」
「……プッ、プププ、ハーハッハッハ!!いやー実に面白い!まさか貴方が
サムライとは思いませんでした。それじゃ、もう死ぬしかないですよね」
「…………………………」
「え~と、自殺の手伝いをするのって『カイシャク』とか言うんでしたっけ?
確か、サムライはカイシャクされると、感謝して死ぬんですよね。私には
分かりかねる行動ですが、まあ、貴方がサムライというのでは仕方が
ありません。今からカイシャクして差し上げますから喜んで死んでください」
「(私はこんな奴に負けるの?誰か、助けて……)」
「ヒャーハッハッハ。この辺りの奴らは皆、買収済みですよ。誰も助けになんか
来るもんか!さあ、砂漠の底に沈め!」
「(……もう、駄目……ごめんね、おじいちゃん……ガク)」