~前回までのあらすじ~
一般的な高校生であるキョンは、グウという不思議な少女に怪人の姿へと変えられてしまう。
しかし怪人キョン吉は、決して状況を絶望せず、苦悩と戦い、逞しくなっていく。
怪人キョン吉は今日も正義の為に闘うのだ。
しかし怪人キョン吉は、決して状況を絶望せず、苦悩と戦い、逞しくなっていく。
怪人キョン吉は今日も正義の為に闘うのだ。
「ではもう一度・・・。へ~んしん!!」
俺達は紆余曲折の結果、再度変身する事にした。
愛國戰隊大日本とかいうアレなモノに・・・。
俺達は紆余曲折の結果、再度変身する事にした。
愛國戰隊大日本とかいうアレなモノに・・・。
「変身終了まで・・・、10・9・8・・・。」
―――おっ、もうそろそろ変身が終了する頃だな。
ハルヒの奴がつまらなそうに手遊びしているが、そこら辺は我慢してもらおう。
―――おっ、もうそろそろ変身が終了する頃だな。
ハルヒの奴がつまらなそうに手遊びしているが、そこら辺は我慢してもらおう。
「3・2・1・・・。」
よしっ!!変身完了だ!!
よしっ!!変身完了だ!!
「爆竜戦隊アバレンジャー!!」
「遠藤正明!!もう一度!!」
「遠藤正明!!もう一度!!」
「特攻野郎Aチーム!!」
「外国!!人数もあわん!!Try Again!!」
「外国!!人数もあわん!!Try Again!!」
「電光超人グリッドマン!!」
「ウルトラマンとどう違う?もういっちょ!!」
「ウルトラマンとどう違う?もういっちょ!!」
「美少女戦士セーラームーン!!」
「アニメ!!後、俺は男!!お願い次で!!」
「アニメ!!後、俺は男!!お願い次で!!」
「宇宙猿人ゴリ!!」
「後半がスペクトルマン!!しかもまた一人!!お願いだってばグウ、長門・・・。」
「後半がスペクトルマン!!しかもまた一人!!お願いだってばグウ、長門・・・。」
「ウルトラマン!!」
「そこだけは触れたら・・・。」
「そこだけは触れたら・・・。」
「ウルトラQ!!」
「もはや一般人!!」
「もはや一般人!!」
はあ・・・、はあ・・・。
グウと長門の奴・・・・、絶対わざとやってるだろ。元の世界に帰る気が無いだろ。
い~や。これは絶対帰る気が無いな。
それになんだ。全部人数が一致しないものばかりじゃないか。
グウと長門の奴・・・・、絶対わざとやってるだろ。元の世界に帰る気が無いだろ。
い~や。これは絶対帰る気が無いな。
それになんだ。全部人数が一致しないものばかりじゃないか。
俺、長門、朝比奈さん、古泉、グウ。そして戦闘員・・・。
合計六人。確かに六人の戦隊モノは数が少ないが・・・。
合計六人。確かに六人の戦隊モノは数が少ないが・・・。
- あれ?
六・・・人?
「いや~、私もうっかり巨大化しちゃってね~。はっはっはっは。」
「数の面でややこしくしてたのはお前か~~!!」
俺は変身が上手くいかない原因の一つを見つけ出して、思わず心の底から絶叫する。
まさか・・・、こんな所に伏兵がいたとは。
「キョンくん・・・、テンションが高い。」
「まったくです。僕達じゃついていけませんね。」
お前達にも、若干その原因があるんだがな。
「数の面でややこしくしてたのはお前か~~!!」
俺は変身が上手くいかない原因の一つを見つけ出して、思わず心の底から絶叫する。
まさか・・・、こんな所に伏兵がいたとは。
「キョンくん・・・、テンションが高い。」
「まったくです。僕達じゃついていけませんね。」
お前達にも、若干その原因があるんだがな。
ともかく!再度変身を!
「グウ!長門!!」
「ふう~、これだけ変身してやったというのに、まだ文句ですか。
キョン吉は本当に偉いですな~。
「ふう~、これだけ変身してやったというのに、まだ文句ですか。
キョン吉は本当に偉いですな~。
―――ぶっ殺すぞ・・・。
と言いたい所だが仕方ない。
このままでは、このSSの進行に支障がきたすので一気に進めてしまおう。
長門っち、いくぞ。」
「ラジャー。」
このままでは、このSSの進行に支障がきたすので一気に進めてしまおう。
長門っち、いくぞ。」
「ラジャー。」
おい。最初からそうしろグウ、長門よ。
特に長門さん。貴方は親指を立てて合図するキャラでしたっけ?
特に長門さん。貴方は親指を立てて合図するキャラでしたっけ?
- まあ、ともかくこれで状況が進むんだから・・・・って!!
「何でいきなり巨大ロボットに~~~!?」
「何でって・・・、今さっき一気にSSを進めるといっているであろう。
特撮―――特に戦隊モノの最終兵器といえばこれ!」
「巨大ロボ。キョン吉ロボ。」
何故か阿吽の呼吸でグウと長門は言葉を繰り出す。
いやいや、そんなところでシンクロしなくて良いから。
「何でって・・・、今さっき一気にSSを進めるといっているであろう。
特撮―――特に戦隊モノの最終兵器といえばこれ!」
「巨大ロボ。キョン吉ロボ。」
何故か阿吽の呼吸でグウと長門は言葉を繰り出す。
いやいや、そんなところでシンクロしなくて良いから。
俺の気持ちとシンクロしてください。
「と、ともかくこれでハルヒと闘うってんだな。センスないけど。」
「無論だ。ほら見ろ、ハルハルも嬉しそうな顔で立ち上がったぞ。お前よりセンスあるけど。」
「おお~、本当だ。本当に嬉しそうに・・・、って!
あいつを喜ばしたら、元の世界に戻れないんじゃ・・・。」
そうなのだ。俺達の目的はあくまで元の世界に戻る事。
確かに普段はハルヒの機嫌をとる為に奔走するが、今は元の世界に戻るために、
それとは逆の行動を取らなくてはいけない。
「無論だ。ほら見ろ、ハルハルも嬉しそうな顔で立ち上がったぞ。お前よりセンスあるけど。」
「おお~、本当だ。本当に嬉しそうに・・・、って!
あいつを喜ばしたら、元の世界に戻れないんじゃ・・・。」
そうなのだ。俺達の目的はあくまで元の世界に戻る事。
確かに普段はハルヒの機嫌をとる為に奔走するが、今は元の世界に戻るために、
それとは逆の行動を取らなくてはいけない。
だからハルヒを喜ばせるのは・・・。
「問題ない。とりあえずはハルハルとガチンコ勝負をし、その勢いに任せてこの世界を考えた理由を探る。
そして解決へ・・・。というフローチャートだ。
今現在の問題は、ハルハルがこの世界を創り出した理由を知るべきだろう。」
「理由って・・・。確かに、今回のハルヒは色々と変な言動ばかり取っているけど、
どうせアイツのことだから、結局は唯の『気まぐれ』だろ?」
俺はグウの言葉に軽はずみな返答をする。
アイツの『非日常』を好む性格からして、この世界も別に大した考えで創っていないとは思うんだが・・・。
そして解決へ・・・。というフローチャートだ。
今現在の問題は、ハルハルがこの世界を創り出した理由を知るべきだろう。」
「理由って・・・。確かに、今回のハルヒは色々と変な言動ばかり取っているけど、
どうせアイツのことだから、結局は唯の『気まぐれ』だろ?」
俺はグウの言葉に軽はずみな返答をする。
アイツの『非日常』を好む性格からして、この世界も別に大した考えで創っていないとは思うんだが・・・。
しかし、グウは俺の心を見透かしていたのか、いつもよりも抑揚の無い声でこう言った。
「それはお前の『決めつけ』だろう。人は決めつけられるのが一番嫌いな生き物だ。
どうして彼女の事をもっと考えてやらない。
こんな世界を無意識で、しかも無自覚で作り出せるのは何か理由があるはずだ。
いや、この場合は『この世界を無意識のうちに欲した理由』だがな。」
「グウ・・・・。」
俺は自分よがりな考えを辱めながらグウの言葉を重く受け取る。
勿論、朝比奈さんや古泉もだ。
グウの言葉を聞いて、胸を押さえながら真剣な顔で下を見ている。
どうして彼女の事をもっと考えてやらない。
こんな世界を無意識で、しかも無自覚で作り出せるのは何か理由があるはずだ。
いや、この場合は『この世界を無意識のうちに欲した理由』だがな。」
「グウ・・・・。」
俺は自分よがりな考えを辱めながらグウの言葉を重く受け取る。
勿論、朝比奈さんや古泉もだ。
グウの言葉を聞いて、胸を押さえながら真剣な顔で下を見ている。
「俺は・・・、何だかんだ偉そうなことを言って結局・・・・。」
そうなんだ。
俺達はハルヒとずっと一緒にいるのに、彼女が『非日常』を求めて止まない本当の理由など、
毛の先も知らなかった。
毛の先も知らなかった。
いつもの彼女の言動。行動。
そして彼女の喜怒哀楽の激しさに、俺達は勝手な解釈をして、勝手に厄介をしていただけなんだ。
そして彼女の喜怒哀楽の激しさに、俺達は勝手な解釈をして、勝手に厄介をしていただけなんだ。
それじゃあ、アイツがこの世界を求めた理由なんて分かりやしない。
元の世界に戻る事すら出来ない。
元の世界に戻る事すら出来ない。
俺は気付いた・・・。いや、俺達は・・・。
「グウ・・・。俺は・・・。」
「キョ~ン!!!これでも喰らいなさ~い!!」
会話の流れをぶった切る程の巨大な脚が、俺達の乗るロボットに向かって真っ直ぐ飛んでくる。
勿論、操縦方法も知らないこの状況で、ハルヒの蹴りを避ける術もなく・・・。
「キョ~ン!!!これでも喰らいなさ~い!!」
会話の流れをぶった切る程の巨大な脚が、俺達の乗るロボットに向かって真っ直ぐ飛んでくる。
勿論、操縦方法も知らないこの状況で、ハルヒの蹴りを避ける術もなく・・・。
「総員!!対ショック!!」
「どうりゃああ~~!!!」
俺達が乗るロボットの左腕は、跡形も無く吹き飛ばされた。
「へっへ~ん。ギブアップするならば、少しは考えてあげても良いけど・・・どうする?」
「どうするってお前・・・。」
俺は始めてハルヒの事を真剣に考えながら、彼女の顔をじっと見つめる。
「どうりゃああ~~!!!」
俺達が乗るロボットの左腕は、跡形も無く吹き飛ばされた。
「へっへ~ん。ギブアップするならば、少しは考えてあげても良いけど・・・どうする?」
「どうするってお前・・・。」
俺は始めてハルヒの事を真剣に考えながら、彼女の顔をじっと見つめる。
俺だけじゃない。
朝比奈さんや長門、もちろん古泉もだ。
朝比奈さんや長門、もちろん古泉もだ。
「な、何よ。突然押し黙っちゃって・・・。」
ハルヒは俺達の視線を感じ取ったのか、少し困惑した表情を浮かべながら後退する。
本気でその人の事を思えば、例え直接伝えられなくとも通じる。
まるで漫画の世界の言葉だが、俺はこの時だけは夢物語を信じる事にする。
今は何よりもまず、彼女を知る事。
まるで漫画の世界の言葉だが、俺はこの時だけは夢物語を信じる事にする。
今は何よりもまず、彼女を知る事。
彼女がこの世界を欲した理由を知る事。
決して個人の『決めつけ』でなく、彼女の事を考えて知る事。
決して個人の『決めつけ』でなく、彼女の事を考えて知る事。
自分が正義の味方になって怪人を倒す世界を欲した理由を。
「じゃあ行くぞ皆!!」
「分かりました!!」
「いつでも良いですよ!!」
「了解・・・。」
「グウはいつでも良いぞ。」
「アイアイサー!!」
「分かりました!!」
「いつでも良いですよ!!」
「了解・・・。」
「グウはいつでも良いぞ。」
「アイアイサー!!」
約一名ほど関係ないのもいるが、ともかく俺らの心とは一つ!
「行くぞハルヒ!!勝負だ!!うをおおおおおおお!!!」
俺は心の底から咆えながら、ロボットの操縦桿であろうレバーを思いっきり前へ倒すのだった!!
「それは自爆スイッチだ。」
「ウソっ!?」
「ウソっ!?」
――――――――――涼宮ハルヒの正義・4――――――――――