「おい、ハルヒ!目を覚ませよ!おい!!」
「う、うーん・・・。キョ、キョン・・・?」
結局、ハルヒが『自分が正義の味方になって怪人を倒す世界を欲した理由』が分からなかった。
しかし結果として、俺達は元の世界―――学校の体育館に戻っている。
「う、うーん・・・。キョ、キョン・・・?」
結局、ハルヒが『自分が正義の味方になって怪人を倒す世界を欲した理由』が分からなかった。
しかし結果として、俺達は元の世界―――学校の体育館に戻っている。
そう、互いに最後の一撃を繰り出したあの刹那、ハルヒの笑顔と共に急に意識が暗転したのだ。
全ては唐突に始まり、そして終わる・・・。
まあ、短時間で人の心を知ろうなんて虫の良い話だが、そんな俺達の行動は決して間違ってはいなかったはずだ。
「あれ・・・?アンタ、蜘蛛男になってなかった?」
ハルヒはようやく目を覚ますと、毎度の調子で話しかけてくる。
無論、今の俺の姿は、長門のおかげでちゃんと人間に戻っている。
「いや、よく言っていることが分からんが・・・・。夢でも見ていたんじゃないか?」
「えっ?ほら、グウちゃんが出てきて・・・。ん、グウちゃん?誰それ?」
「俺が聞きたいくらいだよ。やっぱり夢でも見てたんだろ。
ほら見ろ、お前が体育館で暴れたから後掃除が大変だったんだぞ!」
俺は荒れ果てた体育館の様子を、ハルヒに見せる。
彼女には悪いが全て夢だともらおう。
「あれ・・・?アンタ、蜘蛛男になってなかった?」
ハルヒはようやく目を覚ますと、毎度の調子で話しかけてくる。
無論、今の俺の姿は、長門のおかげでちゃんと人間に戻っている。
「いや、よく言っていることが分からんが・・・・。夢でも見ていたんじゃないか?」
「えっ?ほら、グウちゃんが出てきて・・・。ん、グウちゃん?誰それ?」
「俺が聞きたいくらいだよ。やっぱり夢でも見てたんだろ。
ほら見ろ、お前が体育館で暴れたから後掃除が大変だったんだぞ!」
俺は荒れ果てた体育館の様子を、ハルヒに見せる。
彼女には悪いが全て夢だともらおう。
悪いがグウの存在も。
そうそう。
グウの奴はこの世界に戻ってきた途端に、どこかへ消えてしまった。
全く最後までやってくれた奴だが、いないとなると寂しい気も・・・、
グウの奴はこの世界に戻ってきた途端に、どこかへ消えてしまった。
全く最後までやってくれた奴だが、いないとなると寂しい気も・・・、
「うおっす!」
「だからお前は出てくるな!!」
「だからお前は出てくるな!!」
―――前言撤回。
何故か俺の脇からにょろりとソイツ顔が出てくる。
一体・・・、どこまで事をかき回すつもりだ?
一体・・・、どこまで事をかき回すつもりだ?
「ちょっとキョン・・・、その頭は一体何なの・・・?」
「へっ!!これは・・・・。」
俺は回答に詰まる。
当たり前だ、突然脇から出てきた『頭』を一体なんと説明すれば良いのだ。
「へっ!!これは・・・・。」
俺は回答に詰まる。
当たり前だ、突然脇から出てきた『頭』を一体なんと説明すれば良いのだ。
どうする?どう言えば良い?
「ハルハルよ、グウの事は気にするな。キョンの脇に生えたキノコのような物とでも思えばよい。」
「無理ありすぎ!!」
「そうね。解ったわ。」
「無理ありすぎ!!」
「そうね。解ったわ。」
そこで納得するな。
もういい。とりあえずグウには退場してもらうぞ。
もういい。とりあえずグウには退場してもらうぞ。
「帰れ。」
「あいあい。グウの出番は終了っすね~~!!」
「あっ、引っ込んだ。」
引っ込むな。
ふう~。最後までやかましい奴だったわ。
さて、これから一体ハルヒにどうやって今までのことを夢だと思わせるかは・・・。
「なあ・・・、ハルヒ。さっきのことなんだが・・・。」
「・・・・まあいいわ!!じゃあ、私は帰るから!!
後はキョンが片付けておいてね!!じゃあね~~!!」
「お、おい!」
俺が静止する間も無く、ハルヒは自分勝手に帰ってしまう。
相変わらずの唯我独尊っぷりだが、これはこれでハルヒらしくて若干安心出来る。
「あいあい。グウの出番は終了っすね~~!!」
「あっ、引っ込んだ。」
引っ込むな。
ふう~。最後までやかましい奴だったわ。
さて、これから一体ハルヒにどうやって今までのことを夢だと思わせるかは・・・。
「なあ・・・、ハルヒ。さっきのことなんだが・・・。」
「・・・・まあいいわ!!じゃあ、私は帰るから!!
後はキョンが片付けておいてね!!じゃあね~~!!」
「お、おい!」
俺が静止する間も無く、ハルヒは自分勝手に帰ってしまう。
相変わらずの唯我独尊っぷりだが、これはこれでハルヒらしくて若干安心出来る。
彼女が今日の出来事を、夢だと思ってくれたかは分からないが・・・。
「心配ない。」
「長門?」
俺が一人でハルヒの事で悩んでいると、横からそれを解消するかのように長門が喋り出す。
「先程の戦闘員の件でも分かる様に、彼女は『非日常』を心から望んではいるが、
『非日常』が『日常』になることは心から信じてはいない。
そのことを涼宮ハルヒの思考パターンに当てはめると、
『今日の出来事は夢だ』と自己完結する確率が一番高い。
もしくはこれを現実と認めても、彼女自身が否定する可能性が大きい。
だから、問題ない。」
「長門?」
俺が一人でハルヒの事で悩んでいると、横からそれを解消するかのように長門が喋り出す。
「先程の戦闘員の件でも分かる様に、彼女は『非日常』を心から望んではいるが、
『非日常』が『日常』になることは心から信じてはいない。
そのことを涼宮ハルヒの思考パターンに当てはめると、
『今日の出来事は夢だ』と自己完結する確率が一番高い。
もしくはこれを現実と認めても、彼女自身が否定する可能性が大きい。
だから、問題ない。」
サイですか・・。
まあ、長門が言うならば、恐らく問題が無いのだろう。
これも・・・、勝手な『決めつけ』だがな。
「ま、なんにしろサンキューな長門。閉鎖空間の後片付けとか、体育館の修理とか色々。」
「・・・・。」
長門は相変わらずの無言で、肯定の旨を伝えてくる。
まあ、長門が言うならば、恐らく問題が無いのだろう。
これも・・・、勝手な『決めつけ』だがな。
「ま、なんにしろサンキューな長門。閉鎖空間の後片付けとか、体育館の修理とか色々。」
「・・・・。」
長門は相変わらずの無言で、肯定の旨を伝えてくる。
- そういえば、何で俺を中心に閉鎖空間が発生したんだろう?
長門もそのことをやたら気にしていたな。
う~む。彼女はこの事に関しては、究明出来たのだろうか?
「キョンくん~~!帰りましょう!!」
入り口付近でゴミを片付けていた朝比奈さんが声をかけてくる。
そうだな。そんなことを考えていても仕方がない。
無事に元の世界に戻って来れたんだし。
入り口付近でゴミを片付けていた朝比奈さんが声をかけてくる。
そうだな。そんなことを考えていても仕方がない。
無事に元の世界に戻って来れたんだし。
後片付けも終わった事だし・・・・、帰りますか。
古泉はゴミ捨てに行っているから、部室の方へ戻ってくるだろう。
古泉はゴミ捨てに行っているから、部室の方へ戻ってくるだろう。
「長門。とりあえず部室に帰ろうぜ。」
「・・・・・。」
俺は長門にそう言うと、足取りも軽く朝比奈さんのいる体育館の出口へ歩き始める。
さあ、家に帰えるとしますか。
「・・・・・。」
俺は長門にそう言うと、足取りも軽く朝比奈さんのいる体育館の出口へ歩き始める。
さあ、家に帰えるとしますか。
――――――――――涼宮ハルヒの正義・5――――――――――