SS暫定まとめwiki~みんなでSSを作ろうぜ~バキスレ のび太と雲の王国50-1


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「ドラえもーん! 財布の中身が50円しかないよー!」
「はい、バイバインー」
 ドラえもんはのび太の50円玉にバイバインをふりかけた。50円玉は倍額の100円
玉になった。
「やっほー!」
 のび太は大喜びでコンビニに行った。店長のオヤジがニコニコ笑っている。
「おじさーん! ムーゴーおくれー!」
 ムーゴーと100円玉をレジ台に置いた。100円玉は倍額の200円玉になっていた。
オヤジの笑顔が悪魔の形相に変わった。
「こんなお金は使えませんアンド子供にムーゴーは売れませーん!」
 のび太はオヤジの機銃掃射をかいくぐって、命からがら家に帰ってきた。
「でや!」
 のび太の投げた200円玉はドラえもんの眉間を貫通した。ドラえもんは爆発した。
「なけなしの50円まで使えなくなったじゃないか! ドラえもんのバカ!」
「どれどれ」
 ドラえもんは柱に刺さった200円玉を抜いた。200円玉は倍額の400円玉になって
いた。
「こりゃすごいね。明日になったら一体いくらの硬貨になってんだろうねえ」
「爆発はどうした」
「50円ぽっちでガタガタぬかすなよのび太くん。ほら、どら焼きあげるから」
 ドラえもんはのび太の質問に全く興味を示さず、のび太にどら焼きを差し出した。
のび太はドラえもんの手をはねのけて、どら焼きを窓の外に飛ばした。どら焼きは
空中で爆発した。
「爆発したー!」
「どら焼きのクセにー!」
 ドラえもんとのび太は二人で仲良く笑い転げた。そして笑いの収まったのび太は
ドラえもんの首ねっこをつかまえて力いっぱい締め上げた。
「爆発はもういい! やいドラえもん、ボクの50円玉をかえせ!」
「それは不可能です」
「少しは検討しろよ! 次のお小遣い日まで金もない、ムーゴーも買えないなんて
エムジーだ!」
「エムジー?」
「まるでギャグだ!」
「ああ、Marude Gyaguね」
 ドラえもんは納得して、少し考えてから言い足した。
「ムーゴーもエムジーだよね」
「えーと、Mu-Go-か。ホントだエムジーが二つになっちゃった!」
「相変わらずそそっかしいなあ、のび太くんは」
「ごめんごめーん」
 のび太とドラえもんは仲直りをした。そしてママを連れて三人でムーゴーを買い
に行った。


「あらのび太。いちばん小さいサイズのムーゴーしか置いてないわよ」
 コンビニの棚を見て、ママは困ったように言った。のび太は輪をかけて困った。
「そんなー! アナコンダを捕獲できるサイズじゃなきゃ使えないよー!」
「まあまあ。そんな時こそコイツの出番だよ」
 ドラえもんはムーゴーにバイバインをかけた。ムーゴーは倍のサイズになった。
「すっごいやドラえもん! 時間がたてば、ボクにもジャストフィットのムーゴー
に早変わりだ!」
「よかったわねえのび太。隙間漏れも置き忘れも、これで全部解決じゃない」
 ママも喜んでくれている。のび太はムーゴーをポケットにしまって、コンビニを
飛び出した。
「破れるまで使うぞー! ジーワイだー!」
「のび太くん、ジーワイって?」
「がぜんやる気ー!」
 のび太は地平線の彼方に消えた。そして時は流れた。

 のび太の部屋の窓から、大きく膨らんだムーゴーが入ってきた。中にはのび太が
入っている。ドラえもんは、ムーゴーの中で土下座をしているのび太に聞いた。
「のび太くん、ムーゴーは役に立った?」
 のび太はうつむいたまま、フルフルと首を横にふった。
「使う相手がいなかったんだよね。でも夏だから見栄を張りたかったんだよね」
 のび太は小さくうなずいた。
「えい」
 ドラえもんはムーゴーを指で押した。ムーゴーは再び窓の外に出て、上昇気流に
乗って上空へのぼっていった。ムーゴーはどんどん膨らんで、雲の高さぐらいのと
ころで爆発した。小さくのび太の声が聞こえた。
「ドラえもーん! ディーエスーですー!」
「どーもすみませんだねー!」
「はーい! そしてケーエスですー!」
「それはなにー?」
 こりゃ、死ぬわ。


完。