セルゲームでセルを撃破してから半年。
一時期恐慌に包まれた世界は平和を取り戻し、悟飯もまた平和な日々を過ごしていた。
そんなある日、悟飯の見覚えのあるタイムマシンが空から降りてきた。未来から遊びに来たのかと
悟飯が駆け寄るが、タイムマシンは扉を開こうとしなかった。
「トランクスさん?どうしたんですか?」
ぼんやりとした呼びかけに応えるようにようやく扉が開くと、セルゲームの時よりかなり成長した
姿のトランクスが姿を現した。
しかしその身体には所々に包帯が巻かれ、今にも倒れそうな程重症なのが見て取れた。
「ど、どうしたのその怪我は?!」
「お久しぶりです、悟飯さん。申し訳ありませんが、もう一度助けてもらいたくて、来ました」
それだけ言うとトランクスは意識を失った。
一時期恐慌に包まれた世界は平和を取り戻し、悟飯もまた平和な日々を過ごしていた。
そんなある日、悟飯の見覚えのあるタイムマシンが空から降りてきた。未来から遊びに来たのかと
悟飯が駆け寄るが、タイムマシンは扉を開こうとしなかった。
「トランクスさん?どうしたんですか?」
ぼんやりとした呼びかけに応えるようにようやく扉が開くと、セルゲームの時よりかなり成長した
姿のトランクスが姿を現した。
しかしその身体には所々に包帯が巻かれ、今にも倒れそうな程重症なのが見て取れた。
「ど、どうしたのその怪我は?!」
「お久しぶりです、悟飯さん。申し訳ありませんが、もう一度助けてもらいたくて、来ました」
それだけ言うとトランクスは意識を失った。
翌日、仙豆によって回復したトランクスは、すぐにブルマを含めた皆を集めると、衝撃的な事実を
語りだした。
「今、俺達の時代に大変な脅威が訪れています。俺は、恐らくそいつらの尖兵に過ぎない奴にも
勝てませんでした」
「おいおい、お前が勝てないって・・・もしかしてまだ人造人間の生き残りがいたのか?」
周りがざわめく中、クリリンが発した問いに、トランクスは静かに首を振った。
「俺が勝てなかったのはフリーザ。いえ、正確にはフリーザと同じタイプの異星人です」
『フリーザ?!』
その場のトランクスを除いた一同の声が見事に揃った。
かつてベジータをはるかに超えた戦闘力を誇り、スーパーサイヤ人と化した悟空と死闘を繰り広げ、
その後サイボーグとして地球を襲った異星人であり、その場の誰もが忘れずにはおれない名前であった。
「で、でも、こっちに初めて来たばかりのお前でも倒せるくらいの奴だっただろ。フリーザって」
「あいつは、そんな生易しい奴じゃありませんでした。それに・・・」
ヤムチャの質問に苦りきった顔で答えるトランクスを、ベジータは変わらぬ仏頂面で見ていたが、
「何があったのか話せ。尖兵とかいうそいつの背後にいるらしい奴のことも含めてな」
と、つまらなそうに言った。
「はい。では、奴が来た時のことから・・・」
語りだした。
「今、俺達の時代に大変な脅威が訪れています。俺は、恐らくそいつらの尖兵に過ぎない奴にも
勝てませんでした」
「おいおい、お前が勝てないって・・・もしかしてまだ人造人間の生き残りがいたのか?」
周りがざわめく中、クリリンが発した問いに、トランクスは静かに首を振った。
「俺が勝てなかったのはフリーザ。いえ、正確にはフリーザと同じタイプの異星人です」
『フリーザ?!』
その場のトランクスを除いた一同の声が見事に揃った。
かつてベジータをはるかに超えた戦闘力を誇り、スーパーサイヤ人と化した悟空と死闘を繰り広げ、
その後サイボーグとして地球を襲った異星人であり、その場の誰もが忘れずにはおれない名前であった。
「で、でも、こっちに初めて来たばかりのお前でも倒せるくらいの奴だっただろ。フリーザって」
「あいつは、そんな生易しい奴じゃありませんでした。それに・・・」
ヤムチャの質問に苦りきった顔で答えるトランクスを、ベジータは変わらぬ仏頂面で見ていたが、
「何があったのか話せ。尖兵とかいうそいつの背後にいるらしい奴のことも含めてな」
と、つまらなそうに言った。
「はい。では、奴が来た時のことから・・・」
トランクスが未来のセルを倒してから2年。人造人間の脅威が去った世界は規模こそ縮小しながらも、
ほぼ元の姿を取り戻そうとしていた。
トランクスは人造人間を倒した英雄でありながら、そのことを誰に告げるでもなく母ブルマのもとに
戻り、その能力を生かして復興に力を注いでいたが、そんな手助けももうほとんどする必要がなくなり、
ようやく彼にとっても休息が訪れようとしていた。
そんなある日、地球に接近する巨大な気を感知したトランクスはその気が降りる場所に向かう。
しばらく待っていると、見たことのない宇宙船らしきものが降りて来た。
「異星人、か。好戦的な奴でなければいいが」
そんなことをつぶやきつつ、物陰から宇宙船を見ていたトランクスだが、宇宙船から現れた人影を
見て絶句した。
「あいつは・・・!!」
頭髪がなく、それでいて黒い光沢を持つ頭。のっぺりとした顔。明らかに人間とは違う真っ白で体毛の
一本もない身体に、頭と同じく光沢を放つ黒いものが所々についている。そしてその腰からは、やはり
白い尾が伸びていた。
「フリーザ・・・じゃないな」
トランクスの言葉通り、その異星人は所々がフリーザとは少し違っていた。
球状だった頭の黒い部分は銀杏の葉のような形になっており、肩のそれも細長いものになっている。
上腕と脛の部分は逆に黒いもので覆われ、胸にあるそれもやや小さい。
「小さな星だな。『奴ら』が欲しがる程のものとは思えんが」
フリーザに似た異星人はざっと周りを見渡してからそうつぶやいたかと思うと、トランクスの隠れる
場所で顔を止めた。
「そこに隠れている奴。ここは何という星だ?」
トランクスを軽い衝撃が襲った。あの異星人は隠れているはずのトランクスの存在を捉えていた。
つまり気を感じ取れるのだ。
ほぼ元の姿を取り戻そうとしていた。
トランクスは人造人間を倒した英雄でありながら、そのことを誰に告げるでもなく母ブルマのもとに
戻り、その能力を生かして復興に力を注いでいたが、そんな手助けももうほとんどする必要がなくなり、
ようやく彼にとっても休息が訪れようとしていた。
そんなある日、地球に接近する巨大な気を感知したトランクスはその気が降りる場所に向かう。
しばらく待っていると、見たことのない宇宙船らしきものが降りて来た。
「異星人、か。好戦的な奴でなければいいが」
そんなことをつぶやきつつ、物陰から宇宙船を見ていたトランクスだが、宇宙船から現れた人影を
見て絶句した。
「あいつは・・・!!」
頭髪がなく、それでいて黒い光沢を持つ頭。のっぺりとした顔。明らかに人間とは違う真っ白で体毛の
一本もない身体に、頭と同じく光沢を放つ黒いものが所々についている。そしてその腰からは、やはり
白い尾が伸びていた。
「フリーザ・・・じゃないな」
トランクスの言葉通り、その異星人は所々がフリーザとは少し違っていた。
球状だった頭の黒い部分は銀杏の葉のような形になっており、肩のそれも細長いものになっている。
上腕と脛の部分は逆に黒いもので覆われ、胸にあるそれもやや小さい。
「小さな星だな。『奴ら』が欲しがる程のものとは思えんが」
フリーザに似た異星人はざっと周りを見渡してからそうつぶやいたかと思うと、トランクスの隠れる
場所で顔を止めた。
「そこに隠れている奴。ここは何という星だ?」
トランクスを軽い衝撃が襲った。あの異星人は隠れているはずのトランクスの存在を捉えていた。
つまり気を感じ取れるのだ。
敵らしい敵のいない世界でしばらく過ごしていたせいか、気を消すのを怠っていたことに心で
舌打ちをしながらトランクスは異星人の前まで飛んで着地した。
「ここは地球という星だ。見たところ異星人のようだが、何をしに来た?」
「ふむ、地球か。見たところかなり文明の遅れた星のようだが、俺のような異星人の存在に驚かんと
いうのは珍しいな。俺のようなタイプの異星人はここでは見慣れているのか?」
異星人はトランクスの質問を無視し、逆に問い返してきた。傲岸不遜なのはフリーザタイプの異星人
共通なのだろうか。
「何をしに来たのか、と聞いている」
多少苛立った声で再度トランクスが訊ねると、異星人は軽くため息をついた。だが次の瞬間
舌打ちをしながらトランクスは異星人の前まで飛んで着地した。
「ここは地球という星だ。見たところ異星人のようだが、何をしに来た?」
「ふむ、地球か。見たところかなり文明の遅れた星のようだが、俺のような異星人の存在に驚かんと
いうのは珍しいな。俺のようなタイプの異星人はここでは見慣れているのか?」
異星人はトランクスの質問を無視し、逆に問い返してきた。傲岸不遜なのはフリーザタイプの異星人
共通なのだろうか。
「何をしに来たのか、と聞いている」
多少苛立った声で再度トランクスが訊ねると、異星人は軽くため息をついた。だが次の瞬間
ボッ!
トランクスの立っていた空間を異星人の繰り出した手刀が貫いた。
「ほう」
だが異星人の口から感嘆の声が出た。トランクスは数歩分飛び退がることで異星人の手刀をかわして
いたのだ。
「こんな星に俺の手刀をかわす人間がいるとはな。今まではパワーを抑えていたというわけか」
なおも余裕の口調で話す異星人を前に、トランクスを困惑が襲っていた。
超サイヤ人になっていないとはいえ、今の自分であればもう少し余裕持ってフリーザ程度の手刀なら
かわせていたはず。しかし今の手刀をかわしたのはギリギリのところだったのだ。
「今のをかわしたことに敬意を表して教えてやる。この星は『奴ら』が来る前に、俺と、後から来る
方々に有利になるよう改造させてもらう」
「奴ら?」
「お前が知る必要はない。どうせ『奴ら』との戦いが始まればこの星程度の人間は全て死ぬ」
ニヤリと笑う異星人を睨みながら、トランクスは静かに背中の剣を抜いた。
「どういういきさつかは知らないが、お前達にこの星を好きにさせる気は、ない!」
言葉と共にトランクスの身体を光が包んだ。同時に頭髪が銀から金へと変わり、湧き上がる光に
吹き上げられたかのように逆立つ。
「ほう」
だが異星人の口から感嘆の声が出た。トランクスは数歩分飛び退がることで異星人の手刀をかわして
いたのだ。
「こんな星に俺の手刀をかわす人間がいるとはな。今まではパワーを抑えていたというわけか」
なおも余裕の口調で話す異星人を前に、トランクスを困惑が襲っていた。
超サイヤ人になっていないとはいえ、今の自分であればもう少し余裕持ってフリーザ程度の手刀なら
かわせていたはず。しかし今の手刀をかわしたのはギリギリのところだったのだ。
「今のをかわしたことに敬意を表して教えてやる。この星は『奴ら』が来る前に、俺と、後から来る
方々に有利になるよう改造させてもらう」
「奴ら?」
「お前が知る必要はない。どうせ『奴ら』との戦いが始まればこの星程度の人間は全て死ぬ」
ニヤリと笑う異星人を睨みながら、トランクスは静かに背中の剣を抜いた。
「どういういきさつかは知らないが、お前達にこの星を好きにさせる気は、ない!」
言葉と共にトランクスの身体を光が包んだ。同時に頭髪が銀から金へと変わり、湧き上がる光に
吹き上げられたかのように逆立つ。
「何?!」
「はあああーっ!」
驚く異星人に超サイヤ人となったトランクスが斬りかかる。しかしフリーザをあっさりと両断した一振りを、
異星人は動揺したままでいながらかわしていた。
「くっ!」
当然来るであろう反撃に剣を構えつつトランクスが振り向くと、しかしそこには呆然と自分を見つめる
異星人の姿があった。
「ま・・・まさか、ここは『奴ら』の・・・しかしこの星全体を通してもそんなパワーは・・・」
「何をわけのわからないことを!」
再度飛び込み、今度は連激を繰り出す。しかし異星人はその全てをかわし、逆に尾でトランクスを
吹き飛ばした。
(こいつ、フリーザとは明らかに違う。パワーもスピードもはるかに上だ。)
最後に激突し、崩れた岩の破片を押しのけて再び異星人を対峙する。目の前の敵は手加減する
余裕などない実力を持っていた。
「一つ聞きたいことがある」
「?」
「ここは『奴ら』・・・サイヤ人の星なのか?」
「はあああーっ!」
驚く異星人に超サイヤ人となったトランクスが斬りかかる。しかしフリーザをあっさりと両断した一振りを、
異星人は動揺したままでいながらかわしていた。
「くっ!」
当然来るであろう反撃に剣を構えつつトランクスが振り向くと、しかしそこには呆然と自分を見つめる
異星人の姿があった。
「ま・・・まさか、ここは『奴ら』の・・・しかしこの星全体を通してもそんなパワーは・・・」
「何をわけのわからないことを!」
再度飛び込み、今度は連激を繰り出す。しかし異星人はその全てをかわし、逆に尾でトランクスを
吹き飛ばした。
(こいつ、フリーザとは明らかに違う。パワーもスピードもはるかに上だ。)
最後に激突し、崩れた岩の破片を押しのけて再び異星人を対峙する。目の前の敵は手加減する
余裕などない実力を持っていた。
「一つ聞きたいことがある」
「?」
「ここは『奴ら』・・・サイヤ人の星なのか?」
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