SS暫定まとめwiki~みんなでSSを作ろうぜ~バキスレ DBIF50-4


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フリーザ似の異星人は不敵な笑みを浮かべながら一同の前まで来ると、大仰に一礼してみせた。
「大勢でのお迎えに感謝します。私の名はスノウ。元ウェザー星軍親衛隊長です」
「ウェザー星、ねえ。星の名前はともかく、その姿は覚えがあるな。あちらの銀河で私達に最も抵抗して見せた連中だ」
スノウの挨拶に、嬉しそうな顔でラニが応じた。それを見るスノウの顔がわずかに怒気をはらむ。
「その姿。ザード将軍と私の不在の間に我らが母星を滅ぼした連中の仲間だな」
この言葉に驚く悟飯達をよそに、ラニはその顔に浮かぶ笑みを深くした。
ゾレを尖兵としたフリーザタイプの異星人がラニ達を狙うのは、恐らくは今回の地球のように神聖樹を植えつけられ、自分達の
母星を滅ぼされたからだったのだ。
トランクスとの戦いで見せたゾレの怨念めいた怒りも、そこから来ていたのだろう。

一方ピッコロは、スノウの宇宙船から発射された筒の落ちた場所に着いていた。
縦約3メートル、横1メートル程の筒は、図ったように垂直に地面に食い込み、直立している。その扉の上部には窓のようなものが
あり、その下に大きく「エメロー」の字が書かれていた。
「こいつは・・・」
つぶやくピッコロの前で蒸気のようなものを上げながら扉が開く。その向こうから、フリーザタイプとはまた違う異星人が姿を現した。
極端に長い禿頭の下から3つの眼がスノウを睨んでいる。人間型のロボットのような黒い身体をしており、左手は普通の人間に
近いが、右手は鋭く伸びた槍のような形状をしている。
(悟飯!打ち出された筒はやはり奴らの兵だ。すぐに残りの筒の飛んだ方向へ向かってくれ!)
離れた位置でも通じる念話でそう呼びかけると、ピッコロは目の前の異星人に意識を集中した。
「シけた星だな。俺のいた星の10分の1も文明が進んでなさそうだ」
左右を見渡した後、エメローが金属をこすり合わせたような声でつぶやいた。

「シけた星で悪かったな」
ピッコロの言葉に、エメローは3つの眼を器用にばらばらに動かして全身を観察した。
「毛の生えた尾はなし、か。さしずめ現地の人間だろうが、別に殺すなとは言われてなかったはずだな」
そう言いながら槍状の右手を振りかぶった。
「チッ!」
飛び退がるピッコロに向けて振られた槍は、何とそのまま右手から離れて彼を襲った。
「つぁっ!」
すかさず左手で弾くと、無線でコントロールされているかのように不自然な軌道で右手に戻る。
「はっ、意外とやるな。俺の奇襲をかわすとは」
余裕の声を上げるエメローを前に、しかしピッコロは笑みを浮かべた。
「丁度良かった」
「何がだ?」
「未来(こっち)に来て以来、他の連中に出番を譲ってばかりで、正直うずうずしてたんだ。神の奴と合体はしても、やはり
俺は戦闘タイプということだな」
言いながらピッコロはターバンとマントを脱ぎ捨てた。常に身体に負担をかけて鍛えるために、重い材質で作られたそれらが、
衣服とは思えない音を立てて地面に落ちる。
軽くなった身体の感覚を確かめるように首を軽く左右に振ると、ピッコロは改めて構えた。
「さて、続きをやろうか」


「ピッコロさん!」
悟飯が突然上げた声に、一同の視線が集まる。それに構わず悟飯はピッコロから念話で伝えられたことをトランクスとクリリンに教えた。
「くそっ!やっぱりかよ」
「とにかく行きましょう」
そう言って、それぞれ先程発射された筒の方角へと飛んで行く3人を、スノウとラニ達は横目で見送った。
「お前達は行かなくていいのか?」
「私達はこの星がどうなろうと知ったことじゃない。クズのような雑兵相手にするよりは、お前を相手にした方が面白そうだしな」
あくまで平然と答えるラニに対し、しかしスノウもまた笑みを崩さなかった。
「くく、奴らが神聖樹を枯らすとしてもか?」
「何?」
「何故ここに植えた神聖樹が中々育たないか疑問におもわなかったのか?あれは、俺達があらかじめ送り出した奴が細工したからだ。
その気になれば永久に育たないように土地を変えることも出来るぞ」
「・・・チッ!リセロ、行け」
スノウの言葉に今度こそ笑みを消したラニの指示に、リセロは無言で頷くと、悟飯達がそれぞれ追いかけた方向でない、最後の1本の
方向へと飛んで行った。
「さて、これで1対1だ。満足か?」
「正直に言えば、先程飛ばした連中にお前達を任せ、もう少しこの地で下準備をしたかったが。しかし念願の相手を前に何もせずでは
つまらんな」

ゴッ!

突然スノウを中心としてエネルギーの波が広がった。それと共に身体が一回り膨れ上がる。
ゾレが見せた戦闘形態への変身ではない。超サイヤ人の悟空と闘ったフリーザの見せたものに近い。
「!・・・ほう、私達をわざわざ追いかけてまで倒そうとするだけはあるな」

グアッ!

にやりと笑いながら、ラニもまた己の気を高める。しかしまだ超サイヤ人にはなっていない。
「ふふ、向こうでも戦いが始まったようだ。その内残り4つでも始まるだろう。まるで祭りだな。お前も精々私を楽しませてくれ」
「それはもう存分に」
両者共に余力を残したまま、それでもなお凄まじいオーラをまといつつ、二人は笑みを交わした。

「す、すげえ気だ。あのスノウって奴も、やっぱり化け物かよ」
宇宙船から発射された筒の1本に向かいながら、クリリンは驚きの声を上げた。
余りにも次元の違い過ぎる闘いである。仮にどちらかを相手にすることがあれば、自分などただの一撃で命を落とすことになるだろう。
それはこれから向かう筒にいる相手であっても同じかもしれない。
力が及ばないことは誰よりも自分でわかっているが、それでも出来ることはあるかもしれないとついてきたものの、未来について早々
見せられたゾレとトランクスとの激闘に、改めて自分の無力を突きつけられた。
それでも今回のような形で自分も動くことが出来たのは良かった。問題はこれから戦闘になるであろう相手に、自分の力がどれだけ
通用するかである。
「18号と修行して、アレも身につけたし、うまくやれば勝てると思いたいんだけどな・・・」
自然に弱気な口調になってしまうのは、人造人間との戦い以来、自分の力が役に立った場面が一つもないことから来ていた。
「まあ、やるだけやってみるか」
そう言いつつ、地面に突き立った筒の前に着地した。ガネットと書かれたその筒の側には既に中から出て来ていたらしい異星人が
立っている。
大柄な体格を持った人間タイプだが、両肩に硬質的な突起がついている。それ以上に目立つのは、髪のない頭の前部から後ろに
向かって長く伸びた黒い日本の角だ。鋭い光を放つ眼が、着地したクリリンを見据えていた。
(せめて悟飯達が他の奴を倒すまで時間を稼ぐくらいしないとな)
そのまましばらく無言で睨み合っていた二人だが、不意にガネットが笑みを浮かべた。
「どうやらあちこちで闘っているようだな。それも相当な実力者同士が」
「・・・・・・」
「そして俺の相手はお前というわけだ」

ギャウッ!

そのつぶやきが終わらない内に、ガネットの身体がクリリンの眼前に飛び込んできた。